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太陽の塔
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太陽の塔の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.89pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全140件 81~100 5/7ページ
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森見節炸裂の理屈っぽさ・馬鹿らしさで 気楽に読んでいくと 最後にうっかり感動してしまいます。 ラスト数Pは悲しいながらも珠玉!! きちんと失恋をする、ってこういうことだなあ。 読み返すたび感動します。森見作品で一番好き。 | ||||
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どうしようもない恋のからまわりと 男汁まみれの下宿生活。 それが不思議に惨めではなく、むしろ懐かしさと暖かさ、 さらには愛らしさ(!)まで感じるのは どこかひょうひょうとしたユーモアのある森見節ならでは。 じぶんは地味だし・・という自覚症状のある人、 普通に生きているはずなのにモテない!!と嘆く人へ。 とくに希望は語らないが、 なんだか「これでよし」と思える本。いいです。青春だね。 | ||||
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普通の”楽しい学生生活”とは少し異なる殺伐とした主人公ら。 彼らが織り成す妄想と現実の交じり合った世界。 そして男による男のための男臭い生活。 日常生活を文芸作品のように硬い言葉で真面目に表す彼らが逆に滑稽で面白く、 森見作品初心者としてはとても楽しめました。 | ||||
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「妄想小説」という、…おおっぴらに喧伝するにはどうなんだその言葉しかも何だか誇らしげ?、という、あまり見たことのない言葉の帯が付いていたので、多少警戒しながら、手に取りました。 …妄想? 空想? 独創?? とても不思議な小説でした。冒頭で内容について、アレコレ書かれてますが、そんなアレコレな印象は受けませんでした。 どちらかというと、むしろ上品?な部類なのでは…。文体のせい?? 内容は、一男子学生の日常(時々、非日常)の話ですが、笑えます。 そして、中身が明るい訳ではないのに、皮肉や風刺やブラックユーモアではなく、そんな印象ではなく、純粋に、健全な笑いを得たのには、驚きです。 「小説」であんなに、(床を叩く程)笑ったのは久しぶり。愉快でした。 …読了後に、何となく帯を見返す。 「妄想小説」…確かにその通りでした。他にどうジャンル分けして良いか、分からない…。 興味を持たれた方は、読んでみて下さい。 ただ、書き口に癖があるので、数ページ読んで「合わない…」と思う人は、読み続けるのが、辛いかも。 ずっと終わりまで、トーンが変わらないので。 そこさえ、クリアできれば、好みの差はあるかもしれませんが、愉しく読めると思います。 (ちなみに、何となーく、ですが、「われ笑う、ゆえにわれあり」の著者の土屋賢二さんに文体というか、ノリが似てる気がします。 ※小説ではなく、哲学者のエッセイです。 そちらが読める人なら、尚、大丈夫!!私はそちらは無理でした。読んだけど、面白かったけど、笑ったけど、無理でした。文章…くどい…) | ||||
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第15回日本ファンタジーノベル大賞受賞。 理屈っぽく偏屈な男子大学生が元カノへの未練をジレンマにモンモンとした毎日を過ごす、という日常生活を面白おかしく、どこか切ないモノローグで綴った作品。 ・・・という、ありふれた紹介では収まらないほどに、異常な描写と思考が連続する痛快極まりない内容だった(笑) 読み始めた当初、これは精神異常者を題材にしたストーカー小説かな?と思った。でも違った。 確かに、異常すぎるほど豊かに展開される主人公の妄想と思考は変質者まっしぐらなのかもしれないが、そこには一般的な風潮や文化を否定したがる「哲」学生特有の青臭さと、意地が垣間見られる。 一般的なもの・・・それは特に男女の色恋についてだ。主人公は(そして彼のかけがえない友人達は)自分がそんなものに現を抜かすような俗深き人間ではない、と主張し続ける。俺は孤高だ、俺が答えだと叫び続ける。(無論心の中で) 一般的な道楽を正常とするなら、彼らは異常な存在だ。けれど異常な自分を肯定し続けることが彼らにとって正常なことであり、俗にまみれることが逆に異常なことなのだ。異常=異界に身をおく彼らにとっては、むしろ現実こそ異世界である。しかし、どうしても元カノである水尾さんが忘れられない主人公は、その境界線が実は真実ではないことに、うすうすと感づいている。もっと言ってしまえば答えは分かっているのだ。でもそれを認めたくないからこそ、彼はさらに異常な所業を、とひたむきに頑張るのである。 読者を異常な妄想譚で欺き弄び、お腹いっぱいになるまでシュールな笑いを提供してくれる本作品だが、主人公の意識にひっそり隠れている健気で臆病な想いに気づいた時、この小説は夏の青空ばりの清清しさを心に残してくれるはずだ。 失恋している人もそうでない人も、ぜひ読んでみて欲しい。 | ||||
