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名探偵の証明
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名探偵の証明の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点2.83pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全12件 1~12 1/1ページ
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冒頭からいきなり解決編が始まるが、あまりにも稚拙でビックリ、と思えばそれはただの導入で…。 1人の名探偵の凋落・再生をもう1人の若い名探偵との協同作業を通じて描く。 なので、単に孤島に閉じ込められて…などではなく、いくつもの短編を連ねたような構成で主人公の一人称で物語が語られて行く。これ自体変わった構成で、ラストは余韻があって悪くない。 一方で、再起を図る主人公の自己疑問などの心情吐露の文章が長くてウンザリさせられるし、話自体が無駄な描写が多くて退屈するシーンが多い。何より会話のシーンが変で、主体や文体がおかしいところが散見される。 デビュー作で仕方ないかもしれないし、シリーズ化されているようなので、今後の作品に期 | ||||
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まず、「解説」を先に読まないことを強くお勧めします。 冒頭から昭和の香りと三文芝居めいた場面設定と推理劇でがっかり感に襲われたのですが、文章が良くてついつい最後まで読んでしまいました。 リアリティーがないこと、必然性がないこと、いつの時代の小説だよとの違和感、登場人物の個性が固定的すぎるだろう、変な動機に偶然に頼っている犯行手段などなど脳内は反発心でいっぱいになります。 それで読了後に目を通した「解説」。私の感じたことが裏付けられるような内容でした。 ネタバレになっているのではと思います。だから最初に解説は読むな、です。 ロジックはきちんと筋が通っています。だから読ませる魅力はあります。 外連味を楽しめる方にはお勧めの作品です。 続編を読むかどうかは、、、迷っています。 あと、60代になった主人公の描写が切ない。こんなに老化するものなのか、或いは元気なのか、読んでいて辛くなりました。 プラマイゼロで星は3個です。 | ||||
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2013年に出た単行本の文庫化。 第23回鮎川賞受賞作。たしかにそんな感じである。とてつもない仕掛けがほどこされており、すれっからしのミステリ・ファンでも驚かされる。けれども、まだまだ話の運びには拙さがあり、読み心地もけっしてよくない。 今後に期待。 | ||||
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本格探偵小説 というよりは 本格探偵小説の名探偵を主人公としたハードボイルドもどき になっているため、ド派手なトリック・新旧名探偵による推理の応酬を期待すると肩透かしを食います。 (*推理自体は緻密で丁寧なものになっています) ラストシーンも必要性・必然性が疑問であり、これがなかったら星を増やしたいところです。 また、作品序盤で事件や謎が提示される前に「作者の書きぶりからして、犯人(黒幕)は○○で 動機は××なのかな?」と予想がついてしまい、意外性に欠けるのも惜しいところです。 (短編集『屋上の名探偵』でも同じような欠点が見られました) | ||||
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市川哲也の長編ミステリである。第23回鮎川哲也賞受賞作。 帯紙には、「若き名探偵×伝説の名探偵」などというポップが躍る。先日同じ作者の「屋上の名探偵」を読んで、本作が文庫化されたということで入手したもの。市川作品は2作目の読了である。 まず全体の感想ですが、いわゆるエンタメ的な感覚で本作を読むときっとがっかりするよな、というところ。探偵同士の熾烈な対決シーンがあるわけでもなく、とんでもない見立ての連続殺人事件が起きるというわけでもない。まして空前絶後のあっと驚くトリックが駆使されているということでもない。 あとがきでも一部触れられているが、本作の世界では「名探偵」がメジャーな存在として社会に受けいれられているという、ある意味でパラレルワールドなお話だ。それを踏まえて、「名探偵はいかにして存続するべきか」「名探偵は社会にとってどうあるべきか」のようなテーマを突き付けている作品、と受け止めるべきな気がする。もちろんストーリーを追っていけば、それなりの謎解きやらサイドストーリー、そしてどんでん返し的な趣向など、小説として純粋に楽しむこともできる。が、どちらかというと本作の狙いは、いわゆるミステリ小説の玄人な人たちに受けるであろうメタなお話、というところなのではないか。そこの点がもしかすると鮎川哲也賞としてあるべき姿だったのかもしれない。 有栖川の「探偵ソラ」シリーズにもちょっと通じるところがあるような感じもしますし、我こそはミステリマニア、というような人向け、か。 | ||||
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ミステリよりも探偵,さらには『名探偵とは』に寄ったハードボイルド風の一冊で, 感謝も尊敬もされるが,憎まれ卑下もされ,それでも「名探偵だから」という気概が, かつては一世を風靡も,今や引退同然の『元名探偵』の苦悩や葛藤を通じて語られます. また,そこに金髪ボブの現代の名探偵を絡め,新と旧,現と元の対比が強調されています. とはいえ,事件は起き,解かれもしますが,オマケとまでは言わないまでも物足りず, 終盤,終わったはずの事件,そして元名探偵の男へ還る構成は良かったと思うのですが, どんでん返しが回りくどい上に長く,しかも腑に落ちない推測ばかりで違和感を覚えます. また,『名探偵とは』,特に負の要素である『名探偵が居るから』という点を強調し, それでも探偵を,推理を続けるとする男は印象的ですが,幕引きへと続く衝撃は唐突で, あからさまな『お涙ちょうだい』のようにも映って,今ひとつしっくりときませんでした. | ||||
