■スポンサードリンク
(中編集)
エデンの命題
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
エデンの命題の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.69pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全7件 1~7 1/1ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この作家の新刊は見つけ次第購入なのですが、 見逃すこともあるので。 諸表からすぐここへ飛んで、買えてよかった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
表題作ですが。 細部は細かく書き込んであるけど、それを取っ払ったら すげえ良くある話じゃんって印象でした。 SF小説とかで良く聞くモティーフだなあ、と。 島田作品らしく、もっと目も眩むようなオチを期待してただけに、残念だった。 もう一つの収録作、ヘルター・スケルターの方が好きでした。 オチも勿論、細部(主人公の昔話)も面白かったです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
本書収載の2作品は、いずれも著者の提唱する21世紀本格のテーゼを実作で示したものといえる。 脳科学が取り入れられ、私のような、そのあたりに興味のある読者には、結構高く評価されるだろう。 ただし、記憶の錯誤や取り違えがキモだったり謎のコアだったりすると、強力な物理的な謎と比べると、少々安易なものに思われるかもしれない。 この意識の混乱や錯誤をプロット上のメインにしたものというと、一連の京極作品が思い浮かぶ。 あちらはそれを妖怪談義やらでコーティングして高級感を漂わせているのだが、島田作品はかなりストレートに出している分、格が違って見えるのはいたしかたのないことだろう。 さて、どちらが面白かったかといえば、私は「ヘルター・スケルター」のほうが好みだ。 いかにも島荘ミステリという感じだし、謎で引っ張る力が強い。 意外性も「エデン〜」より大きい。 最近、著者はこの手の作品をあまり書かないみたいなので、ちょっと残念である。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
オリジナルは2005年11月30日リリース。『エデンの命題』・『ヘルター・スケルター』の中編2編からなる。 『エデンの命題』を読み出してこれはスゴイと思った。恐るべき着想だ。今の島田荘司の興味というのはアメリカと脳に集約されている気がする。よってアメリカに住んで脳を研究するという今のスタイルはまさに作家として最高のシチュエーションに自分を置いていることになりそうだ。『脳』そして『臓器』。『眩暈』や『アトポス』の頃からずっと島田荘司はその周辺を彷徨っているのだが、少しずつその内容は進化する実態医学や科学の理論を実装して、どんどん深い世界へと突入している。故にものすごい説得力で読者を圧倒する。『ヘルター・スケルター』の方は『聖林輪舞』の中のチャールズ・マンソン事件を下敷きにしているな、と題名を読んだときから思った。これも見事な出来映えだ。 この作家が最後にどの地点まで到達するのか見届けたい気持ちになる。おそらくは、日本に現れた作家の中で最も高みに到達するだろう。読みながら僕は右脳と左脳でそうディスカッションしていたのだった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
本書には、21世紀本格のサンプル中編2作が収められています。21世紀本格とは、島田氏の提唱する、最新の科学の知見を本格ミステリに結合させた新しいミステリーの概念です。どちらもなかなかすっきりしたプロットで、よくまとまってます。ですが、それがかえって逆効果です。 エデンの命題は、じぶんの過去作品の換骨奪胎で(その手法こそが面白いんですが)インパクト不足です。新しさと衝撃では、ヘルタースケルターに軍配があがりますが、こっちがアメリカや脳科学について詳しくないから、そんなものかと思い込んでるだけかもしれないですし。もっと過剰さを追求した方が、21世紀本格の本質がみえたのでは? なにより中編では島田さん最大の持ち味の詩美性が発揮できないようです。 本作は、21世紀型ペダントリーを盛り込んだ犯罪小説といった印象。期待しすぎなければ実に楽しいんですけど… | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「エデンの命題」には、特に日本人には訳のわからない旧約聖書の内容を簡単に解説しているくだりがあるが、やはり、旧約聖書はわけのわからない矛盾だらけの作り話だということが改めて理解できる。そして、クローンや遺伝子のことも少しだけ理解できる。 ロスチャイルドやロックフェラーなどのユダヤ人たちが、何故大金持ちになれたのか、その背景に「ユダヤ人以外は豚だ」と書かれたユダヤ教典タルムードの教えがあるのかもしれない(自らが人種差別的思想を持っている)ということを何となく理解できるかもしれない。 上述のことがわかるだけでも、この本を読む価値はあると思う。しかし、物語の内容は映画「アイランド」に酷似している。フジテレビ系の「世にも奇妙な物語」の中にも、数年前にこのようなネタがあったように思うが。 「へルター・スケルター」は、ペンフィールドのマップやシルビウス裂など、脳に関する知識がかなりつくと思う。そして、1960年代のアメリカに実在した、チャールズ・マンソンを中心としたカルト教団に興味を持つかもしれない。しかし、物語の展開としての時代背景に多少の無理があるようにも思えた。 いずれにしろ、島田氏の小説の中にはいつも考えさせられる何かがある。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
2005年11月30日リリース。『エデンの命題』・『ヘルター・スケルター』の中編2編からなる最新作。 『エデンの命題』を読み出してこれはスゴイと思った。恐るべき着想だ。今の島田荘司が一番スゴイと思う。今の島田荘司の興味というのはアメリカと脳に集約されている気がする。よってアメリカに住んで脳を研究するという今のスタイルはまさに作家として最高のシーチュエーションに自分を置いていることになりそうだ。『脳』そして『臓器』。『眩暈』や『アトポス』の頃からずっと島田荘司はその周辺を彷徨っているのだが、少しずつその内容は進化する実態医学や科学の理論を実装して、どんどん深い世界へと突入している。故にものすごい説得力で読者を圧倒する。『ヘルター・スケルター』の方は『聖林輪舞』の中のチャールズ・マンソン事件を下敷きにしているな、と題名を読んだときから思った。これも見事な出来映えだ。 この作家が最後にどの地点まで到達するのか見届けたい気持ちになる。おそらくは、日本に現れた作家の中で最も高みに到達するだろう。読みながら僕は右脳と左脳でそうディスカッションしていたのだった。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!