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あした天気にしておくれ
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あした天気にしておくれの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.50pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全22件 1~20 1/2ページ
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やむを得ない事情から登場人物みんながお互いに騙し合います。 当然ながら読者もすっかり騙されてしまいます。いったい真実は どういう事なんだろうとワクワクして読み進められました。 すべてが分かった時点で「誰が誰に賠償する責任があるのかな」 と考え込んでしまいました。 | ||||
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あとがきに、オリジナリティのあるトリックではないとの指摘があったことが記載があるけれども、筆者(絶ち)は、 「どんなトリック」ではなく、「どんなトリックの使われ方」に力点をおいていて、「二度目を読んでも面白いもの」を目標としていたらしい。 当時の競馬に詳しくないので、なるほど面白いトリックだなと読み進めたけれども、言われてみれば、トリックそのものよりトリックの使われ方に妙があるのかもしれない。 「二度目を読んでも面白い」というのもその通りだけど、これだけ時を経ても面白いともいえる。 | ||||
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今となっては実行不可能だそうです。 しかし、書かれた時には、可能だったようです。 その点、読んでいる時にも気になりました。 頭の片隅で。 しかし、そのような枝葉の事ではなく、 ストーリとして、楽しめる良作だと思います。 どうしてなんだ? どうなるんだ? と思いながら、読み進みました。 また、途中ではやめられませんでした。 楽しませて下さった事に感謝です。 | ||||
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実現可能かどうかは置いといて、このトリックは実に面白い。当時の競馬事情がよくわかるし、喜怒哀楽のない乾燥したような文体もよい。 | ||||
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第27回江戸川乱歩賞の最終選考に残った誘拐物の作品。トリックが実現不可能と勘違いされたこと、先行作品に同一のものがあったという理由で受賞には至らなかったが、作品自体は選考委員から絶賛されていた。 そのトリックは現在ではたしかに通用しないが、この作品が書かれた当時は実現可能だったらしい。 犯罪者の視点から語られる物語を倒叙ものと呼ぶが、この作品もそれに類する作品です。しかし、途中から他の人間がこの狂言誘拐に絡んできて一転、フーダニットになるという凝った内容でした。誘拐といえばやっぱり肝は身代金の受け渡しでしけど、これも一筋縄ではいかない素晴らしいアイデアです。内情を知ってる人間と知らない人間による駆け引きも面白い。終わり方もしゃれていいです。 これを読んだ後に、井上夢人のエッセイ「おかしな二人」を読むと、この作品が作られていく過程が見れて面白いですよ。 | ||||
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狂言誘拐の対象が馬であることや、狂言誘拐の上を行く誘拐犯の登場、ひねりの聞いた受け渡し方法、予定調和を拒否したエンディングなど、随所にミステリの常道を外したひねりの効いたアイデアに満ちた小説だと思います。 30年くらい前の小説だと、古さが目立つケースがありますが、私が競馬に不案内からか、そのような点はほとんど見受けられませんでした。 ちょっと変わったミステリ(でも奇想やトンデモではないもの)を読みたい人にお勧めできると思います。 | ||||
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高額の競走馬が移送中に事故で骨折し、それを隠ぺいするために競走馬の身代金誘拐事件を偽装。倒叙形式で1日ごとにその様子が描かれ、その中に意表を突く出来事を2つ盛り込み、クライマックスである身代金引き渡し当日の土曜日へと突き進んでいく展開は無駄がなく、引き込まれる内容であった。 「第6章 金曜日」が終わった時点で、犯人がどうやって、安全に身代金を詐取するのかを考えてみて、ひとつの方法が思い浮かんだ。ヤマ勘にすぎないが、結果的にほぼそのとおりの方法であった。映画「スティング」のような、意表を突く、鮮やかな手際だ。 主人公がその事実に気づいた後、さらにいくつかの疑問点が示されるが、そちらの真相の方は伏線があちこちに散らばっていて、わかりにくい。 主人公の朝倉は、事件のからくりを見抜いたり、犯人がこれから取る行為の危険性に気づくなど、鋭いところもあれば、北海道に行った際に尾行のことすっかり忘れていたり、ある人物の正体を勘違いするなど、迂闊なところもある。 | ||||
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地の文がとてもいい。 こういうちゃんとした日本語を読むとほっとする。 | ||||
