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カラマ-ゾフの兄弟
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【この小説が収録されている参考書籍】
カラマ-ゾフの兄弟の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.26pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全554件 61~80 4/28ページ
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自分は以前、光文社古典新訳文庫(亀山郁夫訳)で「カラマーゾフの兄弟」第1部と「大審問官」の章を読んだことがあるのですが、全く感銘を受けなかった、というか内容をよく理解できなかった。 岩波文庫の「罪と罰」(江川卓訳)では深い感銘を受けたのに、同じドストエフスキーの作品なのに、なぜこれほど違うのか。どこか感触がおかしいなと首を傾げつつ、1回、挫折しました。 今回、新潮文庫(原卓也訳)で再読の機会に恵まれ、やっと「カラマーゾフの兄弟」の世界に浸ることができました。約40年前の翻訳ですが、どんどん頭に流れ込んでくる自然な日本語に訳されています。世評の高い「大審問官」は、人間に自由は必要なのか、自由は重荷なのではないかと説いていることを自分なりに理解できました。 海外文学について、翻訳の重要性を改めて認識した次第です。訳注も的確だと思います。 巷の指摘通り、亀山郁夫の翻訳は問題が大きいと思います。自分は(時間と労力とカネの無駄でしたが)亀山郁夫訳で挫折したことで、この原卓也訳を読むことができたので、かえってよかったと思います。 | ||||
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3年ぶり2周目。二度目の緊急事態宣言期間の約2か月で読了。 前回は第3部で力尽き、犯人が誰かも、裁判の結果もよく分からず只がむしゃらにゴールしただけだったが、 今回は一応最後までそれなりに理解できたのち息も絶え絶えでゴールした(力尽きて解説は未だ手つかず)。 この作品は、とにかく気力と体力と時間と集中力を根こそぎ奪われると思った。 本気で理解したかったら、他の生活をほとんど投げうつ位の気合でドストエフスキーの言う事にただただ耳を傾け続けないと無理なんじゃないかと思った。 あと作中の一日の流れがとにかく遅いので、一日数十分程度の「スキマ読書」ではまず流れを理解できないだろう、せめて一日2~3時間はスマホをオフにしてドストエフスキーに全て捧げないと無理だろう(勿論、500ページ程度の複雑な文脈の流れを1時間で詳細に頭へ叩き込める人なら別だろうが)。 つまり何が言いたいかというと、この作品はたしかに一つの「極北」ではあるものの、なにもこれだけが「頂点」ではないという事(私は「アンナ・カレーニナ」のほうが好きだ)。 これが読めなかったからと言って、古典文学全てを倦厭しないで欲しいという事。 あと、これを第一に勧めてくる人達はおそらく「挑戦状」の意味も兼ねている可能性があるんじゃないかと、そして多分その人たちも何処まで理解できているか怪しい可能性があるという事だ。 ためしに私はこう尋ねてみたい;あなたの「推しキャラ」を此処から一人抜き出して、その人物について熱く感想を語ってくれませんか、と。 ちなみに私はグルーシェニカが大好きだ。 彼女は、中島みゆきの歌のヒロインを体現していると思う。 第7編後半の彼女の心境吐露には思わず胸がキュンとなってしまった。 破滅しそうなので恋人には絶対したくないタイプだが、善き友達になりたいと思った、アリョーシャがそうした様に。 (グルーシェニカが「中島みゆき型」なら、カテリーナはさしずめ「ユーミン型」だろうか?) でも、まあ、ゴールした後の達成感が半端ないことは断言できる。 (後、読み終えたことを自慢したくもなる……?) まるでフルマラソンや富士山登頂を終えた後の様だ。 どうせチャレンジするなら、楽しみましょう。 | ||||
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物語の終焉が非常に美しいです。下巻の最後のほうは何度読んでも泣けます。 伏線の張り方が非常に緻密で、物語全体が縦横無尽につながることに驚きとある種の快感があります。 この作品についても良心の光に従う人間と、それをあざ笑う人間の対比が一つのテーマになっていて、 良くも悪くも素直で情熱家のカラマーゾフと冷酷な登場人物の応対に虚しさを感じます。 「真実の光の中に立つ」には愛の記憶が不可欠。もし愛を受けた経験が人生で一遍でもあり、そのありがたさを忘れなければ「憎悪の中で滅びることはない」 ドストエフスキーは人生最期の2年間で書ききったとのこと、恐れ入りました。 間違いなく人類の名著です。 | ||||
