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容疑者Xの献身
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容疑者Xの献身の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.19pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全856件 781~800 40/43ページ
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おすすめできません。 お決まりのどんでん返し的なものはありますが、読み終えて、それはないだろうというのが率直な感想です。 倫理上の欠陥や(人物)描写の浅薄を論難するのは無い物ねだりだとしても、喧伝されている「天才数学者と天才物理学者」の両者ともが、 せいぜい数万人に一人ぐらいの秀才にしか思えないのは、当方の理解力不足はさておき、いただけません。 不遜な物言いと受け取られるかもしれませんが、これを読んで素直に感動できる方々の弥栄を祈らずにはおられません。 文章は読みやすく、期待を先送りにする一定の力はあるので、暇つぶしにもならないということはありません。 | ||||
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本格ミステリには違いないのだけれど、トリックが途中でぼんやり察せられてしまった(少なくともトリックに使用されたモノは割と早くにピンと来てしまった)。 読了後の重量感は、個人的には『秘密』や『白夜行』の方が上だった。 けれど、ミステリと胸を打つ物語を融合させ、多面的な読み方を許すこの小説が、これまで多彩なジャンルに意欲的に挑戦して来られた著者の到達点であることは間違いないでしょう。 とは言え、この作品を待たずとも、もっと早く直木賞を授賞すべきだったですよね。その直木賞の選考でもなお「これは恋愛なのか」と難色を示す声があがったとか? ・・・・・恋愛に違いないでしょう。どこまでも隙のない「論理」でもって靖子に献身し、守り抜こうとする石神(そこまで考えるのか!と圧倒されました)。これに対し、靖子の「情」(じょう)はどう動かされたのか。そのギャップがもたらす結末に胸を衝かれる限り、やはりこれは切なさ極まる恋愛小説とも言えると思うのです。 | ||||
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そんなに傑作でしょうか。まして泣けるなんて。数学の世界のはなしを絡めるるのは多少面白みがありますが、謎解きもそんなに難解ではありませんし。まあ、直木賞は功労賞的な意味合いが強いので対象作品そのものの純粋な評価でないといつも私は思いますが、このミスのベスト1がこれといわれると小粒だなあというのが実感です。ほかの作品もいくつか読みましたが、登場人物の造形が薄いように感じます。ひいてはそれが作品の全体に薄っぺらさを感じてしまいます。今回の湯川さんなど特に・・もちろん読みやすいのは歓迎ですが、筋がおもしろい作品が多いだけに惜しいです。 | ||||
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すごいシンプルなミステリーだと思います。 動機もシンプル、トリックもシンプル、謎解きもシンプル そして、シンプルなゆえに強いインパクトを感じます。 「いや、理屈はわかるけど・・そんなことできるの?」って感じで。 そして、犯人の数学教師が 全てを投げ打ってもいいと思えるようになった瞬間、その部分に 強い共感を覚えました。 詳しく書いちゃうとよくないので言いませんが 彼のように恐ろしいことに手を染めないまでも 何でもないことで救われることってあるよな、としみじみしちゃいました。 | ||||
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先日直木賞受賞を知り、初めて読んでみた。 これはかなり面白い作品です。 数学にのみしか興味を示さなかった一人の男が愛した犯罪を犯してしまった女性と娘。 普通ならば誰もが考えそうな事の裏をかく手法を明かすラストは見事につきる。 ある意味彼を知る、大学時代の友人である湯川だからこそ、否彼も刑事が何気なく持ち込んだ情報がなければ直ぐには気づかなかった程のトリックは斬新である。 悲壮なまでのラストを迎えるドラマも秀逸。 | ||||
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多くの純愛小説の主人公は、基本的に女性にモテるタイプであるか、もしくはモテはしないけれども、その作品に出てくる女性となんだかんだで恋愛関係になってしまうという設定であるように思う。 けれども、この小説の主人公の石神は、恋愛などとは生涯無縁のタイプの人間。そんな人間の恋愛は、あまり描かれているのは見たことがない。 ミステリーとしても非常に完成度が高かったし、その展開のされ方はすごくおもしろかった。 読み終わった後の悲しさは、あまりにも大きかった。 | ||||
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この本は『このミス1位!』『直木賞受賞!』という評価はいったん忘れて読んだほうがいいと思います。 さらには、どんなストーリーなのかという予備知識もないほうがいいかもしれません。。。 まちがった方向で期待感を膨らませすぎてしまうからです。 私がそうでした。 「天才vs天才の対決」、「衝撃のトリック」、「犯人の深い愛と献身」などなど もともとミステリ好きなので、トリックといえば 島田荘司ばりの奇想天外トリックを想像してしまうし 深い人間描写といえば、高村薫ばりの厚みを期待してしまう・・・。 この小説にはそのどちらもありませんが 逆に無駄な部分は一切なく、全てがスマートです。 途中までは、よくありそうな設定だし、人物描写も深く感じられないし 「これが1位?」「直木賞???」と思いましたが ぐいぐい引き込まれるし、ラストの20ページは涙が止まりませんでした。 そして余談ですが、この小説とその直後に読んだ「博士の愛した数式」で 数学という学問に対するイメージがガラリと変わりました。 (私も数学嫌いの生粋の文系人間だったもんで。。。) | ||||
