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海賊とよばれた男
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海賊とよばれた男の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.26pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全1156件 941~960 48/58ページ
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上下を通読し、主人公の信念とそれに共感する周囲の関係者との人間関係のすばらしさが伝わってきた。こんな日本人になりたいと真剣に思った。 | ||||
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事実は小説より奇なりを見通させるノンフィクション小説といったら著書に失礼であろうか。国岡鉄造こと出光佐三という胸のすく快男児の半生の武勇談が次々と語られ、果たして真実のエピソードなのか、脚色が混じっているのではないかという思いがときおり脳裏を掠めたが、すべて真実であろうと信じさせる筆力である。 出光佐三は早くも大学(神戸高商)の卒論で石油の時代を予言し、社会人となって石油ビジネスで成した財産を、石油が原因で始まった先の大戦で喪い、戦後は又ゼロから石油事業に取り組み、当時の国際石油資本(セブン・シスターズ)と対決、見事に勝利し、独立の民族資本として生き残った。一介の石油元売り商人が戦前戦後の日本政府の統制と戦い、世界の石油メジャーの妨害と戦い、その全てに勝ち残った軌跡はまさに奇跡であろう。この奇跡の実現は終始一貫、士魂商才を貫き、愛国心をビジネスで実践したが故か、日本人の美徳を尊び、日本の神仏に祈り、日本人の大道を歩んだ故か。 日本が東南アジアから西欧列強を駆逐し大東亜共栄圏を築き始めたとき、その占領地に日本の石油産業を興させるため出光が精鋭社員200名を派遣した。このとき出光は「国への奉公の誠を尽くせ、国家に尽くす大使命のためには会社(出光)の立場を顧みる事なかれ」と本当に言ったのだ。この言葉を中国大使だった元商社社長は何と聞く?昭和56年95歳で逝去の折、昭和天皇が「国のためひと世つらぬき尽くしたる君また去りぬ寂しと思ふ」と詠まれたのもむべなるかなである。 私自身かつて中東で契約交渉に携わり、イランのプロジェクトにも関わり、米国保険会社と訴訟で戦っているので、とりわけ日章丸事件の顛末は、イランのモサデク首相以下との契約交渉(米国西海岸CIF公示価格の30%引きの獲得)を含め、極めて興味深い。企業法務に携わる者の必読書でもあろう。 徳山リファイナリーの建設請負契約では、双方の信頼関係があれば膨大な契約書は不要、「徳山でUOPが出光の製油所建設を請け負う」という1行で済む、という出光の契約哲学をUOPのアメリカ人社長が理解したというのも興味深い逸話である。通常プラント輸出契約は電話帳のような厚さとなる。ちなみにここで著者に是非触れて頂きたかった歴史がある。石油精製の技術は1853年にサミュエル・キューアが発明したことになっているが1852年(嘉永5年)の西村毅一・阿部新左衛門が早い。二人が共同で新潟県柏崎に小さな製油所を建て灯油を生産している。 人間尊重の社是を掲げる会社は多いが、就業規則なし、タイムカードなし、リストラなし、定年なし、組合なし、「儲けろ」とも言わない会社は恐らく世界中に出光だけだったのではないか。企業統治も法令遵守も人間不信がなければ本来不要なのである。さらに士魂すなわち「武士道」があれば五無主義経営も不可能ではなかろう。 「永遠のゼロ」同様、本書の通奏低音(バッソ・コンティヌオ)も「近代史を貫く強固な欧米支配と、これに挑戦・対抗する日本」の歴史観である。世界の石油を支配するメジャーに挑戦した出光は、そのまま地球を支配した白人列強に対抗し独立を守った日本の姿に重なる。モサデク政権の石油国有化でイランは英国の石油を盗んだ、それを買う者は「盗品故買」の刑事犯とする英国の帝国主義論理は、本当は英国がイラン国民の財産を盗んでいたという歴史認識によって簡単に覆る。日本の解放したシンガポールに戦後ふたたび戻ってきた英国の植民地政策が出光の「正しい歴史認識」を可能にしたともいえる。当時国際法の最高権威だった横田喜三郎でさえ加担したこの論理の矛盾を出光はいち早く見破ってイラン・ビジネスに向かった。この全体構図のなかで出光は、石油業界に生きるビジネスマンの立場で見事にその主役となり世界が尊敬する日本人の一人となった。