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後巷説百物語
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後巷説百物語の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.38pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全63件 1~20 1/4ページ
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ファンとしては、面白すぎて一気読みしました。キャラクターがとっても好き❤️ | ||||
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【ややネタバレ】直木賞受賞作品。 概要:時は明治、まだ武士から検察に変わりたての警察官達が、不可解な事件を、生き字引の語り部のお爺さんからの見聞を大いに参考にして解決していく。お爺さんは噂話が大好きで、若い頃は話を聞きつけては諸国に出向いて回った。どれも、妖怪の仕業かと噂されるような話ばかりだが、その真相は人間の仕業であったり、思い込みであったり、仲間たちと裏で工作を仕掛けて、都合よく妖怪の仕業とする事で丸く収めたりしている。(裏工作の部分は、警察官達には明かされない。)最終話は題にもある百物語を行い、その中で前の話からの清算と、鳥肌もののエンディングへと締めくくる。 感想:最初の「赤い月」には冒険要素があり、衝撃的な展開もありでかなり楽しめた(この作品のことを全く知らないからかも知れない。)しかし、3話目あたりからは少しスケールが尻すぼみになって、おじいさんの回想話のパートも少なくなっていく。まず警察官達でああでもないこうでもないと思慮を巡らし合うパートから始まるが、本当に中身がないので退屈してさっさと読み飛ばしてしまった。翁の話を聞かないと真相は出てこないという「型」が分かっているからだ。ページが分厚いがサクサクすすむため意外にも読了は早かった。 しかし、この作品からは江戸時代以前の日本のふるさとに息づいていたと思われる、人と妖の共存というか、境界線の曖昧さというか、妖怪は居るんだよという、今ではファンタジーとされてしまうであろう概念、空気感が感じられる。その世界観は警察官達の他愛もない会話の中でも提供されている。この時代はこういう思考だったのだと。非常に形容しがたいが、読者を物語の世界に没入させる全体を包み込むような、地味ではあるが重要な書き込みというものを先生はしっかり大切にされているのかなと感じた。最終話の締めくくりは御身事。途中までは「なんだ、そうだよね、妖怪なんて居ないよね!」という軽快なタネあかしだったはずが、最後の最後で「やっぱり妖怪いるのかな…?」と匂わせて終わるのがたまらない。 | ||||
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『前巷説百物語』『西巷説百物語』を注文しようとしたら… 単行本をつい先程、読み終えたばかりの本書まで買っちゃったい! おかげで小野不由美さんの解説文が読めたから由とするか。 直木賞受賞の誉れ高い名作。 なれど、百介が又市らと袂を別った後日譚ゆえ、 落ち穂ひろいの感じは否めないなぁ。 京極センセイが大好きな”必殺シリーズ”でいえば ひかる一平が出た後の仕事人あたりかな。 三部作(当時)引っ括めての評価でもあろうか? | ||||
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家の近くになかったので助かった | ||||
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時代ものがとても好きなのでドラマで見たいです | ||||
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江戸から明治、ものの捉え方が偶像的から近代・現実的に推移していく時代背景の中、明治という時代への馴染み方も様々な同胞4人と、江戸時代の各地方の妖怪話を集める翁とのやり取りを口語的にまとめた短編集。一貫して、過去あった妖怪話・摩訶不思議なものは、その場に居合わせた人の受け取り方によって歪曲して解釈され、結果後世に寓話として語り継がれているものがほとんどだという論調ではありつつ、一方で現実として受け止めることが困難なものを、敢えて非科学的なものとして描いた話については、空想的なもののまま明らかにしないほうがよいという論調もあり。現実ばかりをそのままに語るのではなく、曖昧さやあり得ないことを織り交ぜることで、当事者や深く関係する人がうまく受け止められる形にしてるものこそが説話が在る理由である。科学が発展した現代では難しいが、明治近代に突入する過渡期という特有の時代において、現実と非現実を行ったり来たりしながら、その事象の背景にある「真実」をあぶり出す描写が面白く、また短編を読みすすめる中で明らかになっていく翁とその同居人のバックグラウンドも伏線として散りばめられており良作だと思った。 | ||||