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これ、30年前の作品なんですね。 最近になって岡島二人を読み漁りだしたのですが、 古さを全く感じさせないどころか、 先月刊行されたといわれても全く違和感がありません。 メイントリックは今のシステムでは実行できないようですが、 そういうものを利用して身代金奪取を目論むということ自体、 非常に新鮮でした。 「99%の誘拐」もそうですが、 身代金受け渡しをどう切り抜けるかに相当こだわっており、 殺人が起きないため、その状況に集中できました。 終章の終わり方も、このあととんでもない境遇が待っている はずのところをスパッと切っているところが斬新。 逆にカタルシスが生まれます。 | ||||
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ふらふらっと30年前の作品を選んで読んでみたら、前半の入りにもひかれたが、中盤から後半はあっという間に読み終り、後半追い込み競馬のようでした。面白かったです。 | ||||
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誘拐されたのは、4人の馬主が3億2千万円で買ったサラブレッドの仔馬。身代金は2億円。 ところが,その誘拐は事故を隠すための苦し紛れの狂言。外部に漏れていないはずの計画なのに、正体不明の脅迫者の出現…。 誘拐ものを得意とし、「人さらいの岡嶋」と言われた岡嶋二人の実質的処女作。幻の江戸川乱歩賞(獲り逃し)作品、というのは有名な話らしいが、彼らのキャリアが「馬さらい」、しかも狂言というストーリーから出発していたのも何かの運命か。 賞が獲れなかった理由については、岡嶋二人自身の反論もあるし、別の本の解説に東野圭吾が書いている「この作品の完成度の前では大した問題ではない」で尽きていると思う。 そのくらい、この作品の完成度の高さには驚くほかない。私は、3年前から岡嶋作品を読み始めた「大遅刻のファン」だが、二転三転するプロット、多彩な登場人物の魅力、意外性満点のトリック、でも、誰も死なない純粋に知的なゲーム(登場人物にとっては深刻な事態ではあるが)としての犯罪、文章も洗練されていて、上質のユーモアさえ感じる。いわゆるエンターテイメント小説で、これほどの作家、これほどの作品が約30年前に存在していたとは。 この文庫本の解説は、岡嶋二人からすれば大先輩の佐野洋だが、他の本の解説を見ると、東野圭吾、宮部みゆき、貫井徳郎、高橋克彦…、錚々たる顔ぶれが熱い敬意を語っていて、岡嶋二人が現代のエンターテイメント小説(単にミステリーに限らない)に多大な影響を与えたことがわかる。 個人的に好きだったのは、本筋には関係ないが、主人公と妻は忙しくてすれ違いが続き、妻は作品中に直接出てこないのだが、二人がやり取りする手紙(簡単なメモ)が、お互いへの思いやりにあふれていること。そういうディテールの魅力も、この作品を支えていると思う。 | ||||
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乱歩賞受賞の「焦茶色のパステル」の2年前に乱歩賞最終候補に残った作品に加筆して受賞後3作目として発表された作品。 岡嶋二人の実質的な第1作目で、しかも誘拐ものである。今回は馬の狂言誘拐を扱っているが、誘拐するのが人間じゃないからあまり緊張感がないだろうと思っていると、岡嶋氏ならではのプロットのうまさでグイグイ引き込まれていく。中盤から主人公が脅迫者を見つけなさなければならなくなる展開や最後まで分からない身代金取得トリックなど一筋縄ではいかない展開で最後まで結末が分からない。ラストの幕切れも見事だ。とてもデビュー前の原稿とは思えない。どう見ても乱歩賞受賞の「焦茶色のパステル」より面白い。誘拐ものとしては後期の「99%の誘拐」に匹敵する出来だ。岡嶋二人を読んでみようと思う人には初期作なら断然本作をお勧めする。 | ||||
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御存知「謎の乱歩賞受賞為損ない作」です。まぁ、その部分については他のレビューアーさんが書いてはるので書きませんが。 二十年ぶりに読んでみて、新たに発見した魅力を一つ(今更ですが…)。 終盤の、「事件が露見しそうになるけど逃れる」くだりが立て続けに出てくるんですよね!!鞍峰のアホ社長との対比で、殆どの読者は朝倉に肩入れしてた事と思いますが、思わず「バレないでバレないで!!」って願いつつ読んでしまいました。 …結末知ってるはずやのにね(^_^;) 唯一難点を挙げるならば、他レビューでもありましたが、寺井秘書の存在意義がないとこですかね(・_・;) でも逆に言えば、彼女以外の登場人物、全て誰が欠けても本作が成立せんのちゃうか、って位に役割を与えてるって事は凄い事かも。ほんと名作、文句なしの★5です。 | ||||
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競馬の世界を舞台にしたミステリーの傑作。どうしてこれ程の切れのよく、面白い作品が、乱歩賞を外されたのか、大きな疑問を持ちます。トリックに先例があるから今回は,受賞は・・・・・・。兎に角,他に例のない優れた競馬ミステリーなので、最高のお勧め本です。 | ||||