平成に生きる我々日本人はこの書を読み進むうちに自ずと日本が世界史のなかで果たした役割に気づかされ、GHQや日教組の洗脳から放たれて、素直に国士としての出光に共感し拍手を送ることになる。本書を読んだ知人の幾人かが本書のところどころで泣いている。 本書や「永遠のゼロ」がこれほど多くの読者に読まれる理由は「信義」に飢えていたからではないかと思う。私自身社会人として経験したことだが、日本の大組織のなかに多くの非出光の日本人が居ることは間違いない。本書にも多く登場する政財官界の非出光や反出光たち。この者らが日本を売り、どれほど日本を劣化させ、国家、社会や組織の運営を非効率にしているか。また組織の中で強い者に媚び諂い、弱い者に威張り、仲間の足を引っ張り、平然と敵に妥協する、偽善と欺瞞も多い。心ならずも彼らの振る舞いを見過ごし遣り過ごしながらの処世を余儀なくさせられているサラリーマンの多くが出光の正義や信義に共感したのではないか。「永遠のゼロ」同様、日本社会の根本的問題をテッケツしている。 「日本の多くの石油会社がメジャーと提携し彼らの傀儡になり果てている」のが本当であれば、これは見過ごしのできない事態であろう。日本社会のなかにいるこれらの反出光を確定して潰していかなければ日本の再興はない。アベノミクスの3本の矢は彼らをも射なければならない。 出光の日章丸事件は出光が商人として太平洋戦争の続きをやってのけた、仇を取った、ともいえる。プリンス・オブ・ウエールズを沈め英国の東洋艦隊を潰滅させた日本は対米敗戦後にまた日本のタンカー(輸送船)を臨検・拿捕・爆撃という戦争行為に及ぼうとした英国を翻弄した。日章丸船長は先の大戦中、輸送船の船長で2度撃沈された経験があり、右腕となった機関長も帝国海軍の駆逐艦乗り組みだった。つまり多くの関係者が終戦後も生き残り戦前の経験を戦後に伝えていた。英国海軍の追跡を振り切った之字航法ならぬ出鱈目航法も戦争中の日本のノウハウだった。1868年の明治維新後も維新前のサムライ達が活躍したように、1945年の敗戦後も戦前の気骨ある日本人が生き残って日本を支えたのだろう。 21万トンタンカー「出光丸」竣工の昭和41年に「日本人が誇りと自信を持っているかぎり今以上に素晴らしい国になる」と言った出光は、「日本人の道義の退廃の根本原因が現行憲法の欺瞞」と指弾した昭和45年の三島事件をどう評価したのだろう。いま生存していたら、尖閣や沖縄が脅かされ、いわれなき従軍慰安婦や南京虐殺の外侮を跳ね返せない、拉致被害者を奪還できない日本にどうアドバイスするであろうか。私には出光の声がこの書を通して聞こえてくる気がする。 作者のエピソードの語り口には独特の3段論法が繰り返されるが作り話ではないために飽きさせず妙な説得力がある。昭和20年8月、敗戦の詔勅後の社員への訓示で「日本は必ずや再び立ち上がる、しかしその道は死に勝る苦しみと覚悟せよ。」と宣言。そして何度かの苦難を一つづつ乗り越える構成自体がこの3段論法である。ひと山越えたらまたの山。いくつかの見逃せないエピソードを思い出すままに記す。 1. サラリーマンとなって間もなく独立の希望を抱く→ところが資金がない→学生時代の家庭教師先の男が出光という人物を見込んで資金を融通(貸すのではなく贈与)したため希望が実現。 2. 関東大震災の余波を受けメインバンク(第一銀行)が融資を引揚げ倒産の危機→他の銀行(23銀行)の頭取との禅問答→融資の肩代わりが実現。 3. 金融恐慌で23銀行を吸収した大分合同銀行が同じく資金を引き揚げようとする→その支店長が出光に惚れ込みトップを説得→逆に融資拡大。 4. メジャー3社の金城湯池の上海に挑戦状を送り殴り込みをかけ逆襲される→囮販売店とゲリラ商戦で対抗→見事勝利。 5. 満鉄車両の車軸に使われる潤滑油はスタンダード・オイルなど外資系の独占だったところへ売込みをかける→満鉄資材部は国産製品への不信感から取り合わない→満鉄の満洲北部への延伸に伴い外油が凍結し車軸が焼ける事故が多発。外油からの実車実験の挑戦を受けてたち完全勝利によって満鉄は出光の「満2号潤滑油」に切り替え。 6. 敗戦後総資産喪失、収益ゼロでリストラ必死→ラジオ修理業に活路を見出す→ひとりも馘首せず。 7. 戦後当面の糊口をしのぐラジオ修理業を始める→融資が得られず倒産か→銀行に修理を実演し信用を得て融資獲得。 8. モサデクの英国資産国有化が歴史的正義に適うことを見抜き、英国と係争中のイランのアバダン港からのガソリンと軽油の輸入を企画→日本政府の意向で予定していた飯野海運が輸送契約を破棄→自前のタンカー日章丸を太平洋から回航。敗戦に沈む日本国民を勇気付けるとともに、イランと日本との信頼関係を構築した(昭和28年の日章丸事件)。 