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島はぼくらと
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島はぼくらとの評価:
| 書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.14pt | ||||||||
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全69件 21~40 2/4ページ
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| 島の過疎化問題、医療過疎化問題、本土からの受け入れ問題と色々問題はあるけど、 暗くなりすぎず、でもちゃんと現実に向き合って書かれています。 次の春には離ればなれになる島で唯一の同級生の男女4人を通しながら、 大人たちも巻き込んで、 一人一人の想いも背景も丁寧に描かれています。 何度もジーンと泣いて、読んだ後温かなものが心の中に広がりました。 後半にはあの人が登場し、鳥肌モノ。 是非、「スロウハイツの神様」を読んでから読んでみてください。 | ||||
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| 辻村深月さんの作品はミステリーが多い中、青春ドラマのジャンルの物語。 瀬戸内海の冴島、そこに住む4人の高校生。 今年17歳で、受験が待ち受けている年齢です。 毎日、島からフェリーで本土の高校に通っている4人を中心に起こる日常がこの本の物語です。 高校生4人もそうですが、おばちゃん達が経営する島の特産品を売ってるような会社であったり、他の土地から移住してきたIターンの人々だったり、この島はとても活気があります。 ストーリーは軽い話なので読みやすかったです。 | ||||
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| とても面白い小説でした。 むろん「面白い」と言うのは 「声を立てて笑える。」 と言う意味ではなく 「興味深く、小説世界に引き込まれた。」 と言う意味です。 印象に残ったのは、必ずしも大人が模範的ではないことです。 霧崎は捨てキャラとしても、村長や衣花の父親など、重要人物のけつの穴の小ささに唖然とします。 その模範的ではない大人に接して、主人公の高校生四人が、戦うわけでもなく、逃げるわけでもなく、自分たちを取り巻く環境の一部として、対処しているところが印象的でした。 卑怯な人に拘泥していても、自分のやりたいことは実現できない。 本当に自分がどうしたいか、考えたときに何をすれば良いかが見えてくる。 具体的な進路を考える高校生が大きく大人への一歩を踏み出す、四人それぞれの真剣な態度が感動的でした。 なお、瀧井朝世による文庫解説が秀逸です。 著者へのインタビューもしたうえでの、完璧で模範的な解説です。 なので、あまり僕が書き足すことはありません。 が、レビューを書くのにそれでは申し訳ないので、一つネタを提供します。 作中で出てくる「文才」に着目して、読むと、一つ楽しみが増えます。 二回、別々の意味で語られた後、文章の才能という意味で、プロが語る「君、才能あるよ。」 合計3回語られる文才。 文章は、日常的会話も文章だし、 プロとして文章を書く人もいます。 それぞれ用語法が異なる「文才」に、著者の意図が多少含まれているような気がします。(むろん著者は直木賞作家のトッププロなのですが) そんなところも深読みして、面白かったです。 | ||||
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| 瀬戸内海の離島に暮らす、男女四人の高校生が主役の青春物語。 風光明媚な島で展開される美しいだけのお話しを想像したがさにあらず。島へのIターン組みとの微妙な関係や、大人たちの根深い軋轢、主人公たちの悩み等、きっちりと現実が描かれていて綺麗事だけに終わっていない。 びっくり仰天な展開はないが、ちょっとした謎がばらまく等、著者の読ませ方が上手いのだろう、退屈することなく読み進められる。 大人になりつつある高校生のビルドゥングルロマンでもあり、ピュアな友情に心洗われる。数年後のラストはお約束事だが、まんまと(?)清々しさを感じてしまった。 | ||||
