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華氏451度



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華氏451度の評価: 4.08/5点 レビュー 60件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.08pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全43件 1~20 1/3ページ
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No.43:
(5pt)

新訳版とは雰囲気が違う、クラシックな訳文。こちらが好きな人もいるかも

文庫本で例えると、活字が小さく紙質も少しざらっとしていた頃のようなクラシックな訳です。Kindleのトップに出てくる、黒い表紙に赤い模様の新訳版とはだいぶリズムが違います(表紙のデザインは炎のこちらの方が新しそうだから紛らわしい)。好みですが、私はこちらの旧訳がテンポよく読みやすく、雰囲気も独特で好きです。
華氏451度 (ハヤカワ文庫SF)Amazon書評・レビュー:華氏451度 (ハヤカワ文庫SF)より
4150116911
No.42:
(5pt)

気づきがありました

学生です。小説に詳しい訳でもないため、本書の批評は他の方に譲りますが、感想を少しだけ記載しておきます。少しでも参考になれば幸いです。

私たちの身の回りには手軽に享受できる娯楽が溢れています。ともすれば、思考を放棄して、刺激を、快楽を求める方向に傾きがちだと思います。少なくとも、私にはその傾向がありました。しかし、本書を読んでみて、時にはゆっくり読書をして、物思いに耽ることの有用性を思い出すことができました。
個人的には、とても興味深く読めました。もしお時間があればご一読してみてはいかがでしょうか。
華氏451度 (ハヤカワ文庫SF)Amazon書評・レビュー:華氏451度 (ハヤカワ文庫SF)より
4150116911
No.41:
(5pt)

本を読まないこと、無関心になることへの警鐘。

1953年に書かれたというのが、なんとも言えない凄みを感じる。今から未来をよくとらえている。
主人公は、モンターグという「昇火士」。おじいちゃん、父親も、昇火士だった。昇火士の仕事は、本を燃やすことだった。そのことに、仕事のやりがいを感じていた。
本は、人を考えさせてしまう。「考える人間なんか存在させてはならん。本を読む人間は、いつどのようなことを考え出すかわからんからだ。そんなやつらを、一分間も野放しにしておくのは、危険極まりない」という。モンターグも、妻のミルトレッドも、ほとんど記憶がない。ミルトレッドは、テレビばかり見て、「海の貝」(イヤホン)を耳の穴に四六時中入れている。テレビ依存症だ。テレビは、部屋の壁3面に映る大型のテレビ室なのだ。そこで一日中過ごす。そして、車をぶっ飛ばすことやスポーツに専念する。考えないことが当たり前の世界。ほとんどの人が刹那に生きている。だから、本はいらないし、燃やすべき対象となる。
モンターグは、クラリスという17歳の女性に会う。クラリスは自由で、月を見上げたり、雨を口で受けたりする。そしてモンターグに率直な質問をする。「あんたが燃やした本のうち、どれか読んだことある?」「あんた、幸福なの?」
モンターグは幸福だと思っていたが、家に帰ったらミルトレッドは睡眠薬を飲んで自殺を図った。なんとか、一命をとりとめる。そこから、幸福だったのか?悩み始める。ミルトレッドに、
モンターグはいつものように出動して、本を燃やそうとし本に石油をかける。本の中に老婆が立っていた。本から老婆に離れるように言うが、老婆は自分でマッチを燃やし、本と一緒に燃えてしまう。
モンターグは、命をかけるほどの本には価値があるのかと衝撃を受ける。
モンターグには、秘密があった。本を燃やすたびに、1冊を盗んでいたのだ。そして、本を読み始める。「書物の背後には、それぞれひとりの人間がいるとことを知った。その人間が考えぬいた上で、長い時間をかけ、その考えを紙の上に書き記したのが、あの書物なんだ。そのことを、僕は今まで、考えて見なかった」と告白する。
モンターグは、ミルトレッドの友達が二人きているところで、あまりにもつまらない話をしているので、突然本を持っていき、詩を朗読する。三人は驚き、二人は帰ってしまう。
モンターグは、体調が悪くて休んでいて、職場に復帰したら、ビーティ署長は、本の弊害について滔々と語る。ビーティ署長は、本をたくさん読んでいることがわかる。そして、通報がきた。
モンターグと署長たちは、通報の家に向かうが、それはモンターグの家だった。モンターグの妻が通報したのだった。そして、モンターグの妻は、モンターグに別れを告げず、テレビ室に別れを告げるのだ。モンターグは、悔しさとビーティ署長に火炎放射器を向けて殺してしまう。
そして、モンターグは逃げ回るのだが、突然 戦争が始まる。それで、物語は終わる。
なんというあっけない幕切れ。本の大切さがわかって、それから何が起しうるのかと期待したが。
本を読まないこと。無関心になること。テレビに依存すること。スポーツに夢中になること。そのことへの大きな警鐘。今の情報洪水の中で、本質が何か。その本質に向かって立ち向かうことを物語は語る。未来を予測しながら、未来の警句までも作り上げている。
華氏451度は、摂氏233度。つまり紙の燃える温度。表題もセンスがある。リアル・ホラーである。
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4150116911
No.40:
(5pt)

