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ドゥームズデイ・ブック
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ドゥームズデイ・ブックの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.17pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全5件 1~5 1/1ページ
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数々の賞を取っている作品なので期待していたのだが、私にはつまらないというよりも読み進めるのが苦痛なレベルだった。 他の低評価の方々と言いたいことはほぼ同じ。 全てつまらない訳ではない。下巻の中世のパートは心に残るので、それ以外を削って本の長さを半分ほどにすると良いのかも。 そもそも主人公は『100%安全』なはずだったのか? 追い剥ぎやレイプや火あぶりのような危険が心配されているのに、それらから守る手段は全く講じられてないのも気になる。 設定がゆるゆる。 | ||||
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「航路」はとても好きだったし、コニー・ウィリスの最も有名なシリーズであり、SF界の最高峰の作品とされてもいるので期待して読んだが…。 中世にタイムトラベルした学生が遭遇するトラブルと、送り出した側で巻き起こるトラブルを同時並行して描いていく。 が、結局どちらもトラブルは”(ウィルス性の)疾病”に尽きる。方や”疾病”のせいで回収日時までに指定の場所に戻れるか、方や”疾病”のせいで回収準備が出来るか、ただそれだけ。 確かに中世の生活は映画や絵画などでしかうかがい知れなかったが、それをリアルに描いている時代考証は凄いし、”疾病”に関する描きこみもリアルで、コロナ渦の現在においては共感できるポイントも多々ある。 キャラは多彩だし、猛烈にユーモアのスパイスが効いた文章もうまい。 しかしそれ以前に同じ描写がしつこすぎて飽きてくる。 単純に読み進むのがおっくうになってくる。 果たして下巻で物語は大きく動くのだろうか? | ||||
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登場人物は神経を逆撫でするキャラばかりで、読者は息抜きできない。 伏線は張られるばかりで、上巻では全く回収もない。 近未来なのに置き電話のシーンが多くて、SFらしい魅力的なガジェットもない。中世の実際の生活様式や英語の変化といったネタも薄いというか、シーンに全く魅力がない。 なにより、主人公が執拗にギブリンのことを心配する理屈が明記されてなくて、違和感が拭えなかった。 数千冊読んだ本好きのつもりだが、何度も投げ出したくなった本です。 追記。せっかく買ったのと、好評価の理由を逆に見届けたくなって、いやいや下巻まで読み通した。 下巻の30%頃にようやく変化が起き始めるが、驚きの内容でもない。後半は急にあっさりし始めて、読みやすい、とも言える。泣いたり感動する要素は見当たらなかった。 この物語、2人の主人公が色々と執拗に心配したりするが、日常生活の些事が散りばめられすぎて読むのがしんどかった。 感染の恐怖も響いてこない。再読もないし、人に勧めることもない作品です。 | ||||
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グリムウッドの「リプレイ」や乾くるみの「リピート」などタイムトラベルものが好きで、この本も中世にタイムトリップする作品ということで手に取ってみました。しかも、ヒューゴ賞、ネビュラ賞、ローカス賞を受賞ということで、ますます期待が高まりました。 ハヤカワSFから出ていますが、タイムトラベルはお話を組むための手段として使っているだけで、SFというよりはむしろファンタジー的な普通小説ではないかと感じました。もちろんハードSFではまったくありませんし、物理や科学の理論も出てきません。作者は人間を描きたかったのであって、特に理系の知識があるとか、がっちり下調べしたとかではないと感じました。なのでSFを期待するとがっかりするかもしれません。 現代、英国のオクスフォード大学と中世イングランドの村が舞台になって交互に描かれます。黒死病と言われたペストが蔓延する不衛生な中世の村の描写は壮絶で、死と絶望がひしひしと伝わってきます。が、舞台は極めて狭く、現代編ではほぼ大学の構内のみ。中世ではほとんどが領主館の中と教会の往復、周囲の森だけで、主要登場人物も領主の家族と召使、牧師と執事だけで、タイムトラベルものSFとしてもっと壮大なもの、中世の生活や社会も出てくると期待していたため、なんだかスケールが小さいと感じてしまいました。中世を描くということなら、アリアナ・フランクリンの作品や修道士カドフェル・シリーズなどの方がかなりしっかりと下調べされていて詳細に描かれています。 そして、作品をユーモラスにしようと意図したのだと思いますが、なくてもいい冗談が多すぎるというか・・・。息子に対して過保護の母親ミセス・ギャドスンが何度も何度もいろんな人に同じことをまくしたて聖書の朗読を強制してまわるのも、教授秘書のフィンチが「トイレットペーパーが足りない」とこぼすのも、同じことばかりが作品の中で何十回と書かれていて、いい加減もういいという気持ちになってしまいました。特にミセス・ギャドスンのキャラクターはこの作品にはまったく必要なかったのでは・・・。アメリカからやってきた鐘の演奏者たちのグループが苦情ばかり言っているのも、これも別にいらないような気がしました。 なんだか、とてもおしゃべり好きの作者が、頭に浮かんだことを猛烈なスピードで片っ端から書きとめているような感があり、登場人物の誰も彼もがしゃべりまくりすぎと感じてしまいました。上下の分厚い本ですが、本質だけを抜き出したら半分のページ数で収まるのではないでしょうか。本当に必要な文章だけにすれば、もっとすっきりした作品になるのではと思います。 映像化しやすそうな作品ですし、ハリウッド仕立てで映画化したらおもしろくなりそうな気がします。が、個人的にはなんだか冗談がにぎやかすぎていまひとつでした。あとがきでは、大好きな恩田陸さんがこの作品と「航路」を絶賛されていましたので、とりあえず次は「航路」を読んでみようと思います。 | ||||
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21世紀のシチュエーションコメディと14世紀の歴史小説をタイムトラベルというガジェットで一つにまとめ上げた作品。 なのでSFはただのツナギの材料でしかない。ちょっと中世描写が詳しいだけの名探偵コナン。リアリティはそれぐらいだと思って読む必要がある。 14世紀パートでは人死にが出るので、感動的にもなるが、2054年だと言うのに携帯電話の一つもないせいで起こるドタバタ劇が水を差す。21世紀パートの人物が皆アホみたいに見えてシリアスになれない。1992年に書かれたものなのにオペラ喜劇のような古めかしさで笑えない。 シリアスを求めるなら21世紀パートはあらすじがわかれば読み飛ばしても問題ない。もっと言えば、下巻の三分の一程までは大きく話は動かないのであらすじ除いて読み飛ばしてもよい。 終盤、主人公が遺伝学に関わる事を言うが、疑問の残るセリフ。科学的な要素は最後まで添え物としてしか扱われなかったという印象が残った。 | ||||
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