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オールド・テロリスト



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【この小説が収録されている参考書籍】
オールド・テロリスト

オールド・テロリストの評価: 3.91/5点 レビュー 69件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.91pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全8件 1~8 1/1ページ
No.8:
(2pt)

問題提起はいいが、ちゃんと若者と向き合ってからにして欲しい

他の方も書かれているように、今の日本に流れている、やり切れなさを上手く突いているのは良いと思う。
閉塞感や、これから国が良くなる未来が描けない、苦しんでいる人の気持ちを考えようとしない、そして何より、若者自身がそういった事に対して諦めの
スタイルになりがちで、大きな行動を起こさない、こういう所は耳が痛いところでもあり、自分の頭でちゃんと考えなきゃな、とは思う。
そして、その具体的な方法になると、一度破壊するしかない、というのも、方法の一つとしてはありだろう。

それを踏まえて、自分はこの作品、はっきり言って好きになれないし、登場するテロリストたちにも共感できない。

それは結局、作中の「オールド」たちが、あるいは作者自身もそうだが、生身の「若者」を全然見ようとしていないから。

例えば、電車に乗っていると、一斉に若者がスマホを弄る光景が異様だと、いかにも年寄りが言いそうな批判が作中に出てくるが、彼らがどうしてそうしているのか、理由だってそれぞれ違うはずだ。

ある人は、言語のアプリを使って勉強中かも知れないし、ある者はゲームでもして日常の憂さ晴らしをしているかもしれない。
理由によって、それぞれ「若者」の歩んできた人生は違うはずだし、「苦しんでいる」理由だって違う。
そして、彼らの苦しみを解決する為の方法だってそれぞれ違うはずだ。

この作品も含め、年長者層というのは、そういう事を考えもしないで、「彼ら若者は~な時代に生まれ、~な教育を受けてきたから、今は~となって無気力になっている」としたり顔で呟く。

作中のテロリスト達は、今の日本が腐っていると、一度リセットするしかないと言うが、その底に流れている「今の若者は~だ」という決めつけと、「こうするのが日本の為だ」という物言いは、彼らが罵倒している日本の富裕層だの、政治家だのと変わらない。

単純に言ってしまえば、「相手を人間扱いしていない」ということだ。
若者がどうしたいのか、そもそも何で苦しんでいるのか、正面から向き合おうともしないものだから、結局、一度破壊するしかない、という、現実にはとても適用できそうにない、曖昧な方法でしか解決を図れない。

円が暴落して焼け野原同然になる、そうなれば戦後と同じ状況になって、またゼロから出発できる。
もっともらしいが、余りにも抽象的で、杜撰すぎる。
朝鮮戦争のような特需もない日本が、かつてと同じような復興を遂げられるのか、そんな事を気にする様子もない。

何より、その杜撰な計算の下で廃墟にされた日本で生きていかなければいけないのは、逃げ切り世代の老人ではなく、若者だということだ。

今の日本をぶっ壊したい、という願望は誰にでもある、それはわかるが、ぶっ壊したあと「これでわかったでしょ?今は怖い時代なんですよ。ちゃんと自覚しましょうね」だけ言って終わり、などという自己満足には共感できない。

この手の作品の大多数に言えることだと思うが、「警鐘を鳴らす」だけの作品は正直うんざりだと思う。
今の日本人の姿がさも情けないように描かれているが、それは生きていく為に、それぞれが折合いを付ける為に考えつつやっている姿だ。
幼稚に見えても、皆がどうにか、不安で頭がおかしくならなように、考えて生きているのだ。
そういうのを平和ボケというべきではない。いや、呼んでもいいが、じゃあせめて自分でも具体的に何かしましょうよ、という事だ。

具体的にというのは、無責任なテロとかではない。
原発でも国際関係でも、どこか一箇所でいいから、少しでもよくなる方法の事だ。
できないのなら何もすべきではない。
勿論その場合、いつか日本にも限界が来て、全てが崩壊する時がくるだろうが、少なくともこんな老人たちに勝手にタイミングを決められるよりましだろうと思う。

別に日本を救う方法とまでは言わないが、例えば実際に知り合った「若者」一人くらい幸せにしてみせてから、言って欲しい。
オールド・テロリストAmazon書評・レビュー:オールド・テロリストより
4163902392
No.7:
(2pt)

筆者の思想が如実に表れている。

筆者の作品が好きでよく読んできたが、最近よく思うのは「村上龍も年取ったなぁ」ということだ。

この作品で印象的なのは、「高齢者=偉大な存在」、「若者=無力で哀れな存在」という筆致が貫かれていることである。
特に若い男の扱いは酷い。マツノ君という「検索するしか能のない若者」と、あとは捨て駒のテロリストしか出てこない。
一方で若い女性のカツラギはミステリアスで頭の切れる女性だが、この人物も現実感の乏しい描写をされていて
筆者の女性の好みや理想が反映されただけの虚像のようである。

