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紙の月



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【この小説が収録されている参考書籍】
紙の月
紙の月 (ハルキ文庫 か 8-2)

紙の月の評価: 8.00/10点 レビュー 2件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点8.00pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全2件 1~2 1/1ページ
No.2:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

欠落している自分を、何で埋めるのか?

柴田錬三郎賞を受賞し、テレビドラマ化、映画化されて高い評価を得た長編小説。41歳の女性契約社員が、勤務する銀行から一億円もの巨額を横領したのは何故なのか? ミステリー部分は弱いものの、現代人の精神的な渇望を深く掘り下げた傑作エンターテイメント作品である。
裕福な家庭に育ち、平凡な結婚をし、子どもに恵まれなかったことからパートで勤め始めた銀行で真面目に勤務し、契約社員に抜擢された梅澤梨花が、ふとしたことから銀行の金に手を出し、やがては一億の巨額を横領し、タイに逃げ出すまでの転落の道が、周辺人物のストーリーを交えながらスリリングに描かれている。主人公の梨花を始め、彼女に関係する友人たちも「自分が自分でない」違和感を抱えており、その欠落を金(経済)で埋めようとする。特に梨花の場合は、精神的な飢餓を癒すはずだった恋愛も、いつしか金を与えることで自分の満足を得るという代償行為に変質してしまっていた。それを自覚したとき、梨花はもういちど逃げ出そうとする。
犯罪行為そのものや犯行が発覚するプロセスなどはさらりと描かれており、ノワール小説のスリルは無いが、金に縛られ、金に溺れる登場人物たちの姿には冷たい手で肌をなでられるような恐怖感がある。
犯罪小説ファンというより、宮部みゆき、奥田英朗などのファンにオススメだ。

iisan
927253Y1
No.1:
(8pt)

紙の月の感想

主人公がどんどん変わっていくさまがリアルで怖いくらい。
映画の主演が宮沢りえということで、良くも悪くも宮沢りえしかイメージできなかった。
こういう話って、主婦は共感するんだろうね。


▼以下、ネタバレ感想

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Hidezo
GX0TU62Y

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