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人間以上
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人間以上の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.29pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全28件 1~20 1/2ページ
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誰も指摘してないようですが訳文が酷いです。内容以前の問題で、プロが商品として出すレベルに達してません。中学生が辞書を引きながら逐語訳したような文章です。二章までは「やや読みづらい翻訳調文章」の範疇ですが、三章は日本語として破綻しています。数度読み返しても意味が取れない箇所が頻出します。レビュアーはSF素人でこれまで数十冊の翻訳SFを読んだに過ぎませんがその中ではダントツで酷い文章でした。数百冊の翻訳小説を読んできましたがこの訳文は最低クラスです。 原文が悪いのかもしれませんが、翻訳者の矢野氏は作家なのに、よくもこんな文章が許せたものだと呆れます。調べてみると『月は無慈悲な夜の女王』という有名な小説の翻訳も矢野氏でそちらの訳文も頗る評判が悪いそうですね。『ゲイトウエイ』のレビューにも訳文が読みづらいというものがありました。矢野という人は昔に日本にSFを紹介した功績で実力以上に評価されてるのでしょう。 SF出版界は本書と『月は無慈悲な夜の女王』の新訳を出して矢野訳を葬ることが急務でしょう。 | ||||
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購入前の情報より、きれいなものでした。ブックオフなどでは見つけることができず利用してみました。入手できて満足です。 | ||||
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超能力テーマまたはミュータントテーマの代表作とされている。 白痴の青年・奇形の赤ん坊・双子の黒人少女・辛辣な早熟少女という五人組は、一人ひとりだと役立たずあるいは単なる異能者に過ぎないが、 集まってひとつの意識を共有すると、世界のありようを変えるほどの力を発揮する。 集団人(ホモ・ゲシュタルト)という新人類なのだ。ミュータントにも数あるが、発案・中継・実行を分担するという発想はきわめてユニークだ。 このアイデアだけでも絶賛に値する。 全員が社会から疎外された存在だ。底辺の人々に暖かい眼差しが向けられる。 SF作家には珍しい視点の持ち主で、作者の魅力のひとつだ。 三章から成っている。 第一章「とほうもない白痴」は、青年の生活ぶりと心理が描かれる。いい話だが、途中からかなり陰惨な展開になる。文学的な香気が漂うパートだ。 第二章「赤ん坊は三つ」前章と無関係な人物が延々と会話を始めるので、面食らう。 ミステリー篇とでもいうのか、謎が明かされて納得するのが気持ちいい。章タイトル自体が重要な謎解きの鍵になっている。 テレポートする女児が素っ裸になる。理にはかなってるな。特にエロ描写はないが、楽しい。 第三章「道徳」未来へのヴィジョンが示され、やはり本作は真正のSFだったのだと思い知らされる。 極上の読後感だ。伏線と回収も完璧である。 ああ、やっぱり凄いわ。 | ||||
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訳がひどい。 句読点の打ち方や、漢字の配分、直訳し過ぎの点など、文章が読みにくいです。 物語に関して言えば面白いと思います。 他の方が言っておられるとおり、物語全般になんとも不思議な感覚と巧妙なリアリティが漂っている。 | ||||
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この本の使う素材が気なって買ったが、個人的には料理の仕方が嫌いだった。 淡々と語られるストーリーは説明も心理描写も少なく、最後まで読んでもどのキャラにも共感も出来なければ、好きにもなれず。 ”人類の進化”という世界的な大きなテーマを掲げながらストーリーや葛藤は主要人物たちの小さな輪の中で展開され、収束する。 三章構成のうちの二と三章は同じ語り口だ:新しい主人公が過去を振り返ろうとして語られる。 第一章で目まぐるしく登場する素材たち、最後まで煮え切らずで、無理矢理に完成させたのはメインテーマだけ、キャラたちも、世界もこのテーマのオマケみたい、、、食べた気がしない。 | ||||