本が好きな全ての人へ!

"国民が、自分はなんと輝かしい情報収集能力を持っていることか、と感じるような事実を詰め込むんだ。そうしておけば、みんな、自分の頭で考えているような気になる。動かなくても動いているような感覚が得られる。"1953年発刊の本書は、情報が氾濫する今でも通じる魅力を放っています。‬

個人的には、1967年に本書を原作に公開されたトリュフォー監督の映画版【華氏451】はとても好きで何度も鑑賞しているのですが(一方で最近のリメイク版は微妙でしたが。。)そう言えば本の方を読んでなかったな?と今回手にとったのですが。映画ともまた違う、冒頭の主人公にキッカケを与える少女、クラリスとの出会いの場面や、意図的にSFらしさがあまりない映画では(当然に?)登場しなかった機械猟犬の活躍?に新鮮な魅力を感じました。

また本書では、映画版以上に主人公の上司であるベイティーが饒舌に(ある種の説明役として)ファイアマンがなぜ消火ではなく【書物を焼き尽くす様になったのか】を話すシーンがあるのですが。このあたりは映画ではバッサリとカットされてた気がしますが、あった方が良かったのになあ。。と映画と比較してばかりですが多少残念に思ったりしました。

本好きかつディストピアSF好きな誰かに。また映画版のファンの誰か、あと図書館戦争好きにもオススメ。
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No.39:
(5pt)

1984とは違い救いのあるディストピア小説すごく面白い!

6時間ほどで読めました。多分5~6年近く積読していたと思います。

もっと早く読めばよかったです。数ページ読んで止めてしまったのが後悔です。

レイ・ブラッドベリは1984のイメージが強く、暗いディストピア世界で救いがないんだろうなとか思っていて、元気のあるときに一気に読むとか思っていましたが、この本はディストピア世界ではありますが、主人公が最後の最後まであらがい、またいないと思っていた味方が大勢いたこと。

体制派も諸外国との戦争で堅牢な地位を気づけていないことなど、救いがあり、SF的にも読みやすく面白かったです。
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No.38:
(5pt)

詩的な比喩表現の多さは、他のディストピア小説とはまた違う趣のあるものでした

オルダスハクスリーの「すばらしい新世界」、伊藤計劃著の「ハーモニー」でもそう描かれてますが、管理したい側は物質的肉体的に満たされた「しあわせ」をえさに人びとを操ろうとするのでしょう。ですから、本当のこと、「真理」に近づこうとする動きには神経をとがらせます。

本の所有が禁止され、見つかれば焼かれてしまう(焚書)という本作のテーマは、管理側がその思惑に厚い布をかぶせるという小賢しいこともせず、直球で監視と管理の邪魔になる「真理」への接近を阻止しようというものです。

教育や条件付けにより常に空虚さを感じるように仕向け、そこへ大量で強烈な情報を浴びせて中毒患者に仕立て、自立心や考える力を奪ってしまいます。これはインターネットやスマートフォン、テレビなどから大量の情報を浴び、知らず知らずのうちにその奴隷となる現代人と共通するのではないでしょうか。

未来への希望を感じさせるエンディングと、詩的な比喩表現の多さは、他のディストピア小説とはまた違う趣のあるものでした。
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4150116911
No.37:
(5pt)

