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殺戮にいたる病
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殺戮にいたる病の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.78pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全394件 321~340 17/20ページ
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物語の冒頭は「エピローグ」として物語の結末を書くという、いささか読者への「挑発的」な構成で始まっている。 物語は「愛に飢え、殺人を犯す殺人犯」「息子が殺人者ではないかと疑う母」「事件を追う刑事」の3人にの視点を通じて物語が進展する。 本作を傑作に押し上げ、話題性をさらっている最大の理由は、やはり本書に組み込まれた仕掛けだろう、先述したとおり読者に既に「結末」を提示ししつつ、搦め手で横から別の真相を提示驚かそうという試みが広く評価されている。 ただ、個人的に若干アンフェアではないかと感じた。少なくとも一通り目を通して読んだ限りでは、積極的に「真相を補強する論拠」や「偽の真相を否定する論拠」等を持った文言は存在しない様に感じた。あくまで、物語の最後に別の視点を与えているだけであり、読者が推理し考える場を提示してはいないと私は思う。 傑作だと思うが之は減点対象。 | ||||
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こういう「描き方」の作品は幾らか読んだことがあり、これもそれだと知った上で読みましたが、気にすべき点がシンプル過ぎて盲点を突かれました。雅子視点にある描写はよくあることなので気にしておらず、「なるほど!」唸ってしまいました。内容はかなりエログロで、私も苦手な方ですが、この作品にはエログロは必要な要素だと思います。以前読んだ、この「描き方」でやたらと必要性のないベッドシーンのあるつまらない別の作品とは違い、この作品は犯人の動機と異常さを表すのに必要だと思います。またこの「描き方」にすることで、作者のメッセージが効果的に伝わることがこの作品の最も評価すべき点だと思います。個人的感想ですが、乾くるみさんの某作品は読後のびっくり感自体が主な目的だとすれば、歌野晶午さんの某作品は読後のびっくり感の先に勘違いさせたことで読者の概念に直接訴えるものがあり、メッセージが素直に描くより効果的に伝わって来ます。これは後者に属するものだと思います。文庫版の解説にある「『○○○○○』の図式に象徴される現代日本の○○病理」を効果的に訴えられたのではないでしょうか。またストーリー構成も巧みで、最初に殺害する人数が提示されているので、読みながらあと何人、誰が殺されるか予想する楽しみ方もあります。作品はよくできていると思いますが、先述したようにエログロは苦手なので星はひとつ減らして4つです。 | ||||
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当時中学生だった自分が、かまいたちの夜のシナリオを書いている人唯それだけの理由で、購入しましたタイトル通り中身はグロく其れなりに耐性が無いときついと思われます自分も我孫子作品は数多く読みましたがこの作品が一番の様な気がします自分としては他の方のレビューを余り読まないで読んで欲しいと思いますネタバレは詰まらないですからね内容に関しましては多くを語りません但し言える事は猟奇サスペンスの傑作であるこれで好いのではないでしょうか今一度言いますが中身はグロいですので覚悟の出来る方にはお薦め致しますワールド全開な作品です。 | ||||
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描写はグロイ。 でも面白い! 異なる3人が、それぞれ時系列の違う地点より始まり、 最後に一緒の時間を同時並行で進む。 最終的には目が離せず、 駅を降りて立ち止まって読んでしまいました。 他の方も言われている通り、ラストが衝撃です。 | ||||
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叙述トリックによるミスリード作品の良作。 ただ、星4にした理由は、「おばあちゃん」についての 表記が不十分なところ。 これがいささかアンフェアかな。 確かに、最後まで来て、「何だこれ?」 「見落としてたなぁ」「やられた!」感は強いのだが、 どんでん返しに慣れているつもりの拙私としては、 ネタバレされた後に、犯人の会話や行動、周りの反応に整合性が 欠けている部分が多いことに納得がいかない。 「イニラブ」「向日葵」「葉桜」などは、「読者の 注意不足でしょ!」って言われても文句言えなかったもんなぁ。 重ねて、犯人が、猟奇殺人に至るまで人格が歪んだ理由や 三世代家庭崩壊のそもそもの根拠に対する言及も今ひとつ。 テーマや、殺戮・部分溺愛場面の、目を背けたくなる表現は 秀逸であり、時代を先取りしていたことは認めるが。 まぁ、しかし、「トリック物は、神経を研ぎ澄まして読まねば」、 「2回読んで再度楽しむ作品をありがとう」という素朴な感想を 持ったことは確かだ。 | ||||
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宮部みゆきの「模倣犯」は、読んだあともすっきりせず、ただ、終わったという徒労感だけを味わった。こちらは、読んだあと、おや、と思った。最初のページを開く。全てが繋がった。猟奇的な描写こそあるが、読み終わった後に、徒労感は残らず、逆にすっきりとした清々しさを感じた。私は、ミステリーとは最後まで読めば、必ず全てが解決されるものだと思っている。本作は私の期待通りだった。 | ||||