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明治維新後を生きる若者4人が遭遇した不可思議、又市と過ごした百介(一白翁)の過去が交差しながら進んでいく、前二作と異なるスタイル。此の設定自体が最後の「風の神」へと繋がる巧妙な仕掛け(伏線)になっており、『続巷説百物語』と同じく著者に一本取られたなと。シリーズ第1話「小豆洗い」の百物語で始まった長い長い旅路(3冊合計で2,000ページ超!!)が、「風の神」の百物語で締め括られるのは、感慨深さすら覚えます。エピローグに爽やかなあたたかみを感じるのは、登場人物たちの織り成す結び付きの強さのせいでしょうか。 | ||||
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御行の又市、山猫廻しのおぎん、事触れの治平ら小悪党たちの暗躍を描いた人気シリーズの第3弾。幕末を舞台とした先の2作とは異なり、時代は明治へと移り変わっている。年老いた主人公、山岡百介が、数十年前に又市らによって仕組まれた事件を振り返るという趣向だ。奇怪なしきたりに縛られた孤島、死人が放つ怪火、不死の蛇、人へと変化する青鷺など、著者が得意とする妖怪を題材にした6編が収録されている。第130回直木賞受賞作。 | ||||
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直木賞受賞というイメージが先行したのか、他に二冊を読んだけど、他の二冊のほうが断然面白かった。ただ、『赤えいの魚(うお)』の価値観の違いや恐怖感が非常に興味深かった。 | ||||
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とても綺麗な状態でした。 またよろしくお願いします。とても綺麗な状態でした。 またよろしくお願いします。 | ||||
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一通り読み終わって、良くできた作品だとは思いますが、それほど驚嘆することもなく、こんなものだろうという感じがしました。百器徒然袋ファンの小生としては、====== | ||||
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このシリーズ、最初の巷説物語はちょっとインパクトが弱い気がしたのですが、次の続巷説物語がものすごくおもしろくてびっくり。スケールが大きく、結末が爽快と言っていいほどうまく締められているお話ばかりでした。そしてその続編のこの後巷説物語、これもなかなかよかったです。直木賞受賞作品だったのですね。個人的には先の”続”のほうがペンの乗りがいいというか、おもしろかったと思うのですが、直木賞はそれまでの3作全体に対しての受賞という意味あいでしょうか。 ”続”がハイテンションでダイナミックだとすれば、この”後”はじっくりしみじみという雰囲気。一白翁と呼ばれているかつての山岡百介と4人の今時(明治開化の頃)の若者たちとのちょっととぼけたやり取りが絶妙です。時は江戸から明治に移り変わり、どうやら又市さんやおぎんさんをはじめ、昔の仲間はすでに亡くなってしまっているらしい・・ということがほのめかされます。そして最後には・・・・時の流れを感じてしまい、なんだか寂しくなりました。 最初の「赤えいの魚」がよかったです。東北の某所、特定の場所からしか見えない離れ小島は、周囲が絶壁になっていて上陸できそうもないのに、島から煙が上がっているのが見えることがある。人が住んでいるのか?しかも海流の関係でいったんそちらに流されたらもう本土には戻れないという絶海の孤島。奇しくもそこに流されてしまった山岡百介が目にしたものは・・・・なかなか鬼気迫る怖いお話でした。怪しい自然発火を扱った「天火」、触れると祟るという蛇を祀った蛇塚にまつわる話「手負蛇」もなかなかのものでした。 明治から大正にかけての文学のように漢字がたくさん使ってあるので、「ああ、この単語って漢字ではこんな字を使うんだ」というのが勉強になります。たとえば「きみが悪い=鬼魅が悪い」「まさか=真逆」「キラキラ光る=綺羅綺羅光る」「いつもながら=いつも乍ら」などなど。 最後の小野不由美氏の解説は、京極氏の理屈っぽい?話し方が乗り移ったのか、気負いすぎで小野不由美氏らしくない、理屈をこねすぎかなと思ってしまいました。おもしろいお話はただおもしろいでいいのだと思います。 | ||||
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おぎんさんは小夜さんの祖母ですよね? おりんさんは、おぎんさんの娘さん。おぎんさんがおりんさんに生を授けるお話はあるのですか? | ||||
