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(短編集)
シャーロック・ホームズの事件簿
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【この小説が収録されている参考書籍】
シャーロック・ホームズの事件簿の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.31pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全8件 1~8 1/1ページ
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2021年75冊目/7月7冊目/『シャーロック・ホームズの事件簿』(新潮文庫/新潮社)/コナン ドイル/P.333/1953年/476円+税/★3 #読了 #読了2021 最後の挨拶』の前に本書を読んでしまった…、題名がややこしい。とは言え、私に読む順序は問題なかった。なぜならば、個人的ホームズのピークは2巻くらいで、それ以降は活字を読み進める作業になっている気がするからだ。しかも、中々進まないので尚更辛い。私の体質に合っていないのだろう。ホームズ語りや、三人称語りの話は少し目新しさがあったものの、個人的に印象に残る話も正直なかった。昔の翻訳だから一部差別的な表現をあえて残しているが、「三人ガリデブ」はひどい和訳だな、と思っていたら、ガリデブは人名だった。失敬。 | ||||
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ホームズがいっさい推理をしない『高名な依頼人』『覆面の下宿人』。 シャーロキアンが「聖典性」を疑う、あり得ない設定の『マザリンの宝石』。 ナンセンスとしか言いようのない『三破風館』『這う男』。 ホームズ自身が語る事件という設定ながら、記述はアンフェア、真相はバカらしい『ライオンのたてがみ』。 『ガリデブが三人』その他も、読んでいて情けなくなる出来栄え。 (唯一、本書で高名なのは『ソア橋の怪事件』だが、それゆえに推理クイズ本などに登場していて、今さら読んでも・・・) 『最後の挨拶』で終わっておけばよかったのに、引き際を誤った作家が残した駄作集と言ってもよかろう。 「日本や海外でおこなわれた読者調査でも、ワースト・テンにいつも顔を出す作品は、『事件簿』に収められているものが多い」そうだが、まったくその通りとしか思えない。 ホームズものを全て読破しようと決めた人が、最後に手に取れば良い本。 普通の人は読まなくても構わない。 | ||||
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深町さんの翻訳版と間違ってレビューをしている方がいるようですが、 ラダーシリーズなので、易しい英単語に書き下された英文テキストです。 ホームズは「まだらの紐」くらいしか知らない私でも楽しめました。 収録されている中では「The Adventure of the Creeping Man」が一番気に入っています。 前半のぞくりとする描写と終盤のやるせなさがたまらないです。 | ||||
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ホームズ最後の短編集です。 ドイルは40年もの長きにわたってホームズを書いてきたんですね。 初期のほうが評価は高いのですが、 その昔、書かれた順番など知らないで一番初めにこれを読んだ私は、素直に面白いと思いました。 やはりドイルはストーリーテラーだなと思わせてくれます。 そして人間への洞察がより深くなっているあたり、晩年の作品ならではと感じます。 ホームズの一人称や三人称の話も含まれていますが、それは正直いって面白くないです。 ワトスンの目を通して見るからこそ、ホームズが輝くのだと再認識しました。 個人的に好きな作品について。 「ソア橋の難問」…『事件簿』中でいちばんホームズが精彩を放っているのではないでしょうか。 ここにきて新たなトリックを登場させている意欲作。 こういう微妙な問題に立ち入る作品が多いのが『事件簿』の魅力。 ミス・ダンバー、実はなかなか恐ろしい女だと思うのですが…。 「サセックスの吸血鬼」…これもまた家庭内の微妙な問題ですが、ホームズが鋭い観察眼でメスを入れます。 こういう規模の小さい事件も好きです。 「三人のガリデブ」…『冒険』や『回想』中のある事件と同じ発想ですが、面白くアレンジされています。 ホームズがワトスンへの心情をあらわにする場面は、やはりファンにはおいしい所。 「高名な依頼人」…危険な犯罪者に恋したお嬢様の目を覚まさせようと、恋愛と無縁なホームズが奮闘します。 キャラクターの面白さといい、キャッチーな話の展開といい、 まさに娯楽小説といった感じで、単純に楽しめます。 | ||||
