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長い家の殺人
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長い家の殺人の評価:
| 書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.03pt | ||||||||
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全14件 1~14 1/1ページ
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| 1988年9月に初版発刊で、1992年に文庫版発刊。 自分が読んだのは、2008年に新装版として再度発刊された文庫版の、2016年に第15刷として出版されたモノ。 なので、レビュー内容には多少ネタバレが有ります。 自分はトリックにまんまと引っかかる方が好きなタイプ。まんまと引っ掛かった方が読後感が高くなる。だから極力トリックなどや伏線、セリフの言い回しなどには注意しないで読む。 それなのに、このトリックは薄々感ずいてしまった。その「えっ!?ひょっとして!?」と思いながら読み進めなければならなくなった事に対して、星を一つ落とした。 更にこのトリック方法が非常に疑問。 一つは、人間の持つ感覚を無視しているから。 表題の通り、第一の殺人現場は廊下の様に長い家。縦長に宿泊者用の部屋が並んでいるので縦に長い。しかし幾ら同じような扉が15枚、等間隔に並んでいても、初めて訪れた場所で無い限り、いつもと感覚(歩数など)の違いに気付かないだろうか?むしろ部屋列の真ん中辺りの方が間違えやすいと思う。 また、”壁” に関しても一番最後の部屋に宿泊する人が違和感を感じないはずが無い。ベニヤ板などで作った大がかりな ”壁” ならまだしも、簡易的な壁に気付かない程鈍感なのだろうか? 次に、バンドメンバーの会話など、小説から出てくる雰囲気が1986年と言う時代背景に合っていない。 確かに、メンバーが履くストーンウォッシュのジーンズは、この辺りの時代に爆発的に流行ったし、ジーンズに白のヘインズTシャツという描写も、この時代に流行ったのは確か。 しかし、バンドメンバーは大学四年生という設定でも、この86年前後に大学生として過ごしたリアルタイム感が文章から感じられず、これもまた違和感をずっと感じたままだった。 文庫カバー裏を見ると、著者は86年当時25歳。なるほど、社会人になって3年も経っている。 更に気になったのが、バンドに関する会話。 巻末に島田荘司の文章が載っているが、そこには著者はドラムを叩き、作曲もすると書かれている。 しかし、どうにもバンド内での会話や、楽器に関する地の文などが空虚なのだ。音楽に関する知識は有っても、実体験的な言い回しではない感じがする。 例えば、ナチュラル・ディストーションという地の文。エフェクターを沢山使う事を良しとせず、と言うのならナチュラル・オーバードライブの方がすっきりする。 | ||||
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| ★★★☆☆ | ||||
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| 「家」を舞台とする着眼点に才能の片鱗を見たと島田荘司氏が語っていたが、 流石の慧眼で、新本格世代の作家の中で最も才能と努力を爆発させたと言ってもよさそうな歌野晶午氏のデビュー作。 本格ミステリ的な事件は、良い意味で非日常的な、フィクショナルな世界観の中で起こるものが多い。それは小説として紛れもない面白さなのだけれども、現実の事件がトリックのある不可能犯罪であることなどほぼない。その中で「家」という、物語の舞台としては派手さの無い、けれどもこれ以上無いほど現実的で普遍的な建物で新本格的なトリックを用いた事件が起こるという、才能の片鱗を感じさせる作品になっている。これはこの後も歌野晶午作品にしばしば用いられるスタイルだが、それがより鮮明に結実したのがのちの作品「密室作品ゲーム王手飛車取り」だろう。メタフィクションとリアリズムを新本格内に同時に存在させた傑作の萌芽はやはりデビュー作に芽生えていたと思える。 約30年前の小説で時代を感じるが、事件の真相すべてを看破するのはさすがに困難。一つの「家」だけで物語の舞台が完結する話ではなく、その世代の青臭い日常を漂わせながらストーリー性もある。 | ||||
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| 歌野晶午のデビュー作です。超有名な『葉桜の〜』、『密室殺人ゲーム』シリーズ、『さらわれたい女』と読んできて、どれもおもしろかったのでデビュー作の本書を読んでみました。 他の方もレビューで書いてますが、トリック自体はすぐに思いつくと思いますし、そのトリックの成立も運に頼りすぎてる気がします。ただ、誰が殺したのかは私にはわかりませんでした。推理小説を読み込んでる方には誰が殺したのかまでわかるのかもしれませんが、私と同様の初心者の方にはぜひ誰が殺したのかまで考えながら読んでみてもらいたいと思います。 ちなみに、本書の最後には島田荘司からの解説ならぬ『薦』という紹介文のようなものが載っています。デビュー前の歌野晶午と島田荘司の関係性がわかって興味深かったです。 | ||||
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| それほど推理小説を読んでるわけでもなく似たようなトリックを見たわけでもないのに事件が始まる前にトリックがわかってしまいます ある程度は誰でも殺人を実行でき、トリックが簡単だったので叙述トリックで主人公?が犯人だと思ってしまいました 複雑てはないので読みが当たりやすくそれゆえ満足しやすい作品ではないのでしょうか キーワードであるはずの死んだはずの人の幽霊というのが偶然に偶然が重なった物で考えるだけ無駄でした | ||||
