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リトル・ドラマー・ガール
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【この小説が収録されている参考書籍】
リトル・ドラマー・ガールの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.31pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全16件 1~16 1/1ページ
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とても綺麗。 | ||||
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イギリスの女優が奇妙な依頼をうけ・・・というお話。 スパイ・謀略小説の巨匠、ル・カレ氏が中東の問題に取り組んだ作品。女優に演技をさせ、ゲリラ組織に送り込む・・・という展開は実際にありそうだし、実際にあったかもしれないと思わせるリアリティがあり、流石ル・カレ、巨匠というだけあるなぁと思いました。 この人の場合、好きでこういう小説を書いていた部分もありますが、先鋭的な現代の問題を扱う作家、というレッテルを貼られてしまって、こういう風に中東問題に踏み込んだ作品も書かないといけなくなった、という様にも言われていて、実際に娯楽小説よりも政治性の強い時事問題を扱う作家になってしまった感もあるらしいですが、それでも細部の描写等では、謀略小説として非常に良く出来ているので、時事問題を扱っても古くならない普遍性があると思いました。 中東の問題は未だに解決しておりませんが、これからも続く内は、この小説もリアリティを保つと思いますが、それがとりもなおさず人類の不幸にも思えます。 ル・カレ氏は最近に亡くなったそうでご冥福をお祈りします。ありがとうございました。 巨匠が中東の問題に踏み込んだ謀略小説。是非ご一読を。 | ||||
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日本語訳の文章が、日本語になっていません。意味やストーリーがこれでは読めないです。別の訳で再出版来ていただきたい。 この訳文にお金を払いたくないです。 | ||||
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初版が発刊された40年ほど前以来の再読。ルカレマニアを自称する私にとっても、深く、重い作品 であることを再認識させられた。イスラエル諜報局が、パレスチナゲリラの欧州における大物テロリストを 殺害すべく仕組んだ一大ストーリー。そのために雇われる舞台女優のチャーリー。この上下巻の 文庫のほぼ3分の2程度は、彼女が初めイスラエル諜報員ジョセフから訓練され、次はアラブゲリラに 潜入しここでもテロリストとして鍛えられる場面の描写に費やされる。ただ、このパートの多くは、 彼女の内面の葛藤が描かれ、また当時のアラブとイスラエル問題に関する多分にルカレ自身の分析が 述べられる。イスラエル諜報局がある意味主人公のこの作品においても、イスラエルとアラブを皮相的に 善悪で区別しない。この状況を作り出した欧州列強、なかんずく英国に対する強烈な批判も 含まれていく。正直、他作品に比べても読むのが重いパートだ。だが、最後の3分の1は エンターテインメントとして超一流の作品となっている。だから映画化もされるのであろう。ルカレ亡き後、 このような作品はもう二度とお目にかかれないのであろうなと思うと只管寂しい。 | ||||
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とても読み辛い。直訳文章過ぎる。 | ||||
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著者のル・カレが本書でパレスチナ問題を正面から取り上げ「ノンフィクション」のようなリアリティあふれるストーリを書きあげている。 巻末の解説を書いている森詠氏が、1981年に取材のためレバノンのベイルートを訪れた時に、イギリス人の女性ジャーナリストのミス・C(朝日新聞ベイルート支局の外国人スタッフ)から、ル・カレの取材を彼女が手伝った話を聞いたと記述していた。 やはり現場主義に徹して小説を書くル・カレらしいエピソードである。 ル・カレ自身が多くのパレスチナ人、イスラエル人が時間を割き、助力を与えてくれたと感謝の気持ちを表しながら上巻の序を書き始めている。 中東の紛争の真っ只中へ危険を顧みず取材するル・カレの完全主義には瞠目してしまうのです。 少しネタバレになってしまいますが、モサドのリーダーのクルツがミンケル教授の講演でテロが計画されているという警告をするために訪れた折に、教授夫人が「あたしたちはナチをとめられなかったけど、こんどは自分たちをとめられないのよ。自分たちの国を手に入れ、さてどうしょうというの。今から四十年後には、あたらしい流浪の民族をこしらえだしているのよ。それをわたしたちがいわなくても、世界がいうわ。いいえ、世界はすでにいっていりるわ。新聞を読んでごらんなさいよ、ミスター・スピルバーグ(クルツの偽名)」 このミセス・ミンケルの言葉がル・カレの言葉なのだろうと思ってしまったのは評者の勘ぐりなのだろうか。 すくなくとも評者の気持ちを代弁していることだけは間違いないと読んでしまったのです。 ストックホルム症候群に侵されてしまったようなチャーリーだったが、紙一重で大仕事を終え、精神的なダメージも乗り越えてジョセフと再会して終えるエンディングには、ストーリーとして読者に安寧を与えるためル・カレのサービス精神の現れだろう。 が、やはり小説として読み進むには、テーマが重すぎて評者にはストーリーを楽しむ余裕があまりなかったのが正直な気持ちである。 | ||||