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鮎川賞受賞作で、著者は鮎川氏とは漢字一文字違いというオマケも。 最近の鮎川賞も時代の流れか初期の頃のような重厚な本格路線よりも、軽いタッチで探偵キャラをメインにしたライト本格推理みたいな作品が多くなってきてちょっと何だかなという感もあるが、本作も往年の名探偵とアイドル探偵が対決するという探偵キャラメインの展開。 一応、劇中には3つほど事件が起こり、密室殺人も盛り込まれているが、トリック自体はかなり手垢の付いたものでトリック自体を取りだせば全く印象に残るものではないが。本作は事件よりも探偵の存在意義をメインにしているため、トリックの弱さは選考にはさほどマイナスにはならなかったようである。 探偵の存在意義を問うという趣向では第8回の鮎川賞最終選考に残り、後に書籍化された城平京の名探偵に薔薇をがあるが、こちらの方がトリックや設定等もずっと凝っていて読み応えがあった。 鮎川賞受賞作!と期待して読むとやや肩透かしの感がある。よくまとまっている小説だとは思うが・・・・。 | ||||
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第23回鮎川哲也賞受賞作、2014本格ミステリ・ベスト10国内編第17位の作品。 いつもの事ながらジャケ買いっぽい読み方で読了 非常に興味深い作品。 本格派と呼ばれる推理小説に登場する「名探偵」。事件解決を協力する刑事や、彼を支える美人秘書、密室やアリバイといった名探偵を彩る舞台に名探偵の謎解き……ミステリファンにはお馴染みのプロローグにニヤリとさせられながらページをめくると、名探偵は老い、事件で負った怪我で完全に自信をなくしてしまい、かつての秘書の妻とは別居状態で引きこもりに。テレビではアイドル探偵・蜜柑花子がちやほやとされている。 完全無欠の名探偵を、ただの”人”に引き落とし、そして復活させようとする展開が面白い。 名探偵に情報を流す刑事の悲哀、名探偵が「なぜか」事件に遭遇し続けること、無理のあるトリックなど推理小説を揶揄しながらも、その分野が好きなんだなという著者の気持ちが覗き見ることが出来て本当に楽しい作品でした。 トリックが弱いとか、蜜柑花子のキャラが弱いとか色々と言われているようですが、物語の閉じ方も含めて結構好きですけどね。 調べてみると、受賞後の2作目が出ているようなので、今度探して読んでみようと思います。 | ||||
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ほかの方も書いておられるが、単純にミステリを楽しみたい方には、不向きな作品である。 本作で追求されるのは、「探偵とは?」もしくは「探偵の役割は?」という問いかけである。その意気込みは評価するものの、探偵の悩みにも回答にも、それほどの“深さ”を読みとることはできなかった。 また、ミステリとしても、トリックなども甘いし、犯人にたどり着くこともさほど困難を感じない。 さて、本書で追求される問いかけに関しては、法月綸太郎氏や有栖川有栖氏が、エラリー・クイーンの中期・後期の作品を問題にしながら、それぞれの作品の中で考察されている。★の数を見れば分かると思うが、本作の中の考察や結論が、この2氏のものを上回ったとは思えない。しかし、この問いかけを持続的に追求するのであれば、次回作に期待はしてみたい。 作品そのものへの評価には関係ないが、この表紙の絵はいかがなものか。まるで「ライトノベル」である。それとも、その手の作品として売る気なのだろうか? なお、選評を読んでいると、最終候補作の『それなりの天才』が気になった。数学者ラマヌジャンが登場するとのこと。過去には入賞しなくても最終候補作から単行本化されたケースがある。この作品が単行本化されることはないのだろうか? | ||||
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新旧探偵の関係性が対決心むき出しじゃなかったことや、 一見パズルのピースとして無理やり当てはめられたかに見える 真犯人の境遇からくる動機の部分が結構人を貶める動機として 現実に有りそうな部分が良かった。 | ||||
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これは探偵小説ではない。 これは探偵についての小説である。 従ってミステリー的な謎解きを求める人にはおすすめできない。 事実昨中で述べられている事件の真相は、かなり既視感のあるもので、新鮮味はほとんどない。 むしろ探偵という職業の人間が背負う業のようなものを描いたお仕事小説に近い。 事件の真相がもう少し意外性のあるものだったら、屋敷も蜜柑も名探偵だと思えたのだろうが、 そこまでは思えなかったのが残念。 | ||||
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紙の本と同時発売というなかなかできない事例に感心して購入してみたけど、内容はそこそこ良かった。 主人公は徹底して老探偵なのでそのあたりに抵抗がある人にはおすすめしにくい。 最後の真相は、無理があるとは言わないまでも、違和感は少なくない。 設定にそもそも無理があるのは最近のミステリとしては当たり前なので批判はしない。 とはいえ、とりたててすごい点もないので☆みっつで。 | ||||
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