優れたSF小説だと思います。

活字文化の廃れた世界を背景にして、人間を描いた作品です。ディストピアと聞いていたのですが、最後に少しだけ救いがあったので、読後感はそれほどわるくありませんでした。
1953年の著作ですが、現代社会を風刺しているような感覚にとらわれます。優れたSF小説の特徴だと思います。
おすすめです。
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4150116911
No.36:
(5pt)

本と情報化社会

2014年の横浜トリエンナーレのテーマということで買ったものの全然読めずにようやく読了。 今から60年以上も昔にこういう世界観を描いているのがすごい。 その当時に、本というメタファが変わるかもというのが示唆されていて、今の時代を予見しているかの感じなところに驚きました。 この先60年後に、本はどういう存在になっていくのだろうか。
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No.35:
(4pt)

まさに現代において考えるべき、重いテーマを扱った作品

米国のSF・幻想文学作家のレイ・ブラッドベリによる1953年発表の作品。
ジョージ・オーウェルの『1984年』などと並び、代表的なディストピア小説のひとつと言われる。ディストピア小説とは、SFなどで空想的な未来として、理想郷(=ユートピア)の正反対の社会(=ディストピア)を描いた小説で、その内容は政治的・社会的な様々な課題を背景としている場合が多い。
華氏451度とは、摂氏では233度にあたり、紙が自然発火する温度というが、本作品は本の所有や読書が禁じられた近未来の物語である。
主人公は「焚書官」として、人類の叡智の結晶である本を焼き尽くす仕事をしているが、その一方で人々は超小型ラジオや家の大型テレビで絶え間なく娯楽を提供されている。彼らが生きている社会では、ホイットマンもフォークナーも聖書も禁書とされ、人々は権力者の都合のいい刹那的な娯楽により飼いならされ、自ら考えることを自然に奪い取られている。
主人公は、その後、謎の少女クラリス、元大学教授フェイバーと知り合い、自分の仕事に疑問を持つようになり、書物の重要性に目覚めて、自分の上官を焼き殺して逃走する。そして、最後に、書物を自分の頭に焼き付けて未来へ伝承しようとしている老人の一団に出会う。
現代の世の中は(少なくとも日本は)、体制側の明示的な意図によって、個々人が自らの考える材料や機会を制限されることは殆どない。しかし、TVをつければ大多数のチャンネルでお笑い番組が流れ、ネットを見れば多くの人がアクセスしたサイトや、過去の自分のアクセス・購入履歴に基づいたサイトが自動的に表示される。。。体制側の焚書官がわざわざ書物を焼かなくても、自らが考えることを放棄するような状況を作り出しているのではあるまいか。。。
まさに現代において考えるべき、重いテーマを扱った作品である。
(2013年1月了)
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No.34:
(4pt)

こんどは映画で。

昔から知っていた。
フランスの作品だとばかり思っていた。
ビデオでみてみたい。
書物のない世界を風刺している。考えることをやめた世界はこわい。いまのネット社会も、便利な情報に踊らされて自分で考える習慣がなくなったら、怖い。
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No.33:
(5pt)

21世紀に再読すべき

20世紀半ばの テレビという情報機器の普及と原子力戦争に怯えた時代を反映する作品だが、インターネットとテロの時代と成った21世紀に再読すべきだ。
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No.32:
(4pt)

原点となる古典

この本のお話自体は、そんなに面白いものじゃないけれども、随分いろんな有名な作品に真似されていそう。原点に立ち返る意味で、読むべき書籍だと思う。クラリスという、透明感があって理知的でミステリアスで非常に魅力的なティーンエイジャーの少女が出てくる。まさか・・・。ところで国民をコントロールしようとするのは、政府であれメディアであれ企業であれ有力な存在の常。最近はエンタメまで、コントロール・フリークだ。様々なものに依存症を患っている現代人に、この作品はまたも必読書となってきてる。聖書はいつの時代でもどこの国でも、人間による不当な支配を免れさせるんだと、裏付ける。
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4150116911
No.31:
(4pt)

火の色は愉しかった。

火の色は愉しかった。

で始まる約の方
この一文から始まるのがもう、グッとくる
といろんなとこれで言われています
自分もそう思います

『1984年』と同じくらい有名なディストピアもの
本は焼かれて、大衆は政府から与えられる、より分かりやすいだけの娯楽に興じていて、それで良いと思って暮らしている

そんな近未来の世界のはずなのに、現代と同じ感じをさせる怖い物語

ガンカタで有名な『リベリオン』のもろに元ネタだろうなぁ

偶然だけど、今、開催中の横浜トリエンナーレのテーマがこの本みたいです

最後の解説を書いているノンフィクション作家の 佐野眞一さんが、本を読まない人が増えて、人の心を読めない人も増えている
って書いているのですが、本読まない人はこの文章を読まないよなと
ディストピア的皮肉を感じました
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4150116911
No.30:
(5pt)

