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カリフォルニア・ガール
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カリフォルニア・ガールの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.29pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全7件 1~7 1/1ページ
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オレンジ出荷工場の廃屋で、首を切り落とされて殺害されたジャニル。幼い頃の彼女を知るベッカー家の三兄弟は、それぞれの立場で事件の闇に踏みこんでいく。ニックは捜査を指揮する刑事として。アンディは取材にあたる記者として。デイヴィッドは彼女を助けていた牧師として。ジャニルの、そして少年時代の記憶をたゆたいながら、やがて見つけた真相は――二度目のアメリカ探偵作家クラブ賞最優秀長篇賞に輝いた感動作。 | ||||
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街や風景の描写などは素晴らしくてオレンジの香りがしてきそうな気配すらあった。カルフォルニア・ガールというオレンジ出荷工場のイメージガールもピンナップガールを思い浮かべ、いかにもアメリカらしい美女なんだろうと思う。(カルフォルニア・ガール似でミス・タスティンの被害者も) 3兄弟の3つの視点も好きな要素だけど、うーん何だろう。作品世界に入り込めない。上下巻の本でも長さを感じさせずグイグイ読めるものもあるがこれは途中非常に長く感じてしまった。 小説自体はミステリーというより家族、兄弟の物語ですね。 だからがっかりっていうわけでもないし、どうして入り込めないのか自分でもわからない。 犯人ですが、ある会話と記録から分かります。でもこれって当時の聞き込みと裏取りでわからなかったかな? | ||||
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構成がしっかりしているところがいい。 まあ、ちょっと暗いけど、面白いです。 ミステリー色が薄い分、家族の物語としての印象が強いと思いました。 | ||||
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すべてはまちがっていたんだ。 この言葉を皮切りに物語は一気に30年以上もの過去へと遡る。 1960年代、アメリカ。カリフォルニア。 牧師の長男、刑事の次男、記者の四男。 幼い頃から知っていた少女が惨殺死体となって発見される。 旧来の価値観が一変する時代背景の中、三者三様に事件と関わっていく。 ミステリでありサスペンスでもあるという体裁をとりながらも 本書はある家族の長い物語である。 読後感はどうにももどかしい柑橘類の香りに包まれる。 いい装丁といいタイトルの本がすべて面白いとは限らないが 面白い本は、おのずといい装丁といいタイトルで語りかけてくる。 本書はたっぷり読ませてくれる作品だ。 | ||||
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堅実で、柱の通った力強い筆致が真っ直ぐに ストーリーを貫いています。 幕開けは現在。そこで興味を煽られ、 すぐさま事件当時へと遡るんです。 プロローグとも言えるシーンが印象的でした。 激動の1960年代が、背景として実によく合致しています。 この本を読み終えて、複雑な気持ちで 感慨にひたるのも悪くないですね。 | ||||
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アメリカにおけるミステリーの最高峰、「MWA(アメリカ探偵作家クラブ)賞」・通称エドガー賞の’05年度最優秀長編賞受賞作である。 T・ジェファーソン・パーカーは『サイレント・ジョー』で’02年度にも同賞を受賞しており、長いエドガー賞の歴史上まれに見る、二度目の受賞という快挙を成し遂げた。 また本書は、’05年、「このミステリーがすごい!」海外編第6位にもランクインしている。 1968年10月、カリフォルニア州南西部の都市タスティンのオレンジ出荷工場の廃屋で、頭部を切り落とされた若い女性の死体が発見された。オレンジ郡保安官事務所のニック・ベッカー部長刑事は捜査を開始する。被害者はニックが子供の頃から知っている女性だった。初めて殺人事件の指揮をとるニックは、兄で牧師のデイヴィッドや、弟で新聞記者のアンディの助力を得ながら、被害者の込み入った人間関係を調べていく・・・。 物語は、この殺人事件を横軸に、ベッカー兄弟がたどるアメリカ60年代を縦軸にしつつ展開してゆく。ベトナム戦争によって増大してゆく社会不安、ロックをはじめとする大衆娯楽や、ドラッグとセックスを賛美するカウンター・カルチャーなど、ひとつの時代を象徴する内容がこれでもかと詰め込まれている。 本書がすぐれているのは、そんな時代背景が生んだ最悪の病巣として、猟奇的な殺人事件をテーマにしながらも、あくまでメインモチーフを“家族の絆”としているところだろう。時に反発しあい、また時に理解しあう兄弟・家族の変わり行く姿が、感傷を交えずに描かれている。 本書は、変動する60年代を中心としたアメリカ戦後史と、兄弟・家族の絆、男女の愛憎を見事に描ききった、ミステリーというよりは一流の文学作品のような感動作である。 | ||||
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アメリカにおけるミステリーの最高峰、「MWA(アメリカ探偵作家クラブ)賞」・通称エドガー賞の’05年度最優秀長編賞受賞作である。 T・ジェファーソン・パーカーは『サイレント・ジョー』で’02年度にも同賞を受賞しており、長いエドガー賞の歴史上まれに見る、二度目の受賞という快挙を成し遂げた。 また本書は、’05年、「このミステリーがすごい!」海外編第6位にもランクインしている。 1968年10月、カリフォルニア州南西部の都市タスティンのオレンジ出荷工場の廃屋で、頭部を切り落とされた若い女性の死体が発見された。オレンジ郡保安官事務所のニック・ベッカー部長刑事は捜査を開始する。被害者はニックが子供の頃から知っている女性だった。初めて殺人事件の指揮をとるニックは、兄で牧師のデイヴィッドや、弟で新聞記者のアンディの助力を得ながら、被害者の込み入った人間関係を調べていく・・・。 物語は、この殺人事件を横軸に、ベッカー兄弟がたどるアメリカ60年代を縦軸にしつつ展開してゆく。ベトナム戦争によって増大してゆく社会不安、ロックをはじめとする大衆娯楽や、ドラッグとセックスを賛美するカウンター・カルチャーなど、ひとつの時代を象徴する内容がこれでもかと詰め込まれている。 本書がすぐれているのは、そんな時代背景が生んだ最悪の病巣として、猟奇的な殺人事件をテーマにしながらも、あくまでメインモチーフを“家族の絆”としているところだろう。時に反発しあい、また時に理解しあう兄弟・家族の変わり行く姿が、感傷を交えずに描かれている。 本書は、変動する60年代を中心としたアメリカ戦後史と、兄弟・家族の絆、男女の愛憎を見事に描ききった、ミステリーというよりは一流の文学作品のような感動作である。 | ||||
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