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北壁の死闘
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北壁の死闘の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.66pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全29件 1~20 1/2ページ
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説明の通りで満足です。 | ||||
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表紙絵や遺体の鉄十字勲章のレベルに齟齬があり、少し混乱。実は最初から最後まで同じ鉄十字勲章です。 山岳小説は、あまり読んだ事がないのですが、迫力がありました。後ろの方に、ちょっとだけ登山用語の解説があります。初めに見ておくとわかりやすかったはず。 | ||||
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山岳小説に関心を持っており、「山岳小説の傑作」という評判なのでチョイスしたが、文庫本のあらすじを読むと、戦闘アクションもののように感じられ、そうであれば個人的な嗜好から外れていると思ったが、読んでみると間違いなく、飛び切りの山岳小説であった。 第二次世界大戦末期のドイツ軍と連合軍の間の機密事項に関する争いが背景にあり、特殊任務を担うために登山の専門家を集めた第五山岳歩兵師団に配属されたシュペングラーが主人公。同じ歩兵師団に配属された女医のレスナーがサブ主人公。二人の過去のトラウマと心の交流が物語のアクセントになっている。主要な登場人物は限られていて、それらの人物の性格設定・書き分けが巧い。 タイトルの「死闘」は、読む前はドイツ軍と連合軍との間の戦闘のことだと思っていたが、読んでみると、厳しい気象条件と難ルートを併せ持つアイガー北壁との死闘という意味合いが強いことがわかった。 前半はやや読みにくさを感じたが、展開がスリリングで、後半になればなるほど息を突かせない面白さを持った、手に汗握るエンタテイメント作品であった。 訳者の海津正彦氏は、山岳雑誌「岳人」にインタビューや登山記録が載るようなクライマーであり、登山描写や山岳風景描写の訳の的確さが光っている。 | ||||
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久しぶりに続けて2回読みました。戦争冒険小説好きな方是非読んでください。 | ||||
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この作品を読んでつくづく思ったのだが、これくらいの冒険小説としての完成度とキャラクターの個性がなければ、作品として長く読み継がれ生き残ることができないのだろう。 ボブ・ラングレーが1980年にこの作品を発表してから38年、創元ノヴェルズから翻訳が出てから31年。今なお山岳冒険小説の王座に君臨し続けているという。 《・・・シユペングラーは、岩壁にしっかりとくくりつけられたまま、黙って(ヘレーネ・レスナー医師の)脱衣の様子を見守りながら、この目を見張る光景に驚き、じっと視線をこらしていた。力強く美しい女性の裸体が雪の舞い狂う中で、雪花石膏のように艶めいている》(339ページ) これは、天下の嶮として世界的に有名な難攻不落の「死の壁」アイガー北壁の途中で低体温症になったラッサー博士の命を救うため、瀕死の博士を裸にし、レスナー女医みずからも全裸になって、寝袋の中で博士を抱くシーンである。 このシーンをはじめとして、本作の途中には、極限状態に追い詰められた人間の勇気やとっさの行動が、読む者の感動を呼ばずにはいない。 山岳小説の金字塔と呼ばざるをえない、すこぶるつきの傑作である。 | ||||
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☆5つ。 これはスゴイです。 まだ読んでいない方、ぜひどうぞ。 ですが、ラストはちゃんと最後に読みましょう。 まだ、アイガ―北壁の感動の吹雪がやみません・・。 冒険ものが好きな方・・ これは間違いのない1冊です。 | ||||