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初めて森見登美彦の本を読み、文学的な文章というよりもこれはおたく的な文章だなと思いました。ひたすら濃く、くどい。 話が掴みづらい上に文章は濃くどうにも疲れるので、途中からつらつらと流し読みました。 結局息切れ切れになりながらも最後まで読みきりましたが、内容をあまり覚えていないのに妙な感覚だけが残るという変な作品でした。 先日、数ヶ月前のその感覚を不意に思い出し、この話の何がひっかかったのか解明すべくじっくりと読み返してみました。 結論として、私には二度読みがちょうどよかったです。 私の疲れで見落としてしまっていた全体のお話や随所にちりばめられているシーンがとてもよく、危うく知らないままにするところでした。 変な言い方しかできないですが、森見登見彦は感覚を外側から表現するのがうまいなと思いました。 嫌々読んだはずなのに二度読みさせられた私の完敗です。 | ||||
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大学の授業で紹介され、何となく買って読んでみました。 これは面白い。 男達の妄想ワールドにようこそ。 | ||||
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遠藤周作〜椎名誠へと続く、明るく爽やかで清潔な男女交際・・・といった言葉とは 完全にシンメトリーを成す青春文学小説です。 しっかし、驚きましたよ。ここまで徹底的に自分をさらけ出すことができるなんて。 この作者には間違いなく力があります。夜は短しの方はつまらなかったけどね。 今後も頑張って欲しい。 | ||||
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全ての失恋男達に捧ぐ」という言葉にかこつけて買ったのだけど、長らく読んでいなかった。ついさっき抹茶モカを飲みながら3時間ほどで読み終えた。 中身はある男の恋愛をリリカルに匂わせつつも、男の妄想でそれを固めつくした様子。京都の街を奔走する男、京都でのリアルな大学生活が伝わってきた。 ひねくれてもどこか可愛らしいインテリチックな会話や、なんだかんだで女を美化する奴ら、キモ可愛い。 僕が今送ってる大学生活とは似ても似つかない、昔ながらの大学生っぽい大学生活。京都でのんびりと大学生活をしてみたくなった。なんか昔の友達を思い出すような。 また場所がそうぞうできるからおもしろい。京都での恋か。場所は違うのだけど、なんか地元の匂いを感じる。 固く結ばれた友情と個性のあるキャラ。こんな友人に囲まれて大学生活送りたいものだ。 | ||||
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これはディスコミュニケーションの物語である。つまり,この物語ではコミュニケーションの断裂が延々と繰り返される。ポスト構造主義的な用語で換言すれば,コミュニケーションの「差延」*1行為が,主人公の語りによって引き起こされる。本書は恋愛小説の形態を取っているため,主人公とその失恋相手の女学生(水尾さん)との間の「差延」がもっとも目立つ。読んでいて主人公が水尾さんと付き合っていたとはどうにも思えないし,付き合っていたときの描写でさえ心が通い合う瞬間というようなものが全く描かれていない。水尾さんを取り合う風に描かれている遠藤との仲にしても,反目し合うかと思えばぬるりと仲良くなったり,仲良くなったかと思えばポンと突き放したりする。そして,最後にはあっさり水尾さんとの仲をとりもってしまう。差延されるテクストにおいては,主人公の動機さえ読者には保障されていないのである。そして主人公と同じく,恋愛という現代的であり非ポストモダン的なイデオロギーに批判的であると思われる,友人達でさえ「俺はこっちへ行く」と別々の方向へ進んでいく。我々はともすれば「ええじゃないか」の波に押し流されそうになるが,それで「ええわけがない」のだ。波の中で孤独にもがき,友人達とともに抜け出し,そしてまた別々の方向へ進んでいく。人間とはそういう孤独な存在なのである。 果たしてこの小説は「恋愛小説」または「失恋小説」であったのか。答えは否である。この小説の恋愛観とは,下記に引用するものである。 現代の風潮が恋愛礼賛の傾向にあるとしても,そもそも理不尽な常道である恋愛をたたえている危険性を把握せねばなるまい。人間の底にある暗い情動を,いくら甘い言葉で飾っていても,ときにそれは全てをかなぐり捨て,本性を剥きだしにする。いざその狂気に直面し,こんなはずではないと呻いたところで手遅れである。(中略) 恋愛はあくまで背徳の喜びであり,恥ずべきことであり,できることなら人目を避けて味わうべき禁断の果実である。それを,さも人生に当然実る果実のように,ところ構わず食い散らし,汁気を他人に跳ね散らすことの罪深さを認識せねばならない。 満天下に蠢く,腕を組んだ男女たちに言いたい。 「生きよ,(けれども少しは)恥じよ」と。 というように,この小説は「反」「恋愛/失恋」小説なのである。 | ||||
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冴えない男子大学生の話。 ほとんどの大学生は主人公に重なるんじゃないかな。 笑えるくらいに面白い思考と友達集団だけど。 ときどき踏み入れるファンタジーの世界はちょっとよくわからない。 文章に知識の多さ、比喩には頭の良さが伺える。出てくる話題も新しい。 | ||||