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『人間以上』は、タイトルがあらわすとおりポストヒューマンものだ。超能力少年少女たちが集って、ひとつの個性である集団的有機体(ゲシュタルト・オーガニズム)を形成するという物語。 テレパシーとセントラル・コントロールのローン、テレポーテーションのボニイとビーニイの双子、テレキネシスのジャニイ、高度な知能を有する赤ん坊。彼らは優れた能力を持ちながらも、欠落した部分があって、ひとりで生きていくには明るい未来が見えない。集うことによって全ての人類を凌駕する力を持つのである。 ストーリーは、白痴の青年ローンが、他の能力者と出会いながら、自分たちの生き方を見出していくという展開だ。彼らの惨めともいえる暗いエピソードが挿入されている。単なるヒーローものではないのだ。 途中、ローンから後継者ヒップへバトンタッチがおこなわれる。交代可能な集合体ではあるものの、統制を失った彼らの諍い描かれていく。彼らは、人間以上でありながら、迷いを抱えている存在のなのだ。人間の存在そのものを問うている作品ようである。なるほど、石ノ森章太郎さん『サイボーグ009』も元ネタといわれる所以が、ここにあるのだな。 シオドア・スタージョンの理念を理解しているわけではないが、全地球的な平和的統合を示唆しているのではと感じた。考えすぎかな。 | ||||
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『人間以上』は、タイトルがあらわすとおりポストヒューマンものだ。超能力少年少女たちが集って、ひとつの個性である集団的有機体(ゲシュタルト・オーガニズム)を形成するという物語。 テレパシーとセントラル・コントロールのローン、テレポーテーションのボニイとビーニイの双子、テレキネシスのジャニイ、高度な知能を有する赤ん坊。彼らは優れた能力を持ちながらも、欠落した部分があって、ひとりで生きていくには明るい未来が見えない。集うことによって全ての人類を凌駕する力を持つのである。 ストーリーは、白痴の青年ローンが、他の能力者と出会いながら、自分たちの生き方を見出していくという展開だ。彼らの惨めともいえる暗いエピソードが挿入されている。単なるヒーローものではないのだ。 途中、ローンから後継者ヒップへバトンタッチがおこなわれる。交代可能な集合体ではあるものの、統制を失った彼らの諍い描かれていく。彼らは、人間以上でありながら、迷いを抱えている存在のなのだ。人間の存在そのものを問うている作品ようである。なるほど、石ノ森章太郎さん『サイボーグ009』も元ネタといわれる所以が、ここにあるのだな。 シオドア・スタージョンの理念を理解しているわけではないが、全地球的な平和的統合を示唆しているのではと感じた。考えすぎかな。 | ||||
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幻想SF作家、スタージョンの代表作の一つ。54年に国際幻想文学賞を受賞している。 黒人の双子、父親に閉じこめられている少女、発育不全の赤ん坊、白痴の青年…といった、世間から邪険に扱われている者達が実は様々な超能力者で、一つに集まることにより人間を遙かに凌いでいく−という、SF作品としては少し重めのテーマ。 超能力者たちは年齢や性別はバラバラだが、共通するのはみな無邪気であること。その天使性と悪魔性のギャップの恐ろしさが、あまり派手でない描写によってより引き立てられている。正気と狂気、健常と奇形は表裏一体であること、虐げられた者たちが集団となることによって得られる優越とその切なさのようなものをうまく描いている。 残念なのは翻訳が冗長で文体も古くさく、読むのに少々骨が折れること(最も原文も説明的でありすぎるところもあるらしいが)。ぜひ新訳を求む。 また、最近表紙が新しくなっているが、前述の天使性と悪魔性のギャップ、をうまく表している不気味な旧表紙の方が好み。 ちなみに全く関係ないが、本作はマンガ「ドラゴンヘッド」にて登場人物が読んでいる描写があり、再度認知度が上がった。かくいう私もそう。 | ||||
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本書は「一角獣・多角獣」という傑作短編集が発表された当時に執筆された長編小説です。 「一角獣・多角獣」の中の傑作短編小説に「孤独の円盤」いう作品がありますが,そこでは次のような趣旨のことが書かれています。 「生きものには言うに言われぬさびしさがあり,その大きなさびしさを生き物同士で分かちあわねばならない」 同時期に執筆された本作にも,どこか「さびしさ」が漂っています。 ただ,本作は,どこか読者を突き放したような書かれ方をしており,最初に読んでいる段階では十分理解するのが難しいところがあります。 なんだかわけが分からなくて,なんどか読むのを止めようかと思いながらも,でももう少しと思いながら読み続けると,あるところでハッと気づかされる場面があり,そこで改めて最初に戻って読み直すと,意味の分からなかった会話の内容がスイスイと頭に入ってくるという不思議な文体で書かれています。 「白蟻は樹を消化できないが,白蟻の腹の中にいる微生物はできる。そして白蟻が食べるものは,その微生物があとにのこしたものなんだ」 「共棲よ。二つの種類の生命が,生存のためにおたがいにもたれかかっているのよ」 「それで,四つか五つの種類が,そうやっているってことの本はあるかい?」 第1章で登場する,とほうもない白痴ローンは,集団人という新たな段階にある人類の存在について探し求める男である。 瞬間移動ができる双子の少女,念動力をもち,かつ赤ん坊と会話ができる少女,とてつもない頭脳をもつ赤ん坊,人の心を自由に操作できる少年。彼らをつなぐのがローンだ。 とにかくあきらめずに最後まで読んでみてください。 | ||||
