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その女アレックス
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その女アレックスの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.65pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全294件 201~220 11/15ページ
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何か書くと、人の邪魔をしてしまいそうと、おそれる作品。 本当のことは、読者が見つけるのかなと感じた。 | ||||
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ストーリー自体は、テンポも早く、展開も程よいタイミングで意外性があり、最後まで面白く読めました。最初の監禁されたときに恐れている事や、無差別な殺人鬼の心情を描いているところなど、ところどころに矛盾点があるが、気になるほどではなかったです。登場人物のキャラクター設定も良くできていて、心地よいです。ちょっといい人ばかりなのだが、それもこの作品の雰囲気に合っているのではないかと思う。最後に明かされる事件の動機については、ある程度共感はするが、心が揺さぶられるほどではなかったです。最近の欧米のミステリーでは、ありふれたテーマの動機であり(何故この動機ばかりなのだろうといつも思うが)、それが秀逸なテーマであればもっと良かったのにと思う。ソファにくつろいで、リラックスしながら面白く読むには、なかなかピッタリな本です。 | ||||
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いろいろ、みなさんが書かれているの、自分が気に入った部分をレビューします。 サスペンス小説が好きな人だと、「あれ?今の描写って何かこの後の展開に影響しそう」などと考えながら読むと思うですけど、そのポイントに登場する警察は触れない。でも、読み進めると触れない理由が読者に推理でき、「なるほど!」とさらに思えるのが、この小説の斬新なところ。その辺りが面白かった。 ただ、ストーリーとして、とても面白いかという点では、普通に感じられました。後、グロテスクな表現があるので、苦手な方あご注意ください。 | ||||
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読み易さは群を抜いている。 450頁もの長編に関わらず、ほとんどストレスフリーで読める点は作者のみならず訳者にも賛辞を送るべきだろう。 現場には犯人であると指し示す証拠がある。 反対証拠やアリバイによって犯人ではないと証明できない場合、文字通り犯人であるとみなす。 これが司法制度だ。 本書は非常に巧みにその網目をついた小説である。 見事なミスリードによって読者をミステリーの迷路に惑わせる。 単なる誘拐事件かと思いきや…… 誘拐犯の異常性とその監禁方法もえげつなさ過ぎる。 かつてこれほどまでに酷い処刑方法を考えたものがいるだろうか。 読者は誘拐犯を心の底から憎み、被害者アレックスに同情するだろう。 だが物語は二転三転していく。 誘拐事件を捜索する過程で明らかになっていく「被害者アレックス」の異常性。残虐な手口。 恐ろしいほど緻密に組み込まれたストーリーだ。 全てはアレックスを中心として物語はピースがはまるように収束していく。 「われわれにとって大事なのは、警部、真実ではなく正義ですよ。そうでしょう?」 その通りだ。 正義とは何だろうか。 こと小説の世界だけに限れば、読者を納得させることだろう。 私は納得した。あなたも納得するだろう。 | ||||
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作者の導きで読者が脳内に構築しつつあった物語の風景は、 同じ作者の導きによって一変する。 そうした場面が幾度となく。 暴力と死のにおいで充満した物語の世界。 その果てにあのような感動が待ち受けているとは。 おれは驚きの声を上げた。ツイスト&シャウトだ。 これらのツイストをコペルニクス的転回として楽しむことのできた読者は、 無料の電子図書「週刊文春ミステリーベスト10 2014」収録の作者のインタビューを読むべきだろう。 このミステリがどのような発想で書かれたか。 短いながらも日本の読者向けに作者自身が語っているのだ。 お楽しみは、この作品の外側にも用意されていた。えらいぞ。文春。 作品内で展開される酸鼻な描写に嫌悪を表明する声も耳にするが、 これくらいで悲鳴を上げていたら、あの作家や、かの作品など、とても読めない。 肉がちぎれ骨が砕かれ血しぶきが飛ぶ。 そのような凄惨なシーンは、登場人物の心理を描き出す隠喩をも兼ねる作品もあるのだ。 そうそう。 この作品が魅力的な警部が登場する3部作の1作目じゃない。 それを実におもしろく思い、1作目の和訳を楽しみにする読者は相当に多いはずだ。 | ||||