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| 爽やかな島の風だとか、海の風景だとか、島の生活の雰囲気は伝わってくるし、読んでいて楽しい。 だけど、そんな描写は作家なら誰でもできることで、それ以上の楽しみはありませんでした。 無駄な文章が多いし、登場人物ががちゃがちゃ、次から次へと出てくるうえに、視点も変わるので誰にも感情移入できない。 特に、新の原稿のくだりが信じられませんでした。いま書いてる自分の作品を、他人を島から追い出すために差し出せと言われたら。しかもそれがーーとなったら、こんな反応します? こんな薄っぺらくて浅い仲間なら欲しくないな、と嫌な気持ちになりました。 この人の作品は、設定は細かいのに、気持ちも言動も浅い。 | ||||
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| 朱里の住む小さな島には、色々な人がやってくる。幻の脚本を探しに来た自称作家、不倫相手の子供を生んだ未婚の元有名スポーツ選手、行政より地域活性化を任されたアドバイザー、人生を模索する元医者。 朱里と幼なじみの友達3人は、小さな島で起こるトラブルに巻き込まれながらも、助け合い、成長していく。。 小さな島で幾つかトラブルが起きるのですが、どれもインパクトが無く、トラブル内容を思い出せませんでした。また、トラブル自体の繋がりも無く、話に奥行がありませでした。最後の最後に祖母の幼なじみを探しに行くのが山場だったのかな?と | ||||
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| 悪くはないが、良くもない、という印象。 読んでいて話の方向性がいまいち分からず、幻の脚本の謎もあれだけ後半に引っ張るほどではなこったかな、と感じました。 島の生活風景などはしっかり取材され丁寧に構築されていましたし、キャラクターの人物像もきちんと作り込まれていたにも関わらず、最後まで読んでも、心が揺さぶられることは一度もなかったです。 あとは、自分自身が、島や田舎の閉塞感や密な空気が苦手で都会に出てきたクチなので、個人的に感動できなかったのかもしれません(^^;; | ||||
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| 辻村深月の作品の中では軽いお話の部類で、あれこれ詮索せずに素直に読める作品になっている。 島はぼくらと、というほのぼのしたタイトルからは想像もしていなかった人間関係が描かれていて一筋縄ではなかったのはさすが。 島の人間、外部からの移住組、観光客の人々。考えうるあれこれを4人の高校生を通して’体感’できる。 主人公が高校生だからか、いわゆる青春小説のくくりに入れられてしまうのはもったいない。 私はこの作品を通してコミュニティデザイナーという職業を知りました。 自分は主人公にならず、縁の下の力持ちになって人と人とを繋ぐという素敵なお仕事だと思います。 | ||||
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| この作家さんの作品は初めてでしたが、とても良かったです。 4人しかいない島の同級生を中心に島での生活が描かれていますが、 良い所も悪い所も、島での描写が絵として伝わってきました。 最後はまさかの結末。とても良かったです。 別の作品も読んでみようと思います。 | ||||
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| 辻村美月の描く人物達は、決してきれいな上辺だけで出来ていない。 人間くさい嫉妬やねたみやなど、負の感情を描ききるからこそ、描かれる人間の温かな側面がいっそう美しく見えてくる。 ラストのまとめ方も含めて好きな作品。 | ||||
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| コミュニティーデザイナーの西上さんと出会えたからこの小説が出来たとの事。もしかしたら西上さんはヨシノさんのような人なんだろうか。出会いがタネになって芽が出てニョキニョキ伸びた。これはそんなお話。 島に住み4人の高校生が主人公。そう4人。4つの章がそれぞれの目線で描かれる。島に住んだ事のない私はガイドブックか取扱説明書を読んでいるような気分にもなった。笑ったりため息ついたりふーん、と眉間にシワを寄せてみたり。島って素敵な事ばかりじゃ、ないんだなあ。 話の中でさりげなくシングルマザーの話とか島の伝統の話とか火山の事とかも出て来て、そういうリアルも学べたのは良かった。 4人の中で私が一番好きだったのは源樹くんかな。いい意味で男の子らしくて好き。でも一番男らしいシーンはモトちゃんとか新くんだったかも。ちっ。 ずーっと潮の香りのする物語。おススメの本です。 | ||||