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いびつな形をした小説だと思います。スタージョンにおいては大抵、テーマの大きさに関わらず、狭い範囲でしか事は起こりません。私の場合、そこに読み進めていく上での、妙な居心地の悪さを感じたのですが、第一章に於ける異様なテンションに押し出されるように、理解が追いつかなくなりながらも、最後まで一気に読んでしまった、そんな感じでした。また、スタージョンは子供を可愛らしく書くのが上手で、この作品でも、それが魅力的なスパイスとして機能していたように思います。 読みやすいとも傑作とも言い難い小説ですが、忘れ難い小説でもあると思います。 個人的には、やはり第一章の悲哀の交じった詩情が忘れがたく、今また、この本に手を伸ばしてしまう衝動に駆られてしまうのです。 | ||||
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携帯電話が何世代、と進化していくよに 動物が環境に合わせ生き抜くために進化したよに 人間も進化するんだというお話。 そのテーマの深遠なること以上に豊かな比喩に引き込まれる。 | ||||
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携帯電話が何世代、と進化していくよに 動物が環境に合わせ生き抜くために進化したよに 人間も進化するんだというお話。 そのテーマの深遠なること以上に豊かな比喩に引き込まれる。 | ||||
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《人類進化テーマSF》を代表する、傑作中の傑作。ラストでチラッと垣間見える《人類全体が、巨大な集合生命体になる》という、壮大な《ヴィジョン》が、非常に感動的です。あと、《所属したい》という願望と、《所属するのが怖い》という恐怖との、矛盾した感情の葛藤が、作品全体を貫く《もう一つのテーマ》になっている所が、いかにも《スタージョンらしさ》を感じさせます。文学的な気品溢れる作品なので、今読むと《純文学》としても、高く評価できると思います。 | ||||
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《人類進化テーマSF》を代表する、傑作中の傑作。ラストでチラッと垣間見える《人類全体が、巨大な集合生命体になる》という、壮大な《ヴィジョン》が、非常に感動的です。あと、《所属したい》という願望と、《所属するのが怖い》という恐怖との、矛盾した感情の葛藤が、作品全体を貫く《もう一つのテーマ》になっている所が、いかにも《スタージョンらしさ》を感じさせます。文学的な気品溢れる作品なので、今読むと《純文学》としても、高く評価できると思います。 | ||||
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超能力者をテーマにした作品で、非常に有名で評価も高いのだが、これほど地味に淡々と進む話だとは思わなかった。 超能力を備えた人間達がどういう人間であって、その能力をどのように使うかという考察が生みだした作品として高く評価されると思うが、そういう評価を与えることができるSFというジャンルに文学としての成熟というものも感じて、そこに感心してしまった。 大友克洋「童夢」は、年代的にはこの作品の直後に当たるのだが、超能力者のキャラクター設定として、何か本作に着想を得たところがあったのではないか、と聞いてみたい気持ちになった。 | ||||
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超能力者をテーマにした作品で、非常に有名で評価も高いのだが、これほど地味に淡々と進む話だとは思わなかった。 超能力を備えた人間達がどういう人間であって、その能力をどのように使うかという考察が生みだした作品として高く評価されると思うが、そういう評価を与えることができるSFというジャンルに文学としての成熟というものも感じて、そこに感心してしまった。 大友克洋「童夢」は、年代的にはこの作品の直後に当たるのだが、超能力者のキャラクター設定として、何か本作に着想を得たところがあったのではないか、と聞いてみたい気持ちになった。 | ||||