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えぐい小説が苦手で、宮部さんの”模倣犯”を途中で放棄するほどなので、中盤までは読み進むのに若干努力が必要でした。そのため、中盤では、筋には惹かれるけれども精々星三つくらいと思っていましたが、、、読後は、明確な星五つと感じました。ストーリーが秀逸だと思います。 主人公のアレックスに対する読み手の感情が、物語の進行に沿って変化していきます。すなわち、何という気の毒な人だろう→こりゃひどい女だねぇ→本当にかわいそうな人だ→頭がいい!!、です。これは著者の目論見通りなのでしょう。 | ||||
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「ハサミ男」「殺戮に至る病」「葉桜」 帯のうたい文句かでは、あっち系を期待して読んでしまいそうですが(私がそうだった)・・・ああだこうだ書くと未読の方に悪いので止めますが、そこは肩透かしでしたね。 ただ、久々読んだ翻訳でしたが読みやすく引き込まれたので満足です。 結構グロイので弱い人は注意が必要ですね | ||||
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和訳もよく読みやすい。中盤まではよかったが、最後、ご都合主義になってしまった。拷問シーンを期待すると肩透かしを食らいます。良作ですが、このミス1位は疑問ですね。 | ||||
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「史上初の6冠達成」につられて購入。ここ5年くらいで読んだフィクションの中で一番よかった。ミステリーの枠の中におさまらない傑作だと思う。 以下ネタバレ含む。 本作はアレックスが誘拐される場面から始まる。アレックスは、不愉快な独房に閉じ込められて、苦しめられる。この場面では、彼女は一方的な被害者で、犯人は同情の余地もない卑劣漢として描かれる。やがて、犯人は警察に追い詰められて自殺し、アレックスは独力で独房から逃げ出すことになる。ここで、読者はひとまず、安心を得る。しかし、奇妙なことに、アレックスは警察に逃げ込まず、また自分の生活に舞い戻る。何もなかったかのように。第二部では、アレックスは過去何人もの男を非常な方法で殺害してきた殺人鬼として描かれる。今度は、アレックスに同情の余地はなく、偏執的な殺人者なのであるが、時折あらわれるアレックスの心理描写で、彼女が何か問題を抱えていることは示唆されている。しかし最後までそれがなんなのかは彼女の言葉では語られないままだ。彼女は、殺人鬼として、第二部の最後で死んでいく。第三部になると、彼女の死の真相を明かそうとする刑事たちの努力が描かれる。ここで、断片的な資料から、次第に彼女の凄惨な子ども時代が明かされていく。 という流れで、アレックスは、まずはじめに、誘拐事件の被害者として登場し、次に猟奇殺人事件の犯人となり、そして児童虐待の被害者として描かれる。ここでは、被害者、加害者の境界は曖昧になっており、単純な対立は存在しないのだが、事件を担当する予審判事ヴィダール(すごい馬鹿として描かれている)は以下のように言う。 <「あなた方(主人公カミーユを含む刑事たち)の立場はわかりますが、もう世の中は変わりましたから……」 「それはどういうことでしょう? お聞かせください」カミーユはあえて下手に出た。 「わたしが言うまでもないと思いますが、もう加害者中心の時代ではありません。被害者中心です」 そう言うと、ヴィダールはル・グエンとカミーユを交互に見て、華麗なる結論で締めくくった。 「犯人を捕らえるのは賞賛すべきことで、警察にとっては義務でもあります。しかしながらまず注意を払うべきは被害者です。われわれは被害者のためにここにいる」> (p. 105) こういう「被害者」と「加害者」の対立を鮮明にするような考え方がこの辺で出てくるのだが、これは否定されていくテーマとしてここで語られている。