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七つの会議
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七つの会議の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.39pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全333件 301~320 16/17ページ
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下町ロケット/空飛ぶタイヤ等大好きで殆ど読んでいて大好きですが? この作品は、第1章と2章にプラスαした短編で書かれていたら面白かった用に思われます。 短編を長編に引き伸ばしたような感じで、冗長で残念でした | ||||
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自分の努力が報われない虚しさとか、言うべきことを言わないことに対する罪悪感とか、組織というものの面倒くささとか会社組織内に漂っている「空気」を、リアルに感じさせてくれる小説です。 しかも、そうした空気に流されるままだと、どれほど取り返しの付かないことになるかという、警告小説でもあります。 オムニバス形式で複数の主人公が出てくるのですが、ある「偽装事件」に関して最終的には一つの話にまとまっていく、というあらすじになっています。 大きく括れば「クライムノベル」でしょう。 もちろん、そのストーリーも興味深いのですが、本書の面白さはむしろ、これら複数の主人公たち一人ひとりを、バックグラウンドまで含めて丁寧に描いていることだと思います。 ある人はある人にとって敵でしかなかったり、取るに足りない存在でしかなかったりする。でも、どの人も、自分の立場を抱え、いろいろな葛藤を持った一人の人物であり、みんな「会社のため」を思っている。 そんな当たり前のことに、改めて気付かされます。 一度でも「組織」というものに属したことのある人なら、きっと共感できる小説かと思います。 | ||||
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特定の主人公はいない。 敢えて言えば、登場するサラリーマンおよびOLが全て主人公である。 内容は、8話のオムニバス。 それぞれの話は、繋がっている。 ストーリーとしては、上司と部下の関係・ノルマ・不倫・不正隠蔽・リコールなど。 部下に厳しい上司・ノルマに押しつぶされ不正を行う者・偉くなることをひたすら願う者・・。 合間に挿入される登場人物の生い立ちについては、登場人物を理解し共感させ、ストーリーにのめり込ませてくれる。 サラリーマン(OL)であれば、必ず身につまされる所があると思う。 完全なる勧善懲悪は、読んでいて気持ちが良い。 逆に、「今どきこんな人間は居ないのでは?」という気持ちにさえなる。 「七つの会議」というタイトルは、何となくは分かるがストーリーを的確に表してはいないと思う。 タイトルとストーリーの不一致は、「ロスジェネの逆襲」も同様である。 | ||||
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見慣れた営業会議、あくの強い上司、思うように業績を 挙げられない営業マン、会社を見限ったお荷物社員・・・ 着地点にじわじわと迫る7つの物語。 人間にとって、働くってなんだろう。 そんなことを ふと感じさせられた。 悪人に見えた人も、この人なんだろう、と思った人も 皆それぞれがそれぞれの人生を懸命に生きている。 最後は、人の強さが感じられる結末。 いいです。 | ||||
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あまりに面白くて、ぐいぐいと引き込まれて途中でやめられなくて、日曜日日中で読んでしまいました。 みんなそれぞれの立場でそれぞれの言い訳があり、建前があり、役割があり、事情があり、その中でどう振る舞い、どう生きて行くか。 登場人物の育った背景なども併せてうまく組み込まれて描写されており、あっというまの一冊でした。 私は日本のこうした企業環境に身を置いたことがなく、池井戸さんの本から毎回日本の企業体質、言葉使いなどを毎回勉強させてもらっています。 | ||||
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「七つの会議」、わたしは最後までこのタイトルの意味がわからなかったが、特に中盤から後半にかけて おもしろかった。 池井戸潤さんの小説は何冊も読んでいるがその中でも指折りの作品です。 ひと言でいうと経済小説、中堅メーカーでは日頃こんなことがおきているのかぁという感想でした。ま た、営業マンの仕事の厳しさも勉強になりました。売り上げ・契約を取らないと他社に持っていかれる。 だからどうしても取らなければならない。 この小説は最終的にどうしても会社に利益を上げなければいけないという事実を否定した内容でした。ま た取ってしまった契約は正しいものかどうか判断を下す物語です。 | ||||
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この物語を象徴するラストの言葉「真実の清貧」 まさにぴったりです。 利益を生み出すための不祥事がウソをウソで重ね、火だるまの様に 転がるさま たかが一人のやったことが会社全体をも潰してしまう事態を招く。 それは、会社を守るため・会社で働く人を守る・自分のポジションの向上など 思惑は一筋縄ではいかない。 このよくニュースで見かける不祥事って こうゆう気持ちでやっているのかと 思いを馳せてしまいます。 良い事では無いし、最初からなければいい事態ではかわりないけど 万が一この 事態を自分が知った時に果たしてきれいごとなく自分は潰せるのか?と考えさせられました。 心を潔白で生きることのむずかしさ、たやすい事では無いですね。 企業内での営業部署・経理・製造・社長など様々な部署から見る 企業の視点も面白い。 よみやすく一気に読めました! | ||||
