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お初の繭
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お初の繭の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.07pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全27件 21~27 2/2ページ
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本書の小説としてのデキについては,私は残念ながら「スゴイ!」とは思えませんでしたが,ドラマ性もあるし,わかりやすい文章(ですます調にはちょと違和感がありますが)で,肩も凝らず飽きずに読めるので秀作と言っていいと思います。性的描写がお嫌いな方にはオススメしませんが,そうでない方には推薦できる作品です。若い田舎娘の方言の会話などは生き生きしておりお上手です。本書の文末には選考委員の荒俣宏,貴志祐介,高橋克彦,林真理子さんの論評が掲載されており参考になります。高橋克彦さんが絶賛されています。 それと本書は,装丁・造本がなかなかいいです。カバーの書名部分は金箔のようです。カバーをはずして表紙を見ると,真っ黒な特殊紙に蒔絵のような絵が描かれています。何ともいえない肌触り。見返しの特殊紙も凝っています。カバー・表紙の絵そのものは,私の好みではなく,特に本扉の絵は何故こうなのかと思いますが,全体としては立派なツクリです。読後には,このカバーの薄暗い黄色が何度も頭に蘇ります。こういう本に接すると,電子ブックではこの喜びは味わえないなあ,なんて思います。装丁は片岡忠彦さん。大日本印刷,本間製本。 | ||||
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と、それよりもまず、日本ホラー小説大賞の改題には毎回疑問を感じますね。 事前知識が無い状態で「お初の繭」と聞けば、ほとんどの人はどこかで読んだ ような怪談を思い浮かべてしまうと思う。「お初の繭」なんて、ありきたり過 ぎて興味を半減するような、あまりに凡庸な題名ではないでしょうか。 他にもバイロケーションや化身も改題前の方が興味深かったですね。 「同時両所存在に見るゾンビ的哲学考」なんて「なんじゃそりゃ?」とw 訳の分からなさが妙に興味をくすぐるのに。 --- とまあ、題名では一気に古臭くなりましたが、中身自体は時代物や伝統的な怪 談と比べれば読みやすいです。終盤、お初が逃亡して秘密が明らかにされる切 迫したシーンは、ハリウッド映画の約束事のように流行りの構成です。 ま、適度に楽しませる展開かと思います。※ ここからネタばれヒントあり。 ただ、そこに至るまでの道のりが長いです。正直「英気を養え」と仕事を与え られずに喰っちゃ寝させられる時点で、先の予想が確定してしまうと思います。 それが覆る事はありません。 延々、お初の能天気な解釈が続いて、ああ、やっぱりな。と。 読み進めた原動力は読みやすさや、語りの巧みさに加えて、怖いモノ見たさで した。つまり繭の作られ方の仔細や、絹糸になるまでの工程です。ワイドショ ー的でちょっと下衆っぽい動機ですが、その点良く構成されていると思います。 ちなみにシラけたのはネーミング。婦操(ふぐり)工場長は許せます。夜狩鳥 (よがりどり)も巧いようなそぐわないような。これもまあいいかな。 ただ、フルチンスキーには一気にシラけた。 小中学生レベルのダジャレじゃあるまいし……。 | ||||
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ホラー大賞受賞作だというので、よっぽど怖いのかなと思ったら期待はずれでした。 話の内容としてはアニメにでもしたらちょっと怖さが増すかも。 | ||||
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これが怖いですか?うまいですか?個性もないし、、、 予測のつく展開 中途ハンパな回顧(蚕なだけに)調の文体 社会風刺?? ギャグにも風刺にもなってないよ〜登場人物の気を持たせるような ネーミング、、 飴村行 正座して読め!!岩井志麻子に学べ!! みたいに 期待してた分がっかり感強くて 毒吐きたくなりました | ||||
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ホラーという領域に定義をつけるのはとても難しいです。しかし作品に求めるのは精神的に追い詰められる恐怖。そこには高度な技術に支えられた構成力、文章力が不可欠なはすです。新聞の広告記事に「夜市」の文字もあり大変期待して読み始めましたが、うーん、大賞ですか?平坦な文章とありきたりなストーリーで、スルスルとなんの引っかかりももなく読まされ挙句にこの結末では、恐怖心どころかグロテスクさだけが心に残る最悪の読書後感。 読んでいる時の私の顔を見て家人は言いました。口がひん曲がってるよ。 | ||||
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文庫本まで待てないので即購入。 現代の話ではなく、明治、もう少し前の時代設定で大賞を受賞し、審査員を唸らせたとあればハードルも上がってしまいます。 が、途中の段階でオチや流れが予想でき、まさにその通りになり、綺麗に終わっていく内容でした。 教科書通りのホラー小説でしたが、言葉使いは気に入りました。 年配の方なら懐かしくもあるのでは。 大変読みやすいのも良かったのですが、純粋な恐怖、怖さは感じなかった。 都市伝説ですね。 作者が受賞した時のコメントで「社会は化け物に見える」と言ってましたがそのコメントが内容に表れ、一理あると思いましたが、時には人繭の様になるのも社会なのでは・・・。 | ||||
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この、角川書店の日本ホラー小説大賞の受賞作は佳作を含めすべて目を通している。今回の作品はその中でも一、二を争うほどの傑作ではなかったか、と思う。 前回の受賞作の「変身」や、前々回の受賞作の「安藤三兄弟の聖職」といった作品では、小説の出来そのものにおいては、天賦の才の片鱗を感じさせる作品であるものの、肝心の「怖さ」がない、という意味では、そしてホラー小説としてはやはり見劣りするものが多い、という意味では読了感に欠けるものがあった。 今回の作品は、小説として、とくにホラー小説としての「受賞作」としての価値は見劣りするものかもしれない。すべてがひとり語りであり、斬新な発想もなく、小説の構成からしても既にさんざん使い古されたものでしかない。だから他に前代未聞の優秀作があったとしたら、おそらく次点の座に甘んじることになったであろう、と推測できる しかし、この小説は恐怖を感じさせる、ということにおいておそらく一本勝負に臨んだのではないか…。とも思える。小説の出来としては今ひとつ、ではあるが、「怖い」ということにおいては及第点以上のものがある、という意味においては、この作品はやはり「傑作」としての評価を受けるにふさわしいのでないか、という感想だった。 あまり内容に細かい評価を付けるのは、ここではやめよう。やはり読んでもらって、自分が感じた恐怖を体験していただきたい、そういう思いである。 | ||||
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