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ボブラングレーが80年代前半に発表してたちまち山岳冒険小説の代表傑作となった山岳ジャンルの有名作である。 鷲は舞い降りたのようにナチス側を主人公にして、ナチス側の人間を非常に魅力的に描いている。 前半は訓練シーンで後半は作戦となるが、この作戦自体は非常にシンプルなのだが、作戦遂行のサスペンスで引きつけるのではなく、主人公達の人間ドラマと山岳シーンの臨場感で引きつける一作だ。 エピローグが実に良いのである。 | ||||
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山岳冒険小説として、文句なく面白い。主に山岳を舞台にしているのだが、realityに溢れる描写が素晴らしく、読む者を引き込ませる展開は素晴らしい。特に山登りに関心を持つ読者へは文句なく楽しめる、山岳冒険小説の古典ではないだろうか。 | ||||
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買ってからしばらく放置していたのですが、 もっと早く読めば良かったと後悔するくらい面白かったです。 NHKで深夜に時々放送している「世界の名峰」でアイガーがやっている時に見てから読んだら、よりイメージが湧く気がします。 出だしがラストに繋がって来るのですが、まさかの展開に・・ネタバレになるので止めときます(笑) 海外の名前は分かりづらくて人物整理に何度か読み返す事はありましたが、とにかく面白いのでオススメです。 | ||||
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冬の<アイガー北壁>登攀を題材とした評判の冒険小説である。平凡な邦題と比較して、原題は「Traverse of the Gods(=神々のトラバース)」と魅力的で、これは<アイガー北壁>の登攀ルートの1つを指す。狂気とも思える冬の<アイガー北壁>登攀に挑んだ主人公(ドイツ軍兵士)の姿を描いた作品である。現実には到底不可能と思えるこの設定に理由を付けるために、作者は第二次世界大戦中の米独の原爆開発合戦を利用して、軍の命令(とそこから生じる様々な状況)で止むを得ず強行したという形にしていて、チョットこの舞台設定が煩い感じがした。 他方、主人公は自分の過失で、過去の<アイガー北壁>登攀で友人を殺してしまったというトラウマを抱えており、こちらは主人公が冬の<アイガー北壁>登攀を強行した(降伏するという選択肢もあった)上手い理由付けになっている。自身のトラウマを克服するためには、<アイガー北壁>を克服する事が必須という冒険小説らしい主題である。そして、登攀シーンの描写は流石に読ませるが、全体を冷静に見てみると、登攀シーンの描写が意外と少なくて、期待外れの感があった。物語に説得力を持たせるため、主人公の同僚達の細かい性格描写があったり、米独の将校の駆け引きの描写があったりするのはまだしも、本作にロマンス(!)を持ち込んでは冒険小説としての醍醐味が台無しでしょう。また、原爆開発のキーマンである博士(とその看護役の女医)もクライミング熟練者であり、主人公の一行に付いて行けたという設定も安直過ぎる。 主人公が<アイガー北壁>登攀中、戦争、敵と味方、個人的恨み等の思念が雲散霧消し、ひたすら<無>の境地に入ったという辺りが冒険小説としての真骨頂であり、登攀という物理的行為及び主人公のこの境地を中心に描いた方が物語の求心力を増したと思う。 | ||||
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いけません。これは絶対に読まないといけません。 この冒険小説はまさに「一気読み必至」です。 訳が上手で、登場人物の変化する視点の展開が巧い。 そして、主人公をはじめ各登場人物の背景の造りこみが緻密で自ずと興味が湧いてくる。 欧州を代表するドイツの名クライマーは、過去の事故の悪夢に苦しめられ、己が人生に、 時代の趨勢に対して斜に構えている。 されど祖国の為に軍律には生真面目に対応し、指令にも疑問を持ちつつ忠実に従う。 敵国の兵や民間人にも、極めて礼儀正しく接する紳士でもあり、おおよそ想像する 悪鬼のようなナチの親衛隊のような輩とは違う人種でもあるのです。 その主人公が敵国に追われ、艱難辛苦の北壁越えを強行せざるを得ない状況に はまり込んでいく。ああ、これは絶対絶命となり北壁の氷に閉ざされ、やがて悲しい終焉を 迎えるのだろうな?という想像がもたげてくる。 でもね・・・・・。( ̄ー ̄;) いや~ハラハラ、ドキドキの大活劇山岳小説でした。 ちなみに自分も少々、冬の八ヶ岳に遊んでもらっているので背筋が凍りましたね。 | ||||