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上巻はAmazonで購入し、中、下巻は書店で購入した。亀山郁夫訳とどちらにするか迷ったが、こちらは言い回しが読みやすく感じたのと、3冊で済むという点が大きい。登場人物は三兄弟とその父、女性2人と召使いの名前を覚えておけば理解が出来そうだ。ややこしい相関図ではない。 本巻では物語の主要とされる「大審問官」の章が読める。ちなみに当文庫下巻の解説で、訳者がこの部分に触れている。私はイワンの科白に赤ラインをたくさん引いたものの、思い返せばほとんど記憶に残っていない。神、善悪、自由、罪と赦しについて、思想というのは家系で遺伝するのか。たしかに身内だから影響はされるのだろう。 全巻読み通すのに時間がかかったが、単なる女好きの兄弟に見えてきて、辟易したところもあった。でも初学者向きの哲学書にも引用されるドストエフスキーの小説。今後、なにかにつけ触れるとき、この小説の本質がじわじわと見えてくるという、一生の楽しみが待っている。 | ||||
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よく言われるように未完の作品ではありません。 | ||||
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注文から手元に届くのが早く、状態も良かったです。 カラマーゾフの兄弟は、人類文学の最高傑作と言われるだけありの作品でした。 また機会があれば他の商品も購入したいです。ありがとうございました。 | ||||
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※全巻を通してのレビューになります。 ロシアの文学作家であるドストエフスキーによる自身の思想の集大成的な作品になります。 要約するとロシアを舞台としてカラマーゾフという家族を主軸に巻き起こる愛憎劇といったところでしょうか。 本書の購入を検討されている方は、知識欲はあるけれども 難解という評判と長大な文章量を前に躊躇しているのではないでしょうか? 本レビューではそういった方をメイン対象として書こうと思います。 本書でつまづく要因を述べますと、登場人物が日本人には馴染みがなく覚えづらい、 主題が見えづらい、説明がまわりくどく難解な印象を受ける等でしょう。 あとは、キリスト教の特にカトリックについて基礎的な知識も必要になります。 私なりの対策を述べますと、登場人物や難解な文章が気になる方は 本書ではなく光文社の亀山郁夫氏による翻訳で読むのをおススメします。 光文社版には登場人物のしおり等もあり翻訳も比較的平易ですので、敷居は多少下がると思います。 個人的な好みでは原卓也氏の翻訳の方が良いですが、読まなければ意味はありませんからね。 次にカトリックについての知識ですが、本書は修道院を舞台にしたエピソードもあるので 何も知らない状態で挑むと、意味のわからない部分がどうしても出てきます。 これは動画サイトなどで、カトリックの入門編の講座で学ぶのが良いでしょう。 現在は質が高く、短くまとめられた動画が沢山あります。 また本書の主題は今日文学としてだけでなく、思想書等としても多数の専門家の論文や分析があります。 精度の高い考察はそちらにお任せするとして、私個人での解釈を説明します。 本書は多数のテーマを内包し、それぞれを対比させて構成されています。 樹に例えますと、「親と子」、「愛と憎しみ」、「法と犯罪」、「富と貧」などが 枝の部分としてそれぞれのエピソードで語られていきます。 それらが大元の幹のテーマとなる「神と人間」に帰結していくと考えています。 もちろん、本書の解釈は多岐に渡るので私の考えが的外れであることは否定できませんが、 理解の一助として頂ければと思います。 本書で示される洞察や慧眼は文芸作品全体で見ても最高水準であり、 これ以上追及するには専門書や思想書にあたる必要があるでしょう。 言い換えれば、一般人が現実に生きる上で直面する問題のほとんどは本書に示されています。 非常に極端なことを述べるなら、本書を理解できるならば もう小説に人生の問いや答えを探す必要はありません。 総評すると読みにくさなどの難点もありますが、それを遥かに上回る意義があります。 本レビューで手に取ってもらえる人が増えれば幸いです。迷いなく星5つです。 | ||||
