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紙の月
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紙の月の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.78pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全35件 1~20 1/2ページ
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テレビで映画が放映されていたので、 気になって原作も読みました。 映画よりもっとエグいです。 メンタルに来るので、元気な時に読むといいかと思います。 | ||||
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サスペンスとかミステリーだと思って読んだら違った。 簡単に言うとお金で躓いた女性たちの話。それもなんだかイヤミスに出てくるような魅力のない女性3人。 主人公の梨花の夫はまぎれもなくモラハラ夫だが、彼女を含め登場する他の2人の生活環境もそう極端に悪いとは言い切れない。何故、彼女たちは「失敗」したのか、理由はこの作品の中では簡単には明らかにされない。読者がそれぞれ感じることなのだろうと思う。 印象的だったのは、梨花が「ようやく自分の身に起きた全てのことがら、つまり進学や結婚は言うに及ばず日常のささいなできごとの積み重ねが今の自分を作り上げている」と心の中で語るところだ。自分自身や結婚生活から目を背けて、逃げているように感じた前半の彼女が最後に悟ったことがらは、全ての人にあてはまることだと感じた。 | ||||
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元検事の読者です。事実は小説より奇なり、で、実際に多額業務上横領事件を何度か担当した経験からすると、つまらなかった。所詮小説。 | ||||
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理解できない、という人もいれば面白かったと言う人もいる話。 理解はできないけど、でも、角田光代さんという、この作家らしい表現の内容でした。 ついつい引き込まれてしまうからこそ、反発意識も出て。そして面白い。 私は純粋に面白かったです。 | ||||
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宮沢りえちゃんのお色気シーン満載の映画でしたが、小説は果たして。 映画でもそうでしたが、良いなぁあの旦那。行動は良さげなんだけど、実は子どもはいらない、奥様よりも上位に立ちたい。 輝ける女性教育が進んでいる今、あの態度で劣等感を持つ女性はいないだろうなぁ… 若い男に貢いでいくため、手元に有るお金に手を付けるのは常套手段。これに共感するか否かを問うのはナンセンス。 そうなると、この小説は一変して詰まらなくなる。 お金の価値観が変わりつつある昨今、バブル崩壊数年後の買い物で心の隙間を埋めたり、稼ぎの多可で関係の上下が生まれたりするのは、過ぎ去った時代を思い出しました。 止められない自分に気が付き、止めてくれる誰かを探していたのかもねぇ。 面白かったです。 | ||||
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目には見えない女性の狂気に震えましたが、無関心・無神経という男性の凶器に身が引き締まる思いです(T T) | ||||
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感情があまりなさそうな主人公の貢ぐためのお金の使いっぷりに違和感。夫の言動にも違和感。 若い子にハマるくだりは感情移入できそうで、できない、でもどんどん読み進んで、あっという間に読み終わったので、 物語的には読みやすくおもしろかったのかな。 | ||||
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自己肯定感の喪失を埋めるための過剰な消費と、それが生み出す罪への無関心。 この心理は共感しにくいけど、分析が緻密で引き込まれます。 特に、問題を先延ばしにしているうちに当事者意識を失っていく過程は リアリティがあり、恐ろしい。 いや、しかし旦那さ、マジであいつ、なんなの。 こういうの角田光代さん上手に書くよなー。 はー、むかつく。旦那。 | ||||
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TVドラマで見たときはけっこう面白いと思ったんですけど、小説で読んだらどの登場人物の心情にも、どうも共感できませんでした。 角田光代の小説は、「八日目の蝉」や「対岸の彼女」など何冊か読んでいますが、主人公にあまり感情移入できなかったのは、初めてかもしれません。 お金とのかかわり方というものが、テーマの一つになった小説だと思いますが、主人公の梅澤梨花も友人の中條亜紀も、お金で破綻するひとはみんな見栄っ張りすぎるし、クレジットカードを使うことや借金をすることに無自覚すぎるように感じます。 いくら借りてるのかわからなくなるほど、お金を借り続けるとか、私には理解できません。 一方で節約し過ぎて、家庭崩壊状態に陥った主婦の岡崎木綿子も悲しいですね。 過ぎたるはなお及ばざるがごとしということでしょうか。 | ||||
