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銀齢の果て
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銀齢の果ての評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.06pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全22件 1~20 1/2ページ
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筒井さんらしい表現で、とても楽しく読ませて頂きました。 | ||||
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筒井康隆渾身の老人 小説 面白い | ||||
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中学生同士が、ただ一人の生き残りを賭けて殺し合うと言う、衝撃的な内容で話題になった「バトルロワイアル」。それを、増え過ぎた老人に置き換えてるわけだが、70歳以上の老人が殺し合う「老人バトルロワイアル」とはブラック過ぎて、仮に思い付いても絶対書けないと思う。実際に70歳になった筒井康隆だからこそ、こんな話を書いて発表する事が出来たのだろう。 往年の筒井康隆なら、もっと過激で容赦のない内容を書いたであろうに、と言う批判は出来ると思う。しかし私は、誰にも書けないこの題材を、70歳の筒井康隆がエンタメ小説として仕上げた事に意義を見いだしたい。やっぱり筒井康隆は凄いのだ。 | ||||
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ドタバタとエログロとアナーキー 痛快な読み味でした | ||||
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特に言うことは… | ||||
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最後の喫煙者同様、こんなこと無いよなと思いながらもグイグイ読み切ってしまった。ラストはちょっと考えてしまうけど。 | ||||
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日常の後期高齢者の社会問題と絡めて読むと、私自身、身につまされる思いです。60歳以上の日本人必読の書です。 | ||||
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年金問題や医療・介護への負担を解消するには? 対象者である老人を減らしてしまえばいいんだ。 姥捨て山よりも手っ取り早い方法はないか? 老人を互いに始末させ合うというブラック過ぎる発想が新鮮で良い(笑) 拳銃はヤクザから高額で仕入れるしかないそんな金は持ち合わせない。 それぞれの老人たちが、策を練り互いの隙を窺い、時には徒党を組んで、 時には騙し合い、北斗の拳ばりの奇声を発しながら、果てていく様がリアル。 章区切りも、空白行もなく、淡々と物語が進んでいく。 果たして、生き残るのは誰なのか? 藤子・F・不二雄は、『定年退食/1973年』で一定年齢以上の高齢者の生活は、 国家の保障の一切を打ち切るという定員法を制定したという漫画を描いた。 山田宗樹は、 『百年法/2012年』では、不老技術の導入と引き換えに、 100年後に死ななければならないという法律を成立させたという小説を書いた。 古今東西、高齢者問題は恰好のネタである。 そんな当たり前のネタにブラックに切り込んだ、筒井康隆に万歳! | ||||
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以前、単行本で読んだことがあり、久しぶりに再読した。 やっぱり筒井康隆はすごい。 高齢者のバトルロワイヤルなど、誰が思いつくだろうか。いや、誰もがうっすらと思っていること、しかし言ってはいけないことを筒井は見事にぶちまけた。小説という手法だから許されるのだが、やはり筒井でなければできないことだろう。 ところで、この本を再読したくなったきっかけは、玄侑宗久の『光の山』である。こちらも小説ならではのシュールさとリアリティが迫ってくる作品である。 気になる方、ぜひ両方読んでみてください。 | ||||
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バトルロワイヤルの老人版ですがそこは筒井康隆、軽妙な文章のためにほとんど悲壮感を感じません。シルバーバトルの対象者が人生最後をどう迎えるか、という命題にさまざまな対応をする点が最大の見所です。生に執着するものも多数登場しますが私が最も心引かれたのは津幡教授です。この人生という闘いに連戦連勝を重ねてきたであろう老人がド派手な最後を迎えるためのイベントを用意してくれた政府に感謝する、と言い放った所は最高にシビれました。その他の人物も大変魅力的で社会への問題提起を絡ませつつ見事な群像劇に仕上がってます。 | ||||