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主婦の蒲生雅子は少なからぬ不安を抱いていた。かわいいわが子が殺人犯なの ではないか。そんな疑惑を抱き始めてから気が気ではない彼女は、息子のことを それまで以上に嗅ぎまわり始める。その向こうに、信じられない結末が待ち受けて いるにもかかわらず・・・。 本作は血なまぐさい猟奇殺人が、加害者、加害者の家族、被害者の遺族などの複 数の視点から多角的に描かれていくミステリーだ。「普通の状態」の異性を愛せない 犯人が、次々と若い女性を手にかけていくその犯行の様子は残虐無比で、思わず 心臓の弱い方ないし妊娠中の方うんぬんの但し書きをしたくなるところだ。 ネタバレ厳禁な本作であるが、一つだけ指摘するとすれば、読者の心理的なハードル の下げ方が上手かったと思うのである。「なんだよこれ?このままいくとなんも起きねぇ じゃねぇか」と、ページを進むにつれ読者はまんまと心のガードを下げることとなるのだ が、最後の最後で強烈なカウンターパンチをくらうことになる。ややステレオタイプな母 親や深みに欠ける加害者本人の心象も、今にして思えばそのための陽動作戦だった のかもしれないと思うのだが、はたしてどうだろうか。核となっているトリックもさることな がら、実はそこが巧みだった。 筒井潔による本作の解説も、本作のトリックと明らかになる真相が、一種の現代批評 になっているという指摘は、言われてみればなるほどと思わされる。秀逸だ。 これを読み終わった僕は、「なんかすごい結末の小説知らない〜?」と常日頃から訪 ねてくる知人に読ませ泡を吹かせたくて、早くも今からうずうずしている。ぐふふ。 | ||||
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あなた、いったじゃないですか なんでキズカナカッタのですか? | ||||
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サイコパスの人間描写が異常に上手い。また、その人間関係についても必要なものを綺麗に書いてある。 こういう人間に興味のある人にはぜひオススメしたい。 某アレについても、それを知ったとき妙に心にしっくりくるものがあると思う。 | ||||
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ヤバい…久々にヒットもヒット、あわやサク越えのサイクルヒット。犯人が捕まるところから始まるこの物語の魅力。勿論、残虐な殺害シーン、官能小説ばりの性描写も素晴らしいが、やはりラストに待っているどんでん返しのオチには恐れ入りました。探偵役、犯人、その家族の三つの視点が入り混じり、少々戸惑うかも知れないが、その全てが伏線となった、綾辻氏の『館シリーズ』や星新一氏の作品によく見受けられる俗にいう“映像化できない小説”。読み終わってすぐ最初のページから読み返したのはコレが初めてかも(笑) | ||||
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騙された。 事前にレビューを読んで、流れはわかってはいたものの「騙された」 完璧なまでの、ミスリード! 最終の展開で「え??」と、思わず声に出た。 みなさんのレビューで、散々「どんでん返し」という言葉を聞いてたので いつ来るか、いつ来るか…。 どこかに付箋がないか…。 探り々、読み進めたのに、騙された。 リストマニアのリストに、筆頭で上げられる小説であるのも頷ける。 文章が読みやすく、すいすいと引き込まれて行く。 途中で「ん?」となる部分も若干はあったので 今思うと、この本は 何もしらない状態で読むのが一番なのだと思う。 しかし、レビューを読まないと この本には出会ってなかったので その点は感謝したい。 犯人の心の闇が、怖い。 そして、こんな闇を持った人間が 傍にいても きっと気づかないと思うと、もっと怖い。 残酷な描写は目を覆いたくはなるが、この話には必要だと納得。 本人には当然のことなのだ。 自分がどれだけのことをしているのかさえ、感知していない。 ただ「愛」が必要なだけなのだから。 結末がわかった時点で、もう一度読むべきかもしれない。 何も知らない人に、何も言わずに薦めたい。 そして、こっそりほくそ笑む。 そう思える本だ。 | ||||
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非常に良く出来ている。わかっていても気持ちよくだまされた。気持ちよく落とされた。最後の最後まで引き付けられて、いきなり落とされる快感。ストーリーに強引さはなく、読者は思わぬところで「ストン」と落とし穴に落とされるように引っかかる。文章も巧みで、抑制が効いているために余計にスリルが増す。非の打ち所がないほどうまいミステリーなのだが、これは読み手を選ぶ。なぜなら、猟奇的な殺人事件が連続して起きるのだが、その描写の凄まじいこと。その「おぞましさ」と冷たい筆運びがこのミステリーの「上手さ」のひとつには違いないのだが、子どもには間違っても読ませられない。そこまで詳細に変質者を、その行動を描写しなくても・・・その男は始めての殺人を犯したことにより、その快感に溺れるようになり同じような殺人を繰り返す。一方、ある家庭の主婦は自分の息子の行動に違和感を持ち始め、息子が殺人を犯し始めたと疑いを抱く。感情に任せて殺人を繰り返す男と、息子が殺人を犯したことを確信し始める母親。そこに絡む被害者の妹と元警官。それぞれの行動が少しずつある一点に向かって収束し始める。そこで読者が目にするのは驚くべき真実だった。これは間違いなく叙述トリックの傑作だ。ただ、かーなーり気持ち悪いけど。 | ||||
