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銀齢の果て



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【この小説が収録されている参考書籍】
銀齢の果て
銀齢の果て (新潮文庫)

銀齢の果ての評価: 4.06/5点 レビュー 32件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.06pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全32件 1~20 1/2ページ
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No.32:
(5pt)

面白い

筒井さんらしい表現で、とても楽しく読ませて頂きました。
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4101171513
No.31:
(5pt)

面白い

筒井康隆渾身の老人
小説 面白い
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4101171513
No.30:
(5pt)

ブラック過ぎて筒井康隆にしか書けない「老人バトルロアイアル」

中学生同士が、ただ一人の生き残りを賭けて殺し合うと言う、衝撃的な内容で話題になった「バトルロワイアル」。それを、増え過ぎた老人に置き換えてるわけだが、70歳以上の老人が殺し合う「老人バトルロワイアル」とはブラック過ぎて、仮に思い付いても絶対書けないと思う。実際に70歳になった筒井康隆だからこそ、こんな話を書いて発表する事が出来たのだろう。
  往年の筒井康隆なら、もっと過激で容赦のない内容を書いたであろうに、と言う批判は出来ると思う。しかし私は、誰にも書けないこの題材を、70歳の筒井康隆がエンタメ小説として仕上げた事に意義を見いだしたい。やっぱり筒井康隆は凄いのだ。
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4101171513
No.29:
(4pt)

ジジイ頑張れ

ドタバタとエログロとアナーキー
痛快な読み味でした
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4101171513
No.28:
(5pt)

面白い

特に言うことは…
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4101171513
No.27:
(3pt)

もっとキチガイな内容だったらよかったのに。

もっともっと狂気とは程遠い。
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4101171513
No.26:
(4pt)

筒井らしく読みやすい

最後の喫煙者同様、こんなこと無いよなと思いながらもグイグイ読み切ってしまった。ラストはちょっと考えてしまうけど。
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4101171513
No.25:
(5pt)

団塊の世代

日常の後期高齢者の社会問題と絡めて読むと、私自身、身につまされる思いです。60歳以上の日本人必読の書です。
銀齢の果てAmazon書評・レビュー:銀齢の果てより
4103145285
No.24:
(3pt)

老人限定の殺し合い

年寄りは役に立たないし社会全体の負担になるから人口抑制も兼ねてお互いに殺し合いをさせようという内容になっています。
読者によっては嫌悪感があると思います。
実社会で若い頃に働けるのに働かず歳をとったら生活保護ももらえばいいやっていう人は結構いますよね。
保護費もらったその足でパチンコ行ったりして。
だからといって人を役に立つ立たないで選別するなんてことはできませんが、今の日本は権利と義務をはき違えている人が多いななんて思いながら読んでいました。
小説は福祉とか介護医療とか難しい話はほとんど出てこないのですぐに読めると思います。
銀齢の果てAmazon書評・レビュー:銀齢の果てより
4103145285
No.23:
(4pt)

老人たちの悲壮感漂うバトルロワイヤル

年金問題や医療・介護への負担を解消するには?
対象者である老人を減らしてしまえばいいんだ。
姥捨て山よりも手っ取り早い方法はないか?

老人を互いに始末させ合うというブラック過ぎる発想が新鮮で良い(笑)
拳銃はヤクザから高額で仕入れるしかないそんな金は持ち合わせない。
それぞれの老人たちが、策を練り互いの隙を窺い、時には徒党を組んで、
時には騙し合い、北斗の拳ばりの奇声を発しながら、果てていく様がリアル。
章区切りも、空白行もなく、淡々と物語が進んでいく。
果たして、生き残るのは誰なのか?