権力も経験もお金もある高齢者たちが義憤に駆られてテロを起こす、という本筋も説得力がなく、
原発テロの後にこの国をどうしたいのかというビジョンも一切出てこないし(というか筆者が思い付かないのだと思う)、
現実世界で権力やお金を持っている高齢者が考えるのは保身だろう(政治家を見ていれば分かる)。テロなどではない。

年寄礼賛、若者痛罵に加えて荒唐無稽の残念な作品。
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No.6:
(1pt)

村上龍の講演

主人公関口を通して描かれる展開が、TVで目にする村上龍の見解を聞いているのと被ります。
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4163902392
No.5:
(1pt)

ヒネモスノタリ

一応きれいな女(特に「太もも」です)とか、銃器とか、妻子に去られたふがいない男とか、大量殺人とか、お約束のハードボイルドなんだろうけど、いかんせん魅力的なキャラクターが全然いない。 日本を「焼け野原にリセット」とか言ったってねえ・・。 、原発じゃあ、あとどうするの。 感情移入のしようもない。 焼け野原の後は国破れて山河なし。 遺伝子レベルの破壊をもくろむ子供じみた彼らにつきあわされて時間の無駄でした。 最後まで読んだけど。 村上龍ってこんな作家だったんですか、とある意味びっくりしました。
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No.4:
(1pt)

まー、いつもの村上龍さん的な…

相変わらず終始ダラダラした文章。 無駄が異常に多い。 主役の人物は永遠とあり得ないくらいの現実逃避でリアリティ全くなし。 いかにも村上龍な感じ。
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No.3:
(2pt)

無駄に長い!

コインロッカーベイビーズを髣髴する劇場テロの場面は圧巻。しかし米軍の攻撃辺りは単なるやっつけ。拍子抜けするほど。

あとさあ、副大臣が掃討現場に立ち会うかなあ?隠密裏にコトを進めるとしても。

最後の一文も疑問。あと2つ残っているからどうした?って感じ。続編はないだろう。

オンナの描き方は秀逸と思うが、前半の様子と後半の様子があまりに乖離しすぎてすごく違和感があり、あまりのめり込めなかった。

本来だったら上下巻に分けて刊行するべきと思う。重くて読むのに疲れた。が、内容的に省略してもいい場面が多く、やはり無駄に長い!って感想が最適。

5分後の世界は何度も読み返したが、コレは一度読めば十分です。
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No.2:
(2pt)

他の方のレビュー、読後に拝見しました

Amazonのレビュー面白いです。

一緒に映画を観に行った友達と、鑑賞後に喫茶店で感想を聞き合ってるような感覚があります。

リアリティがない

俺も同じ感想です。

特に、由美子にコンタクトを取る流れが無理矢理な感じ。

経済に詳しい人って。いきなり過ぎて違和感がありました。

特定秘密保護法については俺は大賛成です。

村上龍は反対なのかな?

俺は村上龍のファンなので、だとしたらショックですね。

本の表紙、裏にドローンが描かれてますね。
購入当初、この近未来的なロボット?ドローンは何だろう?って思ってました。
ラストにドローンが出てくるんですね。
ドローンもいきなり過ぎて、なんだかなー
ドローンの存在こそ、絵に描かないで読者に”秘密''にしていてほしかった。
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4163902392
No.1:
(1pt)

オールドサヨク(笑)

ちょっと読んだだけで作者の「おサヨク」ぶりがよく分かる酷い小説。

少し登場人物のセリフをさらってみると
「原発事故では、地震で古くなった配管が壊れたんだ( ー`дー')キリッ」

ーいや、地震では配管に傷一つなかったことは事故調査報告書見れば一目瞭然なんですがw

「中国脅威論は政府が不満を外に逸らすためにでっち上げてるんだ( ー`дー')キリッ」

ーえーと、フィリピン、ベトナムその他諸々の国々は中国の脅威を肌で感じていて(特にフィリピン大統領はいつでも基地を自衛隊に貸すと明言)、日本の集団的自衛権関連法案にも「歓迎する」旨を表明してるんですがw日本国内だけなの?中国脅威論w

なんつーか、もちろん小説としてのフィクションはアリなんですが。
それは小説を面白くするためのウソであるべきですしねぇ。
とにかく失笑モノの描写が多くて。
これを面白いと感じられる感性にはどうも共感できないですねぇ。
同じ老人暴走小説なら、筒井康隆のほうがよほど毒もあって面白いです。
オールド・テロリストAmazon書評・レビュー:オールド・テロリストより
4163902392

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