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風のマジム



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【この小説が収録されている参考書籍】
風のマジム
風のマジム (講談社文庫)

風のマジムの評価: 4.48/5点 レビュー 64件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.48pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全64件 61~64 4/4ページ
No.4:
(5pt)

実話をもとにした、「風が育てる酒」のものがたり

沖縄・那覇在住の20代後半の女性派遣社員が、はたらいている会社の募集した「社内ベンチャーコンクール」に、沖縄産のラム酒をつくるというアイデアを出して採用され、自ら社長となるというサクセスストーリー。
「風が育てる酒」という力強いコンセプトを軸にして、ハラハラさせたり泣かせたり、最後まで一気に読ませる。
原田のつくった夢物語というのではなく、金城祐子さん(株式会社グレイスラム代表取締役)という実在の女性をモデルにした小説だという。
原田は、文章で身をたてることをめざしながら「カルチャーライター」なる肩書きで生きていたころ、はたらく女性のインタビュー集を出版する企画で、金城さんを取材する機会を得た。金城さんの話に感動した原田は、インタビューを終えて提案する。
「いまから五年経って、金城さんのラム酒が多くの人々に飲まれ、そして私が物書きになっていたらー『沖縄産ラム酒を造った女性』の小説を書いてもいいですか?」
そして、この提案が実際に5年後に実現する。ドラマチックだなあ。
物語の重要な舞台として、「桜坂劇場」が登場する。那覇の国際通りの裏手にある桜坂という緩やかな坂道。その途中にある「桜坂劇場」には、映画館やカフェが入り、映画や本やおしゃべりの好きな人が集う。こんど沖縄行ったら、かならずこのカフェで「コルコル」飲むぞ。
沖縄産ラム酒の誕生に、乾杯。原田マハと金城祐子さんの出会いに、乾杯。
風のマジムAmazon書評・レビュー:風のマジムより
4062165678
No.3:
(4pt)

故郷が愛おしくなる小説

日本初の純沖縄産ラム酒の製造を叶えた実話を基にしたサクセスストーリーです
東京での生活に疲れ、故郷の沖縄で派遣社員として働いていたまじむは
ある出会いをきっかけに社内ベンチャーコンクールに応募することになります
そこから彼女の生活は彩を取り戻していきます

企画が通らず挫けそうになっても、彼女の周りには常に優しく包み込んでくれる人がいます
それは、まじむの心根の優しさによるものが大きいのでしょうが
頑張っても苦しくても、決して楽ではないけど、自分は誰かに支えられている
その気持ちを思い出させてくれる気がして、思わず泣きそうになりました
風のマジムAmazon書評・レビュー:風のマジムより
4062165678
No.2:
(5pt)

ゆったリズムの風になびきながら。

女性派遣社員が南大東島で純沖縄産アグリコール・ラムを造るという新規事業を計画し、その社長までになった。
実話に基づいたサクセス・ストーリーです。
”まじむ”はその女性の名前でもあり、沖縄ことばで”まごころ”のこと。
”風”は純沖縄産アグリコール・ラム酒のごとく。
そして南大東島のさとうきび畑になびく風のこと。
新規事業の計画に向けて奮闘する姿は、終始、爽やかなタッチで描かれています。
情熱は控えめ、あくせくしたところがなく、少しずつこころに響いてくる表現です。
そのため、気さくになじみやすく、すがすがしいきもちで接することができます。
しかも沖縄ことばのルビが打ってあり、現地の情緒たっぷりです。
終盤に胸が熱くなるシーンがあります。
ソフトタッチにより、ずいぶんとリラックスしたモードで、この小説に接することができます。
風のマジムAmazon書評・レビュー:風のマジムより
4062165678
No.1:
(3pt)

沖縄流

この話の元になったグレイスラム株式会社のCOR COR(小説では“風のマジム”になるのかな)を、行きつけの酒屋で見つけて、調べていて、こんな本があるんだって知った。

“ほんとうにあった夢物語 契約社員から女社長に−実話を描いたサクセス・ストーリー”って帯に書いてある。
あとがきで、作者ご本人が小説を書きたかったと書いているけど、実話に砂糖をまぶしたようなお話な気がする。
でも、たまには甘いお話も良いかもしれません。
タイトルの「風のマジム」の“マジム”(=真心)は主人公の名前であり、“風のマジム”はこのお話で彼女の醸造所が作ったラムの名前です。

お話は、沖縄の企業で、社内起業のコンクールに応募した女性派遣社員が、南大東島で、島のサトウキビを使ってアグリコール・ラムを作る会社を起業し、社長になるというもの。
派遣社員の悩みから、家業と家族についての悩みも、おばあが“風の酒”と評したアグリコール・ラム「クレマン」が癒してくれる。
その味に魅せられ、社内ベンチャーで、沖縄の特産物であるサトウキビを使って、沖縄でラムを作りたいって夢を実現していくお話。

沖縄のお話って、何故だか、“おばあ”が絶大な存在感を持つ事が多いんだけど、このお話も、そう。
沖縄戦で多くの男性が死んでしまったって影響もあるんだと思うんだけど、なんと眩しくたくましいおばあが多い事か。
この物語の主人公、まじむも、年を取ったらそういうおばあになるんだろうな。
個人的に、おばあについては、幾多の物語で刷り込みが出来てるけれど、他の人物像の描き方が薄っぺらい気もする。そこのところは、まあ実話ベースだからね。

グレイス・ラムのHPを見ると、ちゃんと現実の物語が進んでいます。
風のマジムAmazon書評・レビュー:風のマジムより
4062165678

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