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高慢と偏見、そして殺人
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高慢と偏見、そして殺人の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.43pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全14件 1~14 1/1ページ
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ダルグリッシュが出先で「エマ」だったか「マンスフィードパーク」だったかを読んでいる描写や、一節が引用されているのを見つけ、この方はオースティンをとても敬愛しているのだなと思っていた。そこへこのオマージュ的な作品。そしてジェイムズ最後の作品。 英国ものによく出て来てくる「検視審問」の様子も描かれており、ろくな科学捜査も出来ない時代の犯罪捜査の様子が見てとれる。 ジェイムズの死去でもうダルグリッシュシリーズの新作ともお目にかかる事は無いのだなあ、そう思うたび感慨深く、何度もオリジナルとこの作品とを繰り返し読み返している。 | ||||
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P・D・ジェイムズといえば、アダム・ダルグリッシュ警視シリーズが有名 緻密で細かく、うんざりとするような文章が続き、惑わせに惑わせ、「結局、犯人は誰ー?」と叫びたくなる作風が持ち味(褒めています) その持ち味が本作でもいかんなく発揮されており、かつ、同時に見事にあの時代を再現した続編に仕上がっています。 ミステリーとして読むと確かに犯人が予測できるかもしれませんが、エリザベスとダーシーのその後を知る、という意味では楽しめました…! また、恋愛時代は苦くもありつつ甘さ抜群だったのに比べ、結婚後を描いた本作では「結婚生活」という現実の苦さ感が際立っているのもいいですね。 総じて楽しめました。 | ||||
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ジェーン オースティンの「高慢と偏見」の続編という体で、登場人物のその後が描かれています。しかもミステリ仕立てです。 リディアは原作でも憎たらしい子でしたが、この小説ではパワーアップしていて、出てくる度にイライラさせられました。ウィカムの厚かましさも健在で、どうかこの夫婦に罰が当たりますように!!と願わずにはいられませんでした。 ミステリと言っても読者が謎解きをできる展開ではないので、人物描写を楽しむ本だと思います。途中で話が中だるみするので飽きてしまいました。 エリザベスとダーシーが幸せな夫婦になっていたのは良かったです。和みました。 | ||||
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とても面白く読みました。原作を損なうような表現もないし、思わずニンマリしてしまうような箇所もたくさんありました。さりげなく「エマ」や「説得」が出てきたのはうれしいサプライズでした。 | ||||
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ミステリーの形をとりながら、高慢と偏見の登場人物達の6年後を書いたのが本作。 一応ほとんどの登場人物について、言及している。 変わらないな、と思う人々もいれば、身分や地位が変わったせいで、或は結婚相手の影響を受けたせいか、変わったなと思う人々もいる。 また、エリザベスやダーシーが結婚前を振り返るシーンもある。 自分が婚約した時シャーロットはこう思ったのではないかしら、とかダーシーが手紙を書いた時の心情とか。 それらP.D.ジェイムズが考える人物像と私の感じている人物像の違いを面白く読んだ。 もっとも人物像は、特に会話文の訳しかたによってもずいぶん変わってくる。 ダーシーとフィッツジェラルドの会話では、ダーシーの方に遠慮が感じられるような言葉遣いに違和感があった。 ちょっと意味の分からない翻訳文があったのも残念。 ところでちょっとねたばれになりますが、 ”高慢と偏見”好きの読者としては、この続編の一番の成果は、ずっと悩みの種になりそうだったウィッカムとリディアの問題を解決したことかも。 | ||||
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懐かしくてもうないかなと思っていたものが安く手に入り満足です。 | ||||
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この本はオースティンの『高慢と偏見』のどこに惹かれたかによって評価が別れると思います。 大英帝国時代の風俗に惹かれた方には楽しめると思います。現代の作家さんが書かれたとは思えない程緻密で、かつ押し付けがましくなく、当時の環境が目に浮かぶように描写されています。 一方で、私の様に登場人物のキャラクタに惹かれた方にはイマイチかもしれません。ダーシーもエリザベスも高慢と偏見の愚かしさを知った後の物語といえ、オースティンの作品にある生き生きとした人間性がくすんでしまっています。 そして、推理小説としては、こちらも残念ながら推理小説好きの人間には早々に先の展開が読める内容になっています。 | ||||
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「高慢と偏見」のファンだけでなく、「エマ」や「説得(説き伏せられて)」が好きな人も必見。何気にあの方々も関わってきますよ! ところで全然本筋ではないけど、J.A.ファンとしては、プロローグが一番秀悦でした。「高慢と偏見」のエリザベスの行動が、彼女の結婚を妬んだ人達に故意に意地悪く分析されているのが面白い!また、メアリー良かったですね。 話が進むに連れて、J.A.節から徐々にP.D.James節になっていきますが、ウィッカムやリディアのどうしようもない行動パターンや、ジェーンやエリザベスの「らしい」言動が生かされていて、思ったほど違和感ありませんでした。推理小説というジャンルではなく、純粋にJ.A.作品の続編として扱った方が、読者を選ばないのでは?少なくとも普通に続編として売っている「ペンバリー館」という本よりも、よっぽど登場人物の性格もしっかり再現されていて良かったです。 | ||||
