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ホテルローヤル
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ホテルローヤルの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.74pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全210件 181~200 10/11ページ
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ラブホテルの「ローヤルホテル」を舞台にしたオムニバス小説です。 話はそれぞれ独立しているのですが、全ての小説を読み終えた後、いくつかの話がリンクしています。 ラブホテルを舞台にしたものなので、恋愛小説かと思いましたが、そんなキラキラした話ではないです。いわゆる「負け組」のような人たちが、もがき苦しみながら必死に生きている話ばかりです。著者の表現力の豊かさもあり、読んでいると人間臭さが鼻をついてきて、何度も顔を背けたくなりました。 | ||||
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実家での実録かもしれませんが、チョットと言う場面が疑問に思います | ||||
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はじめて釧路湿原を見たのが四半世紀前。蛇行する川を中心とした葦原が注目を集め始めた時期でした。 生態系とか、貴重な湿地とか科学的視点では見るべきところが多いのでしょうが、高台がなければ見えるのは葦原だけ。ただの谷地です。 その釧路湿原に、なぜかラブホがいくつもあるのです。 『なぜだろう?』 ずっと疑問でした。 湿原に建つ「ホテルローヤル」を舞台とした人間模様は、生きるということの現実を描き出すと同時に、温かみもさりげなく描かれています。その手法が、今はなき藤沢周平氏の市井(しせい)もの時代小説に似て、ボク的にはしっくりきました。 読書量がちょっと物足りないのですが、読後の満足感は十分です。 | ||||
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あまり期待をせずに読み始めましたが、読みかけのほかの本をそのままに、一気に 読みました。廃墟となった、ホテルローヤルの現在から、創業されたばかりのホテルに さかのぼっていく構成も面白い、短編集です。一篇ごとに登場人物は変わりますが、どれにもアクセントとなる物語があります。 いわゆるラブホテルですから、セクシーな内容ですが、不潔な感じはないです。 | ||||
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商品は痛みも無く良い商品です これから読ませていただきます これからも読書を楽しませてください | ||||
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この種の文章はややもすると婉曲な言い回しで、あるいは難解な言葉を使うことがあたかも文学であるかのような作者が多い中で、桜木氏の文章は解り易い。かなり具体的な性描写であるにも関わらず、厭味がない。 これまで、不倫関係を扱った作品の登場人物は皆金持ちが多いが、この作品の登場人物は庶民的であるところがいい。 ラブホテルを利用したことがある者にとっては、実に面白い。まるで自分のことが書かれているみたい。 いわゆるセックスレスの夫婦に読ませたい。 しかしながら、この作品が受賞した経緯も詳しく知りたい。 | ||||
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現代に生きる者たちの なまなましい生き方、感情とは こんなものか? 全てフィクションか、それともノンフィクションか?現代の日本社会では 企業として堂々と成立している実態がある。直木賞作品としてだけではなく、広く政治、社会、倫理の問題としても 考えるべきである。 | ||||
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ラブホテルで繰り広げられる人間模様を中心に物語が進み、読むほどにどんどん本に引き込まれていった。 どの市町村にも必ず2~3軒は存在するラブホテル。 人々はいつも利用しながら、その事を語ろうとしない。 そんな中で、ラブホテル事情に精通して、卑猥さを感じさせない展開は胸が晴れる思いであった。 これは、紛れも無い文学であろう。 桜木柴乃氏の、これからの活躍を切望する。 | ||||
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この短編集というか、7章からなる小説は、7組の男女の生き様と性が描かれており、どれひとつとして否定し得ないという意味において、実にリアルな小説であると思います。 それというのも、釧路湿原を見渡すホテルローヤルという元々実在した空間にいろいろな想いをもって行き交ったであろう人たちを、そこの娘として生まれた作者の視点から書かれた実話であるかのような錯覚を起こさせるからでしょうか。特に著者と同年齢で、かつ現在の釧路に居住する私にとっては、どこまでが現実でどこからが虚構なのかが巧みに交錯させられて、判別が困難です。 あっさりとした筆致のようでありながら、読み手にむしろ深く読ませるような、そんな味わいのある作品だと思います。 | ||||
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一つのホテルを通して、様々な時代と様々な事情が交錯する不思議な小説でした。 それぞれの話に、前後の物語の要素が噂話程度に入っていて遊び心があり、読むのが楽しかったです。 やはり現代に生きる人としては、「シャッターチャンス」の若者2人が印象に残りますが、 「バブルバス」なども面白かったです。 他の物語も全て人物像が丁寧に描かれていて飽きることなく読めました。 今「誰もいない夜に咲く」も読んでいますが、 総じて登場人物の男性に何かしらの問題があり、 それぞれ女性が耐えていたり、時には突き抜けていたり、あきらめていたりしています。 ほぼものすごいハッピーエンドではないのですが、 読後感があっさりしていて、暗すぎず、私は好きな作品です。 短編の設定に一貫性があると、時代が異なっても読みやすいんだなと感じました。 それが人でなく建物や地域、というのがプロっぽくてまたいいですね。 | ||||
