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海の底
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海の底の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.26pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全157件 101~120 6/8ページ
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第1作「塩の街」を読んだ後、速攻で揃えて一気に読み終えてしまった。 もったいない。。。 自衛隊三部作の3作目にあたる「海の底」は、作中でも登場人物が語る通り、 一見すると怪獣映画的なB級臭が漂うものの、実際は大変良質なエンタテイメント小説だ。 真保裕一のホワイトアウトや、ダン・ブラウンのダ・ヴィンチ・コードを 読んだ時と同様、読むにつけて場面が頭の中に再生されていく。 「映像化しやすい」「映像化されて映える」小説だと感じた。 (映画のホワイトアウトはいろんな意味で失敗作だと思うが…) 最初の10分は「前夜祭」を緊迫したブレブレのカメラワークで。 「両名出頭!」の怒声と共に一転、のほほんとした腕立て伏せの風景から クレジットと本編がスタートしていく…みたいな妄想が次々に浮かんでくる。 著作で出世作の図書館戦争はなんとなく食わず嫌いで読んでなかったが、 これを機に読んでみたいと思う。 | ||||
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狭い世界の中で良く表現出来てると思います。 子どもはかわいい。無垢だなんて言ってる方。 それ・・・まぼろし。 子どもは観察力が鋭く思い切り残酷でガキ。 弱いものには強く、強いものには卑屈に。 しかし、自分のやったことは自分に帰ってくる。 ガキだからこそそこを学べると大人になれるという話。 著者は最強ペアを登場させて話の中でがんばらせるのが好きなのかな? この物語の最強ペアは別の作品の中でも見てとれます。 どちらの最強ペアにも「男気」ありき。 いいかも。男の友情。 | ||||
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某登場人物の母親が「素敵」なキャラ。ああいう人、実際に知ってるもので…。大人と子供、それぞれの人間関係が読んでいて面白い。 ゼヒ映像化を! 大量のどでかい●●●ちゃんたちが3Dでわらわらわら…。想像すると楽しくなりませんか? | ||||
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本書の番外編を読んでいたのでSFも自衛官話も苦手なのですが 手に取りました。 ライトノベル出身ということで登場人物の設定が思春期だな、とか 甲殻類が襲ってくるというのにちょっと??と思いながら読み始めたのですが そんな思いを一掃してしまう文章の巧さでした。 魅力あふれる登場人物たちとディティールの細かさで フィクションでありながらも現実味あふれるストーリーです。 悲しいこともありながら、でもハッピーエンドに終わるので 読了後の気持ちがとても爽やかです。 他の二作品も読んでみたいと思いました。 | ||||
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話題の作家ということで手に取りました。 実は私、恋愛要素、グロ描写、ありえない公務員が苦手です。 ま、まさか全ての地雷を踏んでくるとは。 身内に自衛官が多いため、素直にこの本を楽しむには内情を知りすぎていました。 ただ、その一方で、警察上層部と自衛隊、米軍、 そして軍事オタクとの水面下のやり取りはとても面白かったです。 もし実際に似たような超災害が起こった場合、 自衛隊はもっと迅速に対応すると信じたいです。 ああ、もしこの本が海自が巨大エビと戦う姿が表紙の電撃文庫だったら、 特撮系の小説として、もう少し楽しめただろうになぁ。 せめて前知識が必要でした。 装丁やレーベルって、想像以上に判断基準にしているのですね。 | ||||
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飛行機の中で退屈しのぎに読み始めた本でしたが、 はじめのうちは突拍子もない設定でヒキ気味だったのに、 どんどん引き込まれて読みすすめていってしまいました。 後で作家が女性だと知り、なるほどと納得。 女性だからこそ書けるような描写や、胸キュンエピソードも かなりあって、一時期の「コバルト文庫」を読んでいるような気分になれます。 一部文章や冬原の台詞がクドいなと感じるところがありましたが、 全体的にテンポ良く読み進められました。 3-4時間で読み終えられる本なので、移動中のお供などにオススメです。 | ||||