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刊行時に評判となって以来の再読。ディテールはもちろん忘れていたが,やはり傑作と呼ぶにふさわしい。ここでナチスの秘密計画というのは眼目ではなく,主人公を始めとする登山チームの人間関係にヒロインとのロマンス,そして圧巻のアイガー登攀シーンを堪能するのが正しい読み方。最初は唾棄すべきだった男がクライマックスで改心(?)したり,オチが予定調和であることに興を削がれる向きもあるかもしれないが,そこがこの作品の評価の分かれ目(要するに好き嫌い)となるだろう。戦時下のメロドラマも決して物語を壊すものではなく,型どおりとはいえその後の展開には必須のものだ。 ひとつ注目すべきは冒頭シーンが実は巧妙に仕組まれており,最後に主人公が北壁でとったある行動が,エピローグにストンと収まるようになっていること。このあたりの細かさは心憎いばかりで,アクションのみに頼る作品ではここまでの凜とした読後感を残せまい。 今からでも多くの人に読んでほしいが,山岳・登攀関連ということで他にA・マクリーン「ナヴァロンの要塞」,トレヴェニアン「アイガー・サンクション」を併せてお勧めしたい(古いな,われながら…)。 そうそう,作者のラングレーはかつて創元文庫と新潮文庫でさかんに紹介されていたものの,その後サッパリ。同じ冒険小説畑のダンカン・カイルとともに消息が気になるところだ。もう新作は出ていないのだろうが,未訳作品を紹介してくれる奇特な出版社が現れることを期待したい(頼むよ,ホント)。 | ||||
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さまざまな困難に合いながらも、アイガーを上りきった事は、正に奇跡と言っていい。 更に、物語の最後に主人公が2度アイガーを上りきったと分かったときの感動は、今でも忘れられません。 | ||||
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確かに山岳小説好きの方々の評価が高いだけあり、とても面白い。 息もつかせぬ展開で一気読みさせる。 登場人物の描写も個性が際立っているし、プロットも面白い。 ただ主人公の超人的動きなどがリアリティを奪ってしまい、 アクション映画ならいいけど、小説だとちょっとtoo much感がある。 最後の方は少々食傷気味。 そのような点で☆3つですね。 | ||||
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アイガー北壁に関して興味を持つようになり、ハインリッヒ・ハラ―の「白い蜘蛛」を探している最中にこの本を知った。なんとなく、注文してみたところ、フィクションとは思えない数々の描写、本物のショッキングな話もおりまぜられた物語で、登場人物すべてに親しみを覚えるようなった。そして、ドラマの終盤、思いがけないエンディングに、涙とも、微笑みとも言えない充実感を覚えた。山登りに興味がなくとも、十二分に楽しめる1冊です。 | ||||
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海外の名作の多くに共通する欠点だが、本作も邦題が今イチ。何故素直に「神々のトラバース」としなかったのか?「トラバース」が日本語として 一般的でないというのは分かるが…。BBC記者による調査記録という設定・構成もやや不自然。ラストシーンを書くためには必要だったのかも知 れないがそもそもエピローグ自体が蛇足では?酔って管を巻くシュペングラーは正直見たくなかった。それ以外は満点。 | ||||
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ストーリーは良いです。息をもつかせず読ませてしまう。しかし厳しい自然に対してあまりに荒唐無稽な超人性が、騙されてもよいかという気持ちをなえさせる。クリフハンガーの時に感じたのと同じ。 | ||||