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シャーロック・ホームズの活躍する短編集の第5弾。 最後の短編集になります。 人気のシリーズとはいえ、 vol.5ともなると、ネタ切れの感もありますが、 それを補うためでしょうか、 ホームズの1人称で書かれた作品があったり、 どうみてもナンセンスとしか思えないような作品や SFっぽい作品があったりと、 意外に楽しめました。 ホームズとワトスンのコンビに魅せられている方は、 もちろん文句無しに楽しめる作品集です。 以下、収録の12編について、簡単なコメントを記します。 【マザリンの宝石】 モリアーティ教授を彷彿とさせる、シルヴァイス伯爵登場。 【ソア橋の難問】 本短編集、唯一のトリッキーな作品。 この時期に来て、トリック創出とは、ドイルはえらい。 【這う男】 ナンセンスというべき作品。 これって、現代なら、バイ−−(これ以上は言えません) 【サセックスの吸血鬼】 赤ん坊に噛みつく母親。彼女は吸血鬼なのか? 【三人のガリデブ】 三人の痩せと太っちょのお話−−ではありません。 【高名な依頼人】 恋の破局を目論むという変わった作品。 【三破風館】 依頼人の亡くなった息子の荷物に、事件を解く鍵が。 【白面の兵士】 依頼人の友人の顔が真っ白に。 現代的視点ではちょっと問題あり、かな。 【ライオンのたてがみ】 ダイイング・メッセージもの。 解決が何だか、SFっぽい。 【隠居した画材屋】 画材屋の意外な正体。 【ヴェールの下宿人】 顔のヴェールに隠された悲惨な過去。 【ショスコム荘】 納骨堂で、何する人ぞ。 | ||||
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翻訳に関して、既存のものと違うものを意識しているのか、かえって平凡な印象である。気になったのは、『高名な依頼人』でホームズが暴漢に襲われたことをワトスンが知る場面。原文には I think I could show you the very paving-stone upon which I stood when my eyes fell upon the placard, and a pang of horror passed through my very soul.(あのプラカードが目にとまり、恐怖の戦慄が心を貫いた時、一体私がどこのどの舗石の上に立っていたか、今でもはっきり言えるのではないかと思う) ここを、 「歩道を歩いていてそのプラカードに目がとまったときのことは、はっきり覚えている。いきなり胸のど真ん中を刺されたような、恐ろしい思いをしたからだ。」 と訳している。 私には、前者の翻訳の方が原文に忠実で、より良く思えるのだが。 ちなみに前者の出典は『ミステリ・ハンドブック シャーロック・ホームズ』である。同書もまた日暮雅通氏監訳である。氏は今回なぜ訳を変更したのだろう。 | ||||
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日暮雅通氏の個人訳によるホームズ全集も「恐怖の谷」を残すばかりとなりました。しかし、長い時間をかけているにもかかわらず、他の全集と一線を画す何かがあるとも思えず、誤訳が正されているわけでもありません。出版社の企画意図に首をひねるばかりです。 | ||||
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全集全体の感想です(あと1冊残っていますけれど)。“緋色の研究”を“緋色の習作”に、“ソア橋”を“トール橋”に改題するなど、ホームズ物語への正しい理解を心掛ける姿勢は立派であるが、“花婿失踪事件”、“犯人は二人”といった安っぽい邦題を相変わらず引きずっている。それを許容するくらいなら、典雅なことで知られる新潮文庫の延原謙訳でも十分なのではないか、その方が値段も経済的だし。注釈がまじめすぎてつまらない。かつてTHE ECONOMIST誌上でも書評で指摘されていたように誤解も多い。訳者が率いるJSHCが作る日本版注釈付きホームズ全集の方が余程読みたかった。 | ||||
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