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レベッカ



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レベッカの評価: 4.26/5点 レビュー 82件。 Sランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.26pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全82件 61~80 4/5ページ
No.22:
(5pt)

新訳を読んで謎がとけました

実家にあった大久保版の旧旧訳のころから愛読しており,新潮文庫の旧訳も持っていて愛読していました。しかし,今回の新訳を読んでみて,まるで別の本を読むかのようにはまりました。
旧訳は,「わたし」やマキシム,周囲の使用人等の会話が,時代を反映してとても丁寧で貴族的(上品かつ敬語多数)なのですが,新訳では(たとえていえばハーレクインロマンスのヒロインと恋人の会話のように)くだけた口調になっています。これには賛否両論あると思いますが,ロマンス性はぐっと高まって,マキシムも「かっこいい彼」度が上がりました。
あとは,昔の日本人には理解できなかったために誤訳やとんでもない意訳をされていたイギリスの生活習慣や単語が,新訳ではオールクリアされていること。
たとえば,旧旧訳や旧訳ではヘアブラシが「刷毛」と訳されていたり(汗),バターたっぷりのクランペットが「汁の垂れる焼き菓子」だったり,ロブスターが「海老のお料理」に成り果てたり,春に咲くブルーベルが「桔梗」になったり,クレソンのサンドイッチが「野菜サラダのサンドイッチ」になったり,と,なんだか意味不明の謎世界だったのですが,新訳ではとてもスタイリッシュになっていて,流れるような訳で安心して読めます。
(二度目以降はついつい新旧両方並べて読んで,旧訳の誤(?)訳部分を探してしまいます…)
ということで,旧版を持っている方にも,はじめての方にも,とにかくおすすめできる作品です。H20.3.1に文庫版も出ましたので,どうぞお楽しみください。
レベッカAmazon書評・レビュー:レベッカより
4105055313
No.21:
(4pt)

影を落とす記憶

年若く内気な「わたし」は妻を亡くした伯爵に見初められマンダレーと呼ばれる美しい館に移り住む。しかしそこでヒロインを待ち受けていたのは前女主人に心酔する厳格なダンヴァレー夫人。屋敷のそこかしこに今だ蟠る亡き人の気配が次第に彼女を追い詰めていく……。
女性らしい感性が紡ぐ細密な情景描写が美しい。白い小浜に打ち寄せる波、燃え盛るような椿の生垣、昼下がりの薔薇園の気だるさ。幸せの谷の豊かな自然が目に浮かぶようだ。
ヒロインの身辺にじわじわ忍び寄ってくるレベッカの気配は、ダンヴァレー夫人の慇懃無礼さと相俟って監視の緊迫感を帯びる。
特にダンヴァレー夫人が怖い。
あくまで敬語を崩さず、ねっとり絡みつくような言葉責めを仕掛ける彼女は本当に怖い。
絶対に密室でふたりきりになりたくない人物だ。
作中レベッカそのものは登場せず、ヒロインの空想の他は彼女を知る人間の口から語られるのみだが、それでもその存在感は凄い。血がでるまで荒馬を鞭打った幼少時のエピソード、ベンの「蛇のような」という形容が、鮮やかな悪女たるレベッカの本性を巧みに際立たせる。

常にレベッカを意識し、劣等感を持たざる得ない引っ込み思案のヒロインに同情していた読者は、マキシムの口から真実を告げられた彼女の変貌ぶりに驚かされるだろう。

ところで英国人はあんなにお茶ばっかりしてて太らないものなんだろうか……。
レベッカ (上巻) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:レベッカ (上巻) (新潮文庫)より
4102002014
No.20:
(4pt)

心理サスペンス

レベッカは現在の精神医学では反社会性人格障害(精神病質)にあたり、良心をもたず、策略で善人を陥れる陰湿な人ですね。
その呪縛から逃れることができたのは、新しい真の伴侶を見つけたからだと思います。レベッカの影響から逃れられない女中は最後屋敷と主に葬られるわけです。
これは心理サスペンスドラマですが、実際にもこのような人は紛れていますので、教訓になると思います。
レベッカAmazon書評・レビュー:レベッカより
4105055313
No.19:
(5pt)

