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(短編集)
女たちは二度遊ぶ
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女たちは二度遊ぶの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.39pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全36件 21~36 2/2ページ
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11の短編集からなる女と男の日常的な物語。 吉田修一らしく、一貫した気だるさが作品全体に流れている。 私的には、「十一人目の女」が、「月曜日たち」という作品のように このなかの短編のどれかとリンクしているのかなぁと思ったりしたのですが 別にそんなことは無かったようです;笑 オチのない話が嫌いな人にはオススメ出来ないけど、 私は吉田さんの作風が好きなので面白かったです^^ | ||||
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楽しそうなタイトルとは、裏腹のつまらない内容。 どこにでもありそうな、聞きたくもない男と女の噂話を集めたような短編集です。 押し入れの中からカビの臭いがする様な、こういう陰湿な話を好き好んで読む人は少ないと思います。 読後感、極めて悪いです。 | ||||
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なぁんか、男の人に女の子って。こぉんな風にみられているんだぁ。 って。思っちゃった。 いろいろな、女の子がいたんだけど。 男の子もいろいろ? もしかして?主人公一人かしらん? こーいうトコが吉田修一っぽい。んだけど 時系列のギャップと、視点が定まらないトコ。 短編集だから。ね。 〜の女ってサブタイトルが並んでいるんだけど。ね。 どしゃぶりの女・泣かない女・・・って。 13歳の男の子のお話もあったりして。(これだけ『最初の妻』となっているんだ…。) で、同じ年の子を持つ母として。ね。すごい、ココで身近感を味わって。 さら〜っと読めます!よ! | ||||
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11編のそれぞれに、中心となる一組の男女がいる。半分以上は恋愛関係にある。しかし、ほぼ無縁だったり、あこがれの存在だったりもする。女達に共通点は見つけ出しにくい。美しかったり醜かったり、乱暴だったり気前が良かったりする。 でも、男達はいずれも、適当に通ってる学生だったり、フリーターだったり、徹底的にふらふらしている。たよりない。ふがいない。こころもとない。 それに比べると、女たちは皆、拠って立つところをしっかり持っているように思える。何だか、男って、実在する女のまわりをフワフワ漂っている煙か何かのように思えてしまう。この居心地悪さ、世の中に申し訳ないような希薄で捨て鉢な気分が、読後にじわじわ広がる。 簡潔な文体で読みやすいが、急いで読んではもったいない。 | ||||
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女性が見ている現在は時として既に過去となっていることがある。 現実に夢を重ねて見ているから、夢から覚めた瞬間に次の現実を探し始める。 当然それまでの現在は過去に変わる。 そしてその逆も然り。現実的という言葉がぴったりなくらい毎日をこつこつと生きることが出来る。しかしこの場合にも、ふと全てを投げ出したくなる時、自分のためにということを考える時がくる。その感情に理由なんてない。最近増えているという熟年離婚もそういうものではないかと個人的に思っている。 | ||||
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11編からなる短編集。 タイトルから判断すると女性が主役のように思えるけれど 実際は男たちが過去に自分に関わった女性の話しを語ると言うもの。 現在進行形ではなく、 過去の話を思い出話として語るだけ、と言ったら言い過ぎか。 短い話が多いので 割とさっと読めるんだけど、 それだけにあんまり心に残る話が少なかったかな、と思う。 唯一、『最初の妻』と言う話が なんだか切なくて、 中学生の女の子の辛さだけが印象に残ってしまいました。 | ||||
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全部読みましたが、全部、「気だるい」感じの話でした。読みやすいのと、一つ一つの話がさらりと読めるところはよいとして、読んだ後もすっきりしないというか、だるい感じです。今風といえば、そうなのかもしれないし、好きな人は好きなのかもとも思いますが、物足りなく感じました。 | ||||
