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壺中美人



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【この小説が収録されている参考書籍】
壺中美人 (角川文庫)
壺中美人 (角川文庫)

壺中美人の評価: 4.22/5点 レビュー 9件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.22pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(3pt)

キングアラジンの真似ができる楊華嬢

<ネタバレ注意>

 耕助の家の白黒TVは、チャンネルによっては映像がすこしダブる……。
 懐かしい。白黒からカラーになってもアナログTVの時代には珍しくなかった、いわゆるゴーストであるw

 昭和32年に『週刊東京』誌に連載された○○の中の女シリーズの中の一作を三年後に中篇化。
 本作にも後期金田一ものによく見られる警察捜査小説っぽいテイストがあるので、そのあたりが中篇化に伴って追加されたのだと思う。短篇時から題名は「壺の中の女」なので、メインのサプライズとなる謎については同じだったろう。そちらについての感想は、「睡れる花嫁」とダブるので割愛。

 壺の中に人間が隠れるというと、わたしなどは乱歩の中で一番好きなあの作品を思い浮かべてしまうが、本書での使い方はそういうものではなく、肝心の壺中美人は本書の大半を通じて、姿を眩ませている。
 壺中美人=楊華嬢に代わって、本書を引っ張るのは別の二人の女。
 被害者宅の“ばあや”だった宮武たけと離婚調停中の妻マリ子の二人だが、彼女らが二人ながら信用できない証言者として、なかなか飽きさせない。たけの息子の敬一もしっかり話に絡んでくるし、さすがはストーリーテラーの著者だと思う。

 しかしメインサプライズへの疑問はある。
 てっきり「睡れる花嫁」の感想に書いたように思っていたが、そちらになかったので、おそらくどこかの繰り返しになるが書いておくと、たとえビジュアル的には何等心配なくても、対面者と会話すれば、声でバレるか少なくともその可能性を念頭に浮かばせるだろうという点である。
 仕方がないのでそれはさて置いて、楊華嬢は対面して会話しても美少女として疑われないという以外に、体の柔らかさが際立っているという特性を持っている。『究極超人あ~る』の兵頭信を思い出した。
 彼はキングアラジンの真似ができたが、楊華嬢の壺芸だってできたかもしれないw
壺中美人 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:壺中美人 (角川文庫)より
4041123550
No.1:
(3pt)

アイデンティティ

1976年に角川文庫として出たもの。
 金田一耕助ものの一冊。
 グロテスク、エロ、残虐趣味と、ある時期の横溝正史を代表するような作品。
 「壺中美人」とは、中国の奇術で、若い女性が身体を折り畳み、小さな壺の中に入ってしまうというもの。いや、タネがあるわけではないから、体術というべきか。この術を中心に、殺人事件が展開していくのである。
 プロットには不満が残るが、トリックはそれなりに面白い。もう少し上手く書けば、傑作になったかも知れない。
壺中美人 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:壺中美人 (角川文庫)より
B009TPQTKM

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