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横須賀を突如襲った巨大甲殻類。 急な事態に人々は成す術もなく襲われ、食われていく。 日常ではありえない出来事に自衛隊・警察は戸惑い、必死に逃げた海自の青年2人と子どもたちは潜水艦に立てこもりいつ終わるともしれない極限状況の中に身を置いていく。 自衛隊・警察の軋轢。 横須賀基地のある関係でじわじわと圧力をかけてくる米国。 閉鎖空間の中で浮かび上がる子どもたちの関係。 そして、芽生えるひとつの感情。 序盤から生きをつかせぬ圧倒的な展開で読者を取り込む有川浩さんのハードカバー作品を文庫化。 持ち歩きやすくなり、読みやすくなった。 この物語のの御割は非常に気になる形で終わっているが、続きが読みたい方は「クジラの彼」という作品を読んでみることをおすすめする。 春臣、夏木両名の外伝が収録されているのでファンならば必見の一冊だ。 | ||||
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エンタテイメントとして間違いなく面白い。 しかも「敵」は、素手ならいざしらず機械力をもった人間にかなうわけがない・・・にもかかわらず事態は捻じ曲がっていく。そう、敵はニンゲンなのである。 一方で事態に立ち向かっていこうとする人々の素晴らしさもこの作品は描ききっている。そう、それでもニンゲンの味方はニンゲンなのである。 この著者の作品を読むのは初めてだったが、ぜひ他の作品も読みたくなった。 | ||||
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なんだかんだといっても、基本純愛に弱いっ!! 子供でも、大人でも、「PURE」に人を好きになるっつーのにめちゃ弱い。 と書くと、これは恋愛ものか?と思われちゃうかな。 ぜんぜん違うんです。 どちらかというとパニックサスペンス+サバイバル的なジュブナイル?←「?」は必ず要る。 なぜかというと、まじめで素敵なおぢさんたち(しかも熱血からシニカルまで取り揃え)と子供たち(それも小学生から高校生まで)と大人の中ではひよっこ扱いの男前(きっとそうに違いないと個人的に思ってます)青年とが入り乱れて「3Mのザリガニ(状のカイブツ以下略)」の大群に対抗するわけですよ。 しかも、それぞれがそれぞれ対抗する相手が違う。おぢさんたちは日本という国の体制と、青年は扱ったこともない子供たちの命の安全と、子供たちは自分の心と。 本当の敵は「ザリガニ」ではない、ところにこの本の面白さがある、と思う。 作者は人の心の動きの描写が上手で、「図書館戦争」シリーズでも、登場人物の描写がリアルで面白かった。 「海の底」でもそうで、大人の事情とそれに忸怩たるおもいを持ちながら、できることを死に物狂いでやる心情とか、子供にとっての死ぬほどつらいこと(大人になったら恥ずかしくなっちゃうような)をどうやって越えていくのかとか、「やさしさ」って本当はどういうこと、とか。 そんな中で私の中で光っているのが「純愛」。まだきっとこの本では「愛」までいかない。「恋」かも知れないけど、最後の数ページが、さいっこーにいい!! この数ページで、もういちど気持ち悪い甲殻類のとこから見ようかな、と思ってしまいました。 こんな彼ほしい・・・。てか。 | ||||
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著者の作品を読むのは本書が初めてだが、スピーディかつスリリングな展開、魅力的な登場人物に、自衛隊や警察のあり方やいじめの問題といった社会批評の観点も加わり、面白くて読み応えのある快作であった。 横須賀に停泊する潜水艦に巨大ザリガニの集団がいきなり押し寄せてくるところから始まる。この巨大ザリガニの集団は横須賀に上陸して人間を襲撃し始めたため、主人公の二人の自衛官、夏木と冬原は民間人を救おうと上陸するが、最終的には救出した子供達と潜水艦に閉じ込められる。 ここから物語は、潜水艦という密閉された狭い空間における二人の自衛官と小・中学生との集団生活と、巨大ザリガニの駆除に取り組む警察の2つにわかれて展開される。 潜水艦内ではサバイバル生活が始まるが、小・中学生とその中に一人だけ加わった女子高生の望の中で鋭い対立が生じる。その対立の背景には子供達の家庭事情や過去のいきさつがあり、それが潜水艦という密閉空間の中で微妙に変化していく過程は面白いし、その中で成長していく姿にはエールを送りたくなる。 一方船外では、自衛隊出勤に踏み切れない政府に苛立ちを感じながら、必死に防衛に当たる警察官達の活躍が描かれる。警察組織の枠にはまらない魅力的な人物がこちらも登場し、巨大ザリガニの生態が解明や防衛に取り組む姿は、こちらも読み応えは十分。 登場人物各々に決着をつける終盤部分も見事。結構分厚い作品だがそれだけの内容は詰まっている。高校生の望の初恋の行方もきちんと締めくくられ、気持ちよく読み終わることができた。 | ||||
