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虐殺器官
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虐殺器官の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.03pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全273件 161~180 9/14ページ
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テロ制圧事件で人質も多数死傷というアルジェリアでちょうど痛ましい現実のテロリスト制圧の出来事がある時期だったので、ストーリーのシーンを描写する残虐なディテールは抑制された表現ではありますが、多少読み飛ばす感じでしたが…とはいえ、未来技術のガジェットが登場するので、あーこれはSF作品なんだと時々思い出しながら…ワクワクするというよりは少しずつクールに読み進める感覚で。 多くの人がそう感じるとは思いますが、この作品はストーリーの面白さ以上に、ダイアローグで語られる様々な事柄に対する考え方に教えられたり共感することが多いことでしょうか。それこそ作家の内側にある言いたいことなのか、と。残念ながらもはや新作は期待できないことになってしまいましたが。そのことが読み進めるうちに、余計残念に思います。 | ||||
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読み始めた時は、まさかあんな結末になるとは思わなかった。非常に考えさせる作品。 | ||||
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私が不勉強なだけかもしれないが、知らない単語、知らない考え方、知らない人々のオンパレードだった。 Kindleだったから、すべての知らない単語を辞書やWikipediaで検索しながら読了した。 これほどの知識を投下するには、遅筆なのは仕方ないが、3冊目で他界したのはとても残念に思う。 特に「ミーム」という発想を教えてもらえた事は、とてもありがたかった。 残り2冊も読もうと決めた。 | ||||
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エンタメ小説としての完成度の高さと共に、その思索の深さに思わず引き込まれる傑作だ。 高野和明『ジェノサイド』はそのスケールの大きさで、いわば米国作家の独壇場であった傑作国際謀略小説の世界に仲間入りをした 貴重な作品だと思うが、この作品はその思索の深さでワールドワイドに通ずる傑作に仕上がっていると言えよう。 『ジェノサイド』を遡ること4年前にこの作品が出版されていたことを知らず、また、伊藤 計劃が既に鬼籍に入っていることをひどく残念に思う。 | ||||
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面白かったです。また、作者の他の作品も読んでみたくなりました。 | ||||
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帯に宮部みゆきさんが絶賛するコメントが記載されているのですが、あまりに褒めすぎのように感じて未読でした。しかし、本当にすごい本でした。著者の長編が2作だけなのが残念でなりません。 | ||||
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読んだ後「あれは結局何だったのか?」と大事なものが具体的になってないとは思います。 しかし圧倒的な悲惨な思いに呆然となってしまう。その読後感には脱帽です。 | ||||
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ストーリーはもちろん、世界観、リアリティ、思考、全てがこの年代の作家ではずば抜けている。 続編の位置づけの「ハーモニー」はさらにすばらしく、作者が亡くなって、もう新作が読めないことだけが残念。 | ||||
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生々しい戦闘シーンの描写やSF的な道具立てもよく描かれていると思うんですが、それ以上に主人公が他の登場人物たちと様々な事を語り合う内容が面白かった。それを面倒くさいと感じる人もいるかしれないし、不十分とか上っ面だけとか感じる人もいるかもしれない。でも、私にはそこが面白かった。例えて言えば、京極夏彦がSFを書いたら(文体は違うけど)こんな作品になるんじゃないかな、という感じですね。 | ||||
