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神々の山嶺
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神々の山嶺の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.46pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全145件 121~140 7/8ページ
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指が腐るほどの寒さ、酸素が薄く幻覚をみる過酷な状況下で、精神・体力ともにひたすら耐え抜くさまは、臨場感あふれた奮えが伝わってきます。どんなに準備をしても、お金をかけても、体調が良くても、けして登頂は確約されることはない。人知のおよばない大いなる力に、人生を懸けて挑み続ける人間を目の当りにしてしまうと、つい自らを省みて、もう一度人生の手綱を引き締めたくなってしまう・・・そんな作品です。チームで登る苦悩、資金の問題、続く失敗で危険を承知でも引くことができない状況・・・etc.なぜ山に登るのか・・・理屈じゃないんだと実感させられます。 | ||||
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山岳小説・・この言葉からイメージされる在り来たりのことからこの本はかけ離れています。老若男女問わず、強力お勧めです。内容については他の本以上に前知識なしに読んでいただく方がいいように思います。昨今はやっているカンドウやオナミダ頂戴路線とは違う、骨太な真の小説の醍醐味が詰まった本です。読後、胸に残る重量感は言葉に出来ないものがありました。これを読まずして人生を終わるのはもったいなさ過ぎます。必読の一冊です! | ||||
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氏の本を初めて手にしたのは「上弦の月を喰べる獅子」だった。今もそれを超える著書は見当たらないがこの本は 氏のジャンルを新たに開拓した著書である。この作品は「山」をヤル人も否であっても楽しめる作品だと思う。勿論、山をやった方がこの作者のホンシツも理解できる(可能性が在る)この作品に感化されて、「山」を始めるのもよかろう。これまでの、山岳小説には無い 完全なリアルな描写が読み手の心を奪う。著者の絵空事ではない実経験と、妥協無い取材がこの作品を完成させた。しかし、重要主人公である〔羽生丈二〕の生い立ち・登攀記録等が参考文献とされているとは言え 実在した人物:森田勝氏の記録を殆ど脚色せず題材にしている事は“小説”と謳っている以上、少し強引に思われ残念である。その点を失点とし、★4つとさせてもらう。 | ||||
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ここまで己の本能?欲求?に忠実に進むことが出来るのか!作品中でも「まだだ・・」と言うようにいつ、どこまで行けば己の気持ちに納得できるのか?熱いです!涙が止まりませんでした。作品前半にみえる主人公(羽生丈二)の生き方には何か外れているというか、一般社会人の枠には入れない我儘さがみえるんですが、物語が進むにつれてそれでも足りない!もっと、もっとと目標のためには犠牲が伴うということが分かってきました。私自身、夢や、真っ直ぐに自分の道を歩む困難さを考えると羽生丈二という男に、羽生丈二という獣の生き様に惚れてしまいました。夢といえるかどうか分かりませんが目標に向かいひたすら立ち向かう男とそんな男にかつての夢を重ねる男。二人の男が最後に辿る道とは、答えとは・・必読です。 | ||||
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私は写真好きなことも有り、カメラをキーにしたフィクションのようなそうでないような設定に魅かれて読み始めた。しかし、この長編には息をつかせぬほど吸い込まれてしまった。写真を撮りに山には行くものの、登山とは無縁。しかしながらその登山の厳しさが非常によく伝わって来、また羽生の愚直なまでの男らしさに魅了されてしまった。男としてほんとにカッコイイと共感できた小説だった。ページが残り少なくなるに連れ、あぁ、終わらないで欲しい、と思った本はこれが初めてである。 | ||||
