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さらば長き眠り
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さらば長き眠りの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.26pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全35件 21~35 2/2ページ
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原 寮 著作に於けるこの本を数年前より探していた。 本の状態もすこぶる良く新刷されたのではないかと感じられるほどのもの。 本という名の形あるものを大事にしていきたい。 | ||||
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原りょうの「さらば長き眠り」を読了。沢崎シリーズの第一章を結ぶ作品としてはいい出来です。これまでの登場人物やエピソードが散りばめられており、総集編の様相を見せています。渡辺のことも一区切りついています。様々な方面に事件は拡散していく。その拡散の方向全てに沢崎はかかわっていく。そしてその襞を一枚一枚めくっていくのである。その襞の下には人間の欲望が隠されているのである。 沢崎は本作でも沢崎以外の何者でもありません。その普遍な部分に私達は震えるのである。本作の依頼人と沢崎の関係はチャンドラー「長いお別れ」のテリー・レノックスとマーロウの関係にちょっと似ている。そこが物語を深めている要素ですね。 文庫本には、あとがきに代えて沢崎の短編「死の淵より」が収録。沢崎の活躍がぎゅっと圧縮されている短編です。いい特典ですよ。 | ||||
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派手さやかっこよさは無いが一歩一歩地道な捜査を続ける探偵沢崎がたどり着く「長き眠り」とは… まさに5年振りの渾身の大作であり 残念ながら現在の日本ではハラ リョウにしか描けないハ―ドボイルドの傑作である | ||||
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本からタバコの匂いがしてくるのではないかと思えるほどモウモウとしている。そんな臨場感まで伝わってくる。これぞハードボイルド | ||||
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初期沢崎シリーズの最終作。 原りょう一番の長編にも関わらず、最後まで読者を引きつける面白さは増している。 沢崎が新宿に戻ってきたのは400日ぶり。 それなのに、その理由については明かされないまま物語は展開していく。 久しぶりに戻った探偵事務所の前には、浮浪者の男がたたずんでいた。 その男はただの浮浪者ではなく、依頼者からの伝言を預かっていた。 依頼者の男は、高校時代に甲子園の出場経験があった。 そして、八百長疑惑で世間の注目を集めた過去があった。 そんな男が沢崎に何の依頼か。 男は、八百長を苦に自殺したと思われる姉の自殺の真相調査の依頼をしようとしていた。 推理小説の真骨頂。 そしてハードボイルドの格好良さ十分。 長編だけに登場人物も多彩。 時間をかけて読むと登場人物が混乱すること間違いなし。 高校野球から、伝統芸能である「能」まで縦横無尽に話は展開する。 あの日、マンションから飛び降りた姉の死の理由は。 物語はあらぬ方向へ回りだす。 そして、この物語で初期沢崎シリーズは終焉。 最後にその理由が明かされる。 なるほど。 なるほど。 新沢崎シリーズとなっても、私は原りょうにずっとついていく。 | ||||
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ストリー展開の心地よさ、渡辺・錦織・橋爪との無遠慮な係わりが秀逸なのは勿論のこと、単なる推理小説を超えた壮大な人間観をモチーフにしていると感じた。そういう意味からもシリーズではイチオシしたい。まさしく「長い」→「眠り」→「さらば」を、そのまま語り尽くしている。 | ||||
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この歯切れの良い、短い文章で長編を、それもシリーズで書き続けることは確かに膨大な時間がかかる作業なのだろう。 探偵沢崎の物語に饒舌な語りは似合わないのだ。しかし、依頼人を見つけるまでに約三分の一のページ数を費やすのはどうなのだろう。それからやっと本格的に捜査を開始するのだから、本当ならもっとページ数が増えそうなものだが。結構長いのにも関わらず、余計なものをそぎ落とした小説と言える。例えば行きずりの美女とかが出てこないし。ま、読者に待たせた分ちょっとしたファンサービスのようなものはあるのだけど、そのぐらいは目をつぶって。 確かにオチはリアリティを損なっているかもしれないが・・・やっぱりこういう作品は男のロマンが如何に描けているかが最優先であり、他はまあそこそこ書けてれば良いんじゃないか? 沢崎も錦織も意外と橋爪も品があるしね。 | ||||
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いうまでもなく、私立探偵・沢崎シリーズの第四弾。 沢崎ファンだったので期待に胸ふくらませて読んだのですが、 正直私にはちょっと… 嫌味なくらい格好いい「沢崎節」は健在だし、 緻密な背景描写も相変わらずなのですが、 いかんせん、話のからくりをひねりすぎ。 意外性をつこうとするあまりか、 前の3作に比べると”フィクション”と”リアリティ”のバランスがくずれています。 沢崎のキャラ設定を含め、 「絶対無いに決まってるけどひょっとしたら有り得るかも?」っていう、 スレスレのフィクション度合いが、このシリーズの魅力だったのに…。 ただ、全作に出てきた”気になるあの人”たちが、 ぞろぞろ出てくるのはおもしろい。 言ってみれば、内輪受けしかしないオールキャストのオマケ的スペシャルドラマ、かな。 当然ですが、原さんの作品をいきなりこれから読み始めるのは絶対やめたほうがいいです! でも、沢崎は相変わらず好き。次作を早く読みたい! | ||||
