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(短編集)
冬のフロスト
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冬のフロストの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.38pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全55件 21~40 2/3ページ
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なかなか面白い。警察署内での人間関係は会社のそれを彷彿させる。次々と起こる事件に、フロストは失敗を繰り返しつつ挫けず立ち向かう。フロストの話術も鑑賞に値する。フロストシリーズの作品を次々と楽しみたい。ウィングフィールドの夭折が惜しまれる。 | ||||
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刊行と同時に購入したのですが、勿体無くてなかなか読み始められませんでした。 何がメインプロットで何がサブプロットなのかわからないまま、混沌のなかで 物語は進行します。でも・・・・わかり易いんです。ドンドン読み進めます。 これは、翻訳者の力量に負う所が大きいと思います。素晴らしいです。 物語に深い薀蓄などは、全くありません。ただ、面白いだけです。 でも、それで良いのではないでしょうか?(純文学ではないですから) ラストは、少し物足りなかった。もう少し余韻を楽しめるようにしてもらいたかった ですが、これはこれで正解なのかもしれません。 海外ミステリーは、翻訳者に依るところが大きいことを改めて感じさせられました。 | ||||
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ご存じフロスト警部シリーズ第五作目、相変わらず警部の率いるデントン警察は多忙を極めている。俗物所長マレットの判断で一部警官たちを他の署に応援に行かせたものだから、ただでさえ忙しいデントン署はもうむちゃくちゃ。そんなときに限って事件は立て続けに起きる。幼児連続誘拐殺人事件、娼婦を狙った連続強姦殺人、それに数十年前の人骨が見つかったり、「怪盗枕カバー」なるコソ泥が出現したり、はたまたコンビニが襲われたり、もうこれで事件は終わりかと思っていたら、今度は宝石店強盗、いやはやもうどうしようもない。しかもフロスト警部の捜査ぶりはやはり勘に頼った頼りないもの、しかもその勘が外れること、外れること。その都度事件解決を期待した読者も大いにがっかりさせられることになる。しまいにはおとり捜査に出した女性警官を本当に拉致誘拐されてしまったり、もうはらはらさせられること請け合いである。しかし、そこはフロスト警部、最後はお得意の幸運と、時々見せる鋭い分析力のおかげで、結果として事件を解決してしまうのである。ここらへんは、今までの作品と同じパターンではあるが、今回はなかなか事件解決に至らず、容疑者が自殺までしてしまい、万事休すと思わせる場面も多い。この作者、確か数年前に逝去しているが、この作品あたりが油の乗りきったところか、非常に面白い作品となっている。そして、全編を通じて、溢れまくるフロストの下品なジョーク、これも面白くて、くすっとしながらページをめくるというパターンも変わらない。さすが、出るたびに「このミス」で第一位に選ばれるフロストシリーズである。 | ||||
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フロスト警部シリーズは、大好きですべて読破しました。 今回も、これでもか!これでもか!押し寄せる事件、事件! さすがの、フロスト警部もお手上げ感が漂います。 以前同様、フロスト警部とマレット署長の絶妙なコンビの掛け合い も面白いのですが、、、、。 やはり、ラストの事件解決は、行き当たりバッタリで、取って付けた 様な感じがあり、残念な感じです。 今までのこのシリーズの枠を超えた作品ではなく、冗長過ぎます。 | ||||
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冬の読書にフロストに勝るものなし!最後に笑うフロストが好きだ。 | ||||