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東野作品は、私のイメージでは胸が痛むストーリーが多く救いがない・・・。でも、この作品は派手な事は何もないけれど、こんなトリックあり???で、とても楽しめました。何故アリバイが成立したのか?先々を見越した隣人からの指示。パッピーとは言えないのかもしれないけれど、ほっとするラストでした。 | ||||
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この本はミステリーにしてはさらっとお手軽に読めました。 容疑者の献身には、人それぞれ感じる事があるかとは思いますが、私はありでした。また数学が苦手な私にとって、数学の意味を少しを感じるきっかけになったかと思います。 とにかく読んで損は絶対無い!! | ||||
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自分が今まで見たどんな小説や映画よりも一番心に突き刺さりました。 もちろん世の中にはいろんな考え方があるので、この「献身」は愛ではない! という意見もあるだろうな〜とは思ったのですが、私はやっぱり「愛」だと思いました。 「愛」とは所詮一人よがりで身勝手なものだと思うし それが空しい結果を生むからこそ、この小説には意味があるんじゃないかと感じました。 この主人公の本当の思いは、最後に彼女に渡した手紙の中に詰まってて、そこで号泣。 その後も最後まで3回も泣かされました。 なんの演出も効果音も無く、文章のみでここまで泣かせる東野先生ってやっぱりすごい方ですよね〜。 ちなみにこの小説には、「純愛」だけでなく、ミステリーファンを満足させる トリックや謎解き、大どんでんがえしもきちんとあります。 世界中にあっと言わせるミステリーはたくさんあるけど それに「究極の愛」をプラスした作品には、あまり出会った事はありません。 買ってみんなに配りたいくらいでした。 良い作品に出会えた事を感謝します。 | ||||
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何人かの方も指摘しておられるように、人物造形にはもう一ひねりほしかったというのが正直なところです。 別れた夫の存在も典型的ですし、石神の愛した女性とその娘との親子関係にもそこまで深いものを感じることはできませんでした。 しかしこうした点を忘れさせてしまうほど、事件の背景に隠された石神の純粋なる気持ちを知らされる終盤の描写は圧巻の一言。 この小説の一番の読みどころは理系出身の東野圭吾が巧妙に仕組んだ伏線の数々にあるのではなく、それらを超越する人を愛する気持ちの描写にあるのだと私は思います。 自分ならば愛する人のためにここまで尽くすことができるだろうか。 この本を読んで自分を振り返ってみたときに、石神という人物の純粋さにあらためて気づかされることでしょう。 決して報われる話ではありません。 ただひたすらに悲しく切ないです。 完璧なる論理を超えた、純なる感情に是非触れてみてください。 | ||||
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TVや新聞などで「素晴らしいミステリー」と高評価を受けているのを目にしたので、読んでみました。 この本の「容疑者Xの献身」というタイトルの意味、そして本の帯に書かれている「純愛が生んだ殺人」の意味を知ったときに哀しくなりました。この本に登場する人たちは、不幸だった・・・というか、何かが少し違っていたらこんな惨劇は起きなかったのになぁという残念な気持ちが拭いきれません。 文章は、さすがは直木賞といった感じで(笑)スッキリとまとめられたとても読みやすい文章です。ところどころにトリックの手がかりとなる部分があるのですが、あまりにもサラッと書いてあったため見落としてしまいました。天才数学教師の完璧なアリバイ、そしてトリック・・・。 この小説はただのミステリー小説ではなく、哀しい純愛も描かれた素晴らしい作品です。買って読む価値はあると思います。 | ||||
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2006年版 このミス1位 2005年 文春ミステリーベスト10 1位 第134回 直木賞 まさに2005年のミステリーを代表する作品。 アパートの隣室でおきた殺人の犯人を守ろうとする天才数学者・石神と物理学者・湯川の頭脳戦という、「本格」の謎解きという要素と、思いを寄せる犯人(女性)のために、見返りを求めずに警察の捜査から彼女を守るというためにアリバイ等を構築する石神の純粋さ、そして、この想いが成就するのか否かなど、ミステリーの枠にとどまらず、幾重にも「面白さ」が仕掛けられている。 本作で、六度目の正直で直木賞を受賞したことから、この作品に対する注目がますます高まると思うが、むしろここまで直木賞を獲っていなかったのが不思議なくらいで、(私見ではあるが)この作品より面白い作品が数多い。未読の方は是非ご堪能頂きたい。 | ||||