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以前から本屋で気になっていたので電車の移動中(3時間半くらい)で読みました。読んでて気持ちのよいものではありませんが、ラストは完全にだまされました。叙述トリックでは『葉桜・・・』『弁護側の証人』より唖然度はありました。 | ||||
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騙された。つーか、これは騙されたというのか…映像化してほしいが、間違いなく映像化できない作品 | ||||
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高評価の皆さんのコメントと同じく、最後で度肝を抜かれる作品です。ただ、殺人…と言うか、その後の遺体損壊の描写がかなり詳細でドギツイので、スプラッタ系やグロい話が苦手な方には絶対にオススメ出来ません。あと、何か食べながらとか、食事の前後も止めた方がいいと思います(汗)皆さんが既に語ってくださっているので、その他細かい事は省略しますが…この作品を読んだ方は、絶対に人にラストを話してはいけません(笑)実は読んだのは大分昔なんですが、また読み返してみたくなりました。ただ、この作品を読んでから、岡村孝子さんのあの歌が凄〜く怖くなっちゃいました(^^;) もう普通の感覚じゃ聴けないなぁ…。 | ||||
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読後感はともかくとして、ミステリとしては秀逸。3人の視点によるザッピングと、章立てを使った巧い仕掛けを施している。これはこの作者がよく使う手法なので、読みながら情報を整理することは可能。 故意かどうかわからないが、違和感を感じる表現もあるので、注意深く読めば惑わされることはないだろう。 ☆をひとつ差し引いているのは、終盤、結末に向けて加速する中で、ちょっと雑になったような感じを受けたからだ。そのためにラストの衝撃が薄れてしまっている。 | ||||
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このレビューを書く直前まで、雅子の外見ににちびまる子ちゃんのお母さんのようなパーマ頭のオバチャンなイメージを抱いていました。しかし、ふと思うのです。物凄い美人で驚異的な若々しさを誇っていたなら、一連の言動に対する印象も全く異なる。活字作品の醍醐味ですね。さて、本作品について申し上げれば、どうしても読破直後に読み返したくなる心理が働きます。克明に稔逮捕までの軌跡が記されているにも関わらず、私はまんまとしてやられた幸せ者でしてね。嬉かったですねぇ。ニヤけながら、直ぐに読み返しましたよ。 追伸:雅子に無理矢理グラタンを食べさせられた蒲生家の長女の愛ちゃん……出番が殆ど無かったので、相当に精神が病んでしまった彼女視点のドギツイ続編なんかを思わず期待してしまうのでした。 | ||||
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読もうと思って読んでなかった一冊。 秋の夜のお供に数冊買ったうちの一冊でしたが,本作品が一番面白かった。 グロい表現が,気になるところもありますが,氏が原作を手がけたサウンドノベル「かまいたちの夜」や,同2をプレイしたことがある人なら,このグロさもリアリティを演出する上で不可欠なことが分かると思う。ただ「殺しました」「血が出ました」ではなく,グロさをちゃんと描くことで,犯人の狂気を読者に突きつけるわけです。(その意味では,かまいたちの夜と真逆の演出をしている) そこに気を取られたまま,読み進めると,最後に,トンでもない落ちで,読者を奈落の底に叩きつけてくれます。手法としてはオーソドックスなんだけど,その伏線を伏線と感じさせないのは,氏の力量の成せる技ですね。 | ||||
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最後のページを何度も読み返して漸く理解しました。 何故、是ほどまでに理解が追いつかないのか、その答えは作者の絶妙な伏線の張り方にあると思います。 「なるほど」と感心しても、「これは、矛盾しているんじゃないのか?」 と思えることもあるのですが、更に深く考察すると「そういうことか!」と納得してしまいます。 いやはや面白い。 再読の価値有りですが、私は短時間で読み終えたので記憶を頼りにストーリーを最初から追ってみました。 少しネタバレが入りますが 所々に散りばめられたヒントを元にピースを嵌めて行くと、 物語の全てが繋がったときに奇妙な感覚が楽しめます。 最後まで一人称で語られることの無い登場人物が ──どう、行動し何を考えていたのか。 そんな新たなストーリーが生み出されるのです。 再読された方は、まったく同じ小説でまったく新しい物語を読むことができたでしょう。 主観的には少々グロテスクでしたが所々ブラックなジョークがあって笑えてしまったのですが、 どうやら一般的にはかなりハードな内容らしいのでエログロが苦手な方にはお勧めできないでしょうね。 | ||||
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今まで読んだ小説の中で、ラストがとても好きな本。 貫井徳郎の慟哭も、衝撃のラストで 乙一のGOTHとかの暗黒系と同じ(それ以上の)暗黒さ(グロさ)で その2つが1つにまとまった本。個人的にはとても好みです。 書き方もとても読みやすく、一気に読めるはずです。 グロいのがニガテでない方であれば、これはおススメします☆ | ||||
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