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アイガーは、スイスを代表する標高3,975メートルの山だ。富士山と比較すると、アイガーの標高がおよそ200メートルほど勝っている。それだけで、いかにアイガーが大きな山であるか想像できる。写真や動画投稿サイト等でその姿を見ることが出来るが、そこでは、山下に鮮やかな緑が茂り、雄大にそびえたつ美しいアイガーの姿。一方で、厚い雲と雪に覆われ、所々むき出しの岩壁が見え隠れする、神秘的な雰囲気をかもし出す姿がある。季節や天候によって、山の表情は様々に変化するのだ。 本作品は、フィクションとノンフィクションの部分があり、そこが、本を読み進めていくにつれ、現実味を帯びさせ、没頭して読むことが出来た。専門用語や様々な機器の取り扱いなど、登山の経験が無い人にとっては、情景を捉えにくい箇所が多々ある。しかしそれを差し引いても、十分に楽しめる内容が作品中では描かれている。アイガー登攀にあたり、様々な考えを持つもの同士が、厳しい環境の中で助け合うシーンは、読んでいて心を熱くさせるものがある。作品の序盤では、戦争によって市民の生活が圧迫され、辛い現実がしっかりと描かれていたが、登攀しているシーンにおいては、任務のことや、戦争の残酷さをほとんど感じさせない。戦時中であることを忘れさせるような臨場感があり、生きるために成さねばならないことを、登攀している全員が感じ取って、必死であったところが印象的である。様々繰り広げられる展開が、読み終えるまで気を抜くことを許してくれないそんな作品である。 | ||||
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邦訳された’87年、「第6回日本冒険小説協会大賞」の外国軍大賞受賞作。また、早川書房の『ミステリ・マガジン』のアンケートをもとに’92年に刊行された『冒険・スパイ小説ハンドブック』において、「冒険小説ジャンル」で第10位にランクインしている。さらに’88年、「このミステリーがすごい!」創刊号海外編で第3位にランクインもしている。 時は第二次大戦も終盤、欧州戦線において起死回生を図るべくナチスドイツは秘密の特殊作戦を敢行する。それは原子爆弾製造で、英米軍に比べて遅れをとっている自軍の研究開発を有利にするため、スイスの、今は観光で有名なユングフラウヨッホの連合軍研究所からデンマークの原子物理学者を誘拐するというものだった。集められたのはシュペングラー軍曹以下の山岳登山経験者たち。彼らは厳しい訓練ののち、現地へと向かう。第1部「勇士たち」がその前段部分で、第2部の「極秘任務」がその実行である。 物語は比較的平板な第1部を経て、第2部にいたって俄然緊迫する。スパイにより情報をキャッチされたシュペングラーたちは窮地に陥り、世界的に最も急峻といわれるアイガー北壁の頂上をめざす登攀を強いられる。情け容赦ないアイガー北壁の大自然の猛威と、岩壁登攀に詳しい海津正彦の翻訳による正確で迫真の登山描写とで、圧倒的な臨場感が醸し出され、本書は読者に息継ぐ暇を与えない。いみじくもシュペングラーは作中で「この山にいると、戦争が何とも卑小なものに感じられてくる」と思い描く。 また本書は、プロローグとエピローグが現代で、BBC補助調査員のドキュメンタリー・タッチのミステリー趣味があったり、シュペングラーらの仲間同士の友情や連帯の人間ドラマがあったり、彼とスパイのヘレーネとの淡い禁断の恋があったり、決して長い長い大作ではないが、それに匹敵するだけの重みと奥行きが凝縮されている。 本書は、まさに“死闘”と呼ぶにふさわしいストーリー展開と謎解きの興趣、人間ドラマの深みに満ちた超一級の山岳冒険小説である。 | ||||
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かつて読んだ山岳小説の中では最高におもしろかった。アイガー北壁登攀が題材だが、第二次世界大戦時の逸話が、単なる登攀もの小説とは一線を画す背景となっている。登場人物のほぼ全て(捕虜?)までもがクライマーで、凡人には無理と考えられる程度までは自力でアイガー北壁を登ってしまうところはどうかと思うが、それをさしい引いても前フリからエピローグまで一気に読ませてくれる(エピローグは「予想通り」という人もいるかも?)。 クライミングや登山に興味がない人にもお薦めできる一冊だと思う(ちなみに、一応巻末にクライミング用語の解説もついています)。 | ||||
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