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友人からの薦めで読んだ「神々の山嶺」。基本的に『山モノ』ということもあり全編は男臭さに溢れているが、主人公二人(ともに男性)のパーソナリティが無骨、繊細の二手に分かれ、さながら恋愛のようにも見える。女性にもお薦め。主人公の一人は山と過去を求め、もう一人は山と過去を求める男を追う。彼らが登るのは『自らの過去』という最高峰。求めるものの違う人々の心が、世界最高峰を通じて交わった瞬間、悲しく美しいラストへと一直線だ。読者すら山を制覇した読了感が味わえる。必読。 | ||||
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この本を手に取らなかったら、「山」分野への関心なんてまったく無いままに一生を終えたかもしれないなぁ~、、、恐ろしい!そんな記念碑的作品。この後、たて続けに山ノンフィクションものも読み漁ることになるのだが、最終最後のたった1点を目指すありさまが、もうそれだけでグッとくる。この本はそこに加えて、小説ならではの人間ドラマあり、ちょいミステリーな展開あり、の読みごたえ。臨場感も超一級。羽生と、そして深町と共に、確かにピークの空気を吸ったなり! | ||||
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私は、夢枕獏というとマニアックなイメージがあり、彼の本は一冊も読んだことがなかったし、この作品以外の本は一冊たりとも読んでいない。何故、この作品に興味をもったかといえば、週刊誌に漫画化されていた同作品に興味をもち、原作を読みたいと思い本誌を手にとったという経緯である。物語は、一人の偏屈な天才登山家の生き方をフリーのカメラマンの視点から書き綴った登山小説である。主人公の強烈な個性と、無駄のない直球勝負の物語が実に面白く、あっという間に読破してしまった。地味なテーマ、華の無いタイトルかも知れないが、私が読んだ日本人作家の娯楽小説には無かった完成度の高さである。皆さんにも是非読んで頂きたい。尚、著者あとがきに、編集者から「この作品でベストセラー作家の仲間入りをした」ようなことを言われたという自慢話が記述してある。これを読んで二度と夢枕獏の本を読むことはないだろうと悟ったのであった。 | ||||
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もう、最高。分厚い上下の本でしたが、はまってしまいました。ぜひ、読んでねエベレストがみたくなり、DVDも買っちゃいました | ||||
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なぜ、山に登るのか。「そこに山があるからだ」という答えに、何かはぐらかされたような割り切れなさを感じたことはないだろうか。たぶん登山家はそうとしか答えられないのだろう、うまい答えだ、とは思いながらも。 私は登山なんかに全然興味がない。冬山に登るのなんて、自殺行為だと思っている。救助隊の人に迷惑かけない死に方をしろ、とさえ思う。だが、本書で登山家を理解したと思う。ついでに、負けたなと思った。羽生に、深町に、マロリーに。 酸素の少ない高所で、死者が次々に訪れる幻覚の描写は、生々しくリアルだ。鬼気迫る登山家の執念がこびりついた山、チョモランマ。同時に悠久の神の領域に所属する最高峰。 登山に興味も知識もなく共感さえ抱かない人にこそ、力を持って迫ってくる作品である。なぜなら本書は、なぜ山に登るのか、という問いに、相手をはぐらかすことなく正面から答えているからである。 この答えは、お前はなぜ生きているのだ、という問いの答えにも通じている。 読んでいる途中、手足のちぎれるような寒さや眼下に広がる世界に共振し、何度も震えたり泣いたり唸ったり息が止まったりした。 | ||||
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いままで数多くの物語を読んできましたが、読後、しばらくぼぉーっとするほどの恍惚感を与えてくれたものは少ないです。そして、新たに、この小説がそれに加わることになりました。 実際に7千メートル級の高所に行った人間にしかかけない、肉体も精神もギリギリのところまで追い詰められる描写は見事、としか言いようがありませんし、登山に絡めたさまざまな思いの交錯するストーリーも素晴らしい。 活字のエンターテインメントだけが持つ力を、正面きって思い知らされる物語。「久しぶりに本を読んだなぁ~」という充実感を求める向きに超オススメ! | ||||
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真っ青な空につきささる白い山嶺、宇宙に最も近い場所、人はどこまで行けるのか、何故行こうとするのか。。。太古よりかかえているそのせつない思いを部屋に居ながらにして思い起こし、ほんの少しイメージをふくらませばせつなくも神々しい光景を目の当たりしたような感覚になれます。心(ストーリー)と五感(イメージ)で両方堪能できる作品でした。 | ||||
