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図書館の神様
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図書館の神様の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.29pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全91件 1~20 1/5ページ
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瀬尾まいこさんの書く小説が好きです。 どの小説も瀬尾さん自身の教師時代に培った体験や瀬尾さんの目を通した人生観のようなものが反映されいるように思います。 他のエッセイで書かれていたように、実際瀬尾さんが田舎の学校に教師として赴任したときのことがこの小説の土台になっているように思います。 こんな高校生居ないよなとか、こんな頼りない先生いるか?とか、突っ込みどころはありますが、これは小説なのでそんなことは置いといて、瀬尾さんの人となりを想像して読み進めていました。 そして最後まで淡々と進むと思っていたら、最後の2ページで思わず泣いてしまいました。 現実には人の死はそんなにすんなり受け入れられないものだとしても…とても救われた気がしました。 | ||||
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人気作家なのに、これまで一冊も読んだことがなかったので、作家の名を世に広めた作品を読んでみました。 テンポの良いリズミカルな筆使いに一気に読了し、すっかりファンになりました。 カラッとしてるのに、微熱を抱えた若い時をふぅ~っと一息吐いて、前進して行く青春をサラリと描いた素敵な物語でした。 | ||||
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瀬尾さんの本はほとんど読んでいるの1ファンです。この本は初期のころの作品のせいか置いてある書店がなく、アマゾンで購入させて頂きました。「卵の緒」は結構あちこちに置いてあるんですけどね。 さて、いつも思いますが、瀬尾さん作品に出てくる人々は本当に優しくてチャーミングです。 真面目に生きてきたからこそ、周りに厳しくなってしまった主人公の人柄は自分とどこか重なる部分があり、共感しながら読み進めました。そして、憎めないけどやはりずるい不倫相手、優しい弟、そして子供なのにかなり頼りになる垣内君、みんな魅力的なキャラばかり。一見軽い感じに見えたの本作品ですが、不倫に加え、学生や高齢者の自殺などの話も含まれ、短い中にも色々なことが盛り込まれている素晴らしい一冊でした。購入して良かったです。 また他の話の中で会えたらいいなぁ、と思いました。 | ||||
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絶対読んだ方がいい | ||||
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スーッと涼しく読めます。電子本ですから 読みページの%表記 または読み終わるまでのTime表記が出ます。 中見出しが無い小説です。神様の登場までの %・Time が付けば 新電子本となります。(かな??。) | ||||
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本苦手な人でも面白いと感じれる。 とりあえず読んでみるといい。 | ||||
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正直、主人公の清にはほとんどと言って良いほど感情移入できないのですが、垣内君がこの本の世界にぐいぐいと引き込んでくれました。 垣内君の最後のスピーチがずっと頭の中に残っています。 何もできないな、自分は無力だなと感じた時、疲れた時に読んでみてほしい本です。 | ||||
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子供の読書感想文の課題図書でした。 | ||||
