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後妻業
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後妻業の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.21pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全117件 41~60 3/6ページ
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この作品が世に出て間もなく大阪で筧千佐子という女が、何人もの老人の後妻に入って、その老人たちが死んでいくという事件が世間を 騒がせることになる。普通実際に起きた事件を参考に小説が書かれるということはよくあるが、これほど犯罪の実態を調べつくした作品の 後に、そういった犯罪が実際に世間に晒されるということはそうあることではない。黒川は、このような「後妻業」の被害者が知り合いにいた ことからその事件を徹底して調べつくしたと言われている。黒川らしい「その社会」での何らかの関係者との密接な取材を通じての作品で あることは、この作品で描かれる犯罪のディーテールから容易に想像がつく。その事実に、より面白いエンターテインメントにすべく、これも黒川 らしい人物の描写や事件の掘り下げ、広がりが追加される。この犯罪に金の匂いを嗅いで、事件を追う元大阪府警マル暴担当刑事本多、 犯人の女の弟黒澤、犯罪を追う弁護士守屋等々、登場人物もいつも通り生き生きとして、かつ強かである。スピード感満載、ストーリーも事実 以上に面白く、エンディングもなるほどと思わせ、さすが黒川である。彼の作品で退屈することはないが、その中でも絶品の1冊である。 | ||||
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戦慄を覚えた。今の超高齢化社会、ますます悪質な後妻業増えるだろう。 | ||||
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エンターテイメント小説として申し分のない仕上がりです。 はじめて黒川博行を読みましたが冒頭から一気に引き込まれて結末まであっという間のスピード感でした。 熟年婚活を舞台に老人の孤独につけ込む金の亡者の悪巧みとそれを暴く金に困った不良探偵の物語です。 巧妙な詐欺の手口と泥臭い裏社会の人間模様が上手に織り込まれた構成は息つく間のない面白さでした。 ユニークなキャストで製作された映画も公開も楽しみです。 | ||||
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話の内容は、まー、タイトル通りで、現実にもかなり似た事件が起きたので、あらましは省くが、登場人物の会話のかけあいにテンポがあって良かった。最初は、〇〇が言った、訊いたといったフレーズがかなり省略されているため、括弧の台詞が誰のだかわかりにくかったが、読みなれてくると、このしゃべり方は、〇〇だ、とわかるようになってくる。それだけ、それぞれのキャラクターに、あったしゃべり方で書かれているのだろう。悪漢小説だが、憎むに憎めないキャラクターばかりだった。 | ||||
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小金持ちの老人の後妻として収まり、次々に殺害しては財産を勝手に相続して姿をくらます老女。裏に糸を引くのは怪しげな結婚相談所の所長。実に9人も成功したが、ついに破綻の時がやってくる。その顛末を描いた小説だが、主に話を動かすのが、被害者家族の依頼した弁護士が下請けに出した調査員の本多という男と結婚相談所所長の柏木だ。言ってみれば善と悪の象徴の対決になる筈なのだが、小狡さや、女の温もりに癒される弱さなど共通点も描かれており、単純な対立関係にはならない。法律を悪用した手口の犯罪だが、犯人が制裁を受けてもなお、めでたしめでたしにならない難しさも印象に残った。 | ||||
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正業と同じで犯罪業界ではシルバー市場が活況だそうです。 実際、都内の喫茶店を良く利用していると、おかしな場面に良く遭遇します。 心配になるくらいのお年寄りにやたら熱心に何かを売り込むセールスマン風の男とか、 老人と女性のちょっと不釣り合いなカップルとか、色々います。 それらは殺人まで行かなくとも何らかの犯罪の匂いがします。 実際、金を奪われたくらいなら泣き寝入りがほとんどでしょう。 恥もあるしね。 その辺で本書はやはりエンターテイメントなので、かなり過激。 高齢者を騙して命まで奪います(さすがにネタバレじゃないよね?) まさに驚きの犯罪ですが、 もうすでに実際の事件で有名なものもあるので、 ある意味では新鮮味はないです。 小説として特筆すべきは、登場人物のキャラクター。 悪人が皆良いキャラしていて、会話が面白い。 どの登場人物もみな個性があって、頭の良い悪いも明確。 