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やり手の営業課長、四苦八苦の営業課長、やる気のない万年係長、上に立つ厳しい営業部長、プライドの高い経理マン、何とかして仕事を取りたい下請、等身大のOL、などなど大なり小なり自分と重なる人が必ずいるリアルな登場人物たち。 これこそが、池井戸さんが描く小説のリアルさなどだと思う。 いろんな話の伏線が途中で絡み合い、ひとつの大問題が浮き上がってくる。 そして池井戸さんの小説のテーマとも言える”組織とは何か”、”サラリーマンとして働くとは何か”をこの作品でも考えさせてくれる。 作品の内容にはあまり関係のないですが、相変わらず池井戸さんは題名を付けるのがあまり得意ではないなと思いました(笑) | ||||
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ある会社を舞台にした不可解な人事の謎に迫った物語。 「会社と個人のあり方」について考えさせるような内容であった。 まるで推理小説を読んでいるかのように、1つ1つ物事の理由が明らかになって行く。 物語の進むテンポもよく、登場人物も巻頭に整理されており分かりやすかった。 ミステリー好きなサラリーマンにお勧めの1冊だと思います。 | ||||
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この作品、サラリーマンにこそ読んでほしい作品でした。 「予算を達成すること」と 「顧客のためになることをすること」。 どちらを優先するべきか。 当然後者なのですが、会社という組織にどっぷり浸かれば、 ときにその選択を誤る危険が潜んでいます。 ドツボにはまる人間も絶対悪というわけではありません。 それぞれにジレンマや悲哀を感じます。 7つの会議と8つ目の結びからなる連作のため、 大変読みやすい。 会社員の群像劇として必読です。 | ||||
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これは面白かったです。 7つの会議が見事に重なっています。 。 。 。 | ||||
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まるで新書と同じくらいのきれいさで大変満足しました。 またよろしくお願いします。 | ||||
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暇を見つけては一気に読みました。 様々な人々の立場から、その会社で何が起こっているのかを明らかにしていく、その展開が面白かったです。 そして、パン屋さんに転職して生き生きしている元女性事務員など、救いがあるのもありがたく、読みやすい理由の一つです。 | ||||
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本書は、全八話で構成された連作短編集の体裁を取っているのだが、第三話を除き、通常の連作短編集より各話が一層緊密に繋がっており、実質的には、全八章から成る一つの長編作にも見える。 本書の第一話で描かれている物語は、一見、どこにでもあるような単なるパワハラ問題に過ぎなかったのだが、これが、各話へと進んでいくにつれて、意外な広がりを持っていくのだ。本書は、題材的には、筆者の代表作の一つである「空飛ぶタイヤ」を髣髴とさせるところがあるのだが、「空飛ぶタイヤ」が実際に起こった事件をモデルとしていたことから結末が想定できたのに対し、本書は完全なフィクションであり、第一話からは想像も出来なかったからくりが次々にあらわになっていく展開には、ミステリ小説的な面白さがある。 また、各話では、各話の物語に並行して、それぞれの登場人物たちの組織における現在の立ち位置に至るまでの人間ドラマが並行して描かれているのだが、特に、悪役として描かれている登場人物は、表面的な悪役としての顔の裏に隠れた本当の顔がよく描かれており、読者にその人物評価を一変させるだけの、切なく胸に迫ってくるものがある。 「空飛ぶタイヤ」が文庫本で上下二巻に及ぶ長大なものであったのに対し、本書は、コンパクトにまとまっており、テンポよく読者をグイグイと引っ張っていってくれるので、ラストまでスラスラと一気に読めるほど非常に読み易かったのも大変ありがたかった。本書を連作短編集として見るのなら、本書は、数ある筆者の短編集の中のベスト作といっていいと思う。 ちなみに、本書はクライム・ノベルなのだが、そうしたこととは全く次元が違うにしても、組織の中で働くサラリーマンというものは、本書の中の登場人物のように、多かれ少なかれ、組織の中における自らの立ち位置などについて、何らかの悩み・問題を抱えているものではないだろうか。筆者は、最終話の中で、登場人物に「サラリーマンって、難しいね」という台詞を語らせているのだが、けだし名言であり、同じサラリーマンとして、身につまされて共感を感じる台詞だった。 | ||||
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大手総合家電ソニックの子会社・東京建電に巻き起こる、存続に係る 事件の全貌を7つの掌編で解きほぐし、すっきりまとめた一冊。 社員や取引先など、一見関係ないテーマで物語りは綴られ、やがて ひとつの方向に集約されてゆく。 それぞれの主人公は、バカ正直、ヒラメ、平凡なOL、猛烈営業マン など視点が違い、表の顔の裏に隠れた姿が暴かれる。 一つひとつが完成された短編となっているところが、作者のウデだろう。 主人公のひとり、八角こと「居眠りハッカク」が誰かのシリーズを連想 させて楽しい。 | ||||