藤子・F・不二雄は、『定年退食/1973年』で一定年齢以上の高齢者の生活は、
国家の保障の一切を打ち切るという定員法を制定したという漫画を描いた。
山田宗樹は、 『百年法/2012年』では、不老技術の導入と引き換えに、
100年後に死ななければならないという法律を成立させたという小説を書いた。
古今東西、高齢者問題は恰好のネタである。
そんな当たり前のネタにブラックに切り込んだ、筒井康隆に万歳!
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4101171513
No.22:
(5pt)

やっぱりすごい。

以前、単行本で読んだことがあり、久しぶりに再読した。
やっぱり筒井康隆はすごい。
高齢者のバトルロワイヤルなど、誰が思いつくだろうか。いや、誰もがうっすらと思っていること、しかし言ってはいけないことを筒井は見事にぶちまけた。小説という手法だから許されるのだが、やはり筒井でなければできないことだろう。
ところで、この本を再読したくなったきっかけは、玄侑宗久の『光の山』である。こちらも小説ならではのシュールさとリアリティが迫ってくる作品である。
気になる方、ぜひ両方読んでみてください。
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4101171513
No.21:
(3pt)

合理性のもつ陥穽(合理性の逢着する先)

さすが筒井康隆だと思います。

合理性だけで物事を徹底すると、こんなグロテスクな
世界も導出ができてしまう。諧謔というにはやや毒味
が強烈。この物語に描かれているような世界を否定す
るには、合理性や単なる感情論、ましてや、安っぽい
ヒューマニズムなど何の役にもたたない。

先祖や家といったものが相対的な価値を低くすれば、
それらが自分がほんの一つの経過点でしかないような
連綿と続く流れの意識も希薄になるのは必然である。
そうしたものは、抽象的な理念、スローガン、流行の
ライフスタイルといったものでは維持しえず、日々の
生活のなかに織り込まれた幾多の所作、合理的理由も
不明な決め事や行事などに長い時間をかけて沈殿する
ものだと思える。
こうした観念体系や形を共有する中で、初めて古いも
のはただ古いものというだけでその価値をみいだされ
るのではないか。
それは幾多の篩いにかけられ残ることで希少性をまと
った骨董や古書のようなものにちかいのかもしれない。

少子化問題も結局はこうした伝統的なものを破壊し、
国のために死んでいった人々をないがしろにし、新規
さばかりにうかれて今は「はしたない老害」となってる
老人達の価値観と表裏一体です。
あと必要以上に健康幻想にとりつかれた医療ね。
そういう意味で当該世代で一旦「不良債権」を棚卸し
すべし、というこの物語の論理的な反駁しがたさ。
筒井康隆の力量を改めて認識しました。
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No.20:
(5pt)

人生の最後をどう迎えるか?

バトルロワイヤルの老人版ですがそこは筒井康隆、軽妙な文章のためにほとんど悲壮感を感じません。シルバーバトルの対象者が人生最後をどう迎えるか、という命題にさまざまな対応をする点が最大の見所です。生に執着するものも多数登場しますが私が最も心引かれたのは津幡教授です。この人生という闘いに連戦連勝を重ねてきたであろう老人がド派手な最後を迎えるためのイベントを用意してくれた政府に感謝する、と言い放った所は最高にシビれました。その他の人物も大変魅力的で社会への問題提起を絡ませつつ見事な群像劇に仕上がってます。
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No.19:
(5pt)

これぞ風刺だよ

高見広春の「バトルロワイヤル」を読んで、「老人同士でやれば面白いんじゃね」と思ったひとは少なくないだろう。正直言ってストレートだが、凡庸なアイデアだ。そのネタが凡庸な作家の手にかかることなく、筒井康隆が傑作に仕上げてくれたことは幸運だと思う。

 完成度の高いストーリーテリング、生々しく滑稽ながらスピード感がある残虐シーン、氏ならではの深い洞察に基づいた人物描写、そこまでやるか!と思わせる滑稽なデフォルメ。氏の文才というか、ユーモアセンスが存分に発揮されていて、全盛期の短編に迫る面白さがあった。