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毎回同じような悲惨な事件が頻発し、ワーカホリックな我らが最低下品ジョーク連発親父のフロストが右往左往、東奔西走、粉骨砕身しながらぜいぜいはあはあと事件を追いかける話がどうしてこんなにおもしろいのか? 言うまでもなくそれはひとえにフロスト警部のバイタリティあふれた最強のメンタルにささえられたアグレッシブかつポジティブな直情的行動力と、行き当たりばったりな直感にささえられたまるで根拠のない捜査方法と、逆境をものともしない悪あがきを上塗りした厚顔無恥ともいうべき不敵さがまねくカオス的なデントン署の悪夢の日々が目がまわるほどの忙しさでフルスロットル加速していくからで、一度ページをひらけば誰もが瞬く間に物語の中に入りこんでしまい、抜けだすことはかなわない面白さだからだ。 ふう。一気呵成に書いちゃった。シリーズも5作目ともなれば、けっこうマンネリ感が漂っていたりして、ある意味惰性で読んでるってこともあるが、このフロスト警部シリーズにかぎっては決してそんな罰当たりな態度にはならないのである。 今回も幼児性愛、連続娼婦虐殺、怪盗枕カヴァー、何十年も前の白骨死体、それにくわえてショットガン強盗に泥酔フーリガン御一行様とまるで節操のない事件のオンパレード。それぞれが行きつもどりつしながら上下巻を縦横無尽に埋めつくす。 たまらないね。これだからフロストシリーズはやめられない。フロストを取りまく人間関係も相変わらず充実していて、保身と体面の権化である小言眼鏡猿のマレット署長や、やることなすことすべていい加減で失敗ばかりの『芋にいちゃん』モーガン刑事、美人ながらなによりも昇進を優先する『張り切り嬢ちゃん』リズ・モード警部代行にデントン署の顔である受付のビル・ウェルズ巡査部長などなど個性的な脇役には事欠かない。 モジュラー型の警察小説としての構造もいつも通りの安定感で、どっしりと落ちついたプロットは揺ぎもしない。これだけのボリュームを一瞬もダレることなく読み切らせてしまう手腕には脱帽だ。 毎回思うことだが、本シリーズは至福の読書を提供してくれる。ほんと最高におもしろい最強の警察小説なのだ。 残念なのは、これがあと一作を残すのみとなってしまったこと。ああ、はやく読みたいけど、読んでしまうのが惜しい気もする。ま、でもあと5年くらいは翻訳が出ないだろうけどね。 | ||||
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シリーズ第一弾の「クリスマスのフロスト」が邦訳されたのが1994年なので、20年も前の事になる。評価は高かったが、表紙絵に違和感が有ったのと、その頃はユーモアミステリを理解出来なかったので、なかなか手を出さなかった。 重い腰を上げたのは3年後に出た「フロスト日和」も高い評価だったので、さすがに、どんなものか読んでみようかなと思った。一読驚愕、呆然唖然、直ぐに痺れてしまった。 次の「夜のフロスト」が4年後、「フロスト気質」がそれから7年後(これが、長かった)、そして本書がその5年後の2013年となる。直ぐに買ったのだが、もったいないので読むのを先延ばしにしていた。 一月の肌を刺す寒風が、錆の浮いた《閉店》の看板に頭突きをくれ、その勢いで廃業したガソリンスタンドの出入口に渡された、看板の鎖も大きく揺れた。第一章の冒頭の文章である。心憎い訳だ。直ぐにフロストの世界に引き込まれた。 例によって複数の事件が錯綜し、本当にフロストの頭脳のキレが良いのか悪いのか判らなくなってしまう。ただこの饒舌さが、我々読者の推理のキレを悪くさせているのかも知れない。煙にまかれてしまうのだ。乱雑な流れのように見えるが、練りに練られたプロットだ。 内容もさる事ながら、キャラクターに参ってしまうし、それを造形した翻訳のキレのよさにも参ってしまう。このシリーズが、あと残り一作だと思うと寂しいかぎりだが、5年は待つから、じっくりと翻訳作業にかかって下さい。 | ||||
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近年かなり読み応えのある本でした。なかなか犯人が見つからない中で面白い展開がつぎつぎに。 | ||||
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えぐい事件ばかりにも関わらず、相変わらずなユーモアたっぷりの描写と、ワイルドな捜査で事件を解決。独特の爽快感に引き込まれる。 | ||||
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えぐい事件ばかりにも関わらず、相変わらずなユーモアたっぷりの描写と、ワイルドな捜査で事件を解決。独特の爽快感に引き込まれる。 | ||||