緩やかな話は 俄然 スピード溢れる展開へ

レベッカ後編の読みどころはなんと言っても 「登場することが無い主人公」であるレベッカの実像に迫る点にある。

 他のレビュアーの方の言われる通り 前編は ゆったりとした時間で物語が語られてきたが 後編に入ると俄然スピード感が出てくる。あれよあれよという間に物語は レベッカが仕掛けたトリックの解明と 死んだレベッカに今なお支配されている女中頭のデンバース夫人の豪邸マンダレイ破壊へと連なる。そこまで一気に読ませる著者の手腕には感嘆するしかない。

 後編を読んでいて 前述した通り「レベッカこそが 本書の主人公である」点がはっきり解る。読後の余韻も素晴らしい。

 ヒッチコックが映画にするわけだ。
レベッカ (下巻) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:レベッカ (下巻) (新潮文庫)より
4102002022
No.18:
(5pt)

登場しない主人公の息吹

ヒッチコックが作った映画「レベッカ」は相当の傑作だが これはやはり原作が優れているからに違いない。それほど 原作の「レベッカ」は面白いからだ。

 まずサスペンス小説としての筋の巧みさがある。特に徹底した心理劇であり 読んでいてスリル抜群だ。なんといっても 題名の「レベッカ」という女性は 話が始まる前に既に亡くなっているわけだが その存在は全編を覆うものがある。そう 主人公は「レベッカ」であり しかも一度も登場しないわけだ。これは お世辞抜きに大技だと思う。

 次に 抒情性だ。誰もが挙げる冒頭のマンダレイの描写はまことに美しい。ヒッチコックがこれをきちんと映像化したのは当然だ。この冒頭無くして この話は始まらない。

 ヒッチコックも読んですぐに映画化に取り掛かったに違いないと僕は思っている。それほどの作品なのだ。
レベッカ (上巻) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:レベッカ (上巻) (新潮文庫)より
4102002014
No.17:
(5pt)

あとがきまで読んで堪能して欲しい

悪く言えば、有産階級の内幕をのぞくいやらしい楽しさ、スキャンダラスな事実を期待してしまう三面記事的な下世話さもある。「元祖・昼ドラマ」とか、「老舗・2時間ドラマ」「本家・サスペンス」といった惹句がついてもおかしくない内容だ。
 イギリスの旧家・有産階級の暮らしぶりや、その拠点となるリゾート地のお屋敷や調度の詳細な描写は物珍しさを感じる。そこに主人の新妻としてやって来た主人公の浮いた感じが、一人称で語られる中で、いかにも落ち着き悪い。先妻レベッカの時代に確立されたであろうしきたりに馴染めない様子を使用人の立ち居振る舞いや、自分の身だしなみ、道具類に感じる違和感として記述されている。このあたりはいかにも女性的な視点であると感じられた。
 前半の居心地悪さから、ある事件を発端に物語は一気にサスペンス味が増していき、ますます目が離せなくなる。最後のシーンはやや唐突でもあるが、過去を精算して将来に進んでいく二人のためにむしろ良かったのではないかと思えた。
 なお小説の内容もさることながら、本訳版では訳者によるあとがきが非常に良かった。著者の生い立ちを読んで、本来読むべきは作者自身の物語なのだと感じた。
レベッカAmazon書評・レビュー:レベッカより
4105055313
No.16:
(5pt)

もう何も恐れない

完璧な令夫人だと誰もが思っていたレベッカの実の姿と
死の真相が明らかになる下巻。
夫・マキシムがもっと早く話していれば、ヒロインはこんなに苦しむこともなかったのに…と思ってしまうけれど
ずっと不安を抱えて怯えてばかりいたヒロインが
自分に自信をもって強さを得て、大人になることができたのだから
良しとするべきなのでしょうね。
サスペンスだけではなくヒロインの成長物語としても読むことができます。