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評価が高いので、手に取ってみました。 主人公の二人が自衛隊の幹部候補生なのに言葉使いも荒く、 恐怖に震える子供に対し、子供っぽい怒りをぶつける。 主人公に共感できず魅力を感じなかったので、読むのをやめました。 最後まで読んだら面白いかもしれないので、星3つにしました。 | ||||
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前作「空の中」同様に、SF的な要素は「未確認生物」のみであり、あとの世界観はひたすらにリアルに徹している。 ただ今回は非知的生物であって、その辺のやりとりはない。 自衛官が救出した子供たちはみな、家庭の事情なんなりがあって、今回のメインは極限状態での彼らの心理描写となっている。 圧倒的な筆力で描かれるリアルな極限状態。そんな中で交わされる汚い会話。 正直ここまで書かなくでも、と思ってしまうくらい。 特に、生理の件はすごすぎです。 私が男だから、あまりよくわからない領域だからこそ、よりそう感じてしまうのかもしれない。 しかしそれを抜きにしても、かなりの描写力だと思う。 リアルというか生々しい。 ここまで書ける作家さんはあまりいないのではないか。 個人的にはかなり衝撃でした。 そして口のきけない子。その設定の明かされ方。 そしてその後の予想通りの、というよりもそうなって欲しい展開。 べたでもきちんと描写されると感動できるんだな、と思いました。 極限状態の中でも少しづつ誤解が解かれ、さまざまな問題が少しづつ解けていく様子には、ほっとさせられました。 今回はいろいろなテーマというかメッセージが込められていると思う。 メッセージが一つではない。 そして前作よりも、有川さんの作品のいいところ(だと私は思っている)心理描写がいっぱい入っていて、個人的には大満足。 | ||||
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海洋パニックアクション物。 この手の作品は事件が起きるまでに時間がかかるため、読んでいて辟易させられるが、この作品にはそれがない。いきなり事件が起きて主人公達がピンチに陥る。(逆に深海のyrrは事件が起こるのが遅すぎて、イライラした) 登場人物も始めは取っ付きにくいが、読み進めるうちに好感を持てるようになる。 また、ラストも爽やかに終わる。 3時間もあれば読み終わるので、週末のお供にどうだろうか。 個人的には映画化してほしい作品である。それだけのパワーがある。 | ||||
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最初はちょっと グロイ 感じがしましたが。 教育しつけと人生観 おまけに 軽い恋愛ドラマ。 読んでも損はございません。 | ||||
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巨大ザリガニが海から攻めてくるという 荒唐無稽なシチュエーションで始まりながら 最後までさくさくと読まされてしまうあたりは さすが大人向けライトノベル作家である。 本作と同じ官僚的組織+恋愛+ミリタリー潜水艦では 福井晴敏の『終戦のローレライ』が挙げられる。 比べると、1.敵の襲来も、2.海の底という圧迫感も 3.アウトローたちの人間性も本作の方が悉く軽い。 しかしそれでも嘘くさくて放り出す気にならないのは 生々しい生活感ゆえだろうか。 身近な皮膚感覚から、SFパニックモノをきちんと世界として 成立させている稀有な例である。 | ||||
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とにかく素晴らしい。 人物の描写もさることながら、大人の大人ゆえの方法と、子供の子どもゆえの方法と、丁寧に丁寧に描かれていて、本当に読んだ後、すがすがしく、素晴らしい気持ちになります。 番外編も嬉しかった。個人的にはこっちから先に読んだ方が、ネタばれしなくていいのでは?とも思いましたが。 有川作品の中では、この「海の底」がダントツで素晴らしいと思います。 どう素晴らしいかを、上手に書けない自分に幻滅ですが、とにかくぜひ手にとって下さい。 | ||||