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面白い小説というのは、 最初の1ページ半も読めば、 面白いと確信できるんだなと、 久々に思わせてもらえました。 そして、 そう思わせてくれた作家さんは、 当然、今後は、 贔屓にさせていただきます。 本作を半分も読んだ頃には、 手に入る限りの文庫を、 全部読もうと心に決めてました。 こんなに自然に物語が流れて、 人間も風景も記憶も感情も、 皆イキイキとしていて、 それでいてバカポジティブでなく、 悲しみも背負っていて、 だから頑張って暮らしていて、 でも頑張ってるなんて思わず、 登場人物たちは皆、 現実の人間と同じように、 明日や今夜のことを考えていて、 気付けば季節が変わっている。 まるで思い出みたいだなと思い、 読み終えた本を文庫ケースに、 他のコレクションと一緒にしまう。 まだ心にじんわりと、 物語の感触がのこっている。 さわれないけど、 見えないけど、 たしかに胸のなかにある。 なんといい気分なのかと、 しばらく余韻に浸る。 あ、そーだ。 今さら気付いたのは遅いけど、 アマゾンさん、これ、 表紙が少し破れてましたよ。 なんて、 この本を買った当時のぼくは、 複数の本が欲しければ、 素直に複数発注していたので、 それが原因だと、 今ではわかっているのですが。 アマゾンさんは、 本の配送がヘタなんですよね。 うまく収納できる人も、 なかにはいるようですが、 ヘタな人はグシャッと入れる。 当然、本と本がイジメあって、 破れたり折れたりする。 だからぼくは今では、 何十冊買う予定でも、 一冊ずつ注文します。 それでもたまには、 ボロいのが届きますけどね。 新品で買ってるのに。 もう、帯の破れとかは、 気にしないことにしてます。 どーせ捨てるし。 でもこの本みたいに、 ああ素敵な話だった! これは宝物だ! と思ったとき、 そういや表紙が破れてたなと、 後になって悲しくなるのは、 もう嫌なので、今では、 届いた本はキッチリと、 隅々まで確認しています。 なんで上手な人に倣って、 統一しないのだろうなと、 不思議に思います。 2冊頼むとき限定ですが、 うまい人はピッタリな封筒に、 背表紙同士を向かい合わせて、 キチッと揃えて入れてくれます。 あれを徹底してくれたら、 一度にたくさんはムリでも、 注文を2冊ずつに増やせるのに。 と、文句をいいつつも、 今日もまた数冊注文し、 (当然、1冊ずつ届くように) 明日もまた、数冊届く予定です。 読書はいいなぁ。 瀬尾まいこさんの作品を、 『あとで買う』リストに、 全部放り込むぞと決めつつ、 リストにある本の数が、 250冊からいつまでも減らず、 増える一方なことに、 我ながら呆れています。 アマゾンさんは、 配送はヘタなくせに、 すすめるのはうまいんですよ。 感謝しつつも困っていますw | ||||
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今回もやられた。何しろ出だしが『清。私の名前だ。』とこう来た。 え、誰?男、女?振り仮名はキヨって書いてあるけど、キヨシじゃないだろうなあ・・・などとページを手繰るスピードが加速します。 『幸福な食卓』でもそうでしたが、「つかみ」が本当にお上手です。 さて今回のお話は部活一本やりの高校生の主人公が、名前の通り清廉過ぎて、とあることで級友が自殺してしまい、以降、やりたいことも見つからず、ぐだぐだな大学生活を経て、ぐだぐだな不倫生活の最中に講師として赴いた高校で不慣れな文芸部なる部の顧問としてぐだぐだと生徒と過ごしていく中で彼女自身を回復していく、といったようなお話です。 瀬尾さんの作品は本作を含め3つ目ですが、人の弱さや不完全さに対して優しい眼差しを向けているように感じます。 級友を自殺に追い込んでしまった主人公の完璧主義。その後不倫からも抜けられない。そんな主人公の状態は決して褒められたものではないし、ましては肯定できるものではないかもしれません。だけど、人間とはそんなに強いものではないし、いちいち色んなことでヘコんだり悩んだりするものだし、時に奈落の底でもがいてなかなか上がってこれないことだってあると思います。 ひょっとして勘違いかもしれませんが、私は主人公の描写に筆者の弱さへの寛容さを感じました。 主人公は、弟や文芸部唯一の部員の垣内君との何気ない日々から恢復の兆しを得ました。もし現実に何となく問題抱えていそうな人がいたら、私は大人な対応できるのかな、とちょっと不安になりました。 