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たくさんの解説や解釈がされている本なので、印象に残った登場人物たちについての一口メモを。登場人物がこんがらがって諦めそうな方のお役に立つかなと思います、たぶん。 だいたいみんな一生懸命さがもどかしくて可愛かったです。 ・アリョーシャ(22):信仰に生きたい弟。教えてもらったから人の気持ちに寄り添えるけど、自分で体験していくのはこの物語のあとかも。 ・イワン兄さん(24):文化と教養を重んじる次男。ついにだれからもワーニャって呼ばれなかった孤独の人。巻き込まれ系不幸。もうそっとしておいてあげてほしい。 ・カーチャ(28):自分の感情に素直な長男。かわいいポイントが見つからないけど嫌いではない。これからもいらいらしながらあいまいに生きていくのでは。 ・フョードル:お父さん。イケメンではないがギリシャ的な品性がある顔だと思ってる。性格はだらしないけどビジネスはいける。人運がいい。 ・グルーシャ(22):小悪魔系美女。自分を捨てた男への憎しみを糧に大金を稼ぐまでに逞しくなったパーリーピーポー。だんだん良い印象になっていく。 ・カーチャ:清楚系美女。お金があれば何でもできると思ってるけど自分で稼いでいるわけではない清楚系美人。だんだん口が悪くなる。 ・イリューシカ(たぶん11):めっちゃいい子。涙なしには語れない。この子とお父さんのやり取りがとても好き。 ・コーリャ(もうすぐ14):早く大人になりたい見栄っ張りでかわいい子。感情も知識も同じように受け止められたらいいね。 ・ラキーチン:アリョーシャのともだち。頭もいいし立ち回りもうまいけど性格がいまいち。秘密ばれたら恥ずかしくなって逆切れしちゃう。これからもがんばってほしい。 ・カルガーノフ(20):常識の人。目の前で繰り広げられる大人の破天荒や冷徹さに耐えられない幼さがかわいい。その純粋さをなくさないでほしい。 ・ペルホーチン:鉄砲を集めるのが趣味。面倒見がよくて熟女好き。たぶんこれからもうまくやってく。でなければ第2の巻き込まれ系不幸の人になるから気を付けて。 ・ホフラコワ夫人(40くらい):ゴシップ好きでおしゃべり。急いでる人を引き留めてイライラさせるのが得意。趣味は立ち聞き。 ・リーザ:ホフラコワ夫人の娘。アリョーシャが家庭教師に入っていたことがある。お母さんそっくりのおしゃべりに思春期の情緒不安定が乗っかったかんじ。 | ||||
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素晴らしい小説です | ||||
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翻訳がまあまあ読みやすいです | ||||
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良かった | ||||
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良かったです | ||||
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中巻が一番読みやすかったです。上巻、下巻に比べ話の脱線といいますか、内容の肉付け少ないからでしょうか? いずれ内容を奥深く理解出来る所まで行きたいものですが、今は読みやすい感覚を得られて満足します(笑) | ||||
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これほどの長編なのでどこが印象に残るかは人によって様々でしょうが、私の場合、上巻だと終盤のイワンの熱弁です。 無神論者、不可知論者、神秘主義者といった立場からの、当時キリスト教に対する反駁を作中の人物に仮託して語らせる著者の手腕は相変わらず一流という他ありません。 ドストエフスキー自身は信仰による調和救済を思想基盤にしていたと思われますが、本人自身並みならぬ思索葛藤を経たのではないかと感じさせられるのは、上記のような人物、本作ならイワンがそうでしょうし、他作品、たとえば『悪霊』ならキリーロフが相当するでしょうが、がその思想を語る場面では、その弁舌が一理も二理もあるだけでなく、本当に真剣で彼らなりの魂がこもっているためです。 ドストエフスキーは、どっぷりと信仰の道に入っており作品をその普及と賛美のツールとみなしていることを隠しもしないかのような著者とはこの点で大きく異なります。 最終的には著者の思想が勝利を収めるような形に物語が収束していくことにはなるにしても、アンチテーゼとして立ちはだかる存在を決して雑に扱いません。最大限の敬意を払っているかのようにさえ見えます。 結局我々人間は超えられない「エゴ」ゆえに自分を相手の上へ、あるいは相手を自分の下へと押しやることしかできないでしょうが、その人間が本質的に抱える構造的弱さに深い絶望と強烈な希望をもって向き合う術の深いヒントが、きっと得られると思います。 | ||||