被害者と加害者が混淆し、「華麗なる結論」が見えない作品世界が後半からどんどん展開されていく。そういう世界で読者を感動させるのは、真実を追い求める地道な努力であり、それをするのは主人公の刑事カミーユたちである。画家を母に持ち、自身も絵を書くカミーユはこう思う。 <そしてカミーユも写真の女を誘拐事件という枠にはめて見ていた。だがモンタージュには一人の人間が描かれている。写真は写実でしかないが、絵画は真実だ。それは描く人間、描かれる人間、あるいは見る人間の現実であり、その人間の想像や幻想をまとった現実となる。> (pp. 168-9) もちろんこれは、ヴィダール的な単純な被害者・加害者の区分けを否定するような見方と対照されている。見たもの(写真)が全てではない。第三部でカミーユたちは、アレックスの遺留品や、過去の交流を丹念に調べて、真実(のようなものに)たどり着くのだが、それはまさにモンタージュの絵を書いていくような、地道な個別のパーツを調べ上げていく努力の結果であり、それは人生の縮図にほかならない。 アレックスは、孤独な女だった。死の直前にアレックスはこう思う。 <アレックスはちびり、ちびりとウィスキーをなめながら、結局のところずいぶん泣いた。まだこんなに涙が残っていたのかと驚くくらい、いくらでも泣けた。 なぜならそれは、あまりにも孤独な夜だったから。> (p. 323) 最初読むときは、この箇所はなんだかよくわからない。しかし、一回読み終わってからまたここにくると、とてもよくわかる。誰にも理解されないままアレックスは死んでいった。しかし、死んだあとに刑事たちは丹念な努力で真実(のようなもの)にたどり着いて、アレックスの理解者となった。アレックスにとっては遅すぎる理解者の登場だったのかもしれないが、結局のところ、われわれの世界は、みな、理解者を待ちながらウイスキーをなめている人だらけで、結局理解者など現れないことも多い。アレックスは、決して幸福な人生を送ったとは言えないだろうが、少なくとも、カミーユと通じ合い、カミーユはこの事件を通じてある種の復活を果たした。そういうなにか「よいもの」を残せたという点では、アレックスの人生は無意味ではなかったと思わせる。それが、凄惨な場面が続いたあと、救いのようなものを感じて読書を終えられる理由だろう。 | ||||
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海外もののミステリー久しぶりに読みました。「このミス」海外1位、ミステリー部門6冠、etcにつられたのは確かです。国内1位の「満願」も良かったですが、この海外1位も良かったです。翻訳が非常に読みやすかったということもありますが、まず設定がのっけから意外。映画好きなので、つぃついこのアレックスは映画化されると誰が演じるのだろうと思ってしましましたが、読み進めていくうちに、シャルロット・ゲーンズブール以外ないだろうな?と思うようになりました。「羊たちの沈黙」以来、一気読みできた作品でした。 | ||||
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フランス語圏に触れる機会が少ないからか、読んでるとパリやその近郊を訪ねたくなりました。話の斬新さもさることながら人間について描かれた部分が興味深かったです。この本以外では決して出来ない読書体験がここにはあります。 | ||||
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ランキングもレビューも断トツに高かったので気になって読んでみましたが、 仕事中も続きが気になってしまうくらいハマりました!! 犯人だ、黒幕だと思っていた人物が何人も変わり、 犯行動機の想定もひっくり返され、予想が当たらなさすぎて痛快です。(笑) 残忍な表現が結構多く、極限の精神状態が詳細に描写されているので、 読むのは中学生くらいからがよいのかなと思いますが、とにかく面白かった。 普段はもっぱら短編派ですが、ここまで長編のミステリーを飽きずに、混乱せずに読めたのは久々です。 途中までは、読後に怖い印象ばかりが残ってしまわないか心配でしたが、 私の場合心に残ったのは警部たちのチームワークや友情、家族の愛のようなものでした。 最後の取調室の場面、警部たちが限界で勝負しながら、お互いを信じて犯人をやりこめていくところが すごく痛快で、責任を持った仕事を任されてそれをやり遂げる達成感って、 どの職種にもあるんだなぁと思いました。 自分が刑事でこんな事件の担当になったらもちろん嫌ですが、、、(苦笑) | ||||