ちなみに日章丸がセイロンを通過した時点で読み上げられた出光の乗員へのメッセージ(檄文)は出光が希代の文章家すなわち教養人でもあったことを証明する。同時に出光の「店主」としての強固なリーダーシップは出光の要所要所での的を得た「ことば」の発信力によるのではないかと思う。 9. 日章丸起用には英国海軍による拿捕・撃沈のリスク→船長の然諾、不規則航法、シンガポールを避けインド洋南を迂回→無事日本へ 10. 英国海軍による拿捕のリスクに備え戦争船舶保険を東京海上へ要請→ロイズ再保険会社との保険約款にあるAccording to English Law and Usageという条文違反を役員が指摘し破談の恐れ→契約の正確な解釈(損害発生の場合の規定であること)で決着。 11. 代金支払のための外貨不足→代金支払不能(デフォールト)の恐れ→通産省担当課長の機転で申請書記述を工夫して通産省の承認取得 12. BP(アングロ・イラニアン)が日本に到着した石油を差押ようと仮処分申請。横田喜三郎がBP側有利の鑑定意見→出光有利な国際法判例を知る辣腕弁護士が登場→地裁が申請却下 この裁判で出光は、東京地方裁判所民事九部北村良一裁判長に「この問題は国際紛争を起こしておりますが、私としては日本国民の一人として俯仰天地に愧じない行動をもって終始することを、裁判長にお誓いいたします。」この言葉が裁判官を動かした可能性もある。 13. 石油の指定販売業者指定で営業開始を企図→政府と石油公団が潰しにかかる→GHQに上訴して指定獲得。 14. ガルフ石油、USスチールの懇親パーティーに招待されスピーチ→アメリカの民主主義は贋物と喝破し聴衆の顔色が変わる→人間尊重の五無主義経営哲学を語って聴衆の心をつかみ最後は拍手。 15. 徳山製油所建設を企画→莫大な建設資金を欠き、製油所の設計・施工能力あるコントラクターが日本に不存在→日章丸事件を評価するバンク・オブ・アメリカのトップから融資を得、世界最高の技術をもつUOPと建設請負契約 最後に、「石油を支配されることは日本の産業が支配されることを意味する。そうなれば日本が欧米に対抗する事は永遠に不可能となる」のが真理であるとすれば、日本のこんにち只今の産業は欧米の支配を免れているのだろうか?本書にその答えはなく、マスメディアも報ぜず、政府ももちろん公表していない。野党も選挙で争点にしていない。知らないのは私独りだろうか? 2013年6月1日 | ||||
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ゼロ戦パイロット、高校生ボクシング、美容整形。百田尚樹は、小説になりそうもないもので物語を紡ぐ天才である。本書では実在の人物をモデルとしているが、主人公が一途に生きることは、今までの作品と変わらず、彼の作品の共通した特徴であり、さわやかな読後感がある。下巻は特に、戦後の復興が描かれていることから、読む者に勇気を与えてくれえる。 | ||||
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調査の行き届いた意義深い小説で示唆を受ける場面が多く勉強になった。 | ||||
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ここに描かれた一人の主人公の人生観や価値観は、敗戦の厳しい現実を乗り越えて再び立ち上がろうとし、それを現生させた当時の多くの人々の記録でもあると考えます。 | ||||
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私利私欲に走りがちな現代の企業や、個人が多いなか このような大きな視点をもった企業や個人がいたことを、 同じ日本人として誇らしく感じることができました。 感動しました!! | ||||
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出光興産創業者の伝記小説の色合いを示していますが、戦前戦中を生き、現代日本の経済力の原点を気づきあげてきた市井の人たちの生活や価値観の記録でもあると思います。 | ||||
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大きな社会や経済の流れを見極めて先を読み、信念を持ってたゆまぬ難関の切抜ける魂と体力。日本をこよなく愛することに感銘を 受けました。男女問わず、特に若い世代の方必読ですぜ〜! | ||||
