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西巷説百物語
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西巷説百物語の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.15pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1~2 1/1ページ
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1話読み終えて、今までの巷説とは明らかに違う違和感を感じる。2話3話と読み進めるに従って、それははっきりしてきた。登場人物が変わっている事はともかく、全4冊とは違って、扱う事件がもの凄くスケールダウンして、何ともみみっちいのだ。ほとんどが家族身内のいざこざの解決に終始し、世界観がすごく薄っぺらい。いつも頭をよぎるのが、「こんな解決のために、そんなに人がいるか?」。おしまいにはこの小説は本当に京極夏彦が書いたものだろうかと疑問まで抱いた、最後の野狐を読むまでは…。ラストには感動させられたが、やはり巷説には、又市が不可欠だ。 はっきり言って今回の主人公林蔵と言うキャラクターには全く魅力も存在感も感じなかった。 何度も読み返すほどの大好きなシリーズだけに非常に残念。 次回作に期待したい。 | ||||
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「巷説百物語」シリーズの最新版。もう終ったかと思っていたシリーズの関西版だが、期待外れの内容。幽玄の味わいがカケラもない。仕掛けの中心人物を又市から林蔵に変えただけだし、何故舞台を関西に移したのかも意図不明。本シリーズは後になる程出来が悪くなり、公平に見て、初作の冒頭談「小豆洗い」が一番の出来とあっては情けない。 主観と客観の落差から生じる人の心の中の漆黒性・異界性を描くというコンセプトは継続しているが、普通はシリーズが進むに連れ、落差を演出する仕掛けの方法が巧妙になる道理である。その仕掛けは読む側にも施される筈であり、「一体どうなっているんだ ?」と読者にも思わせないと作品として失格であろう。本作は舞台設定や仕掛けが平板であり、漆黒どころか明るいコン・ゲームを読んでいるかのようである。特に「遺言幽霊 水乞幽霊」は酷く、先頭2頁だけで読者には全貌が悟れるのに、登場人物当人だけが分かっていないという喜劇的創り。他の作品も大同小異だが。無理して使っている関西弁(風)の言葉も座りが悪い。土佐弁(風)の言葉も使っており、方言練習台の趣きさえある。作者がどのような信条を持って本作を書いたのか見当も付かない。「これで終いの金比羅さんや--」の決め台詞も上滑りしている。江戸の戯作者を気取ったつもりなのだろうか ? 最終談での又市や山岡の顔見せもサービスというよりはアイデア不足の感が否めない。 私が本シリーズに求めている物とは異なり、退屈感しか覚えなかった。もっと玄妙な心持ちになれる物語の筈である。惰性でシリーズを続けてもらっては読む方が迷惑である。見切りを付けるか新たな工夫を凝らすかして欲しいと思う。 | ||||
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