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薬指の標本
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薬指の標本の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.31pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全70件 61~70 4/4ページ
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「薬指の標本」と「六角形の小部屋」が収録されています。ふたつとも不思議な癒し商売が出てきます。これはそんな商売に関わる不思議な物語です。心の中に渦巻く、決して心の中だけじゃおさまりきることのできない様々な感情。小川洋子さんは透明感あふれる文体でそれを包み込んでくれました。この不思議な世界の不思議な雰囲気は、もっともっと味わってみたいです。 | ||||
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小川洋子さんの小説をはじめて読みました。 読んで受けた印象は、懐古的で甘美で切ない感じ。 決して体験したことのない(体験するはずがない)話なのに、懐かしい感じ。 残酷な場面であるにもかかわらず、グロテスクな印象は残らず、かえって甘美である。 小説に良くあるような劇的なことがおきたわけじゃなく、ちょっとしたことなのに切ない。 この切なさは、舞台が多少の非現実を含んでいる(標本室や語り小部屋)のに、私たちに身近な感情である。 このような逆説的な不思議な世界観を持った小説が美しく感じるのは、 作者の小川洋子さんの文体が透き通っているからだろう。 作者の他の小説も読んでみたいと思った。 | ||||
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『博士の愛した数式』を読んでから、この短編集を手にした。 期待を裏切らず、ありそうで絶対にない特別な空気があるように感じた。時間も感情もなにもかも、この空気に飲み込まれていく…感覚が研ぎすまされるような鈍化していくような、不思議な体験が出来た。題材はとてもSFちっくなのにそうは全く感じさせない。う~んこれもまた不思議。 | ||||
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短編集です。どの作品もすばらしいのですがこの表題の作品は特に印象に残るのではないでしょうか。作品の内容はさけて置きますが小川さん独特の残酷なシーンがはいっているのになのにその残酷さが美しく緻密な文体でこの作品は書かれています。 今度フランスで映画化されるので、予習に読んでみてもいいのではないでしょうか。 | ||||
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短編集です。どの作品もすばらしいのですがこの表題の作品は特に印象に残るのではないでしょうか。作品の内容はさけて置きますが小川さん独特の残酷なシーンがはいっているのになのにその残酷さが美しく緻密な文体で書かれてグロテクスさを感じさせないように書かれています。 今度フランスで映画化されるので、予習に読んでみてもいいのではないでしょうか。 | ||||
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「薬指の標本」という題にひかれて手にしました。そこに描かれる元女子用アパートメントを買いきった標本室という不思議な切り取られたような空間。どこといって特徴の無い、不可思議な魅力に溢れた技術士は夢のなかで誰もが一度は出会っているような「異性」の象徴のようでもあります。自由を望む反面どこかで圧倒的な力に閉じ込められたいと思う心理をくすぐられました。醒めない夢の中に閉じ込められるような魅力に溢れた短い時間を味わえます。 | ||||
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表題の薬指の標本と、もうひとつの話との二本立てです。 私は薬指の標本がお気に入り。 なんともいえない不思議な感じが独特?っぽい感じです。 ホラーでもないんだけど、なんだか少し怖さの入った不思議感です。 読みやすいし、実際おもしろいのでおすすめ。 | ||||
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読んでいる間中、静かな得体の知れない胸のざわざわが起きていました。 彼女の書く世界の中には、あたしたちにありそうな日常と、はるかに起こりえないような日常が不思議な空気の中で、見事に共存していて、初めて味わう感覚を覚えます。 絶対お勧めです!! | ||||
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この本に流れるどこか不思議な非現実的なようで堅実な空気は魅力的だった。思い出の品を標本にする仕事をする小さな作業所か会社が舞台でそこで受付をする女性が主人公だ。登場する人物は少ないが、謎めいた雰囲気がひきつけられる。思い出の品を標本にするといっても様々で人それぞれで他人にとっては何も価値の無い様なものでも本人にとっては値がつけられないものもあり、それを標本にしていつまでも保存しておきたいという心情はわかる。主人公の女性の目を通して語られるその日常もリアルな人間像があるようで面白かった。彼女のせつない恋の気持ちの揺れも伝わってきてまたいっそうせつなく、ラストはよりこちらの想像力を刺激され、軽い衝撃もあった。 後、一編の「六角形の小部屋」も謎めいた雰囲気と堅実な空気がありぐいぐいひきこまれた。恋愛中か後期の気持ちの変化、言い表しにくい相手に対する熱情は反対の気持ちが生まれる箇所が印象深い。不思議な六角形の小部屋について書くと話の興をそいでしまうので書かないが、こんな小部屋、世の中にありそうだけど鈍感な自分には気が付かないだけかもとも思えた。こちらも登場人物は少ないが謎めいたご婦人やら老婦人など著者はどんな年齢層の方もどこか気になる人間像として描かれる筆力があると思った。「六角形の小部屋」の読後は穏やかな安心感があった。 とにかく面白い一冊です。 | ||||
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表題作の「薬指の標本」とともに「六角形の小部屋」を所収。 「六角形の小部屋」は、お客に六角形の小さな箱のような閉じられた空間に 一人で入ってもらい、自分の思うところを語らせる、という商売をしている ミドリさんとその息子との主人公の関わりを描く。 どちらも読後に不思議な感覚の残る作品で、この著者の他の作品も読んでみたいと思わせる魅力を持っている。 | ||||
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