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京極先生の妖怪シリーズ第三弾ですが、一と二を読んでいなくても不都合はありませんでした。6話から成り、短編集のような構成です。 時は明治維新間も無くの頃、貿易会社に勤める笹村与次郎、東京警視庁一等巡査の矢作剣之進、洋行帰りでハイカラ気取りの倉田正馬、町道場を営む合理主義者の渋谷惣兵衞、そして彼らの強力な相談相手の、九十九庵に住む博識の一白翁こと山岡百介とその遠縁の娘小夜が主な登場人物です。 笹村か矢作が問題を抱えると、関連すると思われる巷説が載っていて参考になりそうな古い書物が紐解かれ、善後策について仲間4人で議論になりますが毎回結論は得られず、連れ立って九十九庵に出かけることになります。一白翁は、自身の体験と知識によって解決へと皆を導きます。その巷説が、妖怪がらみ、超常現象含みで、シリーズの枕詞になっています。 そのような問題が主題なので、現代常識では6話とも現実離れしていて、寓意を感ずるものもあります。共感を持ったということもなく、特に面白いミステリだとも思いませんでしたが、妙な異様さが頭に残って印象的です。 でも、長いですし、スピード感のある物語でもありませんので、今のところ、戻って第一、二弾を読もうとは思ってはいません。 | ||||
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今でも記憶に残っている物語に男鹿半島の作品があったので再読しましたが、やはり、男鹿半島の物語が 一番面白かったです。話の内容のスケールの大きさと島が動くのが想像を絶していました。 嘘のような本当の話やオカルト的な物語もあり、時代設定が明治初期というのも面白い。 | ||||
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蛇足という考え方もあるが、自分は作者の誠意あるファンサービスとして受け止めた。これまでの物語にケチはつかない。余韻が味わい深く、ファンであれば納得の落とし前だったと思う。 | ||||
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後日譚の様な形で物語は進んでいきます。前作で又市と百介のつながりは切れてしまったのでどういう形で進むのかを心配しながら読んだ。 序盤から中盤にかけて何となく物足りなさを感じていたが、これがなんなのだろうと思っていた。後半で与次郎が百助たちの役割に薄々気づいてきたときに物足りなさの正体がわかった。いつのまにか百助に自分を置き換えていて、又市が行う仕掛けの見事さに感じ入る自分の役割を演じる人が登場人物の中に見出せなかったからだと気づいた。 与次郎という脇役が生きてくることで、どっぷりと後半は物語に入り込めました。 百助の物語がこれで終わりになるのはあまりにも寂しい。 | ||||
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この最初の「巷説百物語」が出たときは、衝撃を受けた。元々京極夏彦は大好きだったが、京極堂のシリーズはミステリ仕立てで、かなり理解に苦労する話も多い中、短編の連作で、「妖怪」をたくさん出し、それでトリックを仕掛ける立場から読める、それまでにない趣向の作品で、素晴らしかった。「お化けの視点」ってこんなのかねと。ただ、それにも欠点が少しだけあって、最初の数話こそ衝撃的なのだが、読み進めると、ああ、これは誰が幽霊役で・・・とか、呑馬の催眠術ってそれは?と思うところもちらほら。しかしながら、一番良く出来ていて、ミステリとしても文学としても良いのが、本作だと思う。何より、この作者のときおり描く思想の中には「妖かし、幽霊は現在には存在しないが、過去、すなわち記憶のなかには存在する」というのが、この作品では、明治という近代と中世のあわい、その中で「現代」に起こった怪事と、過去の仕掛け役、かつての主人公達が、語り手の百介の視点で、虚実をまじえて、幻想的に語られる。それは幻想的な美しさだ。何より好きなのは、最後の五位鷺の話、同じものを見ていても、人によっては記憶の母、または殺した女の亡霊、またはただの人間に見えるというこのトリック。ちなみに、よほどこの鷺のモチーフと仕掛けは気に入っているのか、京極堂シリーズや他の短編にもたびたび由良卿に絡むこの話は、分岐してたびたび出てくる。 | ||||
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もちろん個人の感想だが読み終わるのにかなり根気と時間を要した 警視庁の巡査である剣之進、貿易会社に勤める与次郎、洋行帰りの正馬、道場を開いている惣兵衛が語る数々の奇怪なる話を真相を、隠居の老人である百介訪ねることから物語ははじまる・・・ 百介が語る百介そのものが経験した過去の出来事は、どれもがある意味で神秘的で思惟的であり人生の教訓ともなりえるような・・・ 非常に完成度が高い物語だ・・・・ だが読むにはかなり覚悟いると思う・・・ 挿入の部分をもう少し現代人にも読みやすいスタイルに変えてくれたらありがたいとも思うが まぁそうなると雰囲気の問題が出てくるのかな・・ | ||||
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この筆者の物語の終わらせ方としては珍しい方向性です。 けれども、私としては百物語の終りに相応しいその締め括りに、著者の技量に感服しました。 | ||||
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