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横須賀の街を巨大なザリガニを襲うというパニック小説。 潜水艦に閉じ込められた少年たちと自衛官の救出と街を守ろうとする警察の奮闘がこの小説の二つの大きな柱。 自衛官と閉じ込められた女子高生の淡い恋愛模様も有川浩らしく、単なるSFパニック小説にとどまらないところが面白い。 警察の警備課の警部と参事官の警察という官僚組織内での奮戦や潜水艦の乗組員2人の活躍も読みどころのひとつ。 有川浩の特長でもある組織の中の型破りな愛すべき人間たちだ。男でも惚れてしまいそうだ。 | ||||
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「海の底」は、「空の中」、「塩の街」と同様、ある日突然未知の存在が突如 出現し大災害に巻きこまれる人々の物語です。 危機的状況が次にどうなっていくのかという適度な緊張と次の展開への期待 が、中だるみすることなく最後まで持続しとても読みやすいのは三作とも共通 しています。 登場する人の間に純粋な愛があることも共通です。「空の中」や「塩の街」が 楽しめた人には「海の中」はお勧めです。 ハッピーエンドかどうか、災害の規模やタイプなどは3作品ともバラバラです が、魅力的な人々が登場する点は共通しています。災害に背を向ける人、保身に 汲々とする人、淡々と為すべきことを為す人、キラリと光る人などがいます。 そういう人たちの間に友情があり、愛があって、「人間っていいな」と思わせて くれます。ヒーローではなく、普通の人が極限状態の中で光ります。 理不尽な災害という状況を使って、人間の美しさを描いた人間賛歌です。 三作の中では、話が一番ストレートで、やや先が読める展開もありますが、 ぜひ読んでみてください。 | ||||
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横須賀に巨大ザリガニの大群が襲来。荒唐無稽に感じたのは、話の開始早々からはじまるこの「巨大ザリガニの群れが人間を襲う」という設定だけで、後の展開は、手に汗握る第一級の冒険活劇。潜水艦に立てこもったふたりの海上自衛隊員と子供たちの密室・人間ドラマが、話の一方の軸。片やもう一方の軸として、巨大ザリガニ群vs.神奈川県警機動隊の死闘が描かれていきます。いずれ劣らぬ話の両輪なんですが、ぐいぐいと読むほどに引きつけられ、引っ張り込まれていったのは前者、潜水艦『きりしお』艦内の活劇でした。 夏木と冬原、ふたりの自衛官が、森生(もりお)姉弟をはじめとする十三人の子供たちと潜水艦に避難し、子供たちのもめ事、トラブルに否応なく巻き込まれてゆくという話。子供たちの対立から浮かび上がってくるそれぞれの悩みや歪み、個人的な事情がきっちりと、丁寧に書きこまれていたところ。「あの、くそガキ!」とか言いつつ、子供相手に真剣に怒り、悩みを分かち合っていく夏木と冬原のキャラがユニークかつ魅力的だったところ。森生 望(のぞみ)、17歳の女の生理が、実にきめ細やかに活写されていたところ。見事な人物造型力であるなあと、作者の筆力の凄さにしびれました。 子供たちのなかでは、森生 望は別格として、あと、親が食堂やってる吉田茂久にかなり惹かれましたね。彼のキャラというよりも、彼の変身とその勇気が、心にずんと響いたから。 巨大甲殻類に対する神奈川県警の活躍を描いた話の方では、明石(あかし)警部と烏丸(からすま)参事官のコンビ、単刀直入な物言いをするがゆえに疎まれる切れ者ふたりのキャラが印象に残ります。 本文庫本には、本篇の後に「海の底・前夜祭」と名付けられた番外編が収録されています。本篇の冒頭、夏木と冬原が二百回の腕立てをする原因となった対テロ模擬戦の顛末を描いた話。コミカルなテイストの短篇で、あちこちでにやにやしてしまった。『きりしお』の川邊(かわなべ)艦長のキャラがいいっすね。それだけに、本篇を振り返ると・・・・・・(泣) この番外編を収録した作者と出版社の粋な計らいに、感謝。 | ||||
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しつこく何度も読み返したくなるおもしろさでした。 恋愛メインではなく、巨大ザリガニ退治に関わる男達の熱い戦い、政治的駆け引き、潜水艦に閉じこめられた子ども達や自衛隊員の精神的な葛藤等々、様々な要素を含んで読み応えばっちりでした。 | ||||
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