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象の白い脚



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象の白い脚の評価: 4.55/5点 レビュー 11件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.55pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(3pt)

途中までは面白いが、結末がショボい

取材でビエンチャンを訪れた石田が、死体で発見された。仲間の雑誌記者谷口は、真相を暴くため現地に飛ぶ。
石田の通訳を務めていた現地在住の日本人に案内を頼んだが、混沌とした情勢は予断を許さず、謎は深まるばかりだ。

ベトナム戦争の最中である。ラオスの日常は意外と平穏だったようだ。
政府はアメリカから助成金をせしめるために反共を演じていたが、山中に潜伏するパテト・ラオ軍と本気で戦う気はなかった。
革命軍にもあまり戦意はなかったらしい。ラオス人て意外としたたかなのかな。
が、政府高官が阿片ビジネスにかかわっていたり、大量のCIA工作員が潜入していたり、剣呑な情勢ではあった。
妖怪じみたフランス人老女性記者や腹の読めない在留日本人など、印象深い人物が多い。
展開もスリリングだ。現代の呑気な風景からは想像もつかないが、かつて東西がぶつかり合う焦点のひとつであったのだ。
ストーリーには惹かれるが、結末がお粗末だ。

ホテルの死体の解明はともかく、読者のいない新聞の謎は拍子抜けだ。事件の真相が明確にならないのは後味が悪い。
そりゃあ東西冷戦に麻薬まで絡む地域で、一介の記者が謎をすべて解いたりしたら、不自然でチャチになってしまうだろう。
でもフィクションなんだから、もう少しカタルシスが欲しかったな。
象の白い脚: 松本清張プレミアム・ミステリー (光文社文庫 ま)Amazon書評・レビュー:象の白い脚: 松本清張プレミアム・ミステリー (光文社文庫 ま)より
4334775624

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