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代理処罰



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【この小説が収録されている参考書籍】
代理処罰
代理処罰 (光文社文庫)

代理処罰の評価: 3.75/5点 レビュー 12件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.75pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(1pt)

ブラジル事情が出鱈目

「サンパウロのセントロを抜けるには、かなりの時間が必要だった。怖ろしいほどの渋滞で岡田はその間、何度も時計を見た」とあるが、これが真っ赤な嘘。
 サンパウロの主要道路は、片側五車線もあって、怖ろしい渋滞は発生しない。
 しかも「時速百㎞で飛ばした」などと、馬鹿なことを書いていた。
 ブラジルは、普通車は時速二百五十㎞で、バスでも時速二百㎞で吹っ飛ばす。
 時速百㎞などという「超ノロノロ運転」で走ったら、かえって危険で、事故を引き起こしかねない。
 ブラジルに行ったこともなくて書いたことは明白で、選考委員にブラジルに行った経験者が誰もいなかったことが幸いした。
代理処罰 (光文社文庫)Amazon書評・レビュー:代理処罰 (光文社文庫)より
4334772552
No.1:
(2pt)

つくりものの家族愛

最後までサスペンスがあって読めるが、都合のよい偶然はあるし、誘拐の真相は脱力感あふれるし、主人公の父親の感情過多の空回りに息苦しさを覚えた(主人公の感情過多への感じ方は人により違いはあるだろうが)。
〈以下ネタバレあり〉なによりまずいのは、誘拐は娘の狂言誘拐で、妻の出奔は脅迫されてなのだが、そういうことを二人とも主人公にはまったく相談していない。ということは、この家族は主人公が感情過多で語るほど、気持も道理もコミュニケーションできていないのであり、本来それを主人公が認識し、二人に語りかけるべきなのだが、小説ではひっぱたいて説教して終わっている。感情の共有の閾を出ていないように見えるし、そういう家族がひっぱたいて説教して納得するとはまったくリアリズムがない。この小説はブラジルまで行くが、接触するのは多くは日本人、日系人で、ブラジル人やブラジルらしさはあまり描かれない。基本的に他者が書けない。同様にコミュニケーションの乏しい家族という他者を書くことができなかったように考えられる。ここで描かれるのは気分だけの家族愛のようなつくりものだけだ。
代理処罰 (光文社文庫)Amazon書評・レビュー:代理処罰 (光文社文庫)より
4334772552

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