ゾクゾクする読書

最近読んだ本の中で、最もゾクゾクしながらページを捲った本でした。
物語の展開が予測できず、最後まで楽しませて貰いました。
60年前に書かれたことが信じられない程、斬新であり、全く色褪せることがない名作です。
ストーリーは、他の方がレビューに書かれている通りです。

ジョージ・オーウェル、レイ・ブラッドベリと、アメリカのSF作家の想像力や未来を読む力には驚かされます。
彼らが想像していた、危惧していた世界が今、実現しているのだから。
現代人の多くが、目覚めている間は常にテレビやラジオ、スマートフォン、インターネット、ゲームを相手にしています。
そして、それらから流れ出てくる情報の波に溺れる人々、思考することを忘れてしまった(放棄した)人々、実生活で他者とコミュニケーションが取れなくなった人々、沈黙に耐えられない人々、刹那的な快楽を求める人々、何もかもにスピードや効率を求める短気で超合理的な性格が作り出されてしまいました。

幸い、本はまだ存在しています。
しかし、本の質はどうでしょう?
誰でも簡単に出版できるようになり、内容の薄いものや類似作品も数多く溢れるようになりました。
子どもから大人まで、活字離れも進んでいます。
私たちはこのまま、さらに突き進んでいくのでしょうか。
ブラッドベリが60年前に発した警鐘は、今もまだ有効なのではないでしょうか。
この辺りで一度立ち止まり、見直してみることが必要なのでは?

〜琴線に触れた言葉〜

「本質とはなにか?わしにいわせれば、それはものの核心を意味する。それをのぞかせる気孔が、書物のうちにある。」

「建設に従事しない男は、破壊を仕事にすることになる。」

「人間である以上、死ぬときは必ず、あとに何かをのこしておくべきだ。子どもを一人、本を一冊、絵を一枚、家を一軒、築いた堀をひとつ、あるいはまた、こしらえた靴を一足。それでなければ、自分の手で丹精した庭園、なんでもよろしい。なにかの意味で自分の手の触れたものをのこしておかなければならぬ。それによって、たとえ死んでも、たましいが行き場に迷うことはない。おまえの植えた木なり花なりが、他人の眼に触れることは、おまえがそこに存在することだ。つくりあげたものがなんであろうと、それは問題ではない。おまえの手がくわわる以前と、おまえが手をひいた後とを比べて、なにかおまえを思い出させるだけのものがのこっておれば、それでいいのだ。芝生を刈るだけの男と、庭園をつくりあげた男との相違は、それをつくりあげたかどうかにある。芝刈人はいなかったも同然だ。だが、庭師は生涯を通じて、その庭のうちに存在するんだ。」

〜佐野眞一さんのあとがきの言葉〜

「本はよく森や宇宙にたとえられる。一本の樹木では森にならず、一つの星では宇宙にならない。夜空を見上げると、無数の星がある。その星と星を結んで、大熊座とかオリオン座とか名付けたのは、人類の叡智である。」

「読書とは、無数の星のなかから好きな星を選び取って自分だけの星座をつくる行為に似ている。」
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4150116911
No.29:
(5pt)

なんか読むのつらかった...

Kindleで購入しました。

高校生のころ読んで、「その時は自分で自由になろうとしないと駄目だ」なんてわかったつもりになってましたが、社会に出て見方が変わってきました。

他人の自由を抑圧して自分の意見だけを通そうとする人、実際の社会でもあまりに自己中心的な言動がいとも簡単に世に出せる時代になりました。自分を抑圧してるのが独裁者であればまだましです。社会といか総意とか、もっと平たくいうと「みんな」という全体主義が互いを抑圧する息苦しい社会を体験していると、この本に描かれた悲惨な未来像が今の自分と重なってきます。ブラッドベリの描いた未来像と今の社会をだぶらせたとき、重なって見える情景に目眩がしてきました。
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4150116911
No.28:
(5pt)