夫婦の絆も深まり、名家の女主人としての自信もついて これから…というときに
マンダレイが失われるラストは衝撃的だけれども
上巻の冒頭を思い出して、またすぐに再読したくなります。
レベッカ (下巻) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:レベッカ (下巻) (新潮文庫)より
4102002022
No.15:
(5pt)

ゴシック・ロマネスク

恵まれた境遇の育ちではないヒロインが 偶然モンテカルロで知り合った紳士にプロポーズされ、花嫁となる。
しかも紳士が所有するマンダレイという土地は広大で美しく、大邸宅もあって…。
と、ここまでのあらすじは まるで子供の頃に親しんだ 少女小説のよう。
でも、ヒロインは末永く幸せに暮らしました、では終わらずに この作品はスリリングに展開していきます。
若い女性らしい結婚の喜びと 大邸宅の女主人になるということにプレッシャーと不安を抱えて
マンダレイに入ったヒロインを待ち受けていたのは、亡き前妻レベッカの影。
ヒロインが内気ではみかみ屋で、容貌から自分の育ちまでコンプレックスを持っているのに対して
レベッカは華やかな美貌も屋敷を切り盛りする女主人たる手腕をも持った素晴らしい女性だったらしい。
召使の態度からそれを悟ったヒロインは、姿のないレベッカの存在感に恐れつつも惹かれ、
読者である私たちもヒロインと一緒にレベッカという女性に対して想像力を膨らませていきます。
ドキドキするような展開。下巻への期待が高まります。
レベッカ (上巻) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:レベッカ (上巻) (新潮文庫)より
4102002014
No.14:
(5pt)

名前のない女。

70年前の小説とは思えない普遍性がわたしを惹き付けて離さない。
婚家での疎外感、劣等感、不安に脅えて過ごす主人公の毎日は、
そのまま自分が経験したことだ。いまもしているとも言える。
それが70年前ではなく、上流階級でもないだけだ。

必死になじもうとする主人公を嘲笑うかのように、マンダレーでの日々は過ぎてゆく。
死してなお元女主人であるレベッカの影はそこかしこにつきまとい、被害妄想を生み出す。
マンダレーでの居場所がつかめるかもしれないと思ったきっかけさえ、
足下をすくわれるのが落ちだということが、読者にもわかる。
主人公に感情移入して読んでいたはずなのに、
いつのまにかダンヴァーズ夫人の目で彼女を見ているのだ。
自分の心にもひとを嘲り蹴落としてやりたいという昏い部分があることを認めずにはいられない。

ひとによっては冗長とも思える前半の部分が、終盤の息をもつかせぬ展開を引き立てる。
はげしく揺さぶられてしまい、ただマキシムのように先を急いだ。
その先には平穏があったと思いたい。
序章に戻り、再びゆったりとした気持ちを味わおう。

訳者あとがきに作者の履歴が詳しく、小説の背景がよくわかることもこの本の魅力。
旧訳や映画を知らなくても心理劇の醍醐味が味わえる一冊。
レベッカAmazon書評・レビュー:レベッカより
4105055313
No.13:
(5pt)

上質の娯楽時間を過ごしました

外国作品は活字文化よりも映像文化のほうがわかりやすくて、最近はもっぱら映画ばかり見ているが、それは翻訳小説の文章がきこちなくて読みにくいことと多いに関係がある。だが久しぶりに訳文の奇妙さにいらつかず、自然に感情移入できたのがこのレベッカの新訳だ。昔読んだレベッカは、ミステリアスなストーリーだけが印象に残っているが、この新訳は、世慣れない若い女性の心の成長の物語という読後感が強く、それだけ味わい深い。俗物の雇い主の元で抑圧されていた若い女性が、恋をし、愛されることで自信を得、喜びの人生を歩み始める。だがその歓喜もつかのま、彼女が選んだ人生には予想もしていなかった様々の試練が待ち受けており、それは彼女の心に不安と孤独の影を投げかける。その不安を乗り越えて生きていくには、主人公はまだいくつかのめぐりあわせを体験しないとならなかった・・・昔別訳でレベッカを読んだときには、単純な娯楽小説としか思えなかったのに、今回は若い女性の繊細な心理を描写した小説、と感じるのは、わたしが歳を重ね、自分自身の心の軌跡を重ね合わせて読んだからだろうか、それとも主人公の心の動きを浮き彫りにして訳出した訳者の力量のたまものだろうか。久しぶりに小説の醍醐味を感じる本だった。
レベッカAmazon書評・レビュー:レベッカより
4105055313
No.12:
(3pt)

