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名探偵の証明
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名探偵の証明の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点2.83pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全5件 1~5 1/1ページ
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良かった | ||||
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第二十三回鮎川哲也賞(2013年度)受賞作。ネットでの感想は微妙なものが多かったので期待しないで読んだところ…あれ? 普通に楽しめたぞ! 世の中に名探偵として存在するとはどういうことか? 本格ミステリではなくて、本格ミステリな探偵を主役に据えたハードボイルド風味の物語。年老いて思考も体力も落ち、それでも探偵として生きるしかない男の哀感をリーダビリティたっぷりに描いてみせるのであります。探偵稼業から身を引いても、体質?のせいで、何もしないでも行く先々で事件が起こるなんてとてもやっかい。いや、ミステリ小説ではお約束の展開ですが…。 残念なのはテーマやストーリー、仰々しい設定に謎と推理が追いついていないこと。これは金田一耕助や神津恭介の現役時代の推理物ですか。 もう一つ、残念な点を挙げると表紙のイラスト。やさぐれた中年探偵っぽいイメージで描かれた屋敷ですが、本編では六十過ぎてすっかり老け込んだおじいちゃん。現実で屋敷くらいの世代の男性…舘ひろし氏、村上弘明氏…ああ、案外に若々しいかも(汗) | ||||
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話のウラにまたウラがあり、綺麗に伏線が回収されている。 文体も読みやすい。 | ||||
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表紙がラノベっぽいなと拒否反応を示しましたが鮎川哲也賞受賞と書かれてあったので手に取りました 途中某掲示板風の会話が出てきますがインターネットに疎い人にとっては意味不明なんじゃないかなと思う。 受け付けない人もいるだろう 事件の難易度は本当低いです。 過去の死神事件というものもすぐ犯人がわかってしまう 事件の真相は読者にキーワードがほぼ与えられてないので解けないのは仕方ないかなと思います 推理目的で読んで落胆したが読み物としては面白かったのでこの評価です 次回作も推理物として期待はしないが主人公がどうなったか気になったので次回作を読んでみます | ||||
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第23回鮎川哲也賞受賞作ということで読んでみました。 いきなり冒頭から謎解きシーン。そして、囚人のジレンマ的状況を作り上げ(実際に、囚人のジレンマと述べられている)、巧みに犯人を自白に追い込んでいく百戦百勝の名探偵、屋敷啓次郎。 しかし、突然舞台は一転。屋敷は60歳を越え、体力・推理力とも衰えを見せ始めた引退間際の状況。かつての相棒だった警官、竜人も退職。また、探偵事務所の秘書であり、妻でもある美紀とも別居中。すでに、世間では次世代のアイドル的名探偵、蜜柑花子が注目され、屋敷のことなど忘れられている。 それでも、往年のファンは屋敷に仕事を依頼してくる。ことごとく仕事を断っていた屋敷だったが、蜜柑花子を名指ししての脅迫状を送られた建設業者の家族が屋敷を招待したのだ。一本の橋だけが外界への唯一の通行路であるその別荘で、蜜柑花子とはじめて顔を合わせた屋敷。そこで、花子が自分の大ファンで、自分にあこがれて探偵になったのだと知る。 そんななごやかな雰囲気もつかの間、主人の息子が自室で殺される。ドアに鍵がかかっており、窓にもドアにも内側からテープで厳重に目張りがされていて、外部からの侵入の跡はない。そして、ベッドでうつ伏せになった息子の首筋にはナイフが突き刺さっていた。。。 と、前半はこの密室殺人の謎を解くことに費やされます。しかし、老いで推理能力に陰りを見せ始めた屋敷は、花子の力を借りざるをえない自分を恥じ、これを機についに探偵をやめることを決意する。 ここで偶然、ストーカー被害に遭っていた女性と屋敷が同じエレベータに乗り合わせた時、そこに凶器を持ってストーカーの男が乗り込んでくる。エレベータを緊急停止させ、女性に迫る男。だが、突然静かになる。携帯の明かりで照らすと男は首を切られて殺されていた。ナイフは女性のバッグに入っていたものだったが、女性は自分は殺していないという。またもや密室殺人。 もう探偵はやめると決意していた屋敷は、探偵として名乗りを上げるか決断を迫られる。。。と、こんな感じで次々と事件が起こっていき、最後に最初の密室殺人に関して驚愕の真相が語られます。 また、屋敷の活躍で新本格ブームが起こったとか、思わずニヤリとするような描写があったり、推理小説を読むと犯罪を犯すようになるという俗説に反論したりと、著者のミステリ愛が伝わってきます。 実は、この作品の主眼は、奇想天外な密室トリックの解決にはない、のではないかと思います。むしろ、屋敷(や花子)が事件を解決すればするほど、実は探偵が事件を引き起こしているのではないかと世間から揶揄されるという描写から、(後期クイーン的問題に通じる)探偵の存在意義とは何か?という問いを描こうとしたのではないでしょうか? まとめますと、不可能犯罪を複数配して本格ミステリ好きの趣向を満足させつつ、老いてもなお現役でありたいと欲する名探偵の気概と矜持を描き切った人間ドラマとして、リーダブルでハートフルな作品であると思います。 | ||||
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