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(短編集)
営繕かるかや怪異譚
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営繕かるかや怪異譚の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.62pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全67件 1~20 1/4ページ
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ホラー映画が好きだ。だが、ジャパニーズホラーは大嫌いだ。恐らくジャパニーズホラーの作り手は、怖さというものは理不尽なものだと考えているのだと思う。確かに幽霊や化け物は存在するはずはない。もし実際にいたとしたらこの社会において理不尽極まりない存在だ。法律も科学も現代社会の枠組みが根底から崩れ落ちてしまう。 だからと言ってゆうれいや化け物を小説や映画で表現するのに理不尽を持ってきて仕舞えば、それは怖いのではない、ただ単なるご都合主義に成り下がる。だが、多くのジャパニーズホラーの担い手は理不尽こそが恐怖の源泉だと言わんばかりに、あまりにも非合理的で理屈のつかない表現を嬉々として作ってきた。 人間社会には多少の非合理はあってもそれは人の考え方だけで、現象を論ずるに非合理では人の気持ちを逆撫でするだけだ。 怖くはない、腹立たしいだけなのだ。 この作品は非合理的で理不尽な怪奇なるものに最小限の理屈を持ってして、物語という理屈を成立させている、まことに持って稀有な作品となっている。多くのホラー作品が、怖かった。気持ち悪かったと言う感情のみの感想に陥るところを、この作品はここちよい、爽やかな印象を生み、理不尽な非合理なものに感じる鬱蒼とした空気を吹き飛ばして、すっきりとした感情を呼び覚ましてくれる。まさに稀代な名作と言って良い。 理不尽なホラーという表現と物語という理論的な表現方法をミックスさせた傑作と感じる。 最後にはなったが、グイグイ読ませる文章力も素晴らしい。まるで魔法のようだとも感じるが、それは才能と努力の賜物なのだとも思う。 | ||||
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最高に面白い短編集です。図書館で借りて読んで、手元に置いておきたくて購入しました。 派手さは全くないので、ホラー好きであれば物足りないかもしれないですが、ホラー苦手な私にはギリギリ耐えられる程度の怖さ、そしてそれを凌駕する読後感です。 ただし、言外の表現が多いので、読解力がないとおそらく楽しめないです。 | ||||
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On a rainy day, a woman in mourning clothes comes to the house at the end of the alley to give a condolence gift. Someone in the house will die. You hear the sound of a bell. | ||||
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最近読んだ小説の中で一番面白く、何度か読み返しています。 怪異を祓うのではなく、営繕という手法で折り合いをつけ、同じ世界の中で共存していく考え方が新鮮です。 ホラーやミステリの要素もありつつ、物語にきちんとドラマがあります。人にもお勧めしたい作品です。 | ||||
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さりげない描写で城下町の路地や、古い建物の湿気を帯びた空気が浮かんでくる。怖い話は苦手だけど、営繕する尾端の飄々としてさらっとした存在にホッとする。怪異の側に寄り添う視点が優しく、最後は必ず救われて、短編の主人公の女性たちが自分の力で人生を歩いていくのも良い。 | ||||
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面白かった | ||||
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十二国記が大好きであるものの、ホラー苦手のため読めない小野不由美作品が多い。 ただし、これは限界値くらいまで怖いが非常に面白く読めた。 1時間の通勤中、1話か2話テンポよく読める。 そして、脳内に広がる情景の鮮やかさは、満員電車内であることも忘れる。(そして怖い) 子ども向けの人気絵本のような洗練された文章の美しさが際立っている。 とにかく本当に面白かった。 | ||||
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話が好き❤️ | ||||
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怖がらせっぱなしじゃないところが、強引じゃないところがとても好きです。 | ||||