翻訳のどこが新しいのかがちょっと・・・

デュ・モーリア生誕100周年を記念して出版された新訳。装丁もクラシックで美しかったので早速購入したが、翻訳のどこが新しかったのかと、出版の意図というか、誰をターゲットに出したのかが不明。
多分、帯から察するに、この書籍を若い女性が身近に感じて購入して欲しいのだと思うが(訳も分かりやすい言い回しに変わっているし、文庫版の古めかしい雰囲気はなく、さらっとしている)、果たして『レベッカ』を普通の女の子が買うかどうかに疑問がある。『レベッカ』を買う女性はそれこそ文学マニアだろうし、ゴシックロマンが好きなのだから、相当のオタク系女子なのではないかと思う。現に、私が一番失望したのは、文庫にあった「マキシム萌え」な感覚がこの本から感じられなかったことである。

ただ、解説が充実しており、いままで謎な部分が多かったデュ・モーリアの生い立ちや葛藤を分かりやすく簡潔にまとめてあるのが非常に良かった。なので、★は3つ。
レベッカAmazon書評・レビュー:レベッカより
4105055313
No.11:
(5pt)

英語版も是非・・・。

先に英語版を読み、あまりにも夢中になり日本語版も購入してしまった。原作のイメージそのままにヒッチコックの映画は白黒にもかかわらず主人公の不安を 立ち込める嵐の雲を代表とする暗い影の演出が見事であった。

読み手もハラハラさせていき、レベッカの影に主人公と同じように 不安になりながら読み進む時間も秋の夜長にはまた一驚かも。
レベッカ (上巻) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:レベッカ (上巻) (新潮文庫)より
4102002014
No.10:
(5pt)

後半も・・・dokidoki

後編は益々、レベッカの影を身近に生身に感じる。時間をかけ本を読む楽しみを与えさせてくれる。

白黒の映画画像も一気に黒(暗黒色)とレベッカの怨念の色が見えるような錯覚をおこしてしまう。

不安になりながら読み進む時間も秋の夜長に読むにはお勧め。

安っぽいサスペンス物が読めなくなるかも・・・。???
レベッカ (下巻) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:レベッカ (下巻) (新潮文庫)より
4102002022
No.9:
(5pt)

映画もいいが,やはり原作を。

ヒッチコックの映画化のほうも見事。しかしそれ以上の魅力でひとを捉えて放さないのがこの本である。物語のはじめのほうは、ある意味でシンデレラストーリー的要素もある。

身分違いの家柄に嫁いだ地味なキャラクターのヒロイン。コンプレックスに苦しむ彼女の妄想のなかで、ライバルである美女レベッカのイメージはどんどん限りなく膨らんでいく。

ゴシック小説的な美しい道具立て、女性特有の繊細な心理、シンプルで詩的な文体。永遠に色あせることのない名作である。
レベッカ (上巻) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:レベッカ (上巻) (新潮文庫)より
4102002014
No.8:
(4pt)

ゴシックロマン

前半、そして中盤もやや、ゆるゆると話は進む。遅過ぎるほどだ。ああ、昔の小説だなぁ、と思ってしまうほどにゆっくりと「わたし」とマキシムの日々が過ぎていく。デンヴァース夫人の恐ろしさもさることながら、本当に怖いのはレベッカの存在。だって、わたしの名前は結局最後まで出てこないのだ。まるでレベッカの影に隠れてしまったかのように。
最近のいわゆるロマンスとは違う魅力。読み終えてからやっとその魅力に気付かされた。ページをめくる手がはやるということはないが、止まるということもなく、透明なはずのレベッカが血のように赤く存在感を増していく。
レベッカ (下巻) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:レベッカ (下巻) (新潮文庫)より
4102002022
No.7:
(5pt)

