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名探偵の証明



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【この小説が収録されている参考書籍】
名探偵の証明
名探偵の証明 (創元推理文庫)

名探偵の証明の評価: 2.83/5点 レビュー 23件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点2.83pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全23件 21~23 2/2ページ
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No.3:
(3pt)

探偵についての小説

これは探偵小説ではない。
これは探偵についての小説である。
従ってミステリー的な謎解きを求める人にはおすすめできない。
事実昨中で述べられている事件の真相は、かなり既視感のあるもので、新鮮味はほとんどない。
むしろ探偵という職業の人間が背負う業のようなものを描いたお仕事小説に近い。
事件の真相がもう少し意外性のあるものだったら、屋敷も蜜柑も名探偵だと思えたのだろうが、
そこまでは思えなかったのが残念。
名探偵の証明Amazon書評・レビュー:名探偵の証明より
4488025455
No.2:
(4pt)

不可能犯罪に挑む名探偵の哀愁ただよう物語

第23回鮎川哲也賞受賞作ということで読んでみました。

 いきなり冒頭から謎解きシーン。そして、囚人のジレンマ的状況を作り上げ(実際に、囚人のジレンマと述べられている)、巧みに犯人を自白に追い込んでいく百戦百勝の名探偵、屋敷啓次郎。

 しかし、突然舞台は一転。屋敷は60歳を越え、体力・推理力とも衰えを見せ始めた引退間際の状況。かつての相棒だった警官、竜人も退職。また、探偵事務所の秘書であり、妻でもある美紀とも別居中。すでに、世間では次世代のアイドル的名探偵、蜜柑花子が注目され、屋敷のことなど忘れられている。

 それでも、往年のファンは屋敷に仕事を依頼してくる。ことごとく仕事を断っていた屋敷だったが、蜜柑花子を名指ししての脅迫状を送られた建設業者の家族が屋敷を招待したのだ。一本の橋だけが外界への唯一の通行路であるその別荘で、蜜柑花子とはじめて顔を合わせた屋敷。そこで、花子が自分の大ファンで、自分にあこがれて探偵になったのだと知る。

 そんななごやかな雰囲気もつかの間、主人の息子が自室で殺される。ドアに鍵がかかっており、窓にもドアにも内側からテープで厳重に目張りがされていて、外部からの侵入の跡はない。そして、ベッドでうつ伏せになった息子の首筋にはナイフが突き刺さっていた。。。

 と、前半はこの密室殺人の謎を解くことに費やされます。しかし、老いで推理能力に陰りを見せ始めた屋敷は、花子の力を借りざるをえない自分を恥じ、これを機についに探偵をやめることを決意する。

 ここで偶然、ストーカー被害に遭っていた女性と屋敷が同じエレベータに乗り合わせた時、そこに凶器を持ってストーカーの男が乗り込んでくる。エレベータを緊急停止させ、女性に迫る男。だが、突然静かになる。携帯の明かりで照らすと男は首を切られて殺されていた。ナイフは女性のバッグに入っていたものだったが、女性は自分は殺していないという。またもや密室殺人。

 もう探偵はやめると決意していた屋敷は、探偵として名乗りを上げるか決断を迫られる。。。と、こんな感じで次々と事件が起こっていき、最後に最初の密室殺人に関して驚愕の真相が語られます。

 また、屋敷の活躍で新本格ブームが起こったとか、思わずニヤリとするような描写があったり、推理小説を読むと犯罪を犯すようになるという俗説に反論したりと、著者のミステリ愛が伝わってきます。

 実は、この作品の主眼は、奇想天外な密室トリックの解決にはない、のではないかと思います。むしろ、屋敷(や花子)が事件を解決すればするほど、実は探偵が事件を引き起こしているのではないかと世間から揶揄されるという描写から、(後期クイーン的問題に通じる)探偵の存在意義とは何か?という問いを描こうとしたのではないでしょうか?

 まとめますと、不可能犯罪を複数配して本格ミステリ好きの趣向を満足させつつ、老いてもなお現役でありたいと欲する名探偵の気概と矜持を描き切った人間ドラマとして、リーダブルでハートフルな作品であると思います。
名探偵の証明Amazon書評・レビュー:名探偵の証明より
4488025455
No.1:
(3pt)

ご祝儀購入だったけどなかなか

紙の本と同時発売というなかなかできない事例に感心して購入してみたけど、内容はそこそこ良かった。

主人公は徹底して老探偵なのでそのあたりに抵抗がある人にはおすすめしにくい。

最後の真相は、無理があるとは言わないまでも、違和感は少なくない。

設定にそもそも無理があるのは最近のミステリとしては当たり前なので批判はしない。

とはいえ、とりたててすごい点もないので☆みっつで。
名探偵の証明Amazon書評・レビュー:名探偵の証明より
4488025455

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