私は後半で意外な頭の切れを見せる悪人の愛人が好き。 しかも関西弁なので、主役の悪人二人の会話は特に面白い。 「おまえ悪いやつだな」 「おまえに言われたくない」みたいに ポンポン悪口が飛び交って楽しい。 老人を騙す女がボケで、そのパートナーの男がツッコミみたい。 犯罪物のわりに悪びれてなく、むしろカラッと明るい。 ただ、過去の犯罪を紐解いていくパートはちょいと退屈。 もともと謎解きの要素はなく、悪人を追い詰める御膳立ての ためだけのパートなので仕方ない。 それと、このカバーデザインが良いですね。 怒りまくるお爺さんが良い! でも、たぶん本当に怒っているのは遺族でしょうね。 本人は騙されてる自覚がなければ幸せだもの。 ストーリーのボリューム的にも映画化向きだし、 大竹しのぶや豊川悦司という配役もピッタリ。 映画も観に行きたい! そしてみんな気を付けよう! この犯罪は意外と身近にあります。 | ||||
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この作家で、この作品のテーマで、面白くないはずがないと思いながら、手に取っだが、やはり、無茶無茶面白い。 | ||||
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とんでもなく恐ろしいオンナを主人公にした犯罪小説。 冒頭から描かれる小夜子の犯罪が物語の全てかと思ったらば、とんでもなく恐ろしい犯罪が次々と描かれ、ゾッとした。参考文献からすると、黒い看護婦事件、木嶋佳苗事件をモデルにしているようだ。 前半から中盤までは小夜子と結託する結婚相談所の柏木の数々の悪行が少しずつ暴れていくが、後半からは二人が向かう破滅への道がテンポ良く描かれる。 が、終盤になぜか急に失速し、やけにあっさりとした結末を迎えたことが残念でならない。 帯によれば、この夏、大竹しのぶと豊川悦司の主演で、『後妻業の女』というタイトルで映画公開されるようだ。 | ||||
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図書館で借りた本を間違って廃棄してしまいました。そんな時に便利でした。 | ||||
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実力のある作家です。一気に読者を引き込み飽きさせずそのまま力技で最後まで読み切ったきまいました。 事件が後から表にでてきたが、一般的には事件を題材にしたような小説は、リアルな方がインパクトが強すぎて、小説は角田光代さんのように昇華するのでなければ、見劣りするものです。ところが、本書は、緻密な計算と法律や調査や手口に至るまで、よく専門的に調べて書かれており、すばらしい。 それでいて、高村薫さんのようなぎっしり感満載のしんどさを読者に感じさせないところは、立派。そのため、ついのめり込んでいくことになる。 登場者のはっちゃけぶりもすごいが、リアル感があるのは、大阪という地域と大阪弁が醸し出す相乗効果だろうか。 そして、最後の終わり方もなかなかいい。 映画化され公開が近いので、別物としてみたみたい。小夜子は、大竹ではなく、むしろ余の方があっている気がするが。個人的にはたばこの似合う美魔女として浅丘ルリ子あたりが上手いと思うが 。 | ||||
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「後妻業」が実在するのかは知らぬ。 一読、背筋に冷や汗を感じた。 独居する後期高齢者がなぜ結婚相談所へ赴くか、そんな疑問を抱いても、しかたがない。 この小説ではひたすら、欲望の蠢く表面に視線が注がれるばかりだ。 金か、遺産相続か、仕事か、ささやかな幸せか。 人の求めるものはそれぞれ違う(求めていることを自覚してないこともある)し、そのための手法も違う。 「犯罪」は、市井の人にとっては専門知識の世界であり、弁護士やヤクザ、元刑事らは皆胡散臭い存在であり、「日常」から外れているものだ。 問題は、「悪」は至る所にあることだ。 | ||||
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私の家族もの中にも後妻と婚姻をした者がおり、遺言公正証書を割くせさせられた。 後妻のいやらしさ、人を人と思わない非人間性の表現は鬼気迫る調査力・分析です。 面白い作品です。 世の中の高齢男子が後妻に殺されないように喧伝したいただけると、最高です。 | ||||
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説明通りで、配達もちゃんと予定通りに来ました。 良かったですよ。 | ||||
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小夜子や舟山といったプレデターに狙われたら、正直私も逃げ切る自信がありません。 まぁしかし悪党たちも堅気を食い物にする一方、深海底の異形の生態系の如き熾烈な弱肉強食世界に 生きているのだと思うと、自分はつくづく道を外れなくてよかったと安堵する次第であります。 | ||||