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『高慢と偏見』の続編、ミステリー仕立て、著者はP.D.ジェイムズ、それだけでわくわくしながら購入しました。 舞踏会前夜の嵐の夜に館に飛び込んで来るリディア。そして死体と共に発見されるウィッカム。狂乱状態のウィッカムは半ば自白めいたことを口にする。 果たしてウィッカムは殺人を犯したのか?あるいは真犯人がいるのか?そしてその動機は?等々・・・謎のまま進行します。 一般的なミステリー小説の様にはっきりとした探偵役はおらず、主にダーシーとエリザベスの生活を中心に語られます。元の作品がロマンス(婚活?)小説なのでミステリーだとかなり雰囲気が違うかな?とも思いましたが、原作の世界観を壊さずに見事に仕上がっていると感じました。ちなみに原作は大した事件は全く起こりません。 他の方も書いておられる様に元の作品を知らなくても楽しめますが、読んでいるとより楽しめると思います。 謎解きミステリーとしてはちょっと物足りなかったので☆4つです。 | ||||
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ジェーン・オースティンの「高慢と偏見」は、私にとって海外文学への入口にあった記念碑的な作品です。 その続編を書店の書棚に見つけ、早速読むことにしました。 本書は、その期待感に十分に応えてくれる素晴らしい作品でした。 P・D・ジェイムズは、ミステリー界の巨匠だそうですが、残念ながら読んでいません。 しかし、このミステリー仕立ての続編の出来栄えを見れば、その他の作品もきっと素晴らしい作品だろうと想像が出来ます。 当時の事件捜査や裁判制度が、目の前で展開される風景の様に見えてきます。 そして、フランスやまだ独立していないアメリカも垣間見せてくれて、当時の歴史を知る上でも楽しい読み物になっています。 そうしたミステリーや歴史ものとしての楽しみもあるのですが、何と言ってもエリザベスとダーシーのその後の生活ぶりが、一番の楽しみです。 結婚して6年二人の子どもにも恵まれ、幸せそうな家庭生活に殺人事件が飛び込んでくるのですが、その事件が一層二人の間を固い絆で結びつけてゆくのが、何と言っても読者をほっとさせてくれます。 結婚までのすったもんだがいろいろあっただけに、これでようやく小説としても落ち着いたと言う感じがします。 それほどこの続編が、違和感なく原作に続いており決着を与えていると言う事です。 それだけでなく、プロローグの語りで持って、原作を読んでない人でも楽しめるように工夫されています。 このような続編なら、是非書いて欲しいものです。 | ||||
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まさか、P・D・ジェイムズの新刊がでようとは!!1行1行味わって読みました。ここに(そしてこの時代に)題材を求めたのは正解だったと思う。 | ||||
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オースティンの「高慢と偏見」から数年を経て主人公の住む館の近くで殺人が・・・というお話。 これを読むに当たってオースティンの正典の方を読みましたが、そちらででは結婚に悩む数人の女性のお話でしてが、この小説ではそのテーマを引きずりながらも独自の推理小説にしているように感じました。なので「高慢と偏見」の正統な続編としてより、その作品世界を借りた独立した推理小説として読めましたがどうでしょうか。だから正典を読んだ方が面白いですが、読まなくてこの作品を読んでも大丈夫だと思います。 推理小説としての出来は初期の伏線の美学が若干薄れストレートなプロットのこの人の履歴ではまぁまぁの作品だと思いました。「高慢と偏見」のこととかジェイムスのこれまでの作品のこととか考えないで読めば歴史ミステリとしては並みの上くらいかも。これが面白かった方にはマキャモン「魔女は夜ささやく」やゴダート「さよならは言わないで」がお勧め。似たような雰囲気なので。 それにしてもこの著者は90歳を超えていまだ現役というのが驚異。その業績はクリスティに並んだといっても過言ではないでしょう。「高慢と偏見」も面白いですよ。 | ||||
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言わずと知れた『高慢と偏見』の続篇。 過去にも続篇やパロディの試みはありましたが、 殺人事件や裁判とからめたミステリ仕立ては初の試み(?) さすがにミステリ界の巨匠だけあって、 続篇であるだけでなく、 歴史ミステリとしても完成度の高い仕上がり。 当時の捜査や法廷の風景など、リアリティ充分です。 そこには、ミステリに対する盤石の自信、 巨匠の余裕すら感じます。 ちなみにオープニングは『高慢と偏見』のダイジェスト。 これまた巨匠の手慣れた筆致で、 『高慢と偏見』を読んでいなくても、違和感なく本作に入れますので 未読の方も、ご安心を。 もちろん本作を読んだあとで、 再び『高慢と偏見』を読みたくなるに違いありませんが。 | ||||
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前々世紀に出版されたジェーン・オースティンの古典的名作“高慢と偏見(Pride and Prejudice)”は幸せな結婚の場面で終了した。その間に2005年イギリス映画「プライドと偏見」(これは多くの方がご覧になったでしょう)やパロディ「高慢と偏見とゾンビ(二見文庫 ザ・ミステリ・コレクション) (文庫)」などの作品もある。 本作はイギリスの片田舎に住む裕福な中流家庭の、のんびりと優雅な生活の“続編”に90歳を超えたイギリスのミステリー界の女王フィリス・ドロシー・ジェイムズが挑んだものである。話は6年後に起こった事件から始まる・・・。そのさわりの部分は内容紹介でどうぞ。このような19世紀の優雅な(婚活心理)小説に突然の殺人事件とは・・・そこが流石のフィリス・ドロシー・ジェイムズの貫録・悠々なる筆致で“高慢と偏見”の世界に“謎解き”ミステリーを見事に融和させて・・・心理を巧みに記述して読者を飽きさせはしない英国田園ミステリーに仕上がっているのは見事というしかない。読みごたえたっぷりで、お薦め! また、ジェーン・オースティンの「高慢と偏見」もどうぞ。 | ||||
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