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これは果たして「献身」なのだろうか。世に言う“純愛”なのだろうか。 数学教師石神。 石神は常に観察する。 その対象は、通勤途中でみかけるホームレスたちであり 教え子たちであり、そして誰よりも隣に住む母親と娘である。 ある事件をきっかけに、石神は大学時代の同窓であり、 今は大学教授の湯川と再会を果たすことになる。 そして湯川と刑事に「観察される」立場になるのだ。 石神が見守ってきた人物は、人を殺した。石神はそれを隠そうとした。 献身? 純愛? どんな美辞麗句で飾ろうと、 石神(たち)がしていることは、許されることじゃない。 披露されているトリックはたしかに、なるほど、と思うものだったけれど 石神の行為を献身あるいは純愛と言ってしまうのは、小説とはいえどうなのだろうか。 登場人物の中で一番かわいそうな娘にしてみたら、 たんなる迷惑じゃん! とどうしてもつっこまずにはいられない。 石神がどこまでも守ろうとした人が、最後に彼の方を向いたとしても それを「純愛」の成就だなんて、ちょっとどうかと思ってしまう。 そういう意味では、かなりほころびのある作品なのではないか、 と思うのだが・・・ | ||||
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半日かからず読み終えた自分にビックリした。 それ程までに「引き付けられる内容」と「無駄のない文章」。 出だしは結末の鍵となるエッセンスが散りばめられ、 中程から後半にかけては大学時代を共にした数学者Xと物理学者湯川の 尊敬し合う深い友情。 後半からラストにかけては容疑者Xの無限(∞)に近い愛。 数学者Xの不器用な愛情表現、愛深き故に自分をおとしめてまでの完璧な犯罪。 物理学者湯川、Xへの尊敬し深い友情がなければ生まれなかった推理。 読みながらも勿論、読み終えてからも涙が出ていた。 | ||||
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文句なしにおもしろかった。最後の最後まで、結末が みえない緊張感というか、ハラハラドキドキ感というか、 とにかくラストまで、ぐっと惹きつけられた。 話の構成の確かさ、登場人物の魅力にまいった。 数冊読んだ、著者の本の中では、一番おもしろかったです。 おすすめです。 | ||||
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シンプルな展開をさらっと、いとも簡単に表現し、物語が進むにつれてより深みのあるものに組み立てていく著者の手腕に驚くしかない。 とても読み易く、心地よくページをめくることができ、まさに傑作。 | ||||
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トリックの組み立て方は確かに面白いですし、読みやすいというのはエンターテインメントとして最大の長所だと云えるでしょう。しかし、人物配置やキャラクター造形、ストーリー展開までもが、あまりにも安っぽいTVドラマのように型にはまり過ぎており、これにはうんざりさせられました。人間描写にも深みがありません。被害者はいかにも「殺されますよ」といわんばかりの単純キャラだし……。 第一、これ「純愛」ですか? あなたが靖子の立場だったら、石神のやったことに対して、本当に深い愛や感謝の念を抱くことができますか? 僕が靖子だったら、絶対石神という人間に対して強い恐怖心を抱くだろうと思うのです。「そこまでやってしまうのか、この人は。おかしいんじゃないか」と。 | ||||
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2005年ミステリー大賞、あと今年度直木賞受賞と数々の賞を総なめにしているすごい本です。 書いている作家は、あの東野圭吾氏。 東野氏は、この人の書いた作品なら大丈夫だと思われるような ブランド的な本になれるよう、常に心がけながら書いているそうです。 そんな東野氏の一作。これは完璧としかいえない本でした。 でも、こういった好評価受けてる作品は、 読む前に、過剰な期待を持ってしまい、読み終わったあと、少し期待はずれというような物を感じてしまうものですが 読み終わってこれほどの虚無感というか、読み終わって残念っていうのは久しぶりです。 たしかに、どの作品もこんな感情を抱くものですが、 これはすごかった。さすがは直木賞w この本は、最初に犯人が殺人を犯して、それの隠蔽工作をして、探偵役、警察役がどんどんトリックを解いていく というようなありがちな感じかと思っていましたが奥が深い! 自分がトリックがわかったのはラスト50ぺージってところでした。たぶんかなり遅いと思うけどw 本全体に伏線がちりばめられているのですが、それが伏線だと感じとられない良いつくりをしていて、最後になると、それがきれいに使われている。非常に美しく、よく考えられて作られた本だとおもいました。 犯人のトリックは、警察だけでなく読者も思い込みの世界に引きずりこんでいきます。しかもそれだけのトリックをしているのもかかわらず、最後にはきちんと納得させて終わらせていく。 結局登場人物が、全員不幸なままおわっていくのがかわいそうな感じでした。 最後の、数学教師、母娘がかわいそうで、またあの男性(ネタばれなので)もかわいそうでした。みんな不幸なままで、誰一人幸せになれずに終わっていく切ない話でした。 と、ちょっとべた誉め、へたくそなレビューだけど 五つ星!もう文句なしw 6つあげたいくらいですわw。 | ||||
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漫画のようにツラツラ読めてしまうので、読んでいる最中には、あまり重さを感じなかったが、読み終えた後に涙が止まらなかった。 人が人を想うってどういうことだろう、情が深すぎることは罪なのか、など、いろいろ考えさせられた。 サスペンスの枠では収まりきらない秀作。 東野氏が理系出身で子供の頃は読書嫌いだったという新聞記事を見て、何となく納得した。文章に無駄がなく分かり易い。 うちの小4の息子も読書嫌いで親としては頭が痛いのだが、何年か後に読ませたい一冊だ。 | ||||
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