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「社会から疎外された、どこかが"欠けた"孤独な者たち。彼らは、出会い、結びつくことでひとつの新しい、強大な種−−集団人(ホモ・ゲシュタルト)となる!」 こんなプロットだけでも、自分自身の心に"欠けたモノ"を持つ人にとっては魅力的な物語に感じられるでしょう。 そして、この作品はその期待を決して裏切りません。 スタージョンの描く孤独と触れあい、そして理想−−− スタージョン以外誰も考えつかない独創性−−− 本作品は、この二つのエッセンスが素晴らしくブレンドされているのです。 中篇「赤ん坊は三つ」に「とほうもない白痴」「道徳」を前後編としてつけ加えて成立されたとは思えぬ完成度の物語。 特に白痴の青年ローンが不幸な少女エヴァリン・キューと感応して目覚める場面や、少年ジェリーと催眠療法医スターンの掛け合いは必読です。 読んでおくべき、また読んで満足できる一冊としてお薦めできます。 それから最後に一言。 SF小説の副題に「道徳」なんてつけるセンスの持ち主、スタージョン以外考えられない!! | ||||
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「社会から疎外された、どこかが"欠けた"孤独な者たち。彼らは、出会い、結びつくことでひとつの新しい、強大な種−−集団人(ホモ・ゲシュタルト)となる!」 こんなプロットだけでも、自分自身の心に"欠けたモノ"を持つ人にとっては魅力的な物語に感じられるでしょう。 そして、この作品はその期待を決して裏切りません。 スタージョンの描く孤独と触れあい、そして理想−−− スタージョン以外誰も考えつかない独創性−−− 本作品は、この二つのエッセンスが素晴らしくブレンドされているのです。 中篇「赤ん坊は三つ」に「とほうもない白痴」「道徳」を前後編としてつけ加えて成立されたとは思えぬ完成度の物語。 特に白痴の青年ローンが不幸な少女エヴァリン・キューと感応して目覚める場面や、少年ジェリーと催眠療法医スターンの掛け合いは必読です。 読んでおくべき、また読んで満足できる一冊としてお薦めできます。 それから最後に一言。 SF小説の副題に「道徳」なんてつけるセンスの持ち主、スタージョン以外考えられない!! | ||||
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この小説はサイボーグ009の元ネタです。それでは原作は009とどう違うか? まずキャラクターは009と同じです。違いは空想科学としての設定です。 例えば反重力など空想科学だとしてもそれなりの仮説を設定して、それを 検証しようとする。これが日本のSFには欠けています、欧米のSFは真面目に 考える。 そしてたとえ小説の中の政治経済でもきちんと大きなテンプレートを 予め構築してから小説を書き始める。だから読み応えがある。 次にスタージョンの小説は非常に解かりにくい前衛小説として有名です。 ここで読むコツを少し伝授。 スタージョンの小説は起承転結のプロット或いはスクリプトに何処か 1つブラックボックスを入れます。だから途中で急にわけのわからない 小説に思える。だからその落とし穴が何処か探す事。途中で読み返しても 良いです。 それから小説の中の重要な手がかりも故意に抜き取っている事もあります。 ここでまたわからなくする。意識してスタージョンはそうします。 この二点を気をつけてください。 | ||||
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この小説はサイボーグ009の元ネタです。それでは原作は009とどう違うか? まずキャラクターは009と同じです。違いは空想科学としての設定です。 例えば反重力など空想科学だとしてもそれなりの仮説を設定して、それを 検証しようとする。これが日本のSFには欠けています、欧米のSFは真面目に 考える。 そしてたとえ小説の中の政治経済でもきちんと大きなテンプレートを 予め構築してから小説を書き始める。だから読み応えがある。 次にスタージョンの小説は非常に解かりにくい前衛小説として有名です。 ここで読むコツを少し伝授。 スタージョンの小説は起承転結のプロット或いはスクリプトに何処か 1つブラックボックスを入れます。だから途中で急にわけのわからない 小説に思える。だからその落とし穴が何処か探す事。途中で読み返しても 良いです。 それから小説の中の重要な手がかりも故意に抜き取っている事もあります。 ここでまたわからなくする。意識してスタージョンはそうします。 この二点を気をつけてください。 | ||||
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