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本書のような日本人が存在したという事実を知ることができよかった。 ただ、内容にはそれほど引き込まれなかった。 下巻に期待したい。 | ||||
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信念を貫く、社員を心から信用する事から育まれるチームワーク、錦の旗をめざしす共通の目標、日本をこよなく愛する姿勢など 今失われつつ有る我々にの有難い警告だと感じました。 | ||||
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主人公の国岡(=出光佐三)の持つ愛国主義(という表現でいいのか?)は戦争を乗り越えてきた男のメンタリティなんだろうが、現在の日本人は(私もそうだが)「国を愛する」という思いを持っている人は少ないので、国岡さんのような方と触れ合う機会は全くない。こういう風に考え、こう動くのだと新鮮な感じを受ける。 自分のため以外に自分の何かを投げ出せる人間は美しいものなんだと思わされた 日本人であることが誇りであると思えるような素晴らしい人間が大量に出てくるこの作品では、国岡(=出光佐三)とその周りの方々をもって日本人のあるべき姿を教えてくれる。 こういう方々によって今の日本が作られてきたなら、現代を生きる私たちは更にこの国を誇れるものとし、恥ずかしい人間とならないよう、成長しなければならない。 なんて事を確かに思わされた。 実に引き込まれる本だった。史実にプラスされた脚色の部分が実にうまい。 | ||||
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久しぶりに読み応えのある小説だった。これからもこんな小説を書いてほしい。 | ||||
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戦後の日本の立ち直りを石油業界を通して述べた内容は, 今の裕福な社会に訴えるものが多々ある。また,リストラ による企業の利益実現について一石を投じるものである。 ぜひ,企業の役員の方にも読んでもらいたい。 | ||||
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アマゾンでは、多くの本を買いましたが、レビューは、初めて書きます。 この本は、すごく泣けました、人間としての生きざま、清さ、そして強さを 教えられました。出光さんという人は、すばらしい人だったんですね。 私は映画では、よく泣きますが、本でここまで泣けたのは、初めてです。 自分自身の、これからの生き方を、考えさせられる、1冊となりました。 | ||||
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現代の企業のあり方にあらためてき考えさせられる内容である。デジタル社会である現代に,このアナログ的な活動や発想は目を見はるものがある。ぜひ若い企業家に読んでもらいたい。IT産業の中では,モラルに欠けて儲け主義に偏り,スマホゲームの開発で利益追求している何食わぬ社会人がいる。子ども達に与える影響を考え,もっと生きたコミュニケーション能力が身につくゲームを開発してほしい。そのためには,この本を読むと何かを考えさせられる。これからの日本のあり方を考えて読むと,今の企業の生き方がこれでいいのか,恥かしくなるような本である。 | ||||
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齢70の読書好きの母に、AMAZONで高評価の本を数冊プレゼントしました。 私が読んでないのに評価をつけるのもなんですが、 母曰く「どんどん読める。読んでしまうのがもったいない。」 そうです。 母に贈った本の中で一番よかったそうで、百田さんの本は初めてで、 大変面白かったため、 読後すぐ、書店に「永遠の0」を買いに行ったそうです。 | ||||
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本を読んでも途中でやめてしまう夫でしたが、父の日を前にプレゼントをしたところ、 上巻が終わらぬうちに下巻を買ってと要求。下巻も到着次第読み出し一気に完読。 全て読み終わっても尚、読み返しています。 | ||||
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一生懸命に生きて、ただただ すごい人だと感心しました 男の中の男です! | ||||
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