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とても面白かったです。テンポも良くて、本を読んでいるのが気持ちよかった。 今まで、女の私には「男から見た、女の不可解さ」なんて解らないことでした。けれど、吉田修一はそれを見せてくれた気がします。11人の女の出てくる11話の短編は全て、男の視点から見た世界で描かれています。 長編小説ではなく、短編小説であることも良い。11話それぞれの男の心理に集中しながら読め、11人それぞれの女を読者が「観察」できる。 男の迷いや甘えとは裏腹に、女は、密やかな自分の世界を守りながら逞しく生きている。それが、女を不可解なものに見せるのかもしれないなぁ…と、私は思うようになりました。 | ||||
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吉田修一はほぼ同年代だけど、この小説に表れている感覚には特別共感するわけでもない。けれどいかにも「ありそうだ」という意味で、納得はできる。小説を書くのだから自分よりも若い世代にたいして敏感なのだろうし、観察も鋭いのだろう。 話はなんだか出来すぎた気もするし、それは相対的に感じられる超越としてはいい具合なんだろうとも思うし、自分の感覚も平均的なのかもよく分からないし、そもそも近くの本屋で吉田修一をあまり見かけないし、それほど売れる小説家でもないのだろうし。 けれど、少なくとも出版されたものはほとんど読んでいるのだから、自分にとって好きな小説であるには変わりない。そんな意味で、好意的な評価であることを差し引いて予測するに、この感覚には辟易してしまう。そんな人のほうがひょっとしたら多いのではないか。 いや、現代小説を読む人口じだいが今じゃあ少ないのだろうから、そんな少数に対して生き残るには大多数の共感を得られる感覚を選ぶのが作家としての筋だろう。ましてや奇異な小説ではないのだから。そう思うと自分の感覚なんて、凡庸でつまらないものだったのだと興醒めするのだった。 そもそも、そんな微妙な勝負どころを小説は請け負う必要があるのだろうか。これは映画の役目ではないだろうか。吉田修一の小説は、現代日本映画の脚本として読んだほうがしっくり来るのではないか。 デプレシャンなどのフレンス現代映画監督は、きっとこのような意味で同時代的であることを望まれ、またそう振舞うことで評価されているのだろう。大谷健太郎を超える現代日本の同時代性を映像表現するには、吉田修一の脚本は使えるのではないか。そういえば、彼の映画。どうだったのだろう・・。 | ||||
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11人の男が過去に関わった11人の女の思い出を語るショートストーリー。 男視線からみる女の生々しい生態を描いているだけあって、 著者の細やかな観察眼には驚かされるものがあります。 女のあんな発言、こんな行動を男はどう受け止めるのか、 また、男のあの言葉、この行動にはこんな思惑が込められていたのか・・・と、 “男と女の違い”を学ぶには最適のテキストともいえます。 1つ1つお話は、この話は好きか嫌いかなんて考える余地もないほど短い。 その短さも気楽に読めていい。 けど、各お話のタイトルがかなり思わせぶりなのに対して、 読んだ印象がタイトルのインパクトに比べると薄い気がしました。 「最初の妻」というお話だけが他よりも登場人物の世代が若く、毛色が違い、 突出した存在感を持っているのでないでしょうか。 | ||||
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11人の男がそれぞれが付き合った11人の女の思い出を語る短編集。「十一人目の女」という作品をあえて十番目に置いたのも洒落てる。それにしても、この、男女にまつわるエピソードのヴァリエーション、リアリティはさすが。枚数も少ないし、軽く読み飛ばせる気楽さもあるんだけど、コンセプチュアルな長編よりも、こういった短編のほうが著者のエッセンスが無防備な形で表出している気がする。 それにしても、著者の観察眼、感じ方、表現は「現代」とずれていない。意外なことに、小説家で「現代」とずれていない人って稀少だと思う。今回、特に印象に残ったのは男女間のビミョーなニュアンスを表現した数々のアフォリズム。 「頭では来るはずがないと分かっているのに、心では来ないはずがないと思っているのだ」 「住みたいところじゃなくて、みんな、住めるところに住んでるんだよねぇ」 「好きでなかったわけではない。ただ、好きだったわけでもない。きっとこれから好きになれると、そう思っていたのは間違いない」 「恋愛でもなんでもそうだが、沈黙に耐え切れなくなるのは、必ず優位な立場にいるほうだ」 こうしたフレーズが象徴するように、どの作品もわりと輪郭がはっきりしていて、シーンや言葉が印象に残る。一番面白かったのは「明るいオーラ」と「暗いオーラ」に関する考察で、これはフムフムと思った。気になる人は是非ご一読を! | ||||