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どれもこれも不思議な話なのだが、タブーであること、 異界の禍事とも、哀しい運命とも、生きていく上では付き合わざるをえない。 目に見えないルール、因縁、偶然のなせる技、他生の縁と割り切る、 畏敬の念を持って迎える、やり過ごす、そういう方法の中に 「営繕」というものがあったのかと、普段は使わないその言葉に、 あれこれ生きる知恵を感じることができた。 続編も是非読みたい。 | ||||
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小野不由美さんの本は気になっていたが未読だった。ホラーが得意ではないので。今回新刊が出てこの本のレビューを見て、蟲師の感じに似ているならばと手に取った。 百鬼夜行抄や雨柳堂夢咄が好きな私にはカチッとハマる本だった(*ˊᵕˋ*) | ||||
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家に憑く怪異と、怪異への対応を描いた6短編。霊能力の全く無い工務店主が、常識の範囲で怪異の性質に対応するところが特徴的だ。だから読後に嫌な気配を引きずらない。 ただ、怪異の現れ方を描く前半部分がものすごくリアルで怖い。後で解決するとわかっていても、だんだん怪異に追い詰められていく恐怖というのも、この短編集の醍醐味だ。 | ||||
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安定の面白さ。ちょっとヒヤッとする話もあり、ホッコリする話もあり。夏におすすめ。 | ||||
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舞台は作者の出身である大分県中津市をイメージしていると聞いていましたが、読んでみると京都のイメージが強いです。京町屋や京七宝など、ところどころに出てきます。 主人公の尾端さんの名前は、やはり「幽霊の正体見たり枯れ尾花」の尾花からきているのかなと思います。 幽霊を撃退するのではなく、創意工夫で共存していくという解決方法が新鮮でよかったです。 | ||||
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かるかや怪異譚は2冊とも読みました。ドキドキしながらどんな解決法があるのかと想像したりして超面白い本でした。新刊が待ち遠しいです(出るなら)。 | ||||
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「奥庭より」、「屋根裏に」、「雨の鈴」、「異形のひと」、「潮満ちの井戸」及び「檻の外」の6つの短編から構成される「営繕 かるかや」という大工を解決役とした連作怪異譚集。ただし、「営繕 かるかや」は怪異に苦しむ依頼主のために大工としての修繕を施すだけで、怪異の本質を解明する訳ではない。 そして、怪異譚とあって、確かに怪異は起こるのだが、むしろ、親族や直系家族などから家を受け継いだ人がそうした親族・家族や更にその先祖(数奇な運命を辿った他人の場合もある)に対して想いを馳せて、悼むという人情噺の趣きが強い。家やそれに纏わる(死んだモノを含む)関連物が連綿と続いている因果がしめやかに描かれている。また、作者と言えば、ケレン味が持ち味だと思うが、本作は草花や人間心理の機微の描写などが木目細やかで、非常にシットリしている。 水路と手水、火除けの河童、雨、浴槽、汽水(淡水と海水が混じった水)の井戸、車中ガス死と消火、という風に各短編を水関連で纏めている点も洒落ている。家やそれに纏わる(死んだモノを含む)関連物が連綿と続いている因果を人情噺風怪異譚として纏めた秀作だと思った。 | ||||
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もう少し怖い系の本を想像していたのだけれど、、内容としては縁を大切にする営繕屋が、非日常的なモノに悩まされる人々を救っていく話。 怪異を祓うのではなく、直していくというのは構成としてよく考えられているなぁ、と感心。 | ||||
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受け流す、共存する、そういうやり方もあるんだと思えた本 かるか屋さんが実際に居ればの話ですが 次も読みたいと思いました | ||||
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怖いけど救いがあるため読後感が良いです。一話完結の話が盛り沢山で、色んな登場人物が出て来るのが楽しい。古い家には住みたく無いけど、古い街並みを歩きたくなる。 | ||||
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ホラーというと読んだ後何だか暗い気持ちになったり、ちょっとすっきりしなかったり・・・。それが無い作品だと思いました。家に関する不思議な話。建物である家、家族としての家や縁。面白かったです。 | ||||
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