評論家のように人を責めるのは簡単ですしそんなのは嫌ですが、かといって内情を知りもしないのに安易に価値判断はしづらい。かといって、遠巻きに見ているだけというのでは爪弾きにしているのと大して変わらない。「なんかあったら話聞くよ」って言って、結果話されないでおしまいって感じなのかな。 ・・・ 題名から本とかの話が沢山出てくるのかなと手に取りましたが予想以上に重たい作品でした。しかし、文章の端々にユーモアを交えて語る瀬尾さんのスタイルは、読んでいて楽しい。人の弱さとか寛容とかについて考えさせる良い作品だと思います。希望の見える終わり方も好きです。ただ、主人公の、おとぼけな不倫相手の発言に対する心理描写は滅茶苦茶リアルです。そういう意味では中高生にはちょっと薦めづらいなあ。 | ||||
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食わず嫌いってわけじゃないんだが、読んでなかったんだよね、瀬尾さん。 2021年にこの作品を読んだわけだけど、ほとんど同世代の瀬尾さんが2003年にこういう作品を書いている。自分はいったい何をしてきたんだろう? ずいぶんと時間が経ってしまったなぁ。2003年頃に瀬尾さんぐらいの洞察力と表現力と、優しいまなざしがあれば、いろんなことは違っていたのかな。 平易な文章なのですらすら読める。良くも悪くも人物描写も淡々と書き込まれていて、なのに深く心を揺さぶられる。主人公が大きな心の挫折を経て、最後には「どうでもいい」と思っていた教師という仕事を好きなる。文芸部の垣内くんと弟の拓実がいい味を出してます。 作中に出てくる川端康成、夏目漱石や山本周五郎などの日本の名作小説をもう一度読みたくなったり、未読のものを読みたくなりました。 川端康成「抒情歌」 「死人にものいいかけるとは、なんという悲しい人間の習わしでしょう」 。2020年は新型コロナで大変な一年になってしまった。東日本大震災からは10年が経った。 日本は、社会はなかなかつらい時代にどんどん進んで行っているように感じるけど、社会の問題も確かに大事だけど、人が朗らかに生きるのに必要なことはきっともっと身近なことなんだろうなと。 「神様のいる場所はきっとたくさんある。私を救ってくれるものもちゃんとそこにある。」 いい作品でした。 | ||||
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清と垣内君のその後が気になる~ 是非とも付き合っていただきたい! なんかダメダメな清が人間臭くていいな~ | ||||
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著者は「本屋大賞」受賞歴のある「瀬尾まいこ」氏。 本書は、2009年第1刷・2019年第10刷とコンスタントに読まれている。 氏は文学部国文科卒で学校の国語科講師と教諭経験が10年ほどある。 自分の経験を元にした学園小説でもある。 周りから見ても学校の図書館・図書室は人が少なくのんびりした空気が流れている。 本作も図書館(室)で活動する「文芸部」。顧問の女性講師「早川清」先生とダダ一人の部員「垣内」くん。 二人の「ゆるい部活動」が進行する。顧問の女性講師の私生活と同時進行である。 始めは「何が」言いたいのかな。「何が」起こるのかな。という「ゆるい学校風景」である。 しかし、決める時は決めます。「ぴしゃり」と。誰が。「垣内」くんが。 本書P227で「ぼくは垣内君の意見に激しく賛同する。垣内君は正しい」(山本幸久氏、解説)。 これでいいのだが、余計なことを言うと(著者と同業者の元教員の私の押し売り、として)、以下の如しです。 「いましたね」。私の後輩の国語科教員にも。私、「君は良く読書をしているが、何故だね」。後輩「自分で直接体験できることは知れています(少ししかない)」「せめて読書で間接体験をしています」・・私「天晴れ後輩君(本当に、高校の2年後輩であった)」・・ 「文学を通せば、何年も前に生きていた人と同じものを見れるんだ。」「のび太はタイムマシーンに乗って時代を超えて、どこでもドアで世界を回る。」その通りですね。 一度の短い人生で「少ない体験」しかできない「はかない存在の人間」。 その人間に天は。神は。「書物」というタイムマシンを与えてくれました。 間接体験でも「ゼロ」より遥かに「まし」ですね。 有難う書物。有難う垣内君。私も頑張ります読書に。72歳福岡在住 | ||||