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11人の女に関する短編は、男が関わった、見てきた女で彼女以外もある 繰り返した転職の中で関わった女 ただ電車で見かけた女 中学生の同級生だった女 11人の女に関わったきたであろう男は、女を女としてしか見ない 女にまめでもなく、優しい様子でもなく、自分の人生に手一杯だ。 でも、女は結局そういう男に人生を絡めてしまう。 男に絡めてきた女たちの気持ちが時を経てぼろぼろ出てきたような感じで何か面白い。 一人では生きていけない男は、常に女を物色して観察する。 そんな男の思い出の女たちは、ひたむきな感情が隠していても洩れている。 すれ違っていった彼女たちの幸福に思いを馳せてしまう | ||||
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この作家の作品を読むのは初めてなので、「この作家の作風はこういう感じなのか」という印象です。 結構引き込まれるものの、さらりとしていて、なんかこう、同世代の男性の見方ってこうなのかなあ。街や生活がダブってる感じで、この作家はこういう生活をみてきたのかしらん。 自分とはちょっと違うけど、かけ離れてもいない。中途半端で不思議な感じです。良くも悪くも。 | ||||
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各短編のタイトルから、もっとすごいことをやる女たちの話を想像していましたが、ごく普通のお話ばかりでした。以前、山本文緒さんが31人の女の31通りのストーリーを書いていたので、あのかんじ(車に住む女とか)を期待していたのです。タイトルは映画かミステリーっぽいので・・郵便配達は二度ベルを鳴らす・・?魅かれるものがありました。タイトルから連想する、複雑なストーリー性はありませんが、軽く読み流すには、いいです。「自己破産の女」の中で、女の金銭感覚を説明するのに4行にわたって書かれているのですが、それが2箇所に全く同じ文章で書かれているのが、どちらか消去し忘れ?と感じてしまいました。これがミスでないのなら、くどいです。 | ||||
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こういう短編小説、一日に一作品づつ読めれば毎日がより充実しそうである。いや、一度にまとめて読んだってもちろんかまわないのだが(私は2、3編づつ読んだ)、なにしろ数も限られているのでちびちびとやりたいところである。今日はどんな女の人だろう、と、思いながら読んでいろいろと楽しんで、その後で現実の女性に会うと、なんだかいつもとは違う気分で彼女たちに出会えたりする。すんなりと読みとおせる短い仮想の文章が、日々の退屈な経験をふくよかにしてくれる。 様々な女性の日常(非日常)の断片が、どれも「うわあ、センスいいなあ」といちいち感嘆させられる描写力でもって表現される。いるね、こういう人、な女性がおり、あるいは謎がありすぎる女性がいる。おお、と、つきあってみたく思わせる女性がおり、もしくは、あまりお近づきにはなりたくはないけれど、微妙な距離にいってもらって話題のネタになってくれるとありがたい女性がいる。 もちろん、これは男性の側の視点である。この本も、どちらかといえば男性からみた女性の姿がたくさんのせられているようではある。けれど、あらためて確認するまでもなく、AV的な非中立性はこの作者にはほとんどない。女性はこうあるべきだ、こうあってほしい、というわがままはそこにはない。むしろ人間ってこうなんじゃないのかなあ、という問いかけが一貫してあり、それがそれぞれ異なるからだとこころをもった女性の姿で書かれている、のではないかと感じた。 | ||||
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いろんな性格の女性を短編的に描かれている。 でも出来るならこうしたいろんなタイプの女性を長編の中に絡めて小説化して登場させてほしい気はした。 その方がはるかに厚みが出る。 あまりにもそれぞれの女性が、それぞれに編で完結しているので、小説としてやや面白みには欠ける。 著者は圧倒的に短編とか短編的に各章別にした構成作品が多すぎると思う。 村上春樹氏も言うようにあくまで短編や短章立ての小説というものは長編のための序章のようなものでないといけない、と思う。 いま朝日新聞で連載しているものはそうなるのだろうか?! だから本当の長編に期待したい。 | ||||
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