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高見広春の「バトルロワイヤル」を読んで、「老人同士でやれば面白いんじゃね」と思ったひとは少なくないだろう。正直言ってストレートだが、凡庸なアイデアだ。そのネタが凡庸な作家の手にかかることなく、筒井康隆が傑作に仕上げてくれたことは幸運だと思う。 完成度の高いストーリーテリング、生々しく滑稽ながらスピード感がある残虐シーン、氏ならではの深い洞察に基づいた人物描写、そこまでやるか!と思わせる滑稽なデフォルメ。氏の文才というか、ユーモアセンスが存分に発揮されていて、全盛期の短編に迫る面白さがあった。 願わくば筒井氏がバトロワを読んだ時の感想を聞いてみたいものだ。きっと噂を聞いては「何でこんなネタを思いつかなかったんだ」と歯ぎしりし、読み終わっては「俺のほうがずっと上手く書ける」とほくそ笑んだことだろうと思う。しかし原作自体にこれほどの筆力とユーモア、批判性が伴っていれば、逆にあれ程騒がれることもなかったのではないかと思ってしまう。それほどこの作品はぐうの音も出ないほどに、よくできた風刺小説だ。 | ||||
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久しぶりに読んだ筒井作品ですが、先生はまだまだ健在でした。 各地区ごとに一人だけが生き残れるという老人同士のバトルロワイヤル。 最初から最後まで容赦のないバトルシーンの連続ですが、殺しあう老人たちを決して醜く描いておらず、むしろ彼らの一筋縄ではいかない狡猾さを美点として描いている印象があります。 従って、読後の印象は、先生もそれなりに丸くなったなあと言う感じです。 主題を聞いて悪趣味と手に取らない人もいるのでしょうか。 が、筒井先生が今の社会のありように本気で怒っているのだということが、自分にはひしひしと伝わってきました。 老人を切り捨てておきながら、障害者は除外するという「思いやり」的処置。 あるいは主人公の九一郎(カッコいい!)が折々に口にする政府批判。 本書で筒井先生が投げかけているのは、むしろ下の世代に対する、年寄りとしての正しい怒りであると自分は思いました。 我々の社会には、こういう嫌われ役の老人が常に必要だと思うので、星5つ。 | ||||
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高齢者のサバイバルバトル、バトルロワイヤルの高齢者版ではあるが、 当の著者がその年齢に達しているので批判的にはとらえず、 高齢者の生の声として聞くことが出来る。大勢の高齢者が出てくるが、 彼らがそれぞれの立場で色々な発言をし、多様な高齢者の視点を知ることが出来た。 また、死の直前の彼らの発言、様子の描写も流さずに表現しており 実際はどうであるか考えさせられる場面である。 背景の重い社会問題を軽いタッチで描くことで早く読み進めることが出来、 娯楽として読んでほしいが、考えるべき事は考えておかないといけない という著者の訴えがうかがえる。 | ||||
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筒井康隆様 申し訳ありませんでした。ぼくは,筒井さんの大ファンでしたが、 2005年頃から,筒井さんの本を読んでも笑えなくり、 本は出る度に買ってはいましたが,『筒井さんも年をとってしまったのか」 また笑えなかったら,本さえ買わなくなるのではないかと心配になり、 この『銀齢の果て』も,文庫になってしまうほど時間がたっても 読まずにいたのです。あっ 買ったのは単行本のときです。 で,結局それは間違いでした。 筒井さんは,ドス黒い目をご自分と同じ年齢の人びとに向けていたのですね。 14ページまで読む間に3回声を出して笑ってしまいました。 「年寄りには年寄りを扱わせればホレこんなに面白いだろ」 と,筒井さんがほくそ笑んでいるような気がします。 さて,どこで笑ったか,それは,この小説の種を明かしてしまうことになりかねないので、 紹介するのは遠慮しておきますが,きっと数ページ読んだところで,冒頭に掲げられた 住宅地図を見て,少し長い間笑うと思います あっ それからひとつだけ知ったかぶり 『銀齢の果て』は三船敏郎さんのデビュー映画『銀嶺の果て』からとったタイトルです。 | ||||