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届いた時、本の厚みと文字の小ささで 読みきれないだろうと思いましたが 面白かったです | ||||
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ミステリー系は、つまらないものも多く、ひどいものだと最初の景色描写等の時点で この作者はつまらんな。。。。と思うと読まずに終わる事も多いが この作者はところどころに、胡散臭さもあるにはあるけど 他で良く見る胡散臭さが少なくて途中で読む気力を失う事は無かった ここでいう胡散臭さは、私を最後まで疑わせないかどうか?という事だ。 つまり四国銀行と書きたい所を「五国銀行では」等と、漫画チックに書く作家がいるが そうなると、胡散臭いと感じてしまう この黒川氏はそういった手法は取らず、現実に近いまま描写するか 全く存在しないものにするかとし、読者の意識をうまく逸らさないようにしているように思う。 あと私も文章を書くのだが、黒川さんから学ぶ点として大きいのが 電話をしている時の書き方、直接話している時の描写がなかなか素晴らしい所などだ。 関西在住なので関西弁も実際のものに非常に近いというのもあるが 関西弁での小説はやはり彼の真骨頂だろうと思う この小説はどちらかというと、ドキュメンタリーに近く感じるように書かれているので 途中で実話のように感じてくるだろう。そこが狙いだということだろうと思う。 内容的には若干、生々しい部分もあるので人によっては嫌悪感を持つのかもしれないが まあ世の中にはこういう世界もあるのだ。 一応、総合的にこのジャンルとして高得点を贈りたい | ||||
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作者によれば、友人から聞いた実話をもとに書かれたというこの小説。 来年公開予定の映画化版が楽しみです。 | ||||
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面白い! 現在進行形の事件を彷彿とさせる、これでもかと出るわ出るわの、悪辣で醜悪な悪党たちが織りなすノワールドラマだ。 出て来るキャラクターたちが皆、ぶっこわれた悪いヤツばかりで、連中のテンポの良い会話のやり取りが、妙な大阪漫才のよう。 決して楽しいストーリーではなくて、むしろ陰惨な話ではあるが、思わず爆笑してしまった! 登場人物が多いので、人物のつながりを把握するのに、またページを戻ってみたりしたので、 相関図なんかがあれば、さらに尚わかり易かった様に思う。 しかし、現実でも絶妙なタイミングで似た様な事件が実際に起こっている事を鑑みても、現実にもありえそうな話で 昨今の安手なミステリー作品の様な、御都合主義に伏線やどんでん返しがあまりない点は、かえってリアルさを感じさせる。 ただ、最後が少しあっけない感はあり、もう少しひねりが欲しかったかな。でも、実際悪党たちは実はあのような あっけない最後を迎えるのだろう。おのれの起こした結果は、結局、おのれの轍が踏むのだ。 エンターテイメント性もあり、社会派ミステリーがお好きな方にもおすすめできる作品だと思う。 | ||||
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私は、まだこの小説の犠牲者たちのように、色ボケした爺には、少し早いが、顔はほとんど表紙の絵のようなものである。トルコ風呂で働くには、年取った色仕掛けのプロの女性が、ヤクザ上がりの実業家と組んで、次々に、金満な爺さんを結婚紹介所でまず裸体をぶつけて、後妻に入り、公正証書遺言を取りつけては、空気を注射したり、ばれないように罪悪感なく殺して、次の後妻に入る。延々とこれを繰り返していくのが、後妻業である。結末は、本書に譲るとして、ああ、自分も気をつけないと危ないなと思った。年不相応の甘い話には、必ずワナがある。 東南アジア、特にフィリピン人女性は、年の離れた男性に甘い言葉で後妻に入り、日本国性を取ってから離婚し、慰謝料を取り、違法入国のフィリピン人男性と結婚して合法にしてやり、本国にせっせと金を金を送る。フィリピンの出稼ぎ額は、GNPの10%を超える。この話を「後妻業」を読んで、思いだしてしまった。人間の深い性に取りこんだ体当たりの長期的なお金むしりである。 この著者は、そうした性悪説にはっきり立って、淡々と話を展開するなかで、我々に苦い思いで、身を引き締めてくれる。分厚い本だが、スピーディな展開が次次に起こり、徹夜で一気に読んでしまった。ヘタなお金をもっているより、ほとんど「老後破産」の「下流老人」である自分に、ほっと胸をなで下ろした次第である。 | ||||
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推理小説というよりエンターティメント。 ジョセイン゛女性が怖くなる。 すっかり黒川博行のフアンになり続けてキャッアイガ転がった」を読んだが面白かった。 次は何を読もうか? | ||||
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