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近年のSFは昔のように未知世界や宇宙にいったり、異世界転移というものが少なくなりユートピアを描いた物が多いように感じます。 これもその近年のSFに類される一つだと思うのですが、ユートピアに内在するアナログな脆さが描かれています。 近未来にあり得なくもない内容に感じ得て、少しぞっとする部分がありました。 技術に頼りすぎた世界の一つの結末が上手く描かれていて大変おもしろく感じました。 | ||||
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評判の高さに期待して読んだ。 期待以上の面白さ! この作者には、もっともっと作品を残してほしかった。 | ||||
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レビュータイトルの通り。 アンハッピーエンドの小説は余り好まないので、 周囲の絶賛の声にも関わらず避けてきたのだが kindle化されたSFのラインナップでは最も魅力的だったので購入。 この「読ませる」筆力は何だろう。 全体を貫く暗澹たる空気感は、「グイグイと読ませる」というよりも 「ズルズルと引き摺り込まれる」感覚。 読後の爽快感は一切無いが、素晴らしい作品。 | ||||
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評判が良かったので購入しましたが、数ページで一気に引き込まれました。 とにかく内容が濃密です。 さらに、作者の知識や、思考の深さがすごく伝わってくる文章です。 それでいて読んでいて眠くならない、計算されつくしたエンタメ性を感じます。 1ページ1ページ、大切に読む感覚を久しぶりに感じました。 これを読んだ後に他の作者の作品を読むと、ちょっと物足りないかも…なんて感じるくらいです! 私は☆5をつけましたが、私の☆5の中でも絶対おすすめの一冊です! | ||||
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最初は、用語などがとっつきにくいです。 世界観が濃いのですが、その世界に入り込めれば最高に面白いです。大筋の仕掛けも非常に良いのですが、些細なディテールも超絶に格好良い。 理系ノンフィクション、ライトノベルが好きな人にもお勧めできると思います。 ミステリにも飽きてきた中年世代にもお勧め。 中身は、殺戮を扱いながらも、人間の心を扱っています。 いくつも印象的なシーンが出てきて、主人公の背景にある世界と、主人公の内面世界が交錯的に語られ、重厚です。 ヒロインへの想いも、ディテールがリアリティがあって、素敵だった。 一見、青臭いのですが、その中に強烈な格好良さがある、そこを読んでほしいです← ここ数年の数百冊虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)ほどの読書歴中で、個人的に、最高の一冊です。 | ||||
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2000年代(ゼロ年代)に登場した最強のSF作家という評判に誘われ、前知識なしで読み始め、面白くなって最後まで読み通した。アマゾンをみると毀誉褒貶さまざまで、辛口の評を記しているのは全体にSFに詳しい方が多いような印象。こちらはSFには全然詳しくないので、本書のリアルでありながらアンチリアルな表現世界に素直に幻惑され、感心できる1冊となった。当然、次は「ハーモニー」にも手を出してみるつもりだ。 とはいえ、評者もやはり、☆5点にはしなかった。理由は、ラストに出てくる「ぼく」の行動がいかにも想定の範囲内だった、「ぼく」はどう考えてもアメリカ人には見えなかった、ジョン・ポールが語る「動機」は作り物とはいえ、不自然の度が過ぎる、といったあたり。着想、プロット、筆力いずれも水準を遙かに超えていると思われるので、全体としては堂々の☆4つではあるが。。。 | ||||