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帯にも書かれているが、この本が出てしばらくして「後期高齢者医療制度」の問題が出てきました。 この本に登場する「老人相互処刑制度」は70歳以上で、「後期高齢者医療制度」は75歳以上ではあるが、共に政府が出した「年寄」切り捨て制度であることに変わりはありません。 この本のラスト近くに、「老人を殺すことは過去を殺すことです。これはつまり子供を殺すことが未来を殺すことになると考える考え方と同じです。」と言う文章が出てきます。 まさにその通りだと思います。 「歴史」は、「現在」と共に、「過去」と「未来」があってこそだと思います。 それだけに、この本のインパクトは強烈なものがあります。 本の構成も、最後に政府機関の襲撃を持ってきて、どうしようもない空しさから読者を救ってくれています。 更には、コビトや捕鯨従事者などの意見を取り入れたりもしています。 そう言った意味でも、現代の日本社会を考える良い機会を与えてくれる小説になっていると思います。 更に、これだけ多くの人たちを登場させながら、一人一人の人物描写がきちんとしていることに驚かされます。 そして、それぞれの経験が生かされたバトルの作戦が採られており、そこにも高齢者の経験を生かす道があるのではと提言しているようです。 読めば楽しい本なのですが、考えることの多い本です。 | ||||
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久しぶりにスカッとしました。 老人は身勝手です。もう充分生きたはずなのに、それでも長生きをしたがる。ボケたり寝たきりになったり、意固地になって子供たちの家庭を崩壊させ、せっせと納めた税金を食い潰し、年金を溜め込んで経済活動を停滞させ、後の世代が苦しむことなど気にしていない。 こんなことが実際にあったら、どれだけ年金や医療費やその他老人にかかる公費が削減されるだろうと思いました。 | ||||
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50歳代の私には、10代後半に乱読した、70年前後の筒井作品を彷彿とさせつつ、でもやはり全盛期ほどの毒気のパワーに欠けるような、懐かしさと少しの寂しさを感じる作品でした。 作中に山下洋輔作曲の楽譜が挿入されているのも、懐かしいような感じがしました。 筒井作品の「ベスト1」にはならないと思いますが、まだまだ現役作家として活躍中の確認ができました。 | ||||
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■「老人相互処刑制度」(70歳以上の老人達に殺し合いをさせ、そのことで増えすぎた老人人口を調整する法律制度)が施行され2年経過した日本。同制度は、ある地区が指定されると地区内対象老人が、1か月の間に最後の1人になるまで互いに殺し合うことを義務付けている。それが若者の負担を軽減し、国民年金制度を維持させ、少子化を相対的に解消させるという「恐るべき理屈」(=ヘリクツ)に立脚した制度だ。厚生労働省直属の中央人口調節機構からは、銃を持った処刑担当官が派遣され監視巡回するので、必ず殺し合わねばならない。 ■主人公は宇谷九一郎、79歳。宮脇町五丁目の和菓子屋のご隠居だ。本作は、彼が地区で生き残るまでをていねいな筆致で綴ったブラック・ユーモア小説にして超問題作。 ■同時並行で他地域でのバトルも描かれるが、筒井は場面転換のためのスペースなどはあえて全く空けておらず、ある種の小説上の実験も試みている。その意味でも意欲作だ。 ■ラスト。各地の生き残りの老人達が、この制度の誤りを世間に知らせるため厚生労働省を武装襲撃するシーンに大いに共感して、私は泣いた。 | ||||
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まあ、他のレビューの方の言うとおりの内容です。爺さん婆さん達が自分の生存を掛けて殺しあうという、極めて筒井康隆らしく社会に対して挑発的な代物です。もう70も過ぎた方ですのに相も変わらず暴れていらっしゃる。非常に頼もしいことです。 しかし、ラストはどうか。う〜む。やはり御大も年を召されて穏やかになったんでしょうな。これがもし若い頃であれば爆発的な展開に突入してドシャメシャの結末になったでしょうねぇ。ちょっと判断に苦しむ。 | ||||
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筒井康隆の文才はまだ健在だったのをこの本で感じた。 近所の70才以上の老人がバトルを繰り広げるのを悲壮感も嫌悪感もなく 滑稽に描きながら日本が迎えるこれからの高齢化社会についても考えさせる 老眼でライフルが旨く使えないとか 腕力が無くて相手に致命傷の刺し傷が刺せないとか・・・ 70才以上の老人が個性豊に、挿絵付でコミカルに笑わせる 生に執着してしまうのは人間の性なのか、この年代の性なのか・・・ 社会から見たら高齢の80過ぎでも、本人はまだまだ若い気持ちなのも バトルで士気ある様子で面白く描かれて一気に読んだ | ||||
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