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| 朱里、衣花、新、源樹の4人の少年少女は、瀬戸内海の冴島からフェリーで本土の高校に通っている。 冴島は革命的な村長と、村長が連れてきた地域活性デザイナーの奮闘によって、『シングルマザーに優しい島』と呼ばれる事もあり、Iターンと呼ばれる移住者が多く訪れる。 だが『島のために』という想いは、様々な立場によって少しずつ異なる場合があり、それが表面化した時、大きな衝突や弊害が起こりそうになったり、 4人の少年少女の夢や絆や、家族との関わり方等、様々な生き方を通した人生譚を綴りつつも、全ての伏線が見事なるエンディングへ集結していく青春・絆・家族・地域活性・人生譚感動作品! 以上、そんな作品です(^^) まずは過疎化や高齢化が進む島のために、様々な立場の人々が手を尽くして活性する姿が見事であり、 しっかりと現実の厳しさや辛さを描き問題提起をしつつ、 そこに少年少女たちの絆や夢や、家族との関わり方等、複雑な人間ドラマが絡みつつも、 少年少女たちの成長と共に、島の未来がより輝いていく『様々な要素を完璧にバランス良く描いた稀有な神作品』です! また、様々な事情でIターンして来るシングルマザーの中には、『故郷を捨てて逃げてきた場所』にもなりますが、 僕自身も、祖父母や親戚との交流が0に等しく、何度か引っ越して借家住まいだった環境からの『親元を捨てて逃げてきた』人間でもあり、故郷という感覚が正直分かりません。 故に、故郷がある方・ずっと地元に住んでる方・親が建てた家がある方を、羨ましく思う事もあります。 でも逆に、人生で8回引っ越した上で、現在住んでる奥さんの地元が、1番素敵な所と思える事は幸せだなと思っています。 そんなふうに様々な事情で逃げてきた移住者の安息地でもある冴島を書く事で、 現在様々苦しんでる方々に逃げるという道を教えてあげる効果もあると思いますし、 様々な人生の在り方を魅せてくれた上で何度も感動させてくれた点も本当に素晴らしいですし、 個人的に辻村さんは当初、SF要素を伴う初期作品群が素晴らしいと思ったものの、中期作品の幾つかが初期に比べるとクオリティー落ちてるように感じ、一旦読まなくなった作家さんでしたが、 今作品で『現実要素のみでもこんなに素晴らしい作品が書けるなんて素晴らし過ぎる!』と感銘を受け、再び辻村さんを読むようになったきっかけの本でもあり、 誰にでもオススメしたい神作品です! | ||||
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| Iターンで島にきた未婚の母と子のやり取りでは、小さい子供を持つ母でないと分からない細かい感情が随所に書かれており、同じくらいの子を育てている自分とリンクする部分がありました。 様々な女性の生き方を感じられる素晴らしい作品です。 辻村さんの本は本書が初めてですが、他の作品も読んでみたくなりました。 | ||||
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| 瀬戸内海の火山島から本土に通う高校生4人(男女2名ずつ、表紙絵は特徴を良く捉えています)を中心としたストーリー。 姫路市の文化圏であることを示唆する箇所があり、かつ巻末の筆者のことばを見るに、モデルとなった島は少し調べれば分かると思います。 マイペースだが芯の強い朱里・新と、辛らつだがどこか脆いところのある衣花・源樹という卒業前の高校生4名の感情面での描写は、30代の著者にしてよくもここまで再現できるなあと感嘆しますし、 他方で、彼らの視点を通じて描かれる島社会は、 表層的に捉えられがちな田舎のポジティブな側面だけでなく、ネガティブな側面(社会が狭すぎること、Iターン問題、医師不足問題、等々)もしっかり描かれています。 また、風景の描写が秀逸であること、特に主人公の女性2名の個性がはっきりしている(今風に言うと、キャラが立っている)ことも相俟って、ちょっとしたドラマの映像が浮かぶようなものでした。 主人公たちが協力し合い、独立した複数のミッションをこなすような構成だてのように見えますが、それぞれのミッションが少しずつ関係してくるのも楽しいです。 田舎に故郷がある人にとっては、特に響く本かもしれません。 | ||||
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| 瀬戸内海に浮かぶ架空の島を舞台にした物語。 朱里、衣花、源樹、新の4人は、べたべたした関係じゃないけれど、芯の部分で深く繋がりあっているのが感じられました。 青春時代に築いた友情は宝物。濃密な関係を築けた彼らがうらやましい限りです。 4人だけじゃなくて、冴島に住む色んな人々の暮らしが交差しながら、物語は展開していきます。 みな様々な事情を抱えていて、それぞれの背景も興味深いものでした。 私は朱里と源樹の淡い恋愛模様がたまらなく好きでした。 二人の未来はどうなったんだろう?いつか先を読んでみたいです。 | ||||
