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七瀬ふたたび
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七瀬ふたたびの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.41pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全3件 1~3 1/1ページ
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今作はESPが複数登場します。読心、未来予知、念動力、透視、タイムトラベラー・・ しかし前作同様に何が描きたかったのかイマイチ判然としません。 仲間同士の交流? 謎の反ESP勢力との戦い? ラストも尻切れトンボで消化不良感を強く感じます。 あと七瀬という人間が文章から伝わってこないです。(これは『家族八景』でも同じですが) このナナセという人物は一体何がしたいんでしょうか? この人の正義とか、善悪とか、常識とか、行動の規範とか・・・・? 主人公として一本筋の通った《何か》があれば良いんですけどねぇ、 美貌と異能で誘拐から殺人まで行う残忍で冷酷な犯罪者って言ったらファンの人に怒られるかな 3冊まとめて買っちゃったので『エディプスの恋人』も読むつもりだけど、 犯すとか脱がすとか・・そういう視点から離れられないんですかね? 世の中そんなに精力絶倫エロ大魔神犯罪予備軍みたいな男ばかりでもないと思うんだけど(笑) | ||||
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自分は筒井康隆は大好きだけど、この作品はお奨めしない。 筒井作品に『乗越駅の刑罰』というそれはそれは恐ろしい傑作短編がある。自分が初めて読もうとしたのは高校生の時。 怖くて怖くて最後まで読めなかった。その後、幾ン年や流れまた読んでみようとこんどは最後まで読んだが、やっぱり怖かった。 『乗越駅の刑罰』の発表年は1972年。『七瀬ふたたび』も同年。 しかし同時期に発表されたものなのに『七瀬・・』は文章が拙く思うのだ。実験的な文章の書き方は差し置いても。 本作でヘニーデ姫が倒れるシーン。なにが書いてあるのかとっさに分からなかった。 「ふーん、倒れたんだ。何があったんだろ?」と思ったら〇んでいた。 はあ・・?としか。 後半、七瀬とエスパーたちは敵対する組織に狙われるのだが、ここがまた意味が分からない。 筒井は『大いなる助走』(※『大いなる助走』はおもしろいからお奨めする)SF作家が虐げられていたことをネタにしているけど、この作品を読むと「そりゃそうだろ」と思ってしまうんだよね。だって文章がヘタクソなんだもの。 博学博識の筒井大先生に「ヘタクソ」なんて言える立場じゃないけど、ほんとにそうなんだから! あと、SFに限らず「先駆者が偉い」かという問題だね。 例えば人の心を読む能力・時間を巻き戻す能力。←こんなのは今なら誰でもやってることだ。 「SFの黎明期を支えた人の作品を知りたい」それなら読んでみるといい。 でも、言葉と文体は古いよ。 | ||||
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エスパーであるという理由だけで、その人たちが国家権力に狙われ、追い詰められた末、仲間すべてが、隠密のうちに皆殺しにされるという、不条理で、残酷な物語。 国家権力が、どうしてエスパーたちを憎み、抹殺しようとするのかの理由について、この物語は全く触れていないので、より不条理さを強く感じる。 考えられるのは、日本人の民族性として、異質者を好まないということ、きわめて現世的で真の宗教が存在せず、物理学の教科書に書かれていること以外は迷信と思い、エスパーや霊能者、心霊研究者までをも、うさんくさいものとして排除する傾向があること。 総じて、守旧に固執し、感情的で、未知のものを探求しようとする論理的思考が西洋にくらべ劣っている。 西洋、特に心霊研究の先進国で、降霊術の会合や、霊媒による霊界との交信、その記録文書の公開、出版などで知られるイギリスであれば、エスパーは、少なくとも排除されることはなかっただろう。しかし、そのイギリスにおいてさえ、国家権力による弾圧で霊媒が亡くなったケースがある(潮文社刊、シルバー・バーチの霊訓第7巻所収、「悲劇の霊媒ヘレン・ダンカン」) 近年の米英では、エスパーは、超心理学の研究対象、或いは研究アシスタントとして厚遇されている。 七瀬たちの戦う相手が、国家権力でなく、単なる民間の闇組織ならば、まだ納得できる。現在放映中のテレビドラマは、そのように修正されているように思われる。さらに、七瀬が死ななければもっとよかったのだが。 | ||||
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