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虚ろな十字架
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虚ろな十字架の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.94pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全175件 101~120 6/9ページ
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東野圭吾氏による作品。2014年5月発売。 本の表紙に樹海が描かれている。 読み始める前は何を意味しているのか わからなかった。しかしそれが悲しみの象徴である事が 分かるとタイトルの虚ろな十字架という文字を重なり大変意味深い。 本作品の主人公中原道正もハードな設定だ。 設定だけならどの東野作品の中でもダントツかもしれない。 かつて娘を殺害され、後年妻も殺害されるとは・・・ 離婚していたとかは関係ない。深く関わった人が死ぬ。 それは遺族になることに他ならない。 死刑についてだけ取り上げた訳ではなく懲役をただただ行うだけの現状をも 問い直していると思う。 この殺人犯は刑務所に◯◯年入れておけば真人間になれるなどと誰が断言できるだろう また凶悪犯の再犯率の高さも指摘。 中原の妻小夜子が殺人を犯したものは全て死刑に!という考えになるのも頷ける。 ただ死刑にすれば解決という単純なものではないことも合わせて示している。 平井肇という弁護士のそれぞれの事件には、それぞれにふさわしい結末があるべきだ という指摘も考えさせられる。 仁科史也医師がなぜ小児科医になったか、 なぜ英恵と結婚したのか、なぜ自分の子供でないと分かっている翔を育てるのか その疑問が最期に明かされる場面はまさにそれぞれにふさわしい結末があってしかるべきと 思えてならなかった。 小夜子の考えはアメリカにいるキリスト教原理主義っぽくもある。 寛容性のない社会は生きていてきっと生きづらいのではないのかと思えた。 | ||||
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年齢等は名前の通りの私が投稿します。 私は読み始めではなかなか興味を持てず、 読み進めていくうちに面白くなっていきました。 なんだかゴチャゴチャして 少しもやもやと残るところもある気がします。 あまり予想してなかった展開が とても衝撃的でした。 途中からその重々しさ、複雑さ は とても痛くのしかかるようでした。 子供のうちに妊娠し、 その子供を殺す、 私くらいの年齢なら、 とても慎重に関係を持つべきだと深く感じると思います。 最後に。 星が3の理由は、 とても息苦しい感じは好きでしたし、 読んで 予想よりも素敵な作品でしたが、 なんとなくそこまで印象深くなかったからです。 長文失礼しました( ' v ` ) | ||||
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基本的に東野圭吾さんの作品は全体的に苦味ありスピード感ありで大好きです。 今回も重いテーマでしたが大変考えさせられました。 凄く良かったです。 が しかしなぜか東野圭吾を読んだ、というより全く別の方の本を読んだような読後感。 いや、私だけかもしれませんが火曜サスペンスを見たような印象でした。 | ||||
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大衆小説家が文学的作品に挑んだ作。 人物関係は3層構造でうまくそれを組み合わせていて、特に終盤の疾走感は素敵。 文句をつけるとすればラストはいらなかったなと思う。 殺人という罪と救済、これらを天秤にかけた時、どうなるのか。 果たして。 思わず感情的読んでしまうね。 | ||||
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久し振りに東野圭吾の世界を堪能できる素晴らしい 作品でした。 死刑は無力!この言葉に全てが集約されている 気がします。 加害者と被害者、様々な思いと回答の無い罪と罰。 とても重いと感じました。 そしてどんなに議論を重ねても けして結論の出ない問題なのだと痛感しました。 | ||||
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重苦しく悲しいテーマでもスラスラ読める、さすが東野圭吾。 ただ、この小説は『どんな凶悪で残虐な殺人犯でも必ず更正できると思いこんでいる人』 『とにもかくにも死刑なんて制度は野蛮!と考えが凝り固まっている人』 『加害者の死刑を遺族は望んでいない、と思いこんでいる人』には向いていない。 不快に感じるかもね。 著者自身の考えは?とか答えは?なんて問題じゃなくて、読んで感じるまま受けとめるべきだと思う。それが小説の素晴らしさ。 | ||||
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死刑制度の是非、被害者、加害者其々の視点、懲役は刑罰か更正かそれとも…出口の見えない重いテーマを一気に読める作品に仕上げるのは流石に東野先生。全篇を通して、僅かな金や保身の為に余りにも軽く扱われ葬られる命と、血縁関係も無く人ですらないのに、家族同然に愛され惜しまれ手厚く弔われるペット達の命とのコントラストが悲しい。作品の中では直接言及されていないが、史也の台詞の断片に、作品の言外には殺人とすら認識されず、合法的に葬られるちいさな命についても問い掛けられているようで、読後には、多くの事を考えさせられる。 | ||||
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さすがの東野圭吾とでも言うべきか、読みやすく一気に読了。 死刑について、考えることは出来たが内容が浅すぎるのと展開が読めすぎてしまう。 最後の、仁科史也の妻が「この人は罪を償ってきたんです!」などと感情的になっているところでは興醒めしてしまった。 元妻を殺された夫という立場の中原もあまりにも淡泊すぎて違和感を感じた。話の中心が一体何なのかぼんやりしたまま終わってしまった感が否めない。 不満足。 | ||||
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点と点が繋がる、途中からハラハラドキドキする東野圭吾さんの作品という感じで、すごくいい作品です。 死刑制度について本当考えさせて頂ける内容になってます。 勉強になりましたし、読んで本当よかったです。 私は考え方が変わりました。 | ||||
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中原と小夜子が離婚する必然性と仁科 史也と井口 沙織が別れた理由があっさりしすぎているからだと思った もっと深く心理描写をすべきじゃなかったかな | ||||