SF? 今の日本のことかと思った。。。。。

ちょうど60年前に書かれた”SF"の世界が、今の日本にそっくりで、背筋の凍る思いで読みました。怖いけど、でもページをめくらずにいられない、そんな一冊です。
読書も本を所有することも許されない世界で、毎日毎日、名著、良書にガソリンをかけて燃やしてしまう焚書官のガイ・モンターグが主人公です。妻は壁に映し出される映像か、「海の貝」と呼ばれるラジオから、四六時中、官製の情報を受けとって不満もなく暮らしています。一方のガイは、ある日の仕事帰りに、ひとりの少女から、あなたは自分の焼いた本を一冊でも読んだことがあるのか、あなたは幸せなのかと問われ、説明できない不安に襲われます。物語は、ここからぐいぐいと動きだして。。。。。
解説によると、日本人が賢くならないように占領政策であてがわれた三つのSがありました。スクリーン、セックス、スポーツです。したたかですねえ、アメリカさん! 私たちは赤子の手をひねるより扱いやすいと思われているのでは? スポーツの代わりにスピード、という説もあるようですが、スクリーンをTVと考え、そこにスピードを加えたら、アメリカの狙いどおりになった従順なるニッポン、って気がしてなりません。スピードは、じっくり考えるという習慣を奪うのには最高の方法。(子どもたちに「早くしなさい!」と言わないことが、ささやかな抵抗になるかも?)
結末近くに、思いがけない抗いかたが出てきますが、さて、私たちはどうすれば、今の流れに抗うことができるのでしょうか。それが分かったら!
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4150116911
No.27:
(5pt)

再読

ブラッドベリらしい世界でした。昔読んで本も売ってしまったので、もう一度、読みたいなと思ったら、すぐにこちらで、簡単に入手できてよかったです。
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4150116911
No.26:
(5pt)

雑誌、テレビ、スマホ、ネットに囲まれ楽しい君へ

電車内ではスマホやDS、PSP等で愚にもつかないゲームをし続け、家に帰れば下らないテレビをダラダラと観て、たまに読む活字と言えば雑誌かせいぜい流行の小説かタレント本やダイエット本。アレが良いとテレビがいえばそれに飛びつき、これが流行と雑誌がいえばそれを買い求める。
そんなバカ丸出しの君に是非読んで欲しい本。

おっと、年がら年中下らないゲームをして、マトモな本なんか全然読まず
愚にもつかないエアバンドを良いと言われれば、それに飛びつき
一山幾らのアイドルグループの誰が1番かって下らないことに喧々諤々
そんな君にどうして怒る資格がある?

数十年前の本とは思えない。ただ、著者の予言の唯一の間違いは、快楽漬けにされてしまった連中には、法規制なんかいらないことだ。むしろ、君らは自らその共犯となってさえいることだ。
無駄な情報と無駄な消費に飲み込まれて前も後ろも分からなくなって、自分が頭良いと勘違いしている君らに是非読んで欲しいね。
こみ入ったことなんか考えられず、感情的にがなり立てるしか出来ないお前等にね。
華氏451度 (ハヤカワ文庫SF)Amazon書評・レビュー:華氏451度 (ハヤカワ文庫SF)より
4150116911
No.25:
(5pt)

面白い。Kindle版でもやっぱり面白い。

Kindle Paper Whiteで 読みました。通して読む時間がなかったので細切れの読書でしたが、PaperWhiteは想像以上に読みやすく、楽しめました。複数の書籍を切り替えながら読めるので、どの本をカバンに入れるかを考えないでいいのはとても楽です。中身は皆さんがお薦めになるでしょうから、ネット人間には必読とだけ書いておきます。
華氏451度 (ハヤカワ文庫SF)Amazon書評・レビュー:華氏451度 (ハヤカワ文庫SF)より
4150116911
No.24:
(4pt)

ディストピアを描く代表作

ディストピアを描いた往年の名作。
近年の同様な作品に比べ設定などの風呂敷を広げすぎない点は、このジャンルのファンには物足りないかもしれませんが
その分登場人物の内省に目が行きコンパクトな作品に感じさせます。
華氏451度 (ハヤカワ文庫SF)Amazon書評・レビュー:華氏451度 (ハヤカワ文庫SF)より
4150116911

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