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この小説は確かに長いが、この本のすごい所は、女の奪い合い、憎しみ、財産狙いそして人間の本性や行動などが如実に表現されてくる。それがサスペンス形式なので読んでもあきない。しかも未完んでありながら完成度の高い所。確か村上春樹がいっていたと思う”カマラーゾフの兄弟を読んだ方がいい、もし1回読んで解らなかったらもう一度読んでごらん。”自分も新潮社版と光文社を読んだが今だに気づかされることもある。 これを読んで人生が変わったまでいわないがスパイスにはなると思う。読み終わった時、小説のエベレストに登頂したような不思議な感じがなる。 | ||||
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二週間ほどかけて読了。 登場人物のほとんどは、自意識が過剰であり、多弁で、何かしら将来の不安を抱えている。 台詞がやたら長く、何ページにも渡り一方的な話を聞かされる場面が多々ある。それは自分の身を取り繕うための言い訳であったり、宗教に対しての論争だったり、単に登場人物が感情を吐き散らかしたいためであったりして、一方的に話の聞き手にされる読者が、うんざりして途中で読むのを断念してしまう人が多いのも肯ける。 しかし読み終わってみると、それら全て必要な描写であったことを実感する。そしてその一読では理解しきれない深さ、時々ハッとさせられる真実味からまた再読したくなる。 人は誰しも他人に期待し裏切られたと感じる。自分は高尚で立派な人間でありたいと思う一方、過去に受けた屈辱をいつまでも根に持ったり、運に恵まれて神様ありがとうと手を合わせたかと思えば、絶望してもう死んでやると口にする。 ドストエフスキーはそういった人間の不安定さを描くのが実に巧みで、私はここまで正確に人間の特性を描き出した小説を他に知らない。 間違いなく死ぬまでに読んでおいてよかった作品だと思う。 | ||||
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小説を読むといろいろな知識が豊富に体に入ります。日本文学や世界文学の本を読んでいると心がいこ言われます。 これからもたくさんの思想や文学の種類をたくさん用意してください。 よろしくお願いします。 | ||||
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わかりやすく素晴らしい内容でした。 | ||||
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15年以上ぶりに再読しました。呆れるほどあらすじを忘れていたし、断片的な記憶もかなり間違っていましたが、前回より遙かに面白く読めました。こちらの精神年齢が少しは作品に追いついたのでしょうか。悪党から善人まで多様な人物が出てきますが、それぞれの魅力的なこと。結局「自分のことさえよくわからない」というのが人間の性かもしれません。重層的で白熱したストーリーも魅力。次回はさらに味わい深く読めそうです。 | ||||
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ドストエフスキーの構想では、アリョーシャに焦点を当てた続きがあったらしい。実際そのような序文で始まっているのだが、本来中途半端な未完の形でも十二分に読み応えがある。 下巻では何といっても、長兄ドミートリイの運命を定めた法廷ドラマが圧巻で、知力の限りを尽くした検事側と弁護側の凄まじい論争を読んでると、本当に真相がわからなくなった。そういうミステリとして読んでも超ド級のエンタメ大作と思った。 もちろんエンタメ作品として読む必要はないのだが、さまざまな読み方を許容する懐の深さも名作の証と思う。 | ||||
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