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最初短編集かと思いましたが、それぞれの話が繋がっていて楽しかったです。ただあまりに勧善懲悪的な話でリアリティーが無いように感じました。 高い目標を設定しそれを達成するために社員全員で努力することは、正しいことだと思います。顧客も自社もお互いに満足できる一点に向かって努力すべきです。厳しすぎるノルマが不正の根本原因のようにも受け取れましたが、たとえ厳しかったとしても、そのノルマを達成できなければ利益が出ないのであれば、必要なノルマです。東京建電は単に競合他社の分析や、オフショア等を含む部品のコストダウン、製造行程の改善など企業としてすべきことが出来てなかったのと、宮野が社長の器ではなかっただけのように思われます。 第二話のねじ六の話が一番好きです。 | ||||
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池井戸潤は旧来の企業小説またサラリーマン小説とは異なるスタイルを追及してきた。 本作を読んでとても感心したのは、本作の舞台が「大手企業傘下の中堅メーカー」という設定でありながら、登場人物や業務のやり方は、零細企業や中小企業のそれに近いという点である。 サラリーマン社会と言われながらも、その95%は中小企業また零細企業で働く日本でありながら、かつての企業小説は大手企業を舞台とし、中小企業といえば実態とはかけ離れた牧歌的なサラリーマン小説に登場するばかりだった。 なぜリアルな中小企業は小説たりえなかったのか?その答えは単純で、そんな醜く哀れな生々しいものにお金を払う読者はいないからである。自分を眺めるために鏡を買うブスがいないのと同じことだ。 しかし、池井戸潤は、そのリアリズムを追求する一方で、オレバブとも言われるシリーズに代表される「ありえないヒーロー像」を持ち込むことで、読者にカタルシスを与える形でのリアリズム追及に成功したのである。 そして、本作が秀逸なのは、連作の主人公ひとりひとりが、実に中小企業リーマン的な姑息で醜い者達ばかりという点。それを余りに極めることで、読者に作品が己を映す鏡と思わせないところが、実にすばらしい。 格差社会が進む中で、かつての企業小説やサラリーマン小説を楽しめる層が激減するところで、その激減した層の行き付いた先のクッションとしての池井戸作品は今後とも売れ続けることだろう。 | ||||
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池井戸潤氏の小説は、企業で働く人物の描写や心の葛藤がリアルだ。 今回の作品にヒーローはいない。しかも最後まで結果が見えないストーリーは、下町ロケットのようなどんどんアガっていく気持ちの高揚感はない。でも、不思議とストーリーにひきこまれ、一気に読んでしまった。 普通のサラリーマンが、ちょっとした出来心で不正に手を染めてしまう。そして、それを組織で隠蔽にはしる。世の中で起きる不祥事はこんな感じなんだろうかと、ドキッとさせられるストーリーである。 八角係長の奥さん、「サラリーマンは難しいわね。バカ正直でもダメだし、かといって、いい加減でもうまくいかないでしょ」っていうセリフは、妙に印象的だった。 | ||||
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良かった!自分も不正を見逃すことができないタイプです。 八角さんのような感じで、自分の行く末、方向性が見えたような感じでした。 | ||||
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文句の付けようがない大傑作といえるだろう。 「空飛ぶタイヤ」で自ら先鞭をつけたとも言える企業コンプラ小説の金字塔といえるだけでなく、 その「空飛ぶタイヤ」すら上回る出来と言っても過言ではない。 2012年度のエンタメ小説全体でも3本の指に入る出来ではないかと思う。 とはいえ、文句とまではいかないが、読み終えて「ん?」と思った点が幾つかあるのでその点にちょっとだけ触れておきたい。 まずは冒頭に示される大きな「謎」について。 この謎が非常に魅力的であることがこの小説の大きな成功要因であると思うが、 残念ながらその謎自体の解決そのものは余りすっきりしたものとはなっていない。 もちろん途中からその辺のことはほとんどの読者にとってどうでも良くなってくる部分なのであろうが、 作者とて、もとは乱歩賞から世に出たミステリ書きであり、完全にミステリ作家としての看板を下ろしたわけでもあるまいし、 むしろミステリ要素の部分をどう捌くかで、小説全体の魅力が一段も二段も上がってくる。 (要するに八角が最初の出来事の裏で具体的にどう絡んできて、結局会社としての落とし所がどこだったのか、 がよくわからない、という点) その辺もう少し丁寧に書き込んで欲しかったのが一つ。 もう一つは「ああ、あれがモチーフだったか」みたいなのが何となく透けて見えるところ、言い換えれば「既視感」か。 で、そのモチーフとなった事例は現実にもあったわけで、それはそれで納得できるのだが、今回の作例はそれと比べて 非常にわかりやすい反面、「そこまでやる価値あるの?」という疑問が拭いきれず、要は企業としてのリスクテイクの コスト見合いがどう考えても甘すぎるように感じられる点である。 まあ、この辺は半分ないものねだりのいちゃもんに近いものであることは、自分でも十分自覚して書いているのだが、 とにかく今年度を代表する良質の作品に接することができて大変満足している。 今後も大いに期待したい。 | ||||
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