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2020年12月12日スパイ小説の大御所ジョン・ル・カレが亡くなった。 あらためてル・カレの作品一覧を確認したらスマイリー三部作のあとの作品『リトル・ドラマー・ガール』(1983年)を、迂闊にも読んでいなかったことに気が付いた。 ル・カレへの追悼の意味も込めて遅まきながら読むことにした。 世界最強とも言われるイスラエルの情報機関モサドがヨーロッパの都市部でユダヤ人をターゲットにしたテロの頻発がパレスチナの小さな秘密組織でなされていることを突き止めた。 テロ組織のリーダー的な存在の一人ヤヌカという男をを拘束したが、この男をミシェルという架空の人物にするようだ。 売れないイギリスの女優のチャーリーをモサド情報機関員が徹底的に調査し、その任に適しているという結論に至ってから大掛かりなチャーリーへのリクルート工作が始まる。 補足されたチャーリーは、執拗な尋問と洗脳の嵐を受けたのちモサドの情報機関員としてパレスチナテロ組織のなかへ潜入することになる。 もし、他の作家がモサドが行ったチャーリーへの緻密で執拗なまでのリクルートの経緯を描写していたなら、その信憑性を疑い、読むことを中断していたかも知れない。 ル・カレの書いたこの物語はあくまでフィクションではあるが、ル・カレの情報収集にたいする真摯さなどを考慮すればモサドがチャーリーへ行ったことを信じることができる。 世界大戦後イギリス統治下のパレスチナに入植したユダヤ人たちがイスラエルという国家を建設したことから悲劇が幕を開け未だに紛争が続いていることは周知なことである。 が、ル・カレは、モサド情報機関員のベッカーに、ミシャルの口を借りてパレスチナの側からイスラエルを糾弾する言葉を語らせることを物語のなかへ挿入している。 ル・カレのリアリズムには、イスラエルもパレスチナもなく現実世界を描くことに徹していたいという作家の矜持を感じながら本書『リトル・ドラマー・ガール』上巻を読み終えたのです。 | ||||
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"<どこでも連れて行かれるところへ行け>と、ジョゼフはいった。<殺せといわれたら殺せ。それはわれわれの責任だ。きみの責任じゃない>" "あなたはどこに? <近くにいるよ> 世界の果ての近くに。" シビレル。 | ||||
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BBCのドラマで興味を持つ。訓練が何処まで現実か妄想かが分からなくなってくる。実際に起きた事件も出てくる。女優として命を失うギリギリの線で演じきる。不思議な物語。そう言えば、組織の話を聞いた時点で断れない状況だった。超魅力的な男がスカウトなんて?ついていっちゃうね。女優なら。 | ||||
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初めてル・カレ作品を読みましたが、かなり集中力が必要でした。 内容が非常に濃密なのに加え、登場人物の名前一つとっても偽名を幾つも使うわ 愛称で呼ぶわでついていくのが大変でした。 しかし面白かった! テーマといい、硬派な文体といい、大人な本格派といった風格で、日本の作品では なかなか出会えないのではないでしょうか。 また、ストーリーはフィクションでしょうが、背景にあるものは現存するものであり、 スパイ活動の描写なども実際にこのくらいのことはあるのかもと思わせる緊迫感でした。 読むのにエネルギー要りますがコンディションを整えて、スマイリー三部作などにも 読み進んでいこうと思います。 | ||||
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外カバーが無く失望した。 商品を掲載する場合、分かるように記述すべきと思う。 | ||||