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400日振りに西新宿に戻った私立探偵・沢崎は、浮浪者から依頼人が探していた事を聞かされる。 11年前の自殺の真相を探る依頼だが、周辺で次々トラブルが起こっていく。 そして、遂には沢崎自身にも絶対絶命の危機が・・・シリーズ第4作。 この作者は、実に良く文章を推敲することで知られる。 沢崎を主人公とした、長編としては3作目の本作も、実に5年もの間推敲が重ねられた。 次回作はなんと10年推敲することになるのだが・・ 作品と作品の発表のあいだに、間断なく推敲を重ねていたのかどうかは知らないが、そうだと言われても驚かない、それほど密度の高い文章だと思う。 どのページでも良い。テイストを損なわずに、より短い文章に出来るか、一度トライしてみる事をお勧めする。 いかに考え抜かれた筋肉質の文章かわかる。 ミステリーとしても十分面白いし、どんでん返しも効いている。ハードボイルドの探偵物として、正に王道の作品でもある。 文庫版だけに加えられた「後書き」だけでも短編1作の価値がある。 しかし、本作の価値はそれだけではない。 文章そのものを楽しむ喜びを感じて頂きたい。 それこそが、読者が、5年も、10年も沢崎を待ち続ける大きな理由のひとつだから。 | ||||
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1996このミス 5位95年文春ベスト10 3位「そして夜は蘇る」「私が殺した少女」「天使達の探偵」に続く、私立探偵・沢崎シリーズの第四弾。およそ400日ぶりに東京に戻った沢崎は、11年前の夏の甲子園大会準決勝での八百長の疑惑から姉が自殺した魚住の依頼を受け、自殺の真相を追うこととなる。世界を代表するハードボイルド作家、レイモンド・チャンドラーをこよなく愛し、その文体にも影響をうける作者であるから、本作品のタイトルも、チャンドラーの代表作「長いお別れ」と「大いなる眠り」からとられたのであろう。本作も前3作に違わぬできで、決して期待を裏切らない。作者の作品の魅力は、もちろん私立探偵・沢崎の魅力と、そのチャンドラーへのオマージュである単文を主体とした文体からくるなんともいえぬ読後感であるが、もう一つ付け加えるとすれば、ミステリーとしての骨組みもしっかりしているところであろう。各作品の最後で、遅筆をわびている作者であるが、本作も全作から5年をへて発行された。1995年の本作品発表後、ふたたび「長き眠り」に入ってしまったが沢崎シリーズの第二期のスタートが待ち遠しい。なお、文庫版の巻末には、「死の淵より」という短編が、あとがきにかえて添えられており、作品の最後に「それは新たな事件の始まりだった。」と結ばれている。期待して次回作を待つとしよう。 | ||||
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どうすればこの「沢崎」みたいな奴に慣れるのかな。世の中、今の世の自分を含めて、いけてない奴達が多いなか、どうすれば「かっこいい」奴になれるかな?登場人物達の設定にも魅力的です。それぞれ「かっこいい」ですよ。最後の謎時の場面にいたるまでの流れは、本の中にひっぱりこまれる力がありました。一つ一つの言葉や行動に意味をつけてられてるのは、作者のユーモアセンスを感じてしまいます。でも、原さんに一つ質問、沢崎の愛車「ブルーバード」の設定はなぜ?「ブルーバード」を表現される場面、私のお気に入りです。「いけてない車」が「かっこいい」のです。 | ||||
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切れ味良いドライヴが心地よい。主人公の皮肉のきいたセリフが超グッド!!なのだが、こういうのが合わない人は合わないかもな。シリーズの中心的存在であった、或る問題にカタがついてしまったが、続編はどうなるのであろうか?期待&不安。 ラストの短編は茶目っ気にドキリ。解説は毎度面白い。うーん、粋だ。 | ||||
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日本産ハードボイルドの代表作家…なのだろうが、どうもこの「○時に○○駅に到着、○○食堂で昼食を済まし、○○に移動」といった行動履歴の羅列には馴染めない。 | ||||
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沢崎シリーズはすべて、実時間と文中がリンクし、謎が発生する。だから初読者の方には第1作である「そして夜は甦る」から読み始めることをお勧めするのだが、もちろん第3作であるこの「さらば長き眠り」から読んでも著者の精緻な文体と緊密な構成は楽しめる。またこの文庫版のために書き下ろされた「あとがきに代えて-世紀末犯罪事情」は、1999年12月30日のある事件を取り上げ、沢崎の近況を我々に伝えてくれる。もちろんファン必携の書であり、単行本著者紹介にもあるように「畢生の大作であり、沢崎シリーズの一つの区切り」となる作品である。沢崎は今も新宿の雑踏にいるのか?その答えはこの文庫版にある。 | ||||
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主人公がとにかく、かっこいい。作者の原寮が和製チャンドラーと呼ばれたのもうなずける。 今回の舞台が能楽の宗家というのもとても興味深い設定である。 日本のハードボイルド小説の大きな収穫と思う。 未読の人、読んでね。 | ||||
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