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正義に熱い型破りのデカが官僚機構を逸脱して軋轢を生じさせながら事件を解 決して行くタイプの小説としてはもっとも成功しているシリーズではないでしょ うか。 しかしいくら型破りでもこう毎回同じ型破りでは型破りでもなくなってくるの は否めないのです。 今回は相棒役としてフロストよりもっといいかげんなダメ刑事が配されるので すが、やはりこれではフロストの個性が弱まってしまうし、どうも無理な点が目 立ってしまっています。 いろいろ失敗もあり偶然の幸運もあって最後にはいくつもの謎に破片が嵌り込 み、見事に解決してちょっと幸せな気持ちになる。そういういつも通りのストー リー運びにご都合主義のような物が目立ってくると笑いが薄れてしまいます。 今回はラストに暗さがあるのはやはりフロストらしくないと思います。ドタバ タで終わってこそではないでしょうか。 まあでもさすがにおもしろく書けていて最後まで一気に引っ張られてしまいます。 シリーズの表紙の絵は正直言って私にはどれも同じに見えてしまい、これは営 業上は損なんではないでしょうか。 | ||||
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やっぱり期待通り面白かったです。もう一回読み直します。あらたな面白さを発見するかもしれませんね。 | ||||
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やっぱり期待通り面白かったです。もう一回読み直します。あらたな面白さを発見するかもしれませんね。 | ||||
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久々のフロスト面白かった。彼は模範的な警部ではなく、失敗も多々しながら、するどい感をもって上司にいろいろゆわれてもめげずに進んでいくところがいい。思わず声を出して笑ってしまうような会話が随所にみられ悲惨な事件なんだけどすくわれる。失敗ばっかしするモーガンにも叱責することなくなぜかやさしすぎるような気が。若いころの自分をみてるのかな。 | ||||
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大好きなフロストシリーズも当作品を含んであと2作。読むのが勿体ないとこれほど思わせるシリーズは稀だと思います。とは言うものの、ずっと待っていたので、手元で寝かせることなくページを開きました。レギュラーの登場人物の名前が出るたびに「また会えたね」とうれしい気分になりますが、今作では「芋にいちゃん」とフロストのコンビが本当に素晴らしい。芋にいちゃんのドジの連発は、捜査上で重大な支障を来しかねないものですが、捜査指揮者であるフロストはこの若者のどこかに自分を見るのか、フォローしていく姿がとてもいい。更にどこにでもいるイヤな上司である署長マレットとフロストのやり取りは相変わらずで、いかにマレットの舌鋒をかわすかが読みどころのひとつですが、今回も笑わされます。相変わらず次々と起こる事件とこんがらがった捜査、今回は特に人手が足りない中、中核をなす事件は最後の最後まで縺れます。 それにしても、芹澤氏の訳は文句なく素晴らしい。フロスト一流の下ネタも下品な言動も見事に形にしていることに感激します。この手の翻訳は調子に乗ると全く言葉が浮き上がってしまい、且つ下品極まりないものになるのだろうと思いますが、芹澤氏の訳にかかると、全体にとても快いものとなっています。如何に冷静に、しかし興を削がない言葉を選んでいるかということに思い至ります。作者ウイングフィールドと芹澤氏のコンビは、フロストと芋にいちゃんのコンビとは全くタイプが違うのでしょうがどちらも絶妙のツープラトン。読者に与えるインパクトのレベルが違います。 | ||||
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フロストシリーズは全て読んでいますが、良くも悪くも似た印象を受ける作品が多いです。凍える寒さ、効かないヒーター、ごわごわしたマフラー、凄惨な殺人とそれに対する行き当たりばったりな捜査との絡み合い、そして品のない台詞……それらの既視感を憶える作品の展開に嫌な印象を受けない理由は、訳者・芹澤恵氏の名訳はもちろんですが、人の暗い部分から目をそらさずに書きしるす力と、生き生きとした登場人物の魅力とに拠るように思います。 どれも同じような展開で、何から読んでもさほど困惑しないと思いますが、登場人物の境遇や身の上は少しずつ明かされ、また変化もしているので、同シリーズの初期作品を未読の方はそちらから手に取ってみてください。 一度夏の暑さにまいるフロスト警部(語義矛盾?)を見てみたかったような気もするのですが、作者が亡くなられたのはとても残念です。あと一作未訳の作品が残っているようですので、首を長くして完訳を待ちたいと思います。 | ||||