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独特な表現や、回りくどい言い回しがとても面白かった。暇な学生のくだらない妄想や言動のためでしょうが、全体的にふざけた雰囲気というか、コミカルな雰囲気がとても楽しかった。読んでいて、時々ニヤニヤしてしまいました。 | ||||
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読み始めの印象は、まるでドストエフスキーの『地下室の手記』を思わせるような味わい。 現実と妄想が一緒くたになり、しかもそれが絶妙なユーモアをもって語られる。 いつまでも読んでいたくなる文章。 だが本書は、そのノリが最後まで続くにもかかわらず、最終的には「青春小説」として締めくくられる。 ストーカーの話を読んでいたつもりが、純愛小説を読んだような読後感。 大学生同士の怠惰な関係が、熱い友情にすら思えてくるラストシーン。 ものすごい文章力だ。 太陽の塔に、叡山電車など、ファンタジーを彩る舞台装置もすばらしい。 名脇役・飾磨の「我々の日常の9割は、頭の中で起きている」(ちょっとうろおぼえ)はけだし名言だが、まさに本書は「頭の中で起こっているファンタジー」である。 ひょっとすると後世、この時代を代表する傑作と言われる日が来るかも・・・というのは言いすぎか? | ||||
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純文学よりは大衆文学に近い作品。 独特の言い回しでつまらないことを論じる文体は非常に面白い。 理系の人が書く文章の面白さが各所にちりばめられており 緩慢な印象を受けずに読み進めることができる。 文学的にどうとかストーリーがどうとかは一先ずおいておこう。 単純に「とても面白い小説」なのだから。 | ||||
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なんでこんなに笑いどころを大量につくれるのか、と。 1Pに5回の割合で爆笑している。 かつ、ほろりとするところもあり、ほんとにすごい。 結構ちまちまとした日常を取り上げつつも笑わせ、非日常にへと繋げる様はあっぱれ。 処女作ということもあり、これでもかと自分のもてる限りのネタを披露して下さってます。 | ||||
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「太陽の塔」このタイトルに誘われ買ってしまった。 森見 登美彦氏の作品にはまったく認識がなく、しかもファンタジーノベル大賞を受賞という触れ込み、勝手に綺麗をファンタジーを描いているのだろうと思っていたのだが・・・・・・ 男汁、体臭、醤油風味、なんと油ぎっしゅ。男子は少なくとも一度は考えたことがある妄想を言葉のリズムと活字の面白さで苦笑した。 | ||||
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崩壊しかけた四畳半の真ん中にでんと腰を据えて、私はこの手記を書く。内容は私 の日常である。「おまえの日常なんぞに興味はない」と言う方は読まない方が賢明で あろう。周囲を見渡せば、もっとお気軽で、お気楽で、愉快に読み捨てられる書物が ごまんとある。なにを好きこのんで、こんな男汁溢れる手記を熟読する必要があろう。 読了したあかつきには、必ずや体臭が人一倍濃くなっているはずである。読み終わっ た後で文句を言われても困る。私の経験から言えば、いったん濃くなった体臭は二度 と元には戻らない。 しかし、敢えてこの手記を読む人は、貴重な経験をすることになるだろう。もちろ ん愉快な経験とは言えまい。良薬とはつねに苦いものである。 ただし、苦いからと言って良薬であるという保証はどこにもない。 毒薬もまた苦いのだ。 本文より | ||||
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第15回のファンタジーノベル大賞の受賞作だけに、非常に魅惑的な世界が現出されています。 ストーカー紛いと言うか、実際ストーカーかも知れませんが、その手記の形を取っています。でも、読んでゆくとそれだけではなく、独特の価値観がそこにはあります。 この本を好きになるかどうかは、この世界観、価値観に共感するものがあるかどうかで決まるのではと思います。 | ||||
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まとめてしまえば、モテない男子学生の ルサンチマンたっぷりの妄想ストーカー記録、となろうが 強がっている部分がすべてキュートで、読後、 全キャラクターがどうしても憎めなくなる手腕(?)は限りなく高度。 『夜は短し歩けよ乙女』に比し、 祝祭的な雰囲気には欠けるが その分、内に籠もる悶々としたエネルギーは 誰をも唖然とさせてしまうどうしようもなさと 滑稽さとに満ち満ちている。 さまざまな小説・映画からの影響は 賛否両論分かれるところであろうが これだけ圧倒的な内面描写を見せつけられると それだけで高く評価してもいい。 | ||||
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関西には数えるほどしか行ったことがなく、京都や大阪には恐怖感 のようなものさえ感じていたのだけれど、出てくる場所の描写が気 になり、そのうちこの本のところどころに付箋を貼って、レンタサイク ルに乗って走りまわってしまう日が来るような気がしてきました。 疲れとかいやなこととかマイナス要素をみんな忘れさせてくれるよ うな小説は久しぶりです。 至極単純に、ただただ、癒されました。 | ||||
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