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3億2千万円もするサラブレッドの誘拐事件を軸にしたミステリー。 「序章」でいきなり緊迫した事件が幕をあけ、「第1章 日曜日」から曜日ごとに1章が割り当てられ「第7章 土曜日」へと続き、最後に「終章」で事件は終わります。 私は、途中で何度も「このストーリーはこんな展開で、結末はこんなかな?」と予想しましたが、複雑に絡み合い二転三転する展開で、どんどん新要素が加わって、「えっ。またこんな展開が・・・・」という感じでした。どんどん新たな展開になるのに、いいかげんな進展ではなく、緊密に構成されたしっかりとした作品なのです。 本書は、かつて次々とすばらしい作品を世に出した岡嶋二人(2人の共作者)の事実上の処女作ですが、最初からこんなに優れた作品が出せたということに驚嘆します。 競馬界(レースや競走馬の牧場)のシーンが多く、私はあまりそのタイプのミステリーを呼んだことがなかったので、その面でもとても興味深い作品でした。 本書は、主人公の一人称の語りで物語が進みますが、その心象風景はやや重苦しく、ほの暗い感じのする作品です。軽い読み物が多い中で、このような重厚なテイストはあまり好まない人もいるかもしれませんが、私は本格的と感じ、堪能しました。 二十数年前の作品ですが全く古さを感じさせない、第一級の作品です。 | ||||
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週刊文春1983年 国内3位 購入金額3億円2千万 サラブレットのセシアが、鞍峰の牧場への搬送途中、事故で骨折。鞍峰は、他の3人の共同購入者を欺くべく、部下らに協力を強要する。朝倉は、心ならずも、セシアが誘拐され、殺害される策を提案するのだった。 ・・・ 第28回江戸川乱歩賞受賞作『焦茶色のパステル』の前年に書かれた、実質的な処女作であったとのこと(前年の乱歩賞の最終候補作)。個人的には、本作の方が面白かった。 セシアの狂言誘拐が、当事者の知らないうちに、朝倉らが有利になるような別の物的証拠があらわれ、あげく第3者から身代金を要求されるようになっていく。この謎の組み立て方がすばらしい。秀逸なのは、セシアの身代金の受け渡し方法。警察が厳重警戒する中で、どのように2億円を奪取するのかなのだが、これはまったくの予想外だった。もっとも、著者のあとがきによると先例はあるとのことだし(乱歩賞もこれでけられたと)、現在では、このトリック自体無理があるのは確か。それを割引いても傑作と思う。けっして本を読むのが早いわけではないのだけれど、本作は、途中でやめられず、一日で読了してしまった。 寺井礼子サンの中途半端な存在感だけは疑問。 | ||||
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三億二千万円という空前の値がつけられた競走馬セシアが、馬主の一人・ 鞍峰の牧場に移される途中で不慮の事故に遭い、足の骨を折ってしまった。 他の馬主に知られたら、多額の弁償を強いられることになる――そうした事態を 恐れた鞍峰は、競馬秘書の朝倉が考え出した狂言誘拐――セシアを盗まれた ていにして身代金を要求する――を実行し、何とか責任逃れをしようと画策する。 2億円の身代金を要求する脅迫状を馬主たちのもとに届けるが、実際には身代金の 受け渡しは行わない――というのが、朝倉の立てた計画だったのだが、その計画が、 何者かに洩れていて……。 狂言誘拐を扱った倒叙ミステリで、中盤からは、朝倉たちの計画を知り、裏で 暗躍しているのは誰か?――というフーダニットの要素も盛り込まれています。 また、競馬場ならではの身代金受け渡しのハウダニットは、極めて秀逸な トリックで、乱歩賞選考の際になされた批判――前例があり、しかも現実 には実行不可能――が、いかに的外れなものであったかがよくわかります。 終盤には、事件の構図を反転させる、鮮やかなどんでん返し も用意されており、最初から最後まで読者を退屈させません。 作者の美質が凝縮された、知的エンターテインメントの傑作です。 | ||||
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競馬がテーマということで、競馬を知らない人に受けなかったのかな? 内容からすると、乱歩賞を受賞すべき作品だったように思います。 | ||||
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誘拐物は色々読んでいますが、人間以外が誘拐される作品は初めて読みました。 序章と終章の間は、日曜から始まり土曜までの一週間の一日一日が一章になっています。 緊迫感を持って物語が進んでいくのですが、この曜日による章立てが、更に読者に緊迫感を与える効果を持っていると思います。 どんでん返しが2度ほどありますが、競馬を良く知らない事もあり、私は身代金の受け渡しのトリックは最後まで見抜けませんでした。 ただ、競馬を知らないで読んでも十分に楽しむことができます。 読んだ後に冷静に考えると、この手は競馬以外でも使える事に気が付きました。 私は「焦茶色のパステル」を先に読んでしまいましたが、先に「あした天気にしておくれ」を読むほうが両方の作品をより楽しめると思います。 | ||||
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御得意の誘拐?ものです。あるサラブレットの怪我を隠そうと、サラブレットが誘拐されたと計画しますが・・・ 偽装誘拐は成功するのか?二転三転するストーリーに引込まれてぐいぐい読めます。 | ||||
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