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伊藤計劃さんにより「虐殺器官」が書かれたのはもうずいぶん前のことですが…。 近年の国際情勢をニュースなどで見たとき不思議と 「あっ。これは虐殺器官で描かれていた世界だ…」 と腑に落ちてしまう自分がいます。 シリア情勢が内戦へと突入し国連は機能不全で役割を果たせず、アメリカもメリットの少ないシリアへの軍事介入へはいまいちアクションが無い。一方ロシアはアサド政権に対し武器を輸出し政府軍を支援…。アサド政権と反政府軍の戦いは熾烈さを増しシリア国内では政府軍による「虐殺」が日常的に行われている模様。 こういう「戦争・紛争・内戦」に対する一つの解釈が伊藤計劃さんの著書「虐殺器官」にはあるような気がしてなりません。 小島秀夫監督作品「メタルギア」にも通ずる今作。 「虐殺器官」は読書をされる方なら絶対に読むべき作品だと思います。 今の世界情勢を見ていると計劃さんの作品がよりリアリティを増して読者に通じるものがあるんじゃないかと…。 そう私は思います。 伊藤計劃さんありがとう。あなたのSF作品は間違いなく傑作です。 「今こそフィクションの力を思い知るだろう」(MGS 小島秀夫監督) p.s. 和書「ジェノサイド」(作者の名前はちょっと忘れてしまいました。汗)も小島秀夫監督は推していました!私はまだ未見ですが、よろしければチェックなされてみてください。混迷する世界情勢(戦争)についてTVのニュースだけではないアプローチが出来るかもしれません。(あくまで小説はフィクションですが、それでも読む価値は十分にある作品たち) | ||||
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たまたま書店のPOPで見かけたのが気になってたまたま購入しただけでしたが、 私の感性(というほどのものもないけど)には酷くぶん殴られたような気分になる作品でした。 いつか訪れそうな未来をこんな風に(しかも日本人が)書き上げるだなんて、誰も思わないと思います。 フィクションの世界なのに、「いかにもこんな現実が今生きている私の世界で有り得ていそうなこと」を 作者は鋭く、冷静に淡々とした文章で伝えてくれます。 とても読む人を選ぶ作品なのでなかなかお勧めできないですが、 歪んだものを受け付けられる人なら大丈夫だと思います。 作者が虐殺の文法を明確に表現しなかったのは、それが広まることを恐れたからです。 だって、虐殺なんておきたら怖いでしょ? | ||||
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発想は秀逸。ミステリーとしても手堅い。登場する兵器もどこまで実現されているかわからないほどリアルに書かれている。お勧めできる。 | ||||
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とても重厚で、ねばっこいSFです。 単なる近未来戦争モノかと思いきや、その独特の世界観がイケてます。 久しぶりにSFが面白いと思った一冊です。 | ||||
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書評を読んで『ハーモニー』を読んでみた。読了後、奇妙な充足感を得たので、続けて本書を読んだ。そして同じ著者のオリジナル長編をすべて読破してしまった。 核兵器が「使える」兵器で、使用後も世界が終末をむかえなかった近未来が舞台。世界中のいたるところで、国家は徐々に統治機能を失いつつある、奇妙な秩序ある混沌が世界を覆いつつある状況で「ハーモニー以前」の時代を描写している。 残虐な殺戮シーンもあるのだが、著者の文章からは、おぞましさが私には伝わってこない。不思議に冷たい文体だ。そのせいか、読者である自分が、一人称の主人公「ぼく」に自然に憑依できて物語世界に浸れた。兵器・乗り物等が生体パーツで構成されていたり、兵士の心理管理にコンサルティングや化学物質の投与が前提となっている未来が設定された世界だ。 本書は冒頭、以下のパスカル・キニャールの言葉の引用で始まる。「・・・人間の言葉が表現しているのは言葉全体の四分の一でしかないと見積もられている」そして設定上は人間の言葉には言語の違いによらない「虐殺の文法」がもともと内蔵されていることになっている。その部分を以下に引用する。「・・・この文法による言葉を長く聞き続けた人間の脳には、ある種の変化が発生する。価値判断に関わる脳の機能部位の活動が抑制されるのだ。それが、いわゆる『良心』と呼ばれるものの方向づけをねじ曲げる、ある特定の傾向へと」 おもしろい作品なのだが、1つだけ残念なのは、この、人を虐殺へとかりたてる「虐殺の文法」とやらが分かりづらい点だ。言語能力のように生得的なものらしいが、使いこなせる技術の習得は特定の人以外無理そうなので、結果的に得体の知れない説明不足の設定となってしまっている。 1つ楽しみなこともある。著者の死去に伴い、書き出しの原稿30枚の時点でとまってしまっていた未完の長編『屍者の帝国』を芥川賞作家円城塔が書き継いでいて、近々世に出るらしい。ストーリーとともに、文体が伊藤計劃になっているかどうかとても興味深い。 | ||||
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