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| 4人の高校生達のそれぞれ個性的ながら擦れていない気性がなんとも好ましい。島に生活する若者たちの純朴さばかりではなく、旧態的な因習に縛られた現実や、人間関係の摩擦も折り込みながらも明るい未来を感じられて、読み終わってほっこりした気分になる。 ただ、朱里と源樹、衣花と新のほのかの恋愛感情(?)も思わせぶりなままで、最後の章のくだりでも源樹と新がその後どうしているのか特に書かれていないので、なにやら非常に気になるぞ。スピンアウトかサイドストーリーでもいいからどっかで続きが読みたくなる。 | ||||
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| 住民が皆顔見知りの小さな島。漁師、役場、ホテル、跡継ぎ…ここで生まれたときからいろいろな宿命がある。 私達はつい、海が綺麗で自然も多く住みたいと憧れを抱いてしまうが、「はじめまして」の人はいつまで島にいるのか、「行ってらっしゃい」の人はいつか帰ってくるのか…そういった不安定さを常に持ち合わせている。そんな中での高校生活。島の未来を自分の未来と同じように考えていく主人公たち。 小さな島だからこその人の温かさ、島独特の習慣、それぞれの想いや葛藤が読んでいて非常によく伝わってきました。 私たちが当たり前に感じていることが、そうでなかったりと考えさせられる作品でもあります。 帰る場所があり、待っててくれる人がいるということはとても幸せです。 この本に出合えてよかったです! | ||||
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| いい感じの物語です。主人公たち高校生の男女4人と島民とIターン者の関係が微妙によい感じだと思います。島であればこその旅立ちへの思いや大人たちの感情や郷愁など、物語の根幹となる部分の思いは、全編を通して読み手に伝わってきます。ただ気になる点として、今回、瀬戸内の島を舞台に書かれているが、姫路近くの火山があるという島に違和感が・・・。坊勢島や日本海や太平洋の島あたりをモデルにしているのだろうが、瀬戸内に住んでいる人間としては、たとえ架空の話であってもやや違和感がある。あとIターンが多くなっていると書かれているが、実際問題、病院が島にないことや、水道や下水などのインフラが整っていないことは致命的と感じるし、また地域の人間関係、風習や行事など多くの課題に対して、幼子を持つシングルマザーをはじめ、都会に住んでいた人たちが、景色がきれい云々以前に、容易に移住を決断できるようなものではないと思う。この島が深刻な過疎に陥っていないストーリーから、(町長が頑張ったと書かれているが・・・)、観光やリゾートで見た一面で離島の良いイメージだけがやや先行して物語が書かれた感も否めない気もします。と批判的なことをつづりましたが、読んでほっとしする大変満足度の高い話でした。個人的な満足度は、100点満点中86点です。なんだかんだ言っても私は島が好きです。(^-^)> | ||||
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| 辻村深月作品は初めて読みましたが読んで良かった。朱里と衣花の関係を見ていると親友とは尊いものだなと感じました。特にこの作品では島という狭い世界での話なので自分の良き理解者が出ていってしまう寂しさを島であることがより引き立てています。学生時代地元に残ることを選択した人なら誰もが経験するであろう都会へ出て行く友との別れを書いたところで衣花が言った一生朱里のような友はできないだろうと言った場面は田舎暮らしの自分も感じた事があったのでズシっときました。それだけに朱里が島に帰ってきた時は自分のことのように嬉しかったです。自分の地元がより好きになる。そういう小説でした。 | ||||
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| 島の事情から高校卒業とと共に別れ別れになる。 そんな状況の中で、互いを思いやりながら精一杯生きていく子供たちの姿に、 切ないながらもあったかい気持ちになれました。 青春物は苦手であったが、本書は読んでよかったと思える、よい一冊です。 | ||||
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