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ミステリの愛読者にとって、「サイコもの」でも「誘拐もの」でも大まかなプロットはパターンが限定され、意表を突く展開の小説に出会うことは多くありません。 しかし、本作はそうした手練手管の読者であっても、前例のない衝撃を味わうことができます。 本作は「プロット」の意外性が肝なのでストーリーに言及することは控えますが、印象という意味では、第1部を読了した時の驚きは『匣の中の失楽』に、息をもつかせぬ展開は平山夢明の『SINKER』に、全体を覆う不条理感はエリック・マコーマックの諸作に通ずると思います。 本作はプロット重視のミステリ読みにとっては、得難い体験と感動をもたらします。絶対におすすめです。 (※オチを読んで、形而上的な読解をしているレビュアーの方が見られますが、一言だけ。百年はやいです。) | ||||
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ヒロインが強烈すぎて、主役の刑事の存在感が薄い。激しさと哀しみ。サスペンスという枠に入らないような読後感。ただ辛い。 | ||||
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カスタムレビューをいくつか読んでしまった時点で、この本の面白さの半分以上を損しています。 私もそうでした。 このレビューを初めて読んだ人。うらやましい。 予断を持ってしまう前に、今すぐ読むことを強くお勧めします。 | ||||
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エンタメとしておもしろかった。意外性のあるストーリーはもちろん、 捜査チームのメンバーもこち亀ばりにキャラが立っていて印象的だった。 映画化の話が進んでいるらしいが、連続ドラマで見たいよね。 ただ、真実か正義か、というラストシーンは賛否が分かれるだろう。 自分は、主人公たちはやってはならないことをした、と思っている。 それが新たな心の傷となって続編で触れられたりしたらおもしろいんだが、 そういうトーンの終わり方でもなかったね。 いずれにしてもシリーズの他の作品も読んでみたい。 一作目、翻訳されないかな。 | ||||
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展開はスピーディーだが意外性には乏しい。ただ文体が心地よくもあり、内容はさっぱりと暗いのだが、飽きのこない小説でした。 | ||||
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偶然、映画「ゴーン・ガール」鑑賞と同時期に読み進めていました。エイミーとアレックスの強さがダブります。どちらも、何を言ってもネタばれになってしまうのが悔しいのですが「とにかく読んで! そして語ろう!」と友人には言っています。 久しぶりに「このミス」1位作品にわくわくしました。 | ||||
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あまり期待せず読みましたが読み応えがありました。 2人の人物の視点から代わる代わる語られる物語から徐々に明らかになってゆく全貌。ただ凄惨な場面が描かれるだけでなく説得力のある犯行動機がある意味爽快な読後感を誘います。 犯罪を扱うにはやはり動機をどう描くかが重要なのだと改めて考えさせられた作品でした。 | ||||
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アレックスの行動が異常すぎて、最後のほうまでまったくその意味がわからず、陰惨な話だけが進んでいきますが、それでも、こちらの予測というか常識を次々と裏切るような彼女の異常な行動の動機が知りたくて、本当に引き込まれました。事件を追う刑事たちの人物像もとても魅力的かつリアルで、とても奥ゆきのある物語でした。最後のほうで、彼女の行動の動機らしいものが明らかになっていき、異常だったのは彼女ではなく、周りだったのだと思え、アレックスに同情する気持ちにもなりました。なので、結末には胸がスカッとしました。小説としての構成、プロットの妙に感心です。 | ||||
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