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一気に読みました。ホテルローヤルにまつわる人物の性と人生が巧みにどんどん読ませます。正確には短編小説をホテルと関連する人物を共通に脇役として出しつつ、短編ごとの視点(主人公)になって小説を繋げています。また読みなします。面白いです。 | ||||
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ホッパーの絵画を彷彿とさせる表表紙に惹かれて、思わず衝動買いをしてしまいました。 内容もまさにホッパーの絵画からかもし出される気分やムードそのもので、立派でない男たち、美しくない女たちが、ありのままに描かれています。 通常例えば恋愛小説だったら「こんな恋愛がしてみたい!」と思わせたり、冒険小説だったら、スリルや達成感を登場人物たちと共有しあったりと、そういう欲求を満たすのが、大衆小説だと考えていたけれど、この作品にはそういうモデルとなるべきヒーロー、ヒロインは皆無です。 むしろ「彼らに比べれば、今の自分の生活のほうがまだマシだなぁ〜」と、小市民の上から目線で読むことで満足できる・・・そんな作品でした。 | ||||
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コンビニ、ファミレス、ラブホ。機能特化、効率重視の近代的な生活装置。しかしそれを使うのは生身の人間である。そこでク広げられるのは非効率で不条理な人間関係である。ホテルローヤルという、いかにも(そして実際)適当につけた名前の古いラブホテルを舞台に、煮詰まった関係や、やむを得ない事情や、逃げ出したい事実をかかえた人間の人生が描かれる。男と女の話なのに状況が切実すぎてちっとも色っぽくない。予約もいらない、わざわざいくようなところでもない場末のラブホテルに駆け込んでくる人たちはいつも切羽詰まっていて、滑稽で哀しい。でも滑稽を道化の、哀しさを絶望の一歩手前で止めているところが不思議な後味の良さにつながっている。エドワード・ホッパーのようなカバーの絵もいい。これはドラマ化、映画化されるだろうな。 | ||||
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第一話からは全体の雰囲気が掴めず最後まで読んでから、一つ一つのエピソードを再構築して楽しめました。 直木賞に恥じない作品と思います。 | ||||
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ラブホテルが舞台だけど そこにまつわる色々の人生を 人生の哀歓を 短編を通して色々味わうことが出来ました | ||||
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「非日常を求めて男と女は扉を開く」と、オビにあります。 ラブホの小説で直木賞なんて・・・と期待しながら読者は本の扉をめくるのだと思いますが、語られるのは何というか非日常ではありません。北辺の地のラブホテルが建てられてから廃墟になるまで、おそらく40年くらいの年月を逆に辿っていきます。係った人や利用した客の日常の断片を7つの短編として切り取りながら。初出の雑誌では順番が違ったそうですが、単行本にするにあたりこの順序に整理したのだと聞きました。 繰り返しますが、非日常ではなく日常です。普通の人の、劣等感とか不満足感とその中の満足感とか、言いようのない悲しみとか。そういった感情を抱えながら人はラブホテルに出入りする。たとえ廃墟になった後でも。普通の人の、と書いてみてがお寺の奥さんがお布施を稼ぐために檀家に体を売るのが普通か、とも思い直しましたが、それすらも異常性を感じさせることなくさらりと淡々と筆を進めていく。そうした端正な筆使いこそが、この作者の強みなのかもしれません。 | ||||
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桜木紫乃 さんが「幸せであるとか不幸せとか」を実際にいう人は少ないのですが・・・そういったものを書いてゆきたいというコメントがあり、今回読ませていただきました。本当の幸せについて考えることができました。時系列になっている短編集で2回目は後ろから読んでみました。 またそれも良かったです。 | ||||
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遡って繋がる納得感。緻密ですが素朴なのかな?渋滞の中でオモシロく読みました。 | ||||
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直木賞を取った小説がどれ程面白いものかを知りたく購入 率直な感想を言えば、思っていたよりは面白くない。 だが登場人物の細かな設定ややりとりを読んでいると その画を思い浮かべる事が出来る程、しっかりとした 設定がされている事に気がつく。 読みやすく時間もかからないので忙しい人でも 数時間もあれば簡単に読破出来るはず。 過度な期待をせずに読めば楽しめる1冊。 | ||||
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山師と貧乏人ばかりでてくる。読んでいると、日本にはこういう人しかいないかのような気がしてくる。 いや、ホテル・ローヤルという北の果てのラブホテルが、そんな食い詰め者たちばかり呼び寄せるのだ。 廃墟でヌード写真を撮る変態男の話は、それほど魅力を感じなかった。あれあれ、こんな感じかな、と戸惑っていたら、二話目でもうカマしてくれました。そ、そんな馬鹿な話聞いたことがない。まるで発展途上国か江戸時代みたいな人権感覚のマヒしたストーリーが、嘘とも思えない感じで進む。 そうしていると、一話目に出てくる乱れたシーツの部屋で何があったのか、女子高生と教師の心中事件は実際どうだったのか、ということがポンッとエピソードとしてフィルムの巻き戻しのように繰り広げられる。 想像してみてほしい。最後のラブホテルの一室でどんなことがあったのか。心中場面はどんな背景なのか。…絶対に想像を裏切られる。私の想像とはまるで違う次元からストーリーが飛び込んできた。やるなあ。 過去へ戻ることによって、その出来事は、既定事実であるという前提で語り起こされる。だから、かなり突拍子もない設定や展開でも、へええ、実はそうだったのか、と納得してしまう。 ローヤルの従業員を中心にした「星を見ていた」は、特に何かの謎を解き明かすでもないが、グッとしみる話だ。他著『ラブレス』のようなしみじみとした力強さのある話だった。 いまわの際に「本日開店」なんて馬鹿なことを言うなんて、底抜けのバカに思える。でも、最終話「ギフト」で、そんな印象が逆転する。 | ||||
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