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自分の中では、数あるジョンルカレの作品中、トップにあげたい。女性が主人公であること、彼女が女優としての眼で世界を捕らえ、スパイという現実の劇場で自分の役割を演じる、という発想が素晴らしい。読みながら完全に感情移入していた。ルカレのものには珍しく、ロマンスとしても面白く読んだ。寒い国から帰ってきたスパイでもナイロビの蜂でも女性は重要な役で登場するが、この作品では、作者が女性なのではと思わせるほど、その心理を描ききっている。イスラエルとパレスチナの胸が痛む闘争が、中立に近い立場で描かれていく。スパイとしてイスラエル諜報機関にリクルートされ任務を与えられた主人公チャーリーは、男性には出来ない、女性特有の共感能力と優しさで、潜入したパレスチナのキャンプでも爆撃にさらされる人々に心から寄り添って行く。読者はテロを押さえ込む爆撃の論理も、テロリストの側の動機も、チャーリーを通して知ることになる。世界を守ることと、個人の人間性を保つことの間で、バランスを保つことがいかに難しいか。私たち一人一人の心など、国や正義などの大儀の前では何ほどのこともない。しかし、その国とは一人一人の幸せを守るためにあるはずだ。ルカレの作品はいつもこの矛盾や不合理を突きつける。読みはじめたらやめられないストーリー展開の中でこの重いテーマ。それが、私がルカレを大好きな理由です。 | ||||
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実はこの作品は約30年前初版が刊行されたときに読んだ。その後出た同名の映画も見た。丁度、例のスマイリー三部作のほぼ直後に読んだ記憶がある。ただ、今回の主役はイスラエル情報部、そして彼らにスパイとして教育、育成される女性チャーリー。さすが、ルカレ、スパイの育成などと言うとちょっとだけページを割いて結果だけで筋を追わせるかと思いきや、当然のごとく、「料理」(作品の筋立て)にはたっぷりと時間をかけ、手を加え、あらゆる調味料を入れることにも手を抜かない。72年のミュンヘン五輪の際のパレスチナゲリラによりイスラエル選手団の殺戮の復讐劇の一環として、相手方の黒幕をおびき出すために、このチャーリを相手方に近づけるという作戦をじっくりと読ませる。ルカレの「料理」(作品)の味を知らないと、どこかでとん挫しそうになるくらい長いし、詳細過ぎる表現も多い。しかし、いつも言うが、これぞ最高級の料理を味わうための試練であり、私などは読後30年経ってもルカレ作品の感動を忘れることはない。 | ||||
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週刊文春1983年 海外8位 パレスチナの欧州爆弾テロに業を煮やすイスラエル。クルツをリーダとした対策チームは、英国女優チャーリーをエージェントに仕立て上げ、テロの黒幕に接近を図ろうとする ・・・ 女優をつかったスパイ活動と、いうといかにもチープな活劇ヒロインものに聞こえてしまうが、とんでもない。この長い長い(しかも展開が遅い)ものがたりの半分は、チャーリーのスカウトと、彼女への洗脳もどきの教育にあてられている。この微に入り細を穿つ描写がものすごい!扱っているテーマは重いし、スマイリー三部作と同等かそれ以上の硬質な作品。 パレスチナの黒幕の弟、ミッシェルの恋人としての人格を確立させるため、チャーリーを追い込む執拗なチェックまたチェック。こういうふうにスパイは仕立て上げられるのかと驚愕してしまうし、その過程でのチャーリーの心の動きが、また秀逸の筆致だったりする。 一人の登場人物に対して別名が多数表記されたり、何気ない会話や、仕草が後々の重要な伏線だったりするので、軽く読み飛ばすことができない。読了するのに非常に時間がかかったのだが、それに見合う価値は十分。途中退屈でも投げ出さず、最後まで読み通して欲しい。 | ||||
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週刊文春1983年 海外8位 パレスチナの欧州爆弾テロに業を煮やすイスラエル。クルツをリーダとした対策チームは、英国女優チャーリーをエージェントに仕立て上げ、テロの黒幕に接近を図ろうとする ・・・ 女優をつかったスパイ活動と、いうといかにもチープな活劇ヒロインものに聞こえてしまうが、とんでもない。この長い長い(しかも展開が遅い)ものがたりの半分は、チャーリーのスカウトと、彼女への洗脳もどきの教育にあてられている。この微に入り細を穿つ描写がものすごい!扱っているテーマは重いし、スマイリー三部作と同等かそれ以上の硬質な作品。 パレスチナの黒幕の弟、ミッシェルの恋人としての人格を確立させるため、チャーリーを追い込む執拗なチェックまたチェック。こういうふうにスパイは仕立て上げられるのかと驚愕してしまうし、その過程でのチャーリーの心の動きが、また秀逸の筆致だったりする。 一人の登場人物に対して別名が多数表記されたり、何気ない会話や、仕草が後々の重要な伏線だったりするので、軽く読み飛ばすことができない。読了するのに非常に時間がかかったのだが、それに見合う価値は十分。途中退屈でも投げ出さず、最後まで読み通して欲しい。 | ||||
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諜報世界の綿密で周到な活動の非現実性が、 人間心理の機微を捉えた活動で、そう意外でなく感じられてしまう。 諜報世界のノウハウを知りたいと読み始めたが、 登場人物の切ない感情が移入され、 小説としても、思わず引き込まれてしまった。 | ||||
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