 願わくば筒井氏がバトロワを読んだ時の感想を聞いてみたいものだ。きっと噂を聞いては「何でこんなネタを思いつかなかったんだ」と歯ぎしりし、読み終わっては「俺のほうがずっと上手く書ける」とほくそ笑んだことだろうと思う。しかし原作自体にこれほどの筆力とユーモア、批判性が伴っていれば、逆にあれ程騒がれることもなかったのではないかと思ってしまう。それほどこの作品はぐうの音も出ないほどに、よくできた風刺小説だ。
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No.18:
(5pt)

悪趣味と片付けてしまってはいけない

久しぶりに読んだ筒井作品ですが、先生はまだまだ健在でした。

各地区ごとに一人だけが生き残れるという老人同士のバトルロワイヤル。
最初から最後まで容赦のないバトルシーンの連続ですが、殺しあう老人たちを決して醜く描いておらず、むしろ彼らの一筋縄ではいかない狡猾さを美点として描いている印象があります。
従って、読後の印象は、先生もそれなりに丸くなったなあと言う感じです。

主題を聞いて悪趣味と手に取らない人もいるのでしょうか。
が、筒井先生が今の社会のありように本気で怒っているのだということが、自分にはひしひしと伝わってきました。
老人を切り捨てておきながら、障害者は除外するという「思いやり」的処置。
あるいは主人公の九一郎(カッコいい!)が折々に口にする政府批判。
本書で筒井先生が投げかけているのは、むしろ下の世代に対する、年寄りとしての正しい怒りであると自分は思いました。

我々の社会には、こういう嫌われ役の老人が常に必要だと思うので、星5つ。
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No.17:
(4pt)

人生の終盤にやってきた過激なドラマからうかがい知ること

高齢者のサバイバルバトル、バトルロワイヤルの高齢者版ではあるが、
当の著者がその年齢に達しているので批判的にはとらえず、
高齢者の生の声として聞くことが出来る。大勢の高齢者が出てくるが、
彼らがそれぞれの立場で色々な発言をし、多様な高齢者の視点を知ることが出来た。
また、死の直前の彼らの発言、様子の描写も流さずに表現しており
実際はどうであるか考えさせられる場面である。
 背景の重い社会問題を軽いタッチで描くことで早く読み進めることが出来、
娯楽として読んでほしいが、考えるべき事は考えておかないといけない
という著者の訴えがうかがえる。
銀齢の果て (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:銀齢の果て (新潮文庫)より
4101171513
No.16:
(5pt)

14ページまで読む間に3回声を出して笑った

筒井康隆様

申し訳ありませんでした。ぼくは,筒井さんの大ファンでしたが、
2005年頃から,筒井さんの本を読んでも笑えなくり、
本は出る度に買ってはいましたが,『筒井さんも年をとってしまったのか」
また笑えなかったら,本さえ買わなくなるのではないかと心配になり、
この『銀齢の果て』も,文庫になってしまうほど時間がたっても
読まずにいたのです。あっ 買ったのは単行本のときです。

で,結局それは間違いでした。
筒井さんは,ドス黒い目をご自分と同じ年齢の人びとに向けていたのですね。
14ページまで読む間に3回声を出して笑ってしまいました。

「年寄りには年寄りを扱わせればホレこんなに面白いだろ」
と,筒井さんがほくそ笑んでいるような気がします。

さて,どこで笑ったか,それは,この小説の種を明かしてしまうことになりかねないので、
紹介するのは遠慮しておきますが,きっと数ページ読んだところで,冒頭に掲げられた
住宅地図を見て,少し長い間笑うと思います

あっ それからひとつだけ知ったかぶり
『銀齢の果て』は三船敏郎さんのデビュー映画『銀嶺の果て』からとったタイトルです。
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No.15:
(3pt)

