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虚ろな十字架
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虚ろな十字架の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.94pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全175件 61~80 4/9ページ
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ペット葬儀社を経営する中原道正は一人娘を理不尽に殺害された哀しい過去を持ち、それが原因で妻小夜子と離婚した。その事件から約11年後、今度は元妻小夜子が殺されたとの連絡を受ける。程なく犯人が自首し強盗が目的と供述するが、状況からは腑に落ちないことも多い。一方道正はこれをきっかけに、別れてからの妻の行動を辿ることになる。 完全なるミステリーですが、犯人探しやどんでん返し等の醍醐味というよりも、死刑制度の是非や本当の贖罪の意味を真摯に問う小説です。当然、何が正解なのか答えなんて出ないと思います。しかし、被害者や加害者、その家族、そして弁護士などがそれぞれの立場で想いを叫びます。この重いテーマを、こんなにも巧みにミステリーに取り込む構成力には脱帽です。 | ||||
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死刑制度をめぐる当事者たちの懊悩が主題となっています 考えさせられる内容ではあったのですが死刑制度をめぐる問題点ばかりに比重が行っており、期待していたミステリ要素はつけたし程度 これならばミステリの体をとらずに、ノンフィクションで実際にあったことを掘り下げたほうがよほど心に響くのに 非常に中途半端な読後感でした | ||||
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寝不足です。死刑制度についてこんなに分かりやすく、考えさせられる本は初めてでした。 | ||||
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東野ワールドが炸裂していました。 相変わらず最高です。 読み進めていくうちにドキドキが止まりませんでした。 | ||||
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「現在の懲役制度では改心を望めない!」・・という疑問から小夜子は死刑擁護論に走るのですよね?その小夜子が何故に自首を頑なに薦めるのか?何故に懲役を薦めるのか?・・そこからして、キャラクターに矛盾を感じます!死刑制度の是非にしても、二つの事情が極端に違い過ぎて、一般例に切り込めていない!東野先生にしては切れ味の悪い作品かな?「市民団体が、狭い視野で突っ走る独善って嫌だなぁ!」という読後感しか残りませんでした! | ||||
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いつもながら点と点をいつのまにか一本の線に繋げる巧みさは圧巻です❗読み手を飽きさせない技法は東野ワールドの成せる技としかいえません。テーマは決して軽くはなく、読後、考えさせられる作品です。やっぱり面白いものは面白い❗ | ||||
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東野圭吾さんの小説を初めて読ませていただきました。 衝撃的な内容で、途中で読むのをやめようか?と思ったのですが…伏線が後に繋がってくると「おぉー、そういう事だったんだ」と納得でき、なんでこんなに女心がわかるの? とか、心情や事のあらすじがわかりやすく大変読みやすかったです。 皆、何かしらを抱ながら生きている… それがどんな形であれ正解は自分で決める。 考えさせられる作品でした。 | ||||
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ページの間に小さな紙くずの様なものが沢山入っていたし、立てた時の上面にホコリがあり、何年放っておいたんだ?って感じを受けた。また、しおりも無くて、本屋では普通あり得ない。出荷する際、綺麗にして届けるのが常識である。初めてネットで本を購入したが、もう二度としない! | ||||
