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(短編集)
シャーロック・ホームズの事件簿
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【この小説が収録されている参考書籍】
シャーロック・ホームズの事件簿の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.31pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全51件 41~51 3/3ページ
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前巻末、”最後の挨拶”で文字通りシリーズを打ち止めにしたはずのドイルですが、 熱狂的な読者のラブコールに応えてしぶしぶ書き続けたホームズシリーズ最後の一冊です。 ちょっと驚きなのですが、ホームズ・シリーズは昭和初期まで書き続けられていたことがわかります。 日本ではすでに江戸川乱歩が全盛期に入っていた頃だと思うのですがー。贅沢な時代だったのですね。 単純ではありますが、新しいトリックを考案した“ソア橋”(現在では”トール橋”が正しい訳だそうです)、オカルト色の強い”サセックスの吸血鬼”、SF性のある”這う男”、モリアーティ教授に次ぐ悪役ともいえるグルーナ男爵がホームズを痛い目にあわせる“高名の依頼人”、推理よりもなにか人生の重みを感じさせるストーリー、”覆面の下宿人”などは、子供の頃読んで、かなり強烈な印象を受けたことを今でも覚えています。 一般的には、後期になればなるほど徐々に面白みが薄れていくといわれるホームズ・シリーズですが、なかなかどうしてバラエティ豊かな作品集ではないかと私には思えます。 少なくとも”最後の挨拶”よりもクオリティは上がっているのではないか、と思えますし、お薦めです。 | ||||
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短編集を事件簿(The Case-Book)という標題で作成している。 「高名な依頼人」は、結末があっけなかった。 「白面の兵士」では、語りはホームズ自身であった。 この話の中で、ワトソンが結婚した頃が、他の話の年とかみあわないらしい。 これらのことから、必ずしも計画的に書いたものではないものを集めたものかもしれない。 コナンドイルの筋の展開の面白さは、保っている。 | ||||
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シャーロック・ホームズの活躍する短編集の第5弾。 最後の短編集になります。 人気のシリーズとはいえ、 vol.5ともなると、ネタ切れの感もありますが、 それを補うためでしょうか、 ホームズの1人称で書かれた作品があったり、 どうみてもナンセンスとしか思えないような作品や SFっぽい作品があったりと、 意外に楽しめました。 ホームズとワトスンのコンビに魅せられている方は、 もちろん文句無しに楽しめる作品集です。 以下、収録の12編について、簡単なコメントを記します。 【マザリンの宝石】 モリアーティ教授を彷彿とさせる、シルヴァイス伯爵登場。 【ソア橋の難問】 本短編集、唯一のトリッキーな作品。 この時期に来て、トリック創出とは、ドイルはえらい。 【這う男】 ナンセンスというべき作品。 これって、現代なら、バイ−−(これ以上は言えません) 【サセックスの吸血鬼】 赤ん坊に噛みつく母親。彼女は吸血鬼なのか? 【三人のガリデブ】 三人の痩せと太っちょのお話−−ではありません。 【高名な依頼人】 恋の破局を目論むという変わった作品。 【三破風館】 依頼人の亡くなった息子の荷物に、事件を解く鍵が。 【白面の兵士】 依頼人の友人の顔が真っ白に。 現代的視点ではちょっと問題あり、かな。 【ライオンのたてがみ】 ダイイング・メッセージもの。 解決が何だか、SFっぽい。 【隠居した画材屋】 画材屋の意外な正体。 【ヴェールの下宿人】 顔のヴェールに隠された悲惨な過去。 【ショスコム荘】 納骨堂で、何する人ぞ。 | ||||
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ドイルの「ホームズもの」最後の短編集であるが、この文庫シリーズでは各短編集から一部ずつがカットされて、最後に「シャーロック・ホームズの叡智」としてもう一冊編まれているから、あと一冊あることになる。どうしてこういう冒涜的なことをしたのかわからない。昔の文庫は厚く作れなかった、ということか。改版のときに正常の形に戻すべきだったと思う。 この作品集には元来12編が収められていた由である。これまで同様、発表誌は米国「ストランド」であるが、これまでと異なる点は、収録順が発表順と異なっていることである。1921年から1927年にかけて散発的に発表された作品を、どういう規則で並べ替えたのか、訳者はわからないと言っている。この作品では、ワトソンの語り(ワ)によるいつものパターンだけではなく、ホームズ自身の語り(ホ)による作品、あるいは三人称での作品(3)が混じっており、収録順に書くなら、ワ、ホ、3、ワ、ワ、ワ、ワ、ワ、ホ、ワ、(ワ、ワ)となる(括弧内は本書で割愛された作品「ショスコム荘」「隠居絵具屋」)。また内容面では、最初の4作品はどちらかといえば推理色の希薄な冒険読み物、次の3作が本格推理と呼べる作品(この作品集の白眉は「サセックスの吸血鬼」と思う)、そしてあとの3作品は「動物つながり」と思われる(割愛された2作品は未読)。もしこれらが収録順に関係するのなら、作品の質を低、高、低、と置いたことになるが、恐らく穿ち過ぎだろう。 「一体何をしているのか」と呆れるような凡作や読者の推理が成立しない反則作品を含む作品集である。ドイルの構成力、ストーリーテラーとしての能力は初期作品に比べてずいぶん上がったと思うが、これほど質がまちまちになると、ふつうの読者には推薦しがたい。ここに至って、もはや対象読者はシャーロッキアンたちに絞られていたのかもしれない。 | ||||