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ウィングフィールド著、芹澤恵訳『冬のフロスト』(創元推理文庫、2013年)はフロスト警部を主人公としたイギリスの警察小説シリーズの一作である。だらしないロートル刑事が、行き当たりばったりの捜査で事件を解決する。『冬のフロスト』でもフロスト警部のハッタリで真犯人が自供してしまうケースが複数ある。 このために推理小説としては面白みに欠ける。フロスト警部は一般的な推理小説の主人公と比べるとヘボ刑事の部類に入るが、擁護できる点があるとすれば捜査しなければならない事件が同時多発的に発生し、並行して処理しなければならないことである。一般的な推理小説では探偵は一つの話で一つの事件に専念している。フロスト警部よりも恵まれた環境にある。一般的な推理小説の探偵よりもフロスト警部の方がリアリティはある。 | ||||
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『冬のフロスト』は警察の負の面も描いている。経費の不正請求や警察官の犯罪もみ消し、不当逮捕など警察の腐敗を描いた映画『ポチの告白』も顔負けの世界である。警察官の飲酒運転をもみ消す際に「おれが同じようなやばい立場に立たされたら、同僚諸君には徹頭徹尾、嘘をつきまくってかばってくれることを期待する」と発言している(上巻328頁)。 何よりもフロスト警部の手口は被疑者の人権尊重の点で問題がある。逮捕者を負傷させながら、本人が勝手に転んで怪我をしたと責任逃れをする始末である。フロスト警部は誤認逮捕もしており、決して褒められたものではない。以下の暴言まで口にする。「犯人なんか適当に見つくろえばいいけど、そいつを証明するとなると、くそがつくほど面倒くさくて、くそがつくほど難儀だもんな」(下巻167頁)。 一方で日本の警察の救い難さを描いた『ポチの告白』と異なり、イギリスの警察には警察犯罪を抑制する仕組みがある。取り調べは全て録音されている。「取り調べの際のやりとりが逐一、録音されている」(上巻336頁)。被疑者には弁護士を呼ぶ権利が保証されている。また、フロストの強引な取り調べを同僚警官が注意するなど、健全な人権感覚がある。 さらに『冬のフロスト』と『ポチの告白』を分かつものはフロスト警部が上司のマレット署長に反抗的なところである。媚びへつらうだけのヒラメばかりの日本の警官を描いた『ポチの告白』とは異なる。フロスト警部はマレット署長の陰口を叩くだけでなく、署長の面前でも反抗的である。これは清々しい。 | ||||
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アマゾンさんのミス!! 1商品1レビュー原則。 取り急ぎ・・。 ご了承ください!! この商品は、付録がありませんでした。冊子が | ||||
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さすがのフロストも5作目となるといまいちだ。 R・D・ウィングフィールはかなり高齢だと思っていたら、Wikipediaによると2007年に他界されている。遅くなってしまったがご冥福をお祈りしつつ、未翻訳があと一冊残っているようなので、あまり興を削ぐレビューを書くのも無粋だと思うが、裏切られたファンの心情を少し・・・ フロストシリーズを見つけたのは90年代の後半だったと思うが、こんな汚い奴は俺でも許せん!とアンチフロスト視点で読み始めて、途中からそんなキャラを超えて発揮されるプロ刑事根性に惚れていったことを思い出す。あり得ないキャラと誰もが惚れる正義を両面合わせ持つ、この両面性にこそ強烈な魅力を生み出す源泉有、と英国トラディッショナルの流儀を垣間見て喝采したものだ。 しかしさすがの5作目となると、あり得ないキャラも(ついつい吸い殻がこぼれる場面が目に浮かび)目障りこの上なく、また周りのキャラもさらにあり得ない様相を呈していく、さらに「なんでやね〜」と突っ込みたくなるシナリオ展開の不自然さに、大好きなフロストシリーズも「2〜3作目までが旬やったな〜」と10年前を懐かしみながらの義理読となってしまった。 小説に限らず「旬」というものが支配している事は確かだ。しかし「旬」は作者側だけに有るのではなく、小説も社会背景とともにある以上読者側の事情でもある。フロスト初読者には恐らくそれなりだとは思うが、クリスマスのフロストから読まれることをお奨めする。 | ||||
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