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| 「葉桜の季節に君を想うということ」から歌野作品を読み始めたミーハーです。 デビュー作から読み始めようということでこの作品を手に取ることになりました。 古い小説ということが大きいと思いますが、まず別荘の平面図を見た時点でトリックがわかってしまった点がとても悲しい。 というのも、結構有名な連続ドラマにて全く同じトリックが使われていたのを覚えていたからです。映像で覚えていたことが致命的でした。古い作品を読むにあたって生じる、現代の情報普及力の高さによる弊害ですね。 時系列はこちらが先なので、もしこの小説が発売された当時に読むことができたのであればまた違った感想が生まれたのでしょうがとにかく小説を開いて数ページでトリックが浮かんでしまったために、読んでる間に常に「まさかあのトリックじゃないよね?」となってしまいました。今20代30代でそこそこテレビドラマを見ていた方々にはお勧めできないのが悲しいところです。 この小説を読んでよかったのは、この後の作品に連続して探偵役として登場することになる信濃譲二のキャラクターが気に入ったということでしょうか。このおかげで、この後の歌野作品を楽しんで読むことができます。破天荒でいながら頭脳明快、というキャラクターはまさしく物語を解くのにふさわしい。 評価できないのは他の方も指摘されていましたが登場人物の口調です。こんな喋り方の人いる?という感想がかなりのところで出てきてしまいました。(勿論昔の作品であるため、当時はそんな感想は無かったのかもしれませんが、現代の印象で読むとかなり変です)ただ、この後の歌野作品ではこの変な口調の登場人物は結構な割合で出てくるのでこれがこの作者の作風だと解釈すれば楽しんで読んでいけます。 全体としては、良くも悪くもないというのが率直な感想です。もっと昔に読みたかった。 | ||||
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| 島田荘司氏推薦という文字を裏に見つけたので、デビュー作から順に読もうと思って最初に手に取りました。 なので作者の他の作品との比較はできませんのでご容赦を。 よく指摘されていることですがとにかくトリックがわかりやすいです。 ヘタしたら見取り図出した段階で「こういうトリックならできるかも」と考えてしまうようなレベル。 巻末の推薦文で島田荘司氏にすぐに見破られたというのも納得な話です。 そしてトリックの成立まで偶然に支えられた要素が多すぎる。(アクシデントという意味ではなく) もしあの人がこう動いたら?あの人がぜんぜん違う動きをしたら? これだけでトリックの一部が破綻します。 偶然は一回ならいいでしょう。二回起これば作為を感じ、三回起これば殺人現場に作者のペンが見えます。 なかなか読みやすく、分量の割にサクサク読めたのは、文章の力があるということなのでしょう。 信濃譲二のキャラもなんとなく気に入りました。 巻末の島田荘司氏の推薦文は歌野晶午氏の成り立ちがわかり興味深いです。 とりあえず白い家と葉桜はすでに購入済みなので、すぐにでもぜひ読んでみたいと思っています。 | ||||
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| 30代、男です。久しぶりにトリックがメインの作品を読みました。「一体どうなってるんだぁ〜」と思いながら、ページをめくるのを止めることが出来ませんでした。私のアタマでは、トリックや犯人の核心にせまることなど到底出来ません。考えるよりも、目の前の文章をひたすら追っていく快感がありました。「葉桜〜」や「ガラス張り〜」なんかもお勧めです。 | ||||
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| 話の途中で、 ギリシア文字で部屋番号が設定されているという不自然さを不思議に思いながら、 建物の見取り図をしばし眺めていると、 すぐに、トリックは判ってしまうけど、これが、歌野氏のデビュー作なんだ〜と 微笑ましい気持ちで読めば、楽しめます。 | ||||
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| 話の途中で、ギリシア文字で部屋番号が設定されているという不自然さを不思議に思いながら、建物の見取り図をしばし眺めていると、すぐに、トリックは判ってしまうけど、これが、歌野氏のデビュー作なんだ〜と微笑ましい気持ちで読めば、楽しめます。 | ||||
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| 1988年に講談社ノベルスとして出たものの文庫化。 著者の長篇デビュー作。若さとアイデアを感じさせる作品だ。 歴史に残るトリックとも言われている本書だが、私にはそんなに良いとは思えなかった。確かにすごいけど、なんだかなあという印象。ただ、トリックを二重に使っているところは感心させられた。著者の誠意と工夫を感じた。 ミステリファンなら読んでおくべき一冊だとは思う。 | ||||
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| たしかに、このトリックはちょっと用地かも知れません。しかし、ボカァ予想もできなかったので、つまりボカァ幼稚以下というレベルみたいでう(溝! 長い家に平行してたくさんお部屋が並んでいる舞台であります。たくさんの部屋〜〜たーくさんの部屋〜〜1個や2個はどっぴっぴ〜!て歌を思い出しました。 | ||||
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| 「葉桜の季節に君を想うということ」など、話題になった作品から歌野作品に興味を持って、これを読むと厳しいと思うかもしれないが、新本格登場の一人としての出現は間違ってなかった。バランスの悪いミステリだが、「家」シリーズ3部作の出だしでしかないので、続きを読んでもらいたい。 | ||||
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| 歌野晶午氏のデビュー作で、「家」三部作の一作目です。実は、この作品の評価は難しいと思います。読者の皆さんが、ミステリ、特に新本格の熱心なファンなら、この本には皆さんに訴えかける何かがあるはずですが、一方で作者の仕掛けが分かってしまうかもしれません。正直言って、最初読んだ時には薄々予測していた通りのトリックに多少失望したものです。しかし、巻末の島田荘司氏の推薦文がその失望を補って余りある感動的なものだったので、気を取り直して次の「白い家の殺人」を読んでみて驚きました。明らかにうまくなっていたのです。そして、「動く家の殺人」、「ガラス張りの誘拐」。もう確信を持ちました。歌野晶午氏は成長する作家です。この作品はその原点、そう考えると星5つでもいいのか!も!…本当に評価が難しいのです。 | ||||
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