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"垣内君はみんなを見回しながら、堂々と語った。『文学を通せば、何年も前に生きてた人と同じものを見れるんだ。見ず知らずの女の人に恋することだってできる。自分の中のものを切り出してくることだってできる(略"2003年発刊の本書は、文芸部顧問の"私"が出会いから再生していく物語。 個人的には、知り合いの図書館関係者のコロナ禍における苦労話を伺っている中で、本書のタイトルに惹かれて手にとりました。 さて、そんな本書は"清く正しくまっすぐな青春"をバレー部でおくってきた(と思っている)"私"が挫折により【全てに投げやりになって新米教師】として赴任した高校で、意図せずになった文芸部の顧問として出会った"全てに正しい"たった1人の部員、垣内くんと出会って変化していくのですが。 なんでしょう。作者の意図的?とはいえ"私"の教師としてのやる気のなさが目立つので、垣内くんの立ち振る舞いが【とにかく大人びてる】のがまず強く印象に残りました。(垣内くん。一体君はどんな大人になるのだろうか。。) 一方で物語としても、派手さはなくも他者からの承認欲求(よく言えば期待)から解き放たれた事での迷走をへて、最後に力強く歩み出す"私"の姿は【普遍的な魅力があって】元気づけられる読後感でした。 さっと読める本を探す人や、古典文学、図書館好きな人にオススメ。 | ||||
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しばらく沈んだ気持ちが続いている人、将来の展望がなんとも見えない人、日々に手ごたえを感じない人を、ちょっと救ってくれるかもしれない本です。 心理的に不自由な、縛られた青春を送ってきた早川清(きよ)。最大の束縛は高校の頃、バレーボール部キャプテンとしてチームメイトを叱責したところ、その子が自殺してしまったこと。それ以来、打ち込むこともなく漂う清の今の慰めは、お菓子作り教室の先生である浅海さんとの数年間続く不倫のお付き合い。 そんな清は大学を出て高校の国語の講師に就き、興味もない文芸部の顧問をやらされます。部員は3年生の垣内君ただ一人。実は垣内君も挫折を経験しているらしく、清と似たところもあり、二人が文学でどこか救われていく様子も見てとれます。 主たる登場人物はこの垣内君と清の弟の拓海。何でもない、行き当たりばったりのような会話を重ねながら、清が自分自身を見つめ、少しずつ自分を再構成し、世界とのかかわり方の糸口を掴んでいくところがメインテーマなんじゃないかな。大きいのは文芸部や自分の授業において、文学を通じて他の人の人生、違う世界に触れたこと。高校の図書館に住まう何かの神様が清を救ってくれたようです。 不倫と言ってもどろどろではなく、垣内君と文芸部で一年間付き合うものの恋愛感情を持つわけでもなく、清が悟りを啓くわけでもないですが、ごく普通の女性が、自然に頭を上げ、積極的に足を踏み出し、自分の人生に向かっていく様子は嫌味なく爽やかで温かい。 カバー絵の手前の少年が垣内君。奥の女性が清で、154頁のシーンです。 | ||||
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すいすいと読みやすく、さらっと入ってきました。 あつくるしくはないけど、やる気や希望を感じさせてくれる作品でした。 | ||||
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『図書館の神様』(瀬尾まいこ著、ちくま文庫)は、飲み心地が爽やかなサイダーのような青春小説です。 「私」、早川清(きよ)は、地方の小さな私立大学卒業後、海の近くの鄙びた高校の教師(1年契約の講師)になりました。高校時代にバレーボールに熱中した経験から、バレーボール部の顧問を狙っていたのに、文芸部の顧問にされてしまいます。 「自分が生徒の頃には図書室なんてまったく寄りつかなかった。昼休みはいつも体育館で過ごしたし、読書感想文の宿題が出る夏休み前に本を借りる程度だった。なのに、どうして私が文芸部の顧問なのだ。担当教科が国語だから? だったら困る。別に国語が得意なわけじゃない。文学なんてまったく興味がない。小説どころか雑誌や漫画すら読まない。