名前のない女

主人公の女性には名前さえ与えられていない。この世を去った
レベッカの圧倒的な存在感といたるところに残るその影と、主人公
は闘おうとするが、勝ち目はない。相手は影なのだから。美しいマンダレイは原作でも楽しむことができる。映画も主人公を
取り巻く影、もしくは身の置き場がない場所に不幸にも辿りついてしまった主人公の不安を描き秀逸だが、原作ではレベッカの存在が
より大きく、読む者には顔さえも想像できない主人公とのコントラスト
がもっとはっきりとして、息を潜めるような物語の世界に引き込まれる。
レベッカ (上巻) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:レベッカ (上巻) (新潮文庫)より
4102002014
No.6:
(4pt)

甘美な不安

ヒッチコックの「鳥」の原作者として有名なデュ・モーリアの代表作。やはりヒッチコックによって映画化されているので、映画の方で知っている人が多いのではないだろうか。映画も良かったが、やはりこの物語は是非活字で味わっていただきたい。ロマンティックでゆったりした導入部から、徐々にサスペンスが高まっていく中盤、意外な事実が明らかになり息もつかせぬ展開を見せる終盤と、まるでサスペンスもののお手本のような見事な構成だが、この本の最大の魅力は全編に溢れる独特の甘美な不安感であると思う。いわゆるサイコ・サスペンスにありがちなヒステリックな不安感ではなく、主人公の女性の劣等感や愛情心理をきめ細かに掘り下げていくことで醸し出される、匂い立つようなリリカルな不安であり、物語の背景となるマンダレイの美しい描写とあいまって暗い詩情を作品に与えている。だから中盤までのゆったりした展開はこれで正解なのだ。これはいわゆるジェット・コースター型のサスペンスではないのだし、だからこそ何度読み返しても魅力が尽きることがない。再読すると起伏に富んだ終盤よりも主人公が美しいレベッカの影に怯える中盤までの方が味わい深いように思える。冒頭の夢の中のマンダレイのシーンはあまりにも有名で、この物語にこれ以上ふさわしい導入部は考えられない。サスペンスと詩情が結合した傑作だと思う。
レベッカ (上巻) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:レベッカ (上巻) (新潮文庫)より
4102002014
No.5:
(3pt)

つきまとう影

「彼女」とは、嫉妬、羨望、卑屈、主人公の心理を見事に描写。
そのネチッこい描写ゆえ「彼女」がどんどん神秘化され、ぐいぐい読ませる。その描写が重要なのかもしれないが、話の進みがややゆったり。
レベッカ (上巻) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:レベッカ (上巻) (新潮文庫)より
4102002014
No.4:
(5pt)

見えざる影、レベッカに吸い込まれていく・・・

ストーリーの展開が初めから予測できるような本ではなく、最後の最後まで読者を惹きつけて止まない本である。常にレベッカという亡き姿は、登場人物にとりつき、また読者はその影を追い、目を離すことはできない。登場人物の心理、それに伴う行動もまさに目の前で展開されているようで、大変印象に残る作品である。
レベッカ (上巻) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:レベッカ (上巻) (新潮文庫)より
4102002014
No.3:
(5pt)

「あの女の勝ちだ」

召使頭のデンヴァース夫人は、レベッカの死後もなお彼女を崇拝しつづける。そして事あるごとに「わたし」を罠にかけようとしているのだ。「わたし」の心に夫への疑念が芽生えたとき、ついにレベッカの死の真相が明かされる。作品中に一度も名前が登場しない「わたし」と、タイトルにもなっている「レベッカ」が好対照ですね。後半はいよいよ山場。手に汗握る展開で、目が離せません。どんでん返しとなんともいえない余韻を残したラストシーンが待っています。
レベッカ (下巻) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:レベッカ (下巻) (新潮文庫)より
4102002022

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