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東野圭吾の文庫本をここまで12冊読んだのを機会にレビューを書いてみることにした。 東野圭吾の本を読み始めるきっかけは中野信子の「サイコパス」に紹介された「プラチナデータ」だった。ストーリ展開が複雑でありながら、読むことを途中で止められなかった。シナリオが良く練られているのと、文章表現のリズム感(村上春樹がよく使う表現)が私に合っていたからである。 今まで読んだ文庫は「プラチナデータ」「秘密」「容疑者Xの献身」「夢幻花」「虚ろな十字架」「使命と魂のリミット」「流星の絆」「麒麟の翼」「祈りの幕が下りる時」「ナミヤ雑貨店の奇跡」ときて、かなり長編の「白夜行」そして今回の「幻夜」であるが、どの作品も感動と戦慄、衝撃、刺激が新鮮で素晴らしかった。 「幻夜」の解説を直木賞作家の黒川博行が書いているが、彼の直木賞作品「破門」には、私は1ページ目でシナリオと文章のリズム感に違和感を感じ、10ページ弱で放棄した。読む方の個人差であるが、作者によってこれほど違うのである。 | ||||
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死刑制度の是非を考えさせられるキッカケにはなる作品です。 ただ、東野圭吾さんの作品が好きな私にはやや物足りなく感じました。 彼の作品を初めて読む方には先入観なくいけると思います。 | ||||
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久々に夢中になって読めた本。物語は面白いと思います。 ただし私が気になったのは、終盤の花恵の発言。主人は罪を償ってきた。小児科医として子供を救ってきた。 これ、非常に危険な思想だと思います。 人を救える医者のようなエリートは、その存在自体が持つ社会的効用が大きいのであり、犯した罪について刑罰を受けなくてよい。 花恵はこのように言っているわけです。そのような職業に就けない人には「刑罰を受ける以外に贖罪は不可能」と、間接的に言っているわけですね。 刑罰はどんな人物に対しても一律かつ公平に科されなければなりません。 人種や職種によって刑罰を免れ得るとすれば、それは差別や選民思想に他なりません。 例外を認めてはいけないのです。 それでは、井口沙織らの行った行為と中絶は何が違うのかと言われるかもしれませんが、どちらも殺人ということです。 中絶が合法というのは、レイプをされて望まぬ妊娠をしてしまった女性等への救済措置であって、あえて矛盾に目をつむっているのです。 避妊もせずにセックスをして、出来たら降ろせばいいやなんて人間は殺人者以外の何者でもなく、社会制度を利用して人を殺しているのです。 この矛盾を指摘する人は、中絶を違法とすれば満足なのでしょうか。 それとも病院での中絶という過程を経ず個人的に子供を中絶する、あるいは生まれた子供の放置・殺害をすべて合法にすれば満足なのでしょうか。 レイプで妊娠してしまった人への救済はどうするのでしょう。 レイプであれなんであれ妊娠したら産めというのは究極的な人権侵害です。 しかし宿った新たな命を好き勝手にしていいとしたら社会秩序はどうなるのでしょう。 誰にも迷惑をかけないなら人を殺してもいいのでしょうか。 人間の価値を定めようとする意識が見て取れますね。 中絶を一律合法あるいは違法とするとこのような問題が発生するため、中絶は殺人とわかっているもののあえてその矛盾に目をつむっているのが今の社会です。 しかし、その人自身の価値によって量刑を軽くしたり、重くしたりすることは許されません。 井口沙織らの行為は、正当な手続きを経なかった故に罰せられるべき殺人となります。 病院で中絶手術を受ければ、それは殺人ではあるものの社会制度を利用し無罪放免となることができましたが、彼女らはそうしなかった。 よって彼女らの行為は、語弊を恐れずに言うなら違法殺人となるです。 重要なのは正当な手続きを経ることです。裁判、選挙、法改正。すべて正当な手続きを経て行われます。 そこから外れた仕方は不当なのです。罪を犯せば誰であれ罰を受けるのが当然です。 例外を認めれば不公平感が噴出しますし、その穴をついた犯罪が横行します。 また、その人の価値によって刑罰の有無や軽重を決めるのは選民思想的であり許容されません。 作品内で言われるそれぞれのあがないというのは、これもまた、反省をできる人とできない人を区別しようとしています。 その可否の線引きは誰がするのでしょうか。 刑罰は反省のためにある、というのが作者の考えのようですが、果たしてそれだけでしょうか? 刑「罰」という語を見れば、そこには反省を促す以外の、社会秩序を守維持するための意図があることは明白だと思いますが。 反省がなんだとか、それは部分的な議論でしかないのです。 犯罪抑止、応報感情の満足、犯罪者の隔離、全員一律の非差別的な公平な刑罰。 こういうあらゆる問題を加味して今の刑罰が維持されているのでしょう。 それを「反省できるか否か」という小さな問題に還元、単純化する仕方は、私は卑怯だと思いますね。 | ||||