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◆「ソア・ブリッジ」 大富豪にして米国上院議員でもあるギブスンの妻、 マリーアの死体がソア橋で発見された。 死体は、住みこみの家庭教師・ダンバーからの呼び出しの手紙を 握り締めており、凶器と思しき拳銃もダンバーのたんすから発見された。 はたしてダンバーがマリーアを殺害したのか……? ソア橋の欄干が欠けていたことから犯人が 仕掛けた銃のトリックを見破ったホームズ。 単純なトリックではあるものの、犯人の特異にして切実な動機と捨て身の 行為が合わさることで、常識では測れない不可能状況を現出させています。 ◆「三人のガリデブ」 大富豪の莫大な遺産を相続するため、自分を含め、「ガリデブ」 という珍しい性を持つ男を三人、集めようとする弁護士の話。 ホームズが早々に弁護士の話を嘘と見抜くため、ホワイダニットが焦点となります。 中盤以降、物語はほのぼのした雰囲気から一転、シリアスな展開に転調していき、 クライマックスの活劇まで間然するところがありません。 負傷したワトソンを本気で気遣うレアなホームズの姿も描かれ、 その筋の人には堪らないかもw ◆「隠居した画材屋」 隠居した画材屋のアンバリーは、若い妻と友人のアーネスト医師 によって、ほぼ全財産を持ち逃げされた、と訴える。 ホームズの代わりにワトスンが捜査を始めるのだが……。 盗難事件直後にも関わらず、なぜか家のなかのペンキ塗りをしているアンバリー、 彼の家のそばでワトスンが出会った、背が高くて色の浅黒い軍人のような男、 そして、アンバリーが持っていた事件当夜の劇場の切符――。 集められた情報から真相を見破ったホームズは、犯人をはめるために罠を仕掛けます。 | ||||
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翻訳に関して、既存のものと違うものを意識しているのか、かえって平凡な印象である。気になったのは、『高名な依頼人』でホームズが暴漢に襲われたことをワトスンが知る場面。原文には I think I could show you the very paving-stone upon which I stood when my eyes fell upon the placard, and a pang of horror passed through my very soul.(あのプラカードが目にとまり、恐怖の戦慄が心を貫いた時、一体私がどこのどの舗石の上に立っていたか、今でもはっきり言えるのではないかと思う) ここを、 「歩道を歩いていてそのプラカードに目がとまったときのことは、はっきり覚えている。いきなり胸のど真ん中を刺されたような、恐ろしい思いをしたからだ。」 と訳している。 私には、前者の翻訳の方が原文に忠実で、より良く思えるのだが。 ちなみに前者の出典は『ミステリ・ハンドブック シャーロック・ホームズ』である。同書もまた日暮雅通氏監訳である。氏は今回なぜ訳を変更したのだろう。 | ||||
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日暮雅通氏の個人訳によるホームズ全集も「恐怖の谷」を残すばかりとなりました。しかし、長い時間をかけているにもかかわらず、他の全集と一線を画す何かがあるとも思えず、誤訳が正されているわけでもありません。出版社の企画意図に首をひねるばかりです。 | ||||
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物語としては決して面白くないという訳ではないのですが・・・・。 たて続けにシャーロックホームズ シリーズを読みましたので、 この短編集には特に「違和感」を感じました。 それは、本来「ワトスン博士」が記述する形で進行するものが、 この短編集には「シャーロック・ホームズ」自身が記述する形で 進行するものがあり・・・・ (それだけではない、違和感を感じますが) 元々コナン・ドイルのこの一連の作品集には翻訳者や作家たちが 指摘するように「ミスディレクション」が多いのですけれども、 それも含めて楽しむことをお勧めします。 | ||||
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「最後の挨拶」の後に出たものだが、他の作品とそんなに違うわけではないので、好きなら買い。 特徴として、いつもは語り手がワトスンなのだが、それがホームズに変わっている短編がある。 これが結構新鮮で面白い。結局はコナン・ドイルなのに「ああ、書いてる奴が違うな」という印象を持てて、いつもと違った気分で読めた。 | ||||
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「最後の挨拶」の後に出たものだが、他の作品とそんなに違うわけではないので、好きなら買い。 特徴として、いつもは語り手がワトスンなのだが、それがホームズに変わっている短編がある。 これが結構新鮮で面白い。結局はコナン・ドイルなのに「ああ、書いてる奴が違うな」という印象を持てて、いつもと違った気分で読めた。 | ||||
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コナン・ドイルによる最後のホームズ短編集。ホームズ物といえば語り手はおなじみワトスン博士…というのは有名ですが,この短編集についてはちょっと当てはまらないところもあります。この『事件簿』にはシャーロック・ホームズ本人の語りによる作品が登場するなど,これまでとはちょっと違った雰囲気のホームズ作品が登場します。これらの作品が書かれた当時ドイルは晩年であり,それまで長短編多くのホームズ物が登場してきていましたが,さらに新たに巧みなトリックを考えついたということは流石というところでしょう。もしホームズ物をまだ読んだことがないならば,『緋色の研究』から発表順に読んでみると,ホームズ自身,ホームズとワトスン博士の親交,そしてイギリス社会の移り変わりかたなどが話の随所に見られて面白いかと思います。 | ||||
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