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いつもの疾走感がまるでなく、同じところをぐるぐる何度も巡っているようで退屈でした。 | ||||
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死刑廃止や、それに準じる刑としての終身刑導入等、議論はされるけど法制化まではできない。それは、この本の様な事情(かなり特殊な事情)まで考えていくと、無意味、あるいは想定外となる事もあるだろう。それ位、「刑」の設定および、刑を執行する裁判所の判断は難しいと思う。 | ||||
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前半は殺人事件を巡る被害者家族の扱われ方や気持ちがよく分かる、丁寧で辛い描写が続く。さらに裁判や量刑についての議論に考えさせられる内容だ。 後半からグッとミステリ色が強くなり、カバー写真の意味も分かってくる。写真が単なる風景ではなくなってしまう。 終盤は、この作者らしい、よく設計されたピースが一つずつはまっていくパズルのような感覚だ。エピローグに至って、中盤で弁護士が放った言葉「それぞれの事件には、それぞれに相応しい結末があるべき」が生きてくる。読み返せば、プロローグが重要なピースであったことに気づいてハッとした。 複数の親子(男女)関係に見る、形の異なる「愛情」が表現された、納得の作品だと思う。 | ||||
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ここ何冊かの東野圭吾作品の中では良い作品だと思います。 良いんだけど、なんかちょっと物足りないかな?っていうのが無かったです。 完全な正解がないテーマですが、最後まで読んでも不満はなく、楽しかったなって思いました。 特に期待をせずに読めば、十分に満足できる作品だと思います。 | ||||
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この小説では、殺人事件の犯人・被害者・被害者の遺族・犯人の家族の心情や行動が描かれている。 娘を強盗に殺された夫婦が、犯人が死刑になるのを願ったのはわかる。 しかし、その経験からだとしても、「人を殺せば死刑」というのは極論だと思う。 殺人事件といっても、それぞれ加害者も被害者も異なるし、事情や動機や手口も異なる。 だから、「人を殺せば死刑」とか「死刑は廃止すべき」とか一律には言えない。それは著者も書いている。 それならば、事件当時は少年(高1と中3)だった二人による殺人をどう扱うべきなのだろうか。 犯人たちが犯行に至った経緯や心情と共に、この二人が犯行当時まだ少年だったことも考慮すべきだが、 その考慮が全くなされていない。 また、タイトルに使われている「十字架」はキリストを処刑するのに使用された刑具だ。 虚ろであろうとなかろうと、人を処刑する(殺す)刑具なのに、異なった(誤った?)意味で使われているように感じた。 | ||||
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子どもを殺された夫婦。耐えきれず離婚した。暫く経ち妻の死亡を知らされる。別れた後フリーライターとして働きながら死について向き合った妻の姿。そこから話が始まる。 高校時代に子どもをうき埋めした男子、仁科は小児科医者となり難病の子どもの命を救い、罪を償ってきた。 浮き埋めした女子はずっと償えずに生きている価値があるかどうか21年間悩み続けていた。 犯した罪を死刑で償う。 犯した罪を反省もせず、刑務所で過ごす。更生とはなにか。罪を償うとはどういうことなのか。答えのでないテーマ。 今の日本は犯罪が多く 残虐な事件もあり、なぜ死刑にならないと憤りをかんじることさえある。だからこそいろんな人に読んでもらいたい。 | ||||
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罪を犯すということ そしてそれをどう償うのか 娘を殺した犯人は無期懲役だったのに釈放されてそしてまた犯罪を犯した男 死刑の一番のメリットは 人を殺した人間がまた人を殺すことを確実に防げるということ しかし本当にそれで人が人を死刑にしていいのか・・・・ そういう重い問いかけが この小説の中に所狭しと詰め込まれています。 東野さんなので重い話なのに あっさりと読むことはできるのですが・・・ うーん。 やはり私は「死刑」は無くすべきではないと思う。 人それぞれ考え方はいろいろだろうけどね。 | ||||
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死刑は、償いにはなりえない。殺人で奪い取られた命は、体験できたであろうすべてのことも奪われている。それを埋め合わせることなどできはしない。償いという言葉は存在自体がファンタジーである。 私の結論は、罪は償えない。殺人犯が自殺しても償いにはならない。ならばどうするか。罪から学び、それを死ぬまで背負って生き抜く。それしかない。 「レ・ミゼラブル」や「罪と罰」を再読しようと思う。 | ||||
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幼い娘を強盗犯に殺された過去を持つ主人公が、それとは直接関係のない元妻に関する事件の真相を追うというストーリー。 自分の娘の事件の犯人に対して死刑を望みながら、結局はその犯人は無期懲役刑が下されたことから、テーマとして死刑制度の意味を問う内容に持ってゆきたいのは理解できる。 しかし、である。 主人公が真相を追っている事件の登場人物たちの、理にかなっていない謎の行動の数々が、過去の過ちに収束してゆくのだが、その過ちの内容が、死刑制度の是非を問うに値するほどの罪ではないのである。 これは、物語のプロット構成上、大きな瑕疵ではないのか? おそらくは、このことが本作の謎の種明かしを肩透かしに終わらせている最大の理由なのではないかと思う。 しかし、結末に至るまでの数々の謎のふりまき方、そしてその種明かしの手順などは、途中までとは言えわくわくして読むことができた。さすがは手練のミステリー・ストーリーテラー東野圭吾氏、という印象である。 | ||||
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罪と罰、死刑制度の是非を問うているんでしょうが・・・ まず、被害者が子どもばかりというのが、本当に嫌でしたね。表紙の写真の意味が分かったときは、気持ち悪さしかなかったです。 ミステリーとしての面白さもあまりなく、死刑制度を問うのであれば、もっと登場人物たちの心象描写を深く描いてほしかったと思います。 なんだかよく分からないまま、読み終えてしまいました。 | ||||
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