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読んだ本の中でこの本を越えるものはあるのだろうか?よんでから非常に山に興味を持った作品。長いかもしれないが、十分に読み応えあり。絶対に読むべし!! | ||||
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小生、山登りはしない。夢枕獏も読んだことはなかった。 しかし、この本はすごい。 登山のリアルな表現。そして、目の前で動いているかのように錯覚する登場人物たち。まるで自分がネパールの街を歩き、ヒマラヤのベースキャンプで風のうなりを聞いているかのような気分にさせられます。 マンガで興味を持たれた方には、ぜひ原作を読むことをお勧めします。 また、読書好きの方には「夢枕獏」ということで先入観を持たれませんように。 | ||||
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文庫2巻とはいえ、かなり分厚くテーマも重いのですが、一度手にとってからはあっという間に最後まで読んでしまったという感じです。練りこまれたプロット。地に足を踏まえた確かな描写。読めば読むほど、その世界にぐんぐん引き込まれていきます。登場人物たちの心の動きや行動は異常な面もあるのでしょうけれども、それでも人間として共感してしまう、引きずられてしまうところがあって、気が付けばひとりひとりの、イメージが心の中にくっきりと刻み込まれてしまいました。エベレストがどうしてそんなに特別なのか、そもそも山に登ったり、氷の壁を踏破することにあれほどとりつかれてしまうのか、不思議なことなのですが、それでも、これを読めば私のように冒険心などかけらも持ち持ち合わせていない人間にでさえ、一緒に彼らの人生を生きている気分にさせられます。 | ||||
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心の中にひりひりするものを抱えた男たちの物語。ひんぱんな改行といういつもの夢枕獏の特徴は備えているものの、独特の擬音語、擬態語は影をひそめていて、それだけにストイックな雰囲気がよく出ている。神に祈るために自分の曲芸を捧げる、という話があるが、山に登るという行為も、そのような文脈で語られる。だが、その神は、一般的な信仰の対象としての神ではなく、「生きる」ことそのもののような。 | ||||
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本屋でなにげに下巻を手に取ってパラっとページを開いたとき「文の並び」が通常の小説と違っていたので購入したのですが、「熱い物語」を求めている方は是非!!!本のあとがきで筆者自身が「これ以上の山岳小説は存在しないでしょう。」というようなことを書いています。実際本を読んでみると「そうかもしれない」と思えること間違いなし。拍手!!! | ||||
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本屋でなにげに下巻を手に取ってパラっとページを開いたとき「文の並び」が通常の小説と違っていたので購入したのですが、熱い物語を求めている方は是非読まれることをお勧めいたします。本のあとがきで筆者自身が「これ以上の山岳小説は存在しないでしょう。」というようなことを記しています。実際読んでみると「そうかもしれない」と思えること間違いなし!の作品です。拍手!!! | ||||
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この本はココロに鬼が棲む男の話である。その孤独と自らで律する事の出来ない情熱を描いた本だ。命懸がけで生きなければ、生きられない、そんな男の話である。そんな男が周辺に居たなら、大抵の人は彼を排斥し、理解することも無く、ただ、鬼と人でなしと呼ぶだろう。これは山岳小説ではなく、一人の天才の孤独と狂気のような情熱、苦しみながらも全てを捨てねばならない男の壮絶な生の物語である。男が意味の無いことに熱中するそんな欺瞞はここには無い。それは男だからではなく、羽生丈二だからこそ出来ることだ。そんな生き方が彼以外の男に出来る訳が無い。 | ||||
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夢枕獏の小説は、かなりの数を読んでいますが、これはベストではないかと思います。情景描写の迫力、人物描写の深さ、半端な濃さではありません。 本当にかっこいい男の物語です。 | ||||
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