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読者を退屈させない重層的に構築された人物相関。 スピード感があって読みやすい軽快な文体。 重たいテーマを設定しつつ情緒に走らない安定感。 久々に東野圭吾作品の醍醐味を堪能しました。 死刑というテーマを設定しつつサスペンスの味付けを忘れずに興味深く読ませてくれます。 死刑の是非を問うてはいますが結論を追い求めることはせず、 死刑廃止論と死刑肯定論の主要な論点をバランスよく提示しています。 日本には裁判員制度もあり死刑の是非は人ごとではありません。 死刑に対する倫理観を考える意味でも参考になる秀作だと感じました。 重たいが読むべき書籍だと評価します。 | ||||
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罪を償うことに対して、おとなしい犯人の娘が、遺族の中原に泣きながら、自分の意見をいう場面に、喋るのが下手な花恵が?!すごい!よく言った。と、読者の私が応援してしまうほどのめり込んでいました。。過去を背負って生きているそれぞれの登場人物がすごくリアルに描かれており、テレビでドラマを見ているようで、一気に読んでしまいました。感動で2回ほど泣いてしまいました。 | ||||
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読むのが辛かった。文体が読み易くサクサク進むのだが、気持ち的に途中で読むのを辞めようかと。私には向いていませんでした。 | ||||
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相変わらず、読みやすい文体で一気読み。死刑が、犯罪の償いになるのか?というテーマを考えさせる習作という感じ。読後は、はじめにテーマありき、という感じもあるけれど、その著者の意図は、充分果たせている。被害者家族がせっかく勝ち取った死刑判決に対して、非道な犯罪者は、罪を悔いるより運命として受け入れてしまって罰になっていない、という虚しさ。ただし、サイドストーリーの中学生の妊娠の話は、ちょっとご都合主義というか、ありえないよなあ~という感じ。 | ||||
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読了後、犯人の行動があまりに人物像とかけ離れすぎていて全く納得ができませんでした、著者のミステリ作品としては下の下レベルです ただ文中にもでてくる裁判が進むに連れて被告が無気力になり死刑に関しどうでもよくなるという話や遺族にとって死刑は始まりに過ぎないという内容は成る程と思わずにはいられません そのような問題を考えさせられるという点ではよい作品だと思います | ||||
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読み始めから先が気になってあっという間に読み終えてしまいました。登場人物の心情が細かく描かれていていろいろ考えさせられる物語でした。 | ||||
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死刑制度、刑罰について考えさせられます。 また登場人物それぞれ、いろんな十字架を背負った生き方をしており、 こんな生き方、人生、考え方もあるんだな~と思いました。 前半は若干退屈な感もありましたが、後半、話がまとまるまでの序章であり、 総合的に見てよくできたストーリーです。 お勧めできます。 | ||||
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子を持つ親としてとても読み進めるのが辛い話でした。 東野先生の本を買った後、売ることは今までした事がなかったけど、今回は手放します。 読み返したいと思わないからです。 死刑、量刑についての答えの出せない思い題材を見事にかかれた作品ですが、あまりに浅はかな殺人がやるせないです。 | ||||
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近年のライトな読者には受けないかもしれないけれど、東野圭吾は救いのない小説を書いたら一級だと思う。これまで取り組まなかった死刑というテーマなら、もっと長編で葛藤を出しながら、暗く仕上げてもよかったと思う。暗黒小説にはせず、軽めのミステリー路線も残した所にどっちつかず感が残る。 この小説の結末は遺族にとってはやるせないが、もう一歩踏み込んでもよかったかなと思う。中途段階で小夜子の考えだけでなく中原がもう一歩踏み込んでいればもっと葛藤が描けたと思う。 それに、このテーマなら「人権派弁護士」の欺瞞がもう少しあってもいいと思う。「ドラえもんが…」とか犯人に言わせて死刑回避させようとする連中が、みんな平井弁護士ほど真っ当だとは思えない。 久々にダークな東野圭吾が読めるかと思ったが、思いの外ライトだった。 | ||||
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