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自己欲求が満たせられないなら倫理も道徳もありません?子供のいる家庭と言う夢が割れたのを機に代理満足を求めて壊れるリカを観ながら終始一貫苛々した。ハッピーエンドにならなくて当たり前の内容だと思う。共感?爽快感? | ||||
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主人公の心情がイマイチ理解出来なかった。 何人かのともだちが10代から20代の主人公の印象を語るが、その背景を読み解くことが出来なかった。 だから、逆に綺麗におさまった話になっていたのかもしれない。 印象にのこった言葉は、梨花がいつも気にしている「自分の一部がすっかり自分自身になってしまうのではないか……」ということで、そんな、漠然とした恐怖を抱きながら生きている。 結婚を機に自分の一部分としか感じられない部分をさっぱりと切り捨てられると思ったが……。いつも自分を探している梨花。 梨花自信もいつからこんな性格になってしまったのか、主人公の心情をもっと知りたかったがその部分には深く触れていない。 梨花自身が最後に邂逅する箇所があるが、結局読者にはインパクトがない。 恐らく、最後に友人亜紀のくだりがあるが、この話から感じることは、きっと梨花自身の行動や性格は幼少期に周りの環境や誰かによってつくられたものであると言いたかったのではないだろうか? | ||||
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主人公が夫の上から目線の態度から自分の存在価値を見つけるため銀行で働き始めるまでは共感できましたが信頼してくれた顧客の金を年下の光太に貢ぎ豪遊しバレると逃亡、理解できませんがドラマは面白かったです | ||||
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とタイトルしてみた。 伊東素子の事件がベースなのだろうが、なんとも足りないものを感じる。 犯罪に至る過程(これは本作で書かれた)、それから、逮捕された後あっけらかんとしていたが、取り調べに対して何と答えたのかが、読者の知りたいところ。東南アジアに逃げて放浪する場面は蛇足だろう。 八日目の蟬、空中庭園などに比べると格段に落ちる。 | ||||
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NHKドラマ→映画の順で観てから原作を手に取りました. NHKドラマは時間がたっぷりあるおかげでかなり原作に忠実に製作されているように感じました. 個人的には梅澤梨花よりもその周辺の人物,特に夫の正文や中條亜紀,岡崎木綿子の 人物像にそそられました.彼らには,誰でも少しは持っているであろうお金に対する絶対感や 恐怖感を象徴する役割がそれぞれに与えられています.本書を読みながら,自分の中の正文や 中條亜紀,岡崎木綿子に改めて気づかされました. ドラマや映画と比べると,原作は,秘密がいつばれるのかという緊迫感が少なく,ちょっと 物足りない感じがしました. | ||||
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映画から入った。当初、まったく興味がなく、見るつもりがなかった。 ある事情から見ることになり、何の期待もなく見てみると、 非常に良くできた、優秀な作品であることに感銘を受けた。 映画のレビューを見ると、賛否がはっきり分かれていた。 原作から入って映画を見た人は、多くが否定的な意見になっていた。 それが気になり、原作を手に取った。 原作が優れているのは、主人公梅澤梨花を、中心に据えて、それを軸に物語をストレートにつむいでいくのではなく、 友人たちを配することで、彼らの発言から、梨花の輪郭を間接的に浮き彫りにしている点だ。 この”間接話法”が、こちらの無意識と意識の両方を、あるいはその境界を、揺り動かす。 そのことによって、梨花という存在が、女性、若い男の恋人、妻、銀行員、犯罪者といった、 分かりやすい性格を持った人物というよりも、何か得体の知れない、不気味なモンスターのような存在になっていく。 読み進むうちに、梨花が持っている毒(悪事に手を染め、転落していく可能性)を、自分自身が持っていることに気づく。 気づかされる。あるいはその毒のうごめきを識る。これが不気味で恐ろしい。語り口は、たとえば湊かなえなどの作品にも 近いのだが、こうした内側からじわじわ確実にせり上がってくるような嫌な感じは、この作品に独特のものだ。 そして、本から入った人たちが映画を見て「ちがう」と思ったことにも納得できた。 小説の方は、言葉の力で、梅澤梨花という世界を、強烈に、強固に、作り上げている。 全体の2/3を過ぎてもまだ物語は、梨花の周辺の人々を通じて、彼女の”正体”をあぶりだそうとしている。 これを読んでいて、黒沢清映画監督の映画『CURE』を思い出した。 だが、映画の方は、逆に、友人たちの視点のような客観性、間接性を払拭して、ストレートに梅澤梨花本人に焦点を合わせ、 彼女が他人の金を自分の快楽のために使いまくるさまを、一種の疾走のように描き切っている。 