"とうとうやったか"、と言う作品〜だが物足りない

断筆宣言撤回後、"老境"をテーマにする事が多い筒井が、"とうとうやったか"、と言う作品。少子高齢化に対する政府の政策として、老人相互処刑制度、即ち、ある地区での70歳以上の老人が期限内にバトル・ロイヤル方式で一人になるまで互いに殺し合う制度を実施したと言う設定の物語。複数人生き残れば全員役人に殺される。必然的に殺し合う必要がある。筒井なら何時かはやるだろうと思っていた。少子高齢化問題や世間を覆う"優しさや癒し"風潮への風刺が込められているのは設定だけで分かるが、長編の中でこの殺し合いがどう演じられるかが見ものである。

主人公九一郎による慈悲の親友殺し、他の地区の生き残りで九一郎の助っ人の元刑事、聖職者の独善的論理、若妻を持つ陸自OBの生死の狭間で燃え上がる性欲と焦燥、愛し合う夫婦の刺し違え、このシチュエーションを楽しむ狷介な教授、聖職者への復讐を企てる老婆四人組、身体的ハンディを持つ男の智略、猟友会メンバのサバイバル合戦等と、登場人物とエピソードは多彩である。このバトルで大儲けした破戒坊が「葬いのボサ・ノバ」(作詞:筒井、作曲:山下洋輔)を街頭で唄うと言う演出もある。フザケ倒しているようだが、某作家の「*む人」等よりは深く死を考察している。最後まで読ませる筆力も筒井ならでは。

結末の趣向も一見筒井らしいが、この終着点に辿り付く辺り、私としては物足りない。筒井の作品であれば、エスカレートにエスカレートを重ね行き先が何処か全く不明と言う展開を期待してしまう。作品の主張がストレート過ぎると思う。筒井らしい捻りが欲しかった。
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No.14:
(3pt)

老人版バトルロワイヤル。

内容は老人版バトルロワイヤルと言うのが適当かな?
文体は軽妙でテンポが良く総じて読みやすい。
人物描写にくどさも無く、筒井氏の毒と華のある文体と腕前は、
いよいよ熟達の域に達しようとしている印象を持ちました。
コンセプトが二番煎じであっても、それを生かし自分の持ち味として逆手に取りパロディでありながらも評価に足る作品として成立させてしまうとは…恐るべし筒井康隆(苦笑)
とりあえず星3つ。手癖であれだけ書ければ十分!
高齢化社会の生み出したヒズミの黒々とした部分を抽出したアンチテーゼ的作品です。
銀齢の果て (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:銀齢の果て (新潮文庫)より
4101171513
No.13:
(5pt)

老人を殺すことは過去を殺すこと

帯にも書かれているが、この本が出てしばらくして「後期高齢者医療制度」の問題が出てきました。
この本に登場する「老人相互処刑制度」は70歳以上で、「後期高齢者医療制度」は75歳以上ではあるが、共に政府が出した「年寄」切り捨て制度であることに変わりはありません。
この本のラスト近くに、「老人を殺すことは過去を殺すことです。これはつまり子供を殺すことが未来を殺すことになると考える考え方と同じです。」と言う文章が出てきます。
まさにその通りだと思います。
「歴史」は、「現在」と共に、「過去」と「未来」があってこそだと思います。
それだけに、この本のインパクトは強烈なものがあります。

本の構成も、最後に政府機関の襲撃を持ってきて、どうしようもない空しさから読者を救ってくれています。
更には、コビトや捕鯨従事者などの意見を取り入れたりもしています。
そう言った意味でも、現代の日本社会を考える良い機会を与えてくれる小説になっていると思います。

更に、これだけ多くの人たちを登場させながら、一人一人の人物描写がきちんとしていることに驚かされます。
そして、それぞれの経験が生かされたバトルの作戦が採られており、そこにも高齢者の経験を生かす道があるのではと提言しているようです。

読めば楽しい本なのですが、考えることの多い本です。
銀齢の果て (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:銀齢の果て (新潮文庫)より
4101171513

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