確かに私は文学部出身だ。でも、大学進学を間近に進路変更をした私は、日本人が日本語を勉強するという最も簡単そうな道を安易に選んだだけだ」。 「文芸部の部員はたった一名だった」。「(三年生の)垣内君は本当に川端康成の本を開き、読み始めた。本気で文学をやりたいと思う高校生がいることにも、川端康成を自ら進んで読む若者がいることにも度肝を抜かれる」。 清は、垣内との部活動を通じて、少しずつ文学の世界に親しみを感じていきます。そして、大学生時代から続いている不倫にピリオドを打ちます。 卒業式を控えた発表会で、文芸部代表として垣内が体育館の檀上に立ちます。「垣内君はみんなを見回しながら、堂々と語った。『文学を通せば、何年も前に生きてた人と同じものを見れるんだ。見ず知らずの女の人に恋することだってできる。自分の中のものを切り出してくることだってできる。とにかくそこにいながらにして、たいていのことができてしまう。のび太はタイムマシーンに乗って時代を超えて、どこでもドアで世界を回る。マゼランは船で、ライト兄弟は飛行機で新しい世界に飛んでいく。僕は本を開いてそれをする』。垣内君はそう言うと、いつもの顔に戻って、照れくさそうに『以上です』と頭を下げた。しばらくの沈黙の後で、拍手が響いた。垣内君は拍手にお辞儀で答えると、私に『どうだった?』って合図を送った。私はにっこり笑ってみせた」。 都立富士高時代に入部した文芸部は、男子生徒は私一人だけだったことを、懐かしく思い出しました。 | ||||
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高校時代の私は、おそらく早川先生レベルでしか文学作品を読んでいなかった。それでも高校で読んだ『こころ』に衝撃を受け、『雪国』の文章の美しさに心を打たれた。中学・高校とスポーツに明け暮れた私にとって、自分の心の反応がとても意外だった。あれ?早川先生と同じじゃないか。 大学でも体育会系の部活動(サークルではない)をやっていた私だったが本も読んだ。まずは川端康成を読もうと決めて『伊豆の踊子』を読み『山の音』を読み『古都』を読み『眠れる美女』読んだ。文学作品を高尚なものと思い込んで敬遠していたのがバカらしくなった。おもしろいじゃないか。このおじさん(川端)頭がいかれてる、とも思った。同じように自らの命を絶った芥川龍之介にも手を広げた。『羅生門』『藪の中』『地獄変』『河童』。やっぱりこのおじさん(芥川)もどうかしている。 文学にまったく興味のない、あまり人の来ない高校の図書館に毎日通う、文芸部顧問の早川先生。ただ一人だけの部員は3年生の垣内君。講師である早川先生は1年契約で3月までしかこの学校にいない。垣内君も3年生だから3月で卒業する。大学を出たばかりの若い女性教師と高校3年の男子。ところが二人の関係はロマンとはまるで縁がないまま終わる。ゆるゆると時間が過ぎて行く中で、二人の心の中には恋愛とはまったく違う結びつきが生まれる。そうした心の成長は、やはり文学作品がもたらしたと思うのだが。そう思えれば文学というものはとても楽しい。 | ||||
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舞台は、高校の図書室がメインである。図書館は、作品中、主人公の活動の舞台として一切出てこない。 そして、主人公は図書室での「文芸部」のやりとりをとおして先生になることを決意する。つまり、学校の施設の一部である図書室での出来事が、人生の進路を決めたことになっている。 図書室なら、学校の一部だと想像ができ、先生になるならないと関係性がわいてくる。図書館は当然、それ単体で、存在する建物で、そこから主人公の人生の過去、未来は想像できない。 一体、なぜ、図書室の神様でなく、図書館の神様というタイトルにしたのか、全く、理解できない、それだけが読んでいて、常につきまとう疑問だった。 内容は、不倫小説で、面白かった。 | ||||
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男子校に赴任することになった女性教師なんかほっとさせられる日常 女性教師の弟君が、男子校に赴任するにあたって、官能小説的な展開になるぞと姉を心配する所、なんか笑えた。 | ||||
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