映画では、静かさを強調するような学校の教会での集会の風景から、始まり、 この分量あたりまで来ると、もう梨花は、偽造証券を作りまくり、人の金を右から左に動かし、新車のBMWに乗り、 二人の愛の巣での生活を満喫している。 本の中では、「スィートルームでの10連泊」という出来事も、友人たちの逸話の中でのワン・オブ・ゼムだが、 映画のそれは、まっすぐに一気に引かれた線のような、梨花の”出来事全体”の一部になっている。 だから小説を好んだ人が、映画を見て「違う」と思うのは当然だ。 主な舞台は銀行であり、そこで行われる諸々の業務。そして恋人である平林光太と過ごす時間。 光太との日々は純度の高い輝くような幸福なモメントの連続として描かれ、 その一方で、銀行内での描写には、梨花と向き合う形で、最後の劇的な対決を画面に生み出す、 隅より子(小林聡美)が配される。 自分が読んだ文庫本の解説は、映画監督の吉田大八が書いていた。 彼は、本の中で梨花が「物語を単独で牽引する絶対的な主人公」のようにではなく、 どういう存在だったのかを決めつけない描き方で表されていたことにふれ、 それを「誤読」の奨励、あるいは認可というふうに受けとめたといっている。 では、本の中では描き出されなかった、一人称で駆け抜ける梅澤梨花を 自分は描いてみようと彼は思う。 小説と映画。まったく違う場所に立つ2つの作品。この距離感こそが、すばらしい。 本を読み終えて、浮かんできたのは、真新しいBMWに乗って、ふたりでドライブする 宮沢りえ(梅澤梨花)の姿だった。 | ||||
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一人の真面目で正義感の強い女性梅澤梨花が、狂ったような思いに駆られて悪事を重ねていく物語。 本作を読む前に主人公の梨花を宮沢りえが演じて映画化されることを知っていたので、主人公と宮沢りえを重ねて読んだ。キャスティングはよいと思った。 梨花と過去に関わりをもった同級生や元恋人、料理教室の友人たちの現状を描きながら、それぞれが色々な意味でお金に悩まされる生活を送っている様子が、現実離れした梨花の感覚と比べて現実感があってよかった。 物語自体は中盤まではよかったのだが、後半は失速した。光太の何が魅力的なのか分からないし、悪事がどんどんエスカレートしてやめられなくなってくるときの独りよがりの心情の描写がくどかった。 | ||||
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映画と内容がずいぶん違っていてまずびっくり。娘と読み合いましたが娘も最後のところがもう少し何かあるのかと期待していたようでがっかり。私も「え?こんな結末なの・・。」と呟いてしまいました。でも、今、買い物依存性、離婚など現在に起こっていることをうまく話に取り入れてうまいなあと思いました。私の用にひねくれた読み方をしない人にはいいかもしれません。 | ||||
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最後まで面白くは読んだ。 しかし、読後に残る消化不良の思いはぬぐえない。 人物も良くかかれ、エピソードもそれぞれに面白い。しかし、それがどうした、ただ読者に材料を投げかけただけではないかという気がしてならない。 もっともっとそれぞれの登場人物を掘り下げ、大きな物語は作れなかったのか。 たぐいまれなる傑作になろうであろう設定を、この程度の結末で終わらせてしまっていいのか、と言う思いが残る。 | ||||
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お金を馬鹿みたいに使い、男に貢ぐ。 こういう話はよくありますがたいてい嫌悪感だけが残ります。 自分も一歩間違えるとこうなるのかも。などと思わないです。 梨花に対しても同じでした。同年代で主婦で真面目な夫がいて 不自由なく暮らしているという共通点があっても、です。 梨花の友人でお金をコントロールできない人たちに対しても同じです。 ただ「嫌悪感」は残りませんでした。何故だろう。ここかなぁ。 排卵日が近いことを告げ夫を誘ったのに不快感をあらわにされた場面。 傷ついたのは自分ではなく夫なのだと。「ごめんなさい」 デリケートな問題ですし、向き合うのは重いです。 でもここを一人で納得したつもりになって欲しくなかった。 そうせざるを得なかった梨花の気持ちが心に刺さります。 証書の偽造方法は有り得ない!と思いましたが 「こんな時間に電話をするのは非常識か」と長い時間悩んだり 学生時代のボランティアの変な盛り上がりとか 女ならではの感情の在り様はとてもリアルに描かれていると思います。 | ||||
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多分、映画化されなければ読むことは無かったと思う、きっかけは顧客から集金したお金5万円を無断拝借した事。 ここから、夫婦間の考え方の違い等の溝や顧客の孫との出会い、果てしない物欲から横領、詐欺にひた走る。